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滿足
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まんぞく
ふりがな文庫
“
滿足
(
まんぞく
)” の例文
新字:
満足
財貨
(
ざいくわ
)
によつて
物質的
(
ぶつしつてき
)
の
滿足
(
まんぞく
)
を
自分
(
じぶん
)
の
暖
(
あたゝ
)
かな
懷
(
ふところ
)
に
感
(
かん
)
じた
時
(
とき
)
凡
(
すべ
)
ては
此
(
こ
)
れを
失
(
うしな
)
ふまいとする
恐怖
(
きようふ
)
から
絶
(
た
)
えず
其
(
その
)
心
(
こゝろ
)
を
騷
(
さわ
)
がせつゝあるやうに
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
たッた一
句
(
く
)
をでも
宣言
(
おほ
)
せられたならば、
小生
(
それがし
)
は
滿足
(
まんぞく
)
いたす。
只
(
たゞ
)
「
嗚呼
(
あゝ
)
」とだけ
叫
(
さけ
)
ばっしゃい、たッた
一言
(
ひとこと
)
、
戀
(
ラヴ
)
とか、
鳩
(
ダヴ
)
とか
宣言
(
おほ
)
せられい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
苦
(
くるしみ
)
を
輕
(
かろ
)
んずるとか、
何
(
なん
)
にでも
滿足
(
まんぞく
)
してゐるとか、
甚麼事
(
どんなこと
)
にも
驚
(
おどろ
)
かんと
云
(
い
)
ふやうになるのには、
那
(
あれ
)
です、
那云
(
あゝい
)
ふ
状態
(
ざま
)
になつて
了
(
しま
)
はんければ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
東京
(
とうきやう
)
に
出
(
で
)
てから、
自分
(
じぶん
)
は
畫
(
ゑ
)
を
思
(
おも
)
ひつゝも
畫
(
ゑ
)
を
自
(
みづか
)
ら
書
(
か
)
かなくなり、たゞ
都會
(
とくわい
)
の
大家
(
たいか
)
の
名作
(
めいさく
)
を
見
(
み
)
て、
僅
(
わづか
)
に
自分
(
じぶん
)
の
畫心
(
ゑごころ
)
を
滿足
(
まんぞく
)
さして
居
(
ゐ
)
たのである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『だつてあなたは、
私
(
わたし
)
がやつぱし、
父
(
ちゝ
)
のいふ
意味
(
いみ
)
の
幸福
(
かうふく
)
な
結婚
(
けつこん
)
を
求
(
もと
)
め、さうしてまた、それに
滿足
(
まんぞく
)
して
生
(
い
)
きてられる
女
(
をんな
)
だとしか
思
(
おも
)
つてない……』
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
▼ もっと見る
然
(
しか
)
り、
海底潜行艇
(
かいていせんかうてい
)
の
一種
(
いつしゆ
)
には
相違
(
さうゐ
)
ないが、
然
(
しか
)
し
私
(
わたくし
)
は
單
(
たん
)
に
此
(
この
)
軍艇
(
ぐんてい
)
をば
潜行艇
(
せんかうてい
)
と
呼
(
よ
)
ぶのみを
以
(
もつ
)
ては
滿足
(
まんぞく
)
しない、
何
(
なに
)
となれば
現今
(
げんこん
)
歐米諸國
(
をうべいしよこく
)
の
發明家等
(
はつめいから
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
其位
(
そのくらゐ
)
ぢや
滿足
(
まんぞく
)
は
出來
(
でき
)
ないわ』と
痛
(
いた
)
ましげな
聲
(
こゑ
)
で
憐
(
あは
)
れな
愛
(
あい
)
ちやんが
呟
(
つぶや
)
いて、さて
思
(
おも
)
ふやう、『
何
(
ど
)
うかして
芋蟲
(
いもむし
)
を
怒
(
おこり
)
ッぽくしない
工夫
(
くふう
)
はないものかしら』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
譬
(
たと
)
へばわれ/\の
時代
(
じだい
)
には、
夕
(
ゆふ
)
づく
夜
(
よ
)
ならば、ほんとうに
夕方
(
ゆふがた
)
のお
月
(
つき
)
さまが
出
(
で
)
てゐると
感
(
かん
)
じるだけで
滿足
(
まんぞく
)
するのに、この
人
(
ひと
)
の
歌
(
うた
)
では、
昔
(
むかし
)
の
習慣
(
しゆうかん
)
に
從
(
したが
)
つて
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
私
(
わたし
)
は
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
あの
方
(
かた
)
はこれからの
御出世前
(
ごしゆつせまへ
)
一生
(
いつしやう
)
を
暗黒
(
くらやみ
)
にさせましてそれで
私
(
わたし
)
は
滿足
(
まんぞく
)
に
思
(
おも
)
はれやうか、おゝ
厭
(
いや
)
な
事
(
こと
)
恐
(
おそ
)
ろしい、
何
(
なん
)
と
思
(
おも
)
ふて
私
(
わたし
)
は
逢
(
あ
)
ひに
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たか
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
列席
(
れつせき
)
の
各員
(
かくいん
)
は
著者
(
ちよしや
)
が
簡單
(
かんたん
)
に
演述
(
えんじゆつ
)
した
大地震
(
だいぢしん
)
前徴
(
ぜんちよう
)
につき
更
(
さら
)
に
詳細
(
しようさい
)
な
説明
(
せつめい
)
を
求
(
もと
)
められ、
頗
(
すこぶ
)
る
滿足
(
まんぞく
)
の
態
(
てい
)
に
見受
(
みう
)
けた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
斯
(
こ
)
んな
新
(
あた
)
らしい
刺戟
(
しげき
)
の
下
(
もと
)
に、しばらくは
慾求
(
よくきう
)
の
滿足
(
まんぞく
)
を
得
(
え
)
た。けれども
一
(
ひ
)
と
通
(
とほ
)
り
古
(
ふる
)
い
都
(
みやこ
)
の
臭
(
にほひ
)
を
嗅
(
か
)
いで
歩
(
ある
)
くうちに、
凡
(
すべ
)
てがやがて、
平板
(
へいばん
)
に
見
(
み
)
えだして
來
(
き
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
終りに
臨
(
のぞ
)
んで讀者諸君に一言す。余は以上の風俗考を以て自ら
滿足
(
まんぞく
)
する者に非ず、尚ほ多くの事實を蒐集總括して更に精しき風俗考を
著
(
あらは
)
さんとは
余
(
よ
)
の平常の
望
(
のぞ
)
みなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「
汝
(
なんぢ
)
の
心
(
こゝろ
)
に
可
(
よ
)
しと
思
(
おも
)
はば
予
(
よ
)
も
其
(
それ
)
にて
可
(
よ
)
し、」と
幼君
(
えうくん
)
も
滿足
(
まんぞく
)
して
見
(
み
)
え
給
(
たま
)
へば、「
然
(
しか
)
らば
國中
(
こくちう
)
の
鳥屋
(
とりや
)
に
申附
(
まをしつ
)
けあらゆる
小鳥
(
ことり
)
を
才覺
(
さいかく
)
いたして
早
(
はや
)
御慰
(
おなぐさみ
)
に
備
(
そな
)
へ
奉
(
たてまつ
)
らむ、」と
勇立
(
いさみた
)
てば
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「けれども……、」と友は
少
(
すこ
)
し
考
(
かんが
)
へて、「僕等は
迚
(
とて
)
も勞働者を
以
(
もつ
)
て
滿足
(
まんぞく
)
することは
出來
(
でき
)
ない。 ...
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
持出て次右衞門に向ひ越前守より申
越
(
こさ
)
れし段上樣へ申上候處御
滿足
(
まんぞく
)
に
思召
(
おぼしめ
)
し明日
巳
(
み
)
の刻に越前役宅へ參るべしとの
上意
(
じやうい
)
なり是は余が
所持
(
しよぢ
)
の品
如何敷
(
いかゞはしく
)
候へども其方へ
遣
(
つか
)
はすとて一
刀
(
かたな
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
路
(
みち
)
で
出合
(
であ
)
ふ
老幼
(
らうえう
)
は、
皆
(
みな
)
輿
(
よ
)
を
避
(
さ
)
けて
跪
(
ひざまづ
)
く。
輿
(
よ
)
の
中
(
なか
)
では
閭
(
りよ
)
がひどく
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
になつてゐる。
牧民
(
ぼくみん
)
の
職
(
しよく
)
にゐて
賢者
(
けんしや
)
を
禮
(
れい
)
すると
云
(
い
)
ふのが、
手柄
(
てがら
)
のやうに
思
(
おも
)
はれて、
閭
(
りよ
)
に
滿足
(
まんぞく
)
を
與
(
あた
)
へるのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
水谷氏
(
みづたにし
)
と
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて『
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
ないでも
好
(
い
)
いです。
大森
(
おほもり
)
の
貝塚
(
かひづか
)
を
一鍬
(
ひとくわ
)
でも
堀
(
ほ
)
つたといふ
事
(
こと
)
が、
既
(
すで
)
に
誇
(
ほこ
)
るに
足
(
た
)
るのですから』など
負惜
(
まけを
)
しみを
言
(
い
)
つて
見
(
み
)
たが、
如何
(
どう
)
もそれでは
實
(
じつ
)
の
處
(
ところ
)
、
滿足
(
まんぞく
)
が
出來
(
でき
)
ぬ。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
なぜならば、少しもそれらの
運動
(
うんどう
)
や
宣言
(
せんこく
)
に
共鳴
(
きようめい
)
を感ずることが出來ませんでしたから。ひそかに
自分達
(
じぶんたち
)
の考へはもう
舊
(
ふる
)
いのだろうと
肯
(
うなづ
)
きました。さうしてその舊さに
滿足
(
まんぞく
)
を感じ、
光榮
(
くわうえい
)
を感じました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
おつぎは
決
(
けつ
)
して
卯平
(
うへい
)
を
滿足
(
まんぞく
)
させ
得
(
う
)
ることとは
思
(
おも
)
はなかつたが、
彼
(
かれ
)
が
喫
(
た
)
べて
見
(
み
)
ようといへば
粥
(
かゆ
)
にでも
炊
(
た
)
いてやらうと
思
(
おも
)
つたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
實
(
じつ
)
は
私
(
わたくし
)
は
貴方
(
あなた
)
との
談話
(
だんわ
)
に
於
(
おい
)
て、
此上
(
このうへ
)
も
無
(
な
)
い
滿足
(
まんぞく
)
を
得
(
え
)
ましたのです。で、
私
(
わたくし
)
は
貴方
(
あなた
)
のお
話
(
はなし
)
を
不殘
(
のこらず
)
伺
(
うかゞ
)
ひましたから、
此度
(
こんど
)
は
何卒
(
どうぞ
)
私
(
わたくし
)
の
話
(
はなし
)
をもお
聞
(
き
)
き
下
(
くだ
)
さい。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
たゞそれだけで
滿足
(
まんぞく
)
せずに、
新月
(
しんげつ
)
の
頃
(
ころ
)
から
注意
(
ちゆうい
)
してゐたのが、こんなに
大
(
おほ
)
きく
立派
(
りつぱ
)
に
咲
(
さ
)
いたといふようなおもしろみを
附
(
つ
)
けたのは、ほんとうはよくないのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
親子
(
おやこ
)
三人
口
(
くち
)
おも
湯
(
ゆ
)
も
滿足
(
まんぞく
)
には
呑
(
の
)
まれぬ
中
(
なか
)
で
酒
(
さけ
)
を
買
(
か
)
へとは
能
(
よ
)
く
能
(
よ
)
くお
前
(
まへ
)
無茶助
(
むちやすけ
)
になりなさんした、お
盆
(
ぼん
)
だといふに
昨日
(
きのふ
)
らも
小僧
(
こぞう
)
には
白玉
(
しらたま
)
一つこしらへても
喰
(
た
)
べさせず
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
宗助
(
そうすけ
)
の
同僚
(
どうれう
)
の
高木
(
たかぎ
)
とか
云
(
い
)
ふ
男
(
をとこ
)
が、
細君
(
さいくん
)
に
小袖
(
こそで
)
とかを
強請
(
ねだ
)
られた
時
(
とき
)
、おれは
細君
(
さいくん
)
の
虚榮心
(
きよえいしん
)
を
滿足
(
まんぞく
)
させる
爲
(
ため
)
に
稼
(
かせ
)
いでるんぢやないと
云
(
い
)
つて
跳
(
は
)
ね
付
(
つ
)
けたら、
細君
(
さいくん
)
がそりや
非道
(
ひど
)
い
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
松島大佐
(
まつしまたいさ
)
は
握
(
にぎ
)
れる
軍刀
(
ぐんたう
)
の
※
(
つか
)
の
碎
(
くだ
)
くるをも
覺
(
おぼ
)
えぬまで、
滿足
(
まんぞく
)
と
熱心
(
ねつしん
)
との
色
(
いろ
)
をもつて、
屹
(
きつ
)
と
面
(
おもて
)
を
揚
(
あ
)
げ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
子供
(
こども
)
は
此
(
この
)
話
(
はなし
)
には
滿足
(
まんぞく
)
しなかつた。
大人
(
おとな
)
の
讀者
(
どくしや
)
は
恐
(
おそ
)
らくは一
層
(
そう
)
滿足
(
まんぞく
)
しないだらう。
寒山拾得縁起
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
若
(
も
)
し、
諸君
(
しよくん
)
にして
中江兆民
(
なかえてうみん
)
先生
(
せんせい
)
と
同
(
どう
)
一
種
(
しゆ
)
であつて、十八
里
(
り
)
零圍氣
(
れいゐき
)
を
振舞
(
ふりま
)
はして
滿足
(
まんぞく
)
して
居
(
ゐ
)
るならば、
諸君
(
しよくん
)
は
何
(
なん
)
の
權威
(
けんゐ
)
あつて、『
春
(
はる
)
短
(
みじか
)
し
何
(
なに
)
に
不滅
(
ふめつ
)
の
命
(
いのち
)
ぞと』
云々
(
うん/\
)
と
歌
(
うた
)
ふ
人
(
ひと
)
の
自由
(
じいう
)
に
干渉
(
かんせふ
)
し
得
(
う
)
るぞ。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
心
(
こゝろ
)
は
通
(
つう
)
ずる、
驛員
(
えきゐん
)
も、
然
(
さ
)
も
滿足
(
まんぞく
)
したらしい
微笑
(
びせう
)
を
浮
(
うか
)
べて
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『お
前
(
まへ
)
それで
滿足
(
まんぞく
)
かい?』と
芋蟲
(
いもむし
)
。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
盡
(
つく
)
せし段
上
(
かみ
)
にも定めて御
滿足
(
まんぞく
)
に思召ならん依て御
褒美
(
はうび
)
として銀五枚取せ
遣
(
つかは
)
すと申渡され諏訪町家主組合長屋の者一同に下られ又彌吉粂事は
現在
(
げんざい
)
母姑女の續き合に在ながら其身の
吝
(
しはき
)
より
困窮
(
こんきう
)
難儀
(
なんぎ
)
の場所も見返らず
剩
(
あまつ
)
さへ老母自害致し候
證據
(
しようこ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
然
(
しか
)
し
勘次
(
かんじ
)
自身
(
じしん
)
には
如何
(
どん
)
な
種類
(
しゆるゐ
)
の
物
(
もの
)
でも
現在
(
げんざい
)
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
に
與
(
あた
)
へ
得
(
う
)
る
滿足
(
まんぞく
)
の
程度
(
ていど
)
は、
失
(
うしな
)
うたお
品
(
しな
)
を
追憶
(
つゐおく
)
することから
享
(
う
)
ける
哀愁
(
あいしう
)
の十
分
(
ぶん
)
の一にも
及
(
およ
)
ばない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
幾
(
いく
)
ら
丁斑魚
(
めだか
)
でも
滿足
(
まんぞく
)
を
得
(
え
)
られんなら、
哲學
(
てつがく
)
を
爲
(
せ
)
ずには
居
(
を
)
られんでせう。
苟
(
いやしく
)
も
智慧
(
ちゑ
)
ある、
教育
(
けういく
)
ある、
自尊
(
じそん
)
ある、
自由
(
じいう
)
を
愛
(
あい
)
する、
即
(
すなは
)
ち
神
(
かみ
)
の
像
(
ざう
)
たる
人間
(
にんげん
)
が。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
これはわざといひ
盡
(
つく
)
さなかつたといふより、いひ
盡
(
つく
)
したゞけでは
滿足
(
まんぞく
)
出來
(
でき
)
なかつたので、かういふ
尻切
(
しりき
)
れとんぼのようになつてゐるのですが、かへって
讀
(
よ
)
む
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
に
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
好
(
い
)
い
顏
(
かほ
)
どころか
普通
(
あたりまへ
)
の
暑
(
あつ
)
い
寒
(
さむ
)
いも
滿足
(
まんぞく
)
には
仰
(
おつ
)
しやらず、
必竟
(
ひつきよう
)
あの
方
(
かた
)
なればこそお
腹
(
はら
)
もたてず
氣
(
き
)
にも
懸
(
か
)
けず
可愛
(
かわい
)
がつて
下
(
くだ
)
さるものヽ、
第
(
だい
)
一
天道
(
てんたう
)
さまの
罸
(
ばち
)
が
當
(
あた
)
らずには
居
(
お
)
りませぬ
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それを
悉
(
こと/″\
)
く
理解
(
りかい
)
し
得
(
え
)
たと
云
(
い
)
ふ
心
(
こゝろ
)
の
餘裕
(
よゆう
)
が、
宗助
(
そうすけ
)
には
少
(
すく
)
なからぬ
滿足
(
まんぞく
)
を
與
(
あた
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
何事
(
なにごと
)
も
天命
(
てんめい
)
です、
然
(
しか
)
し
吾等
(
われら
)
は
此
(
この
)
急難
(
きふなん
)
に
臨
(
のぞ
)
んでも、
我
(
わが
)
日本
(
につぽん
)
の
譽
(
ほまれ
)
を
傷
(
きづゝ
)
けなかつたのがせめてもの
滿足
(
まんぞく
)
です。』と
語
(
かた
)
ると、
夫人
(
ふじん
)
も
微
(
かす
)
かにうち
點頭
(
うなづ
)
き、
俯伏
(
ひれふ
)
して
愛兒
(
あいじ
)
の
紅
(
くれない
)
なる
頬
(
ほう
)
に
最後
(
さいご
)
の
接吻
(
せつぷん
)
を
與
(
あた
)
へ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
可
(
よ
)
し、
汝
(
なんぢ
)
が
心
(
こゝろ
)
にさへ
可
(
よ
)
しと
思
(
おも
)
はば
滿足
(
まんぞく
)
せり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
手桶
(
てをけ
)
をも
其處
(
そこ
)
に
投出
(
なげいだ
)
して一つは
滿足
(
まんぞく
)
成
(
なり
)
しが一つは
底
(
そこ
)
ぬけに
成
(
な
)
りけり、
此桶
(
これ
)
の
價
(
あたゑ
)
なにほどか
知
(
し
)
らねど、
身代
(
しんだい
)
これが
爲
(
ため
)
につぶれるかの
樣
(
やう
)
に
御新造
(
ごしんぞ
)
の
額際
(
ひたへぎは
)
に
青筋
(
あをすぢ
)
おそろしく、
朝飯
(
あさはん
)
のお
給仕
(
きうじ
)
より
睨
(
にら
)
まれて
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
滿
部首:⽔
14画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“滿足”で始まる語句
滿足氣
滿足々々