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心地
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こゝち
ふりがな文庫
“
心地
(
こゝち
)” の例文
それで
他國
(
たこく
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
堂々
(
だう/\
)
たる
小學校
(
せうがくかう
)
に
居
(
ゐ
)
て
急
(
きふ
)
に
其樣
(
そんな
)
見
(
み
)
すぼらしい
學校
(
がくかう
)
に
來
(
き
)
た
僕
(
ぼく
)
は
子供心
(
こどもごころ
)
にも
決
(
けつ
)
して
愉快
(
ゆくわい
)
な
心地
(
こゝち
)
は
爲
(
し
)
なかつたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
詠
(
ながめ
)
やれば
遙
(
はるか
)
向ふに
燈火
(
ともしび
)
の光のちら/\と見えしに吉兵衞
漸
(
やう
)
やく
生
(
いき
)
たる
心地
(
こゝち
)
し是ぞ
紛
(
まが
)
ひなき人家ならんと又も
彼火
(
かのひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
目當
(
めあて
)
に
雪
(
ゆき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
二間
(
ふたま
)
三間
(
みま
)
、
段々
(
だん/\
)
に
次第
(
しだい
)
に
奧
(
おく
)
へ
深
(
ふか
)
く
成
(
な
)
ると……
燈火
(
ともしび
)
の
白
(
しろ
)
き
影
(
かげ
)
ほのかにさして、
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
へ、
颯
(
さつ
)
と
紅
(
くれなゐ
)
の
簾
(
すだれ
)
が
靡
(
なび
)
く、
花
(
はな
)
の
霞
(
かすみ
)
に
入
(
い
)
る
心地
(
こゝち
)
。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何んだか
生温
(
なまぬる
)
い湯にでも入ツてゐるやうな
心地
(
こゝち
)
……、
幻
(
うつゝ
)
から幻へと幻がはてしなく續いて、
種々
(
さま/\
)
な影が眼前を過ぎる、……
只
(
と
)
見
(
み
)
ると、自分は
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
私は彼にも同じやうに
心地
(
こゝち
)
のいゝ食事を調へた。私の心は、浮き立つて、樂しく、氣も樂に食事の間中、そしてその後も長い間彼に話しかけた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
印度洋
(
インドやう
)
中
(
ちう
)
の
氣※
(
きかう
)
程
(
ほど
)
變化
(
へんくわ
)
の
激
(
はげ
)
しいものはない、
今
(
いま
)
は五
月
(
ぐわつ
)
の
中旬
(
ちうじゆん
)
、
凉
(
すゞ
)
しい
時
(
とき
)
は
實
(
じつ
)
に
心地
(
こゝち
)
よき
程
(
ほど
)
凉
(
すゞ
)
しいが、
暑
(
あつ
)
い
時
(
とき
)
は
日本
(
につぽん
)
の
暑中
(
しよちう
)
よりも一
層
(
そう
)
暑
(
あつ
)
いのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
みがきて
庭
(
には
)
の
木
(
こ
)
かげも
心地
(
こゝち
)
よげなるを
籠居
(
たれこめ
)
てのみ
居給
(
ゐたま
)
ふは
御躰
(
おからだ
)
にも
毒
(
どく
)
なる
物
(
もの
)
をとお
八重
(
やへ
)
さま/″\に
誘
(
いざな
)
ひて
邊
(
ほと
)
りちかき
野
(
の
)
の
景色
(
けしき
)
田面
(
たのも
)
の
庵
(
いほ
)
の
侘
(
わび
)
たるも
又
(
また
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
嗚呼、いかにしてか此恨を
銷
(
せう
)
せむ。
若
(
も
)
し
外
(
ほか
)
の恨なりせば、詩に詠じ歌によめる後は
心地
(
こゝち
)
すが/\しくもなりなむ。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
これは/\とばかりなぐりつけられし貞室翁の風流もありがたく、一目千本の霞をくゞりぬけて、藏王權現仁王門前にいたるころは、早や花に醉ふたる
心地
(
こゝち
)
。
山家ものがたり
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
どうして美しく見える物
心地
(
こゝち
)
よく感じられる事が、今日に限つて、直ちに悲しく淋しく思はれるのであらう。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
己は
何
(
なん
)
だか、自分の周囲を包んで居た
暗澹
(
あんたん
)
たる雲の隙間から、遥かに
天日
(
てんじつ
)
の光を仰いだような
心地
(
こゝち
)
がした。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
この人は——運命はこの人にだけ何時も
心地
(
こゝち
)
よい
微風
(
そよかぜ
)
を送つてゐるやうであつた——その後間もなく互ひに思ひ合ふ人が出来、やがて願ひが
叶
(
かな
)
つて結婚の式をあげ
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
其れでは
何
(
どう
)
やら物足らない
心地
(
こゝち
)
しましてネ——今日も少こし他に用事があつたんですけれども、多分、貴嬢が
御来会
(
おいで
)
になると思ひましたからネ、差繰つて参りましたの
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
其年九月のはじめ
安産
(
あんざん
)
してしかも男子なりければ、
掌中
(
てのうち
)
に
珠
(
たま
)
を
得
(
え
)
たる
心地
(
こゝち
)
にて
家内
(
かない
)
悦
(
よろこ
)
びいさみ、
産婦
(
さんふ
)
も
健
(
すこやか
)
に
肥立
(
ひだち
)
乳汁
(
ちゝ
)
も一子に
余
(
あま
)
るほどなれば
小児
(
せうに
)
も
肥太
(
こえふと
)
り
可賀名
(
めでたきな
)
をつけて
千歳
(
ちとせ
)
を
寿
(
ことぶき
)
けり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此日
(
このひ
)
此地
(
このち
)
此有様
(
このありさま
)
永
(
なが
)
く
描写
(
べうしや
)
し
止
(
とゞ
)
まりて、
後年
(
こうねん
)
いかなる
大業
(
たいげふ
)
を
作
(
な
)
す
種子
(
たね
)
とやならん、
予
(
よ
)
は
集
(
つど
)
へる人を見て
一種
(
いつしゆ
)
頼
(
たの
)
もしき
心地
(
こゝち
)
も
発
(
おこ
)
りたり、
此一行
(
このいつかう
)
が
此後
(
こののち
)
の
消息
(
せうそく
)
、
社員
(
しやゐん
)
横川氏
(
よこかはし
)
が通信に
委
(
くは
)
しければ
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
アンドレイ、エヒミチはアツと
云
(
い
)
つたまゝ、
緑色
(
みどりいろ
)
の
大浪
(
おほなみ
)
が
頭
(
あたま
)
から
打被
(
うちかぶ
)
さつたやうに
感
(
かん
)
じて、
寐臺
(
ねだい
)
の
上
(
うへ
)
に
引
(
ひ
)
いて
行
(
ゆ
)
かれたやうな
心地
(
こゝち
)
。
口
(
くち
)
の
中
(
うち
)
には
鹽氣
(
しほけ
)
を
覺
(
おぼ
)
えた、
大方
(
おほかた
)
齒
(
は
)
からの
出血
(
しゆつけつ
)
であらう。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
皆
(
み
)
な天民の作の観音と薬師如来の
利益
(
りやく
)
であろうと、親子三人夢に夢を見たような
心地
(
こゝち
)
で、其の悦び
一方
(
ひとかた
)
ならず、おいさを
表向
(
おもてむき
)
に重二郎の嫁に致し、江戸屋の清次とは親類の
縁
(
えん
)
を結ぶため
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、
紀
(
こつな
)
は
殿樣
(
とのさま
)
の
前
(
まへ
)
をも
忘
(
わす
)
れて、
心地
(
こゝち
)
よげに
笑
(
わら
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
らむ
心地
(
こゝち
)
して、
此時
(
このとき
)
なりと
心
(
こゝろ
)
ばかりは
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そと手をほどき靄の
内
(
うち
)
さぐる
心地
(
こゝち
)
に
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
余
(
よ
)
は
正
(
まさ
)
しく
生
(
うま
)
れ
替
(
かは
)
つた
心地
(
こゝち
)
である。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
ヂュリ
心地
(
こゝち
)
がわるうござります。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
日
(
ひ
)
の
心地
(
こゝち
)
、いまの
憂身
(
うきみ
)
に
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
指
(
ゆび
)
に
空
(
むな
)
しき
心地
(
こゝち
)
せむ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
預
(
あづか
)
り
猶
(
なほ
)
追々
(
おひ/\
)
に門弟
殖
(
ふえ
)
ければ殊の外に
繁昌
(
はんじやう
)
なし居たるに此程半四郎の實父半左衞門は
不計
(
ふと
)
風
(
かぜ
)
の
心地
(
こゝち
)
にて
煩
(
わづら
)
ひ付しかば種々
醫療
(
いれう
)
に手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
若
(
わか
)
き
血潮
(
ちしほ
)
の
漲
(
みな
)
ぎりに、私は
微醺
(
びくん
)
でも
帶
(
お
)
びた時のやうにノンビリした
心地
(
こゝち
)
になツた。友はそんなことは氣が
付
(
つ
)
かぬといふ
風
(
ふう
)
。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
はや
其
(
そ
)
の
谷川
(
たにかは
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
くと
我身
(
わがみ
)
で
持余
(
もてあま
)
す
蛭
(
ひる
)
の
吸殻
(
すひがら
)
を
真逆
(
まツさかさま
)
に
投込
(
なげこ
)
んで、
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
したら
嘸
(
さぞ
)
可
(
いゝ
)
心地
(
こゝち
)
であらうと思ふ
位
(
くらゐ
)
、
何
(
なん
)
の
渡
(
わた
)
りかけて
壊
(
こは
)
れたら
夫
(
それ
)
なりけり。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
非常
(
ひじやう
)
に
變
(
へん
)
な
心地
(
こゝち
)
がしたので、
寧
(
むし
)
ろ
此
(
この
)
塲
(
ば
)
を
立去
(
たちさ
)
らんと、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
を
見返
(
みか
)
へると、
夫人
(
ふじん
)
も
今
(
いま
)
の
有樣
(
ありさま
)
と
古風
(
こふう
)
なる
英國人
(
エイこくじん
)
の
獨言
(
ひとりごと
)
には
幾分
(
いくぶん
)
か
不快
(
ふくわい
)
を
感
(
かん
)
じたと
見
(
み
)
へ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私は
心地
(
こゝち
)
よく
寛
(
くつろ
)
いでゐるやうに見えても、心の中は一向靜かではなかつた。馬車が、此處へ止まつた時、私は、誰か迎へに來てゐることだと思つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
など
打返
(
うちかへ
)
し
其
(
その
)
むかしの
恋
(
こひ
)
しうて
無端
(
そゞろ
)
に
袖
(
そで
)
もぬれそふ
心地
(
こゝち
)
す、
遠
(
とほ
)
くより
音
(
おと
)
して
歩
(
あゆ
)
み
来
(
く
)
るやうなる
雨
(
あめ
)
、
近
(
ちか
)
き
板戸
(
いたど
)
に
打
(
うち
)
つけの
騒
(
さわ
)
がしさ、いづれも
淋
(
さび
)
しからぬかは。
雨の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立ちどまつて、其人の名を思出してさへ、丑松はもう胸の踊るやうな
心地
(
こゝち
)
がしたのである。見れば二三の青年が
店頭
(
みせさき
)
に立つて、何か新しい雑誌でも
猟
(
あさ
)
つて居るらしい。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
これに
觸
(
ふ
)
れる
人
(
ひと
)
は
自
(
みづ
)
から
睡眠
(
ねむり
)
を
催
(
もよ
)
ふすほどの、だらりとした
心地
(
こゝち
)
の
好
(
よ
)
い
土地柄
(
とちがら
)
の
故
(
せい
)
でもあらう。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
嵐の如くいよ/\
酣
(
たけなは
)
にしていよ/\急激に、聞く人見る人、目も
眩
(
くら
)
み心も
覆
(
くつがへ
)
る
楽
(
がく
)
と
舞
(
まひ
)
、忽然として止む時はさながら美しき宝石の、砕け、飛び、散つたのを見る時の
心地
(
こゝち
)
に等しく
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ささやく
心地
(
こゝち
)
、さびしさの
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
吐
(
つき
)
ヤレ/\有難き仰せ畏まり奉つると
蘇生
(
よみがへ
)
りたる
心地
(
こゝち
)
にて
直樣
(
すぐさま
)
馳歸
(
はせかへ
)
り多くの
鑰
(
かぎ
)
を持參なし
種々
(
いろ/\
)
合
(
あは
)
せ見て
具足櫃
(
ぐそくびつ
)
の
錠前
(
ぢやうまへ
)
を
開
(
あけ
)
けるとなり此事錠前を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彳
(
たゝず
)
めば、
暖
(
あたゝか
)
く
水
(
みづ
)
に
抱
(
いだ
)
かれた
心地
(
こゝち
)
がして、
藻
(
も
)
も、
水草
(
みづくさ
)
もとろ/\と
夢
(
ゆめ
)
が
蕩
(
とろ
)
けさうに
裾
(
すそ
)
に
靡
(
なび
)
く。おゝ、
澤山
(
たくさん
)
な
金魚藻
(
きんぎよも
)
だ。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そしてもう一度、
心地
(
こゝち
)
よい秋のある暮方、私はロートンへの路を歩いてゐた。途中は小川の
縁
(
へり
)
に沿ひ、谷の美しい
曲折
(
カアヴ
)
の間を縫ふ畫のやうな路であつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
是に反しては、
各自
(
てんでん
)
に體面を傷ツけるやうなものだ。で
何
(
いづ
)
れも
熱
(
ほて
)
ツた頭へ水を
打決
(
ぶツか
)
けられたやうな
心地
(
こゝち
)
で、一人去り二人去り、一と先づ其處を解散とした。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
と
私
(
わたくし
)
とは、
實
(
じつ
)
に
双肩
(
さうけん
)
の
重荷
(
おもに
)
を
降
(
おろ
)
した
樣
(
やう
)
な
心地
(
こゝち
)
がしたのである。
實
(
じつ
)
に、
憘
(
うれ
)
しい、
憘
(
うれ
)
しい、
憘
(
うれ
)
しい。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
旦那
(
だんな
)
さま
笑
(
わら
)
つて、
餘
(
あま
)
り
心
(
こゝろ
)
を
遣
(
つか
)
ひ
過
(
す
)
ぎた
結果
(
けつくわ
)
であらう、
氣
(
き
)
さへ
落
(
おち
)
つければ
直
(
す
)
ぐ
癒
(
なほ
)
る
筈
(
はづ
)
と
仰
(
おつ
)
しやるに、
否
(
いな
)
それでも
私
(
わたし
)
は
言
(
い
)
ふに
言
(
い
)
はれぬ
淋
(
さび
)
しい
心地
(
こゝち
)
がするので
御座
(
ござ
)
ります
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
僕
(
ぼく
)
は
溪流
(
けいりう
)
に
沿
(
そ
)
ふて
此
(
この
)
淋
(
さび
)
しい
往來
(
わうらい
)
を
當
(
あて
)
もなく
歩
(
あ
)
るいた。
流
(
ながれ
)
を
下
(
くだ
)
つて
行
(
ゆ
)
くも二三
丁
(
ちやう
)
、
上
(
のぼ
)
れば一
丁
(
ちやう
)
、
其中
(
そのなか
)
にペンキで塗つた
橋
(
はし
)
がある、
其間
(
そのあひだ
)
を、
如何
(
どん
)
な
心地
(
こゝち
)
で
僕
(
ぼく
)
はぶらついたらう。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
行手も定めず歩み度き
心地
(
こゝち
)
に相成り候。
夜あるき
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
昨日
(
きのふ
)
には
似
(
に
)
ぬ
心地
(
こゝち
)
や。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
夢の
心地
(
こゝち
)
も甘かりし
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
慰
(
なぐさみ
)
にとのたまふにぞ、
苦
(
くる
)
しき
御伽
(
おんとぎ
)
を
勤
(
つと
)
むると
思
(
おも
)
ひつも、
石
(
いし
)
を
噛
(
か
)
み、
砂
(
すな
)
を
嘗
(
な
)
むる
心地
(
こゝち
)
して、
珍菜
(
ちんさい
)
佳肴
(
かかう
)
も
味
(
あぢはひ
)
無
(
な
)
く、やう/\に
伴食
(
しやうばん
)
すれば、
幼君
(
えうくん
)
太
(
いた
)
く
興
(
きよう
)
じ
給
(
たま
)
ひ
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
雖然
(
けれども
)
其等の物の一つとして、風早學士の心に何んの刺戟も與へなかツた。風に搖れるフラフ、または空を飛ぶ鳥を見るやうな
心地
(
こゝち
)
で、冷々として看過した。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
大路
(
おほぢ
)
ゆく
辻占
(
つぢうら
)
うりのこゑ、汽車の
笛
(
ふえ
)
の遠くひゞきたるも、
何
(
なに
)
とはなしに
魂
(
たましひ
)
あくがるゝ
心地
(
こゝち
)
す。
月の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我
(
わ
)
が
住居
(
すまゐ
)
を
出
(
で
)
て
其処等
(
そこら
)
散歩
(
さんぽ
)
をする、……
祠
(
ほこら
)
の
家
(
いへ
)
にはお
浦
(
うら
)
が
居
(
ゐ
)
て
留主
(
るす
)
をして、
我
(
わ
)
がために
燈火
(
ともしび
)
のもとで
針仕事
(
はりしごと
)
でも
為
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
るやうな、つひした
楽
(
たの
)
しい
心地
(
こゝち
)
がする。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此處
(
こゝ
)
は
大黒屋
(
だいこくや
)
のと
思
(
おも
)
ふ
時
(
とき
)
より
信如
(
しんによ
)
は
物
(
もの
)
の
恐
(
おそ
)
ろしく、
左右
(
さゆう
)
を
見
(
み
)
ずして
直
(
ひた
)
あゆみに
爲
(
せ
)
しなれども、
生憎
(
あやにく
)
の
雨
(
あめ
)
、あやにくの
風
(
かぜ
)
、
鼻緒
(
はなを
)
をさへに
踏切
(
ふみき
)
りて、
詮
(
せん
)
なき
門下
(
もんした
)
に
紙縷
(
こより
)
を
縷
(
よ
)
る
心地
(
こゝち
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
由三は何がなし冷い手で胸を撫でられるやうな
心地
(
こゝち
)
がした。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“心地”で始まる語句
心地好
心地快
心地悪
心地惡
心地観経