“此夏”の読み方と例文
読み方割合
このなつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所が此夏このなつ高等学校の受験生の答案調しらべを引き受けた時の手当てあてが六十円此頃になつて漸く受け取れた。それで漸く義理を済ます事になつて、与次郎が其使つかひを云ひかつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
此夏このなつ見た福神漬の缶と、望遠鏡が依然としてもとの通りの位地に備へ付けてあつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
与次郎は共同水道栓のそばに立つて、此夏このなつよる散歩にて、あまりあついから、此所こゝで水をびてゐたら、巡査に見付かつて、擂鉢すりばち山へ馳けがつたと話した。二人ふたりは擂鉢山の上で月を見て帰つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)