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罸
好い
顏どころか
普通の
暑い
寒いも
滿足には
仰しやらず、
必竟あの
方なればこそお
腹もたてず
氣にも
懸けず
可愛がつて
下さるものヽ、
第一
天道さまの
罸が
當らずには
居りませぬ
私は
惡人になりまする、
成りたうは
無けれど
成らねば
成りませぬ、
罸をお
當てなさらば
私一人、
遣ふても
伯父や
伯母は
知らぬ
事なればお
免しなさりませ、
勿躰なけれど
此金ぬすませて
下されと
其日一
日物も
仰せられず、一
日おいてよりは
箸の
上げ
下しに、
此家の
品は
無代では
出來ぬ、
主の
物とて
粗末に
思ふたら
罸が
當るぞえと
明け
暮れの
談義、
來る
人毎に
告げられて
若き
心には
恥かしく