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催
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もよほ
ふりがな文庫
“
催
(
もよほ
)” の例文
それからいよ/\
問題
(
もんだい
)
が
大
(
おほ
)
きく
擴
(
ひろ
)
がつて、
大學人類學教室
(
だいがくじんるゐがくけうしつ
)
で『
彌生式研究會
(
やよひしきけんきうくわい
)
』が
開
(
ひら
)
かれ、
其結果
(
そのけつくわ
)
として、
加瀬探檢
(
かせたんけん
)
の
遠足會
(
えんそくくわい
)
が
催
(
もよほ
)
された。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
深川の三十三間堂は、京の三十三間堂を
摸
(
も
)
して造つたもので、維新近くまで通し矢の
催
(
もよほ
)
しがあり、
矢數帳
(
やかずちやう
)
が今でも遺つてをります。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
調
(
とゝの
)
へ來り
左右
(
とかく
)
物
(
もの
)
事は
祝
(
いは
)
ひ直さば
凶
(
きよ
)
も
吉
(
きち
)
に
變
(
へん
)
ずべしと申
勸
(
すゝ
)
め兩人して
酒宴
(
しゆえん
)
を
催
(
もよほ
)
せしが
靱負
(
ゆきへ
)
は元より
好
(
すき
)
な
酒
(
さけ
)
ゆゑ主が
氣轉
(
きてん
)
の
熱
(
あつ
)
がんに氣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
げにも
浮世
(
うきよ
)
か
音曲
(
おんぎよく
)
の
師匠
(
ししやう
)
の
許
(
もと
)
に
然
(
しか
)
るべき
曾
(
くわい
)
の
催
(
もよほ
)
し
斷
(
ことわ
)
りいはれぬ
筋
(
すぢ
)
ならねどつらきものは
義理
(
ぎり
)
の
柵
(
しがらみ
)
是非
(
ぜひ
)
と
待
(
ま
)
たれて
此日
(
このひ
)
の
午後
(
ひるすぎ
)
より
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
後
(
あと
)
の
宿
(
しゆく
)
あたりに
何
(
なに
)
か
催
(
もよほ
)
しがあつて、
其處
(
そこ
)
へ
呼
(
よ
)
ばれた、なにがし
町
(
まち
)
の
選
(
えり
)
ぬきとでも
言
(
い
)
ふのが、
一
(
ひと
)
つ
先
(
さき
)
か、それとも
次
(
つぎ
)
の
驛
(
えき
)
へ
歸
(
かへ
)
るのであらう。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
遠くの
方
(
はう
)
から
飴売
(
あめうり
)
の
朝鮮笛
(
てうせんぶえ
)
が
響
(
ひゞ
)
き出した。笛の
音
(
ね
)
は思ひがけない
処
(
ところ
)
で、
妙
(
めう
)
な
節
(
ふし
)
をつけて
音調
(
おんてう
)
を低めるのが、言葉に
云
(
い
)
へない
幽愁
(
いうしう
)
を
催
(
もよほ
)
させる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
『
有
(
あ
)
り
難
(
がた
)
うはござりますが、
不調法
(
ぶてうほふ
)
でござりますし、それに
空腹
(
くうふく
)
を
催
(
もよほ
)
しましたで。‥‥』と、
玄竹
(
げんちく
)
はペコ/\になつた
腹
(
はら
)
を
十徳
(
じつとく
)
の
上
(
うへ
)
から
押
(
おさ
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
その晩は、駐屯軍司令官の招待で、晩餐会が
催
(
もよほ
)
されました。地方の名士も幾組か夫人令嬢同伴でその席に
列
(
つらな
)
りました。
けむり(ラヂオ物語)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
すると
今度
(
こんど
)
は
蛙
(
かはづ
)
の
歩兵
(
ほへい
)
が、
同
(
おな
)
じ
嚴
(
おごそ
)
かな
口調
(
くてう
)
で
繰返
(
くりかへ
)
しました、
只
(
たゞ
)
僅
(
わづ
)
か
言葉
(
ことば
)
の
順
(
じゆん
)
を
變
(
か
)
へて、『
女王樣
(
ぢよわうさま
)
より。
球投
(
まりな
)
げのお
催
(
もよほ
)
しあるにつき
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
への
御招待状
(
ごせうたいじやう
)
』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
現今
(
げんこん
)
では
精神病者
(
せいしんびやうしや
)
の
治療
(
ちれう
)
に
冷水
(
れいすゐ
)
を
注
(
そゝ
)
がぬ、
蒸暑
(
むしあつ
)
きシヤツを
被
(
き
)
せぬ、
而
(
さう
)
して
人間的
(
にんげんてき
)
に
彼等
(
かれら
)
を
取扱
(
とりあつか
)
ふ、
即
(
すなは
)
ち
新聞
(
しんぶん
)
に
記載
(
きさい
)
する
通
(
とほ
)
り、
彼等
(
かれら
)
の
爲
(
ため
)
に、
演劇
(
えんげき
)
、
舞蹈
(
ぶたふ
)
を
催
(
もよほ
)
す。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
遠慮
(
ゑんりよ
)
の
無
(
な
)
い
女房等
(
にようばうら
)
にお
品
(
しな
)
の
噺
(
はなし
)
をされるのは
徒
(
いたづ
)
らに
哀愁
(
あいしう
)
を
催
(
もよほ
)
すに
過
(
す
)
ぎないのであるが、
又
(
また
)
一
方
(
ぼう
)
には
噺
(
はなし
)
をして
見
(
み
)
て
貰
(
もら
)
ひたいやうな
心持
(
こゝろもち
)
もしてならぬことがあつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
何
(
なん
)
でもそれによると、Hの教師をしてゐる学校が
昨日
(
きのふ
)
赤坂
(
あかさか
)
の或御茶屋で新年会を
催
(
もよほ
)
したのださうである。
東京小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
此噺
(
このはなし
)
日外
(
いつぞや
)
下
(
しも
)
の
日待
(
ひまち
)
の
時
(
とき
)
開始
(
ひらきはじ
)
めしより、いざや一
会
(
くわい
)
催
(
もよほ
)
さんと、
四方赤良大人
(
よものあからうし
)
、
朱楽管江大人
(
あけらくわんかううし
)
、
鹿都辺真顔
(
しかつべまがほ
)
、
大屋
(
おほや
)
の
裏住
(
うらずみ
)
、
竹杖
(
たけづゑ
)
の
為軽
(
すがる
)
、つむりの光、
宿屋
(
やどや
)
の
飯盛
(
めしもり
)
を始めとして
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
靜
(
しづ
)
かな
境内
(
けいだい
)
の
入口
(
いりくち
)
に
立
(
た
)
つた
彼
(
かれ
)
は、
始
(
はじ
)
めて
風邪
(
ふうじや
)
を
意識
(
いしき
)
する
場合
(
ばあひ
)
に
似
(
に
)
た
一種
(
いつしゆ
)
の
惡寒
(
さむけ
)
を
催
(
もよほ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
態
(
わざ
)
と知らせて
馬鹿
(
ばか
)
がらせて
悦
(
よろこ
)
ばせれば、
大面先生
(
おほづらせんせい
)
横平
(
よこひら
)
たく、
其面
(
そのつら
)
を
振
(
ふ
)
り
廻
(
まは
)
し、
菊塢
(
きくう
)
は
可笑
(
をかし
)
い
奴
(
やつ
)
だ、今度の会は
彼処
(
あすこ
)
で
催
(
もよほ
)
してやらうと
有難
(
ありがた
)
くない
御託宣
(
ごたくせん
)
、これが
諸方
(
しよはう
)
へ
引札
(
ひきふだ
)
となり、
聞人達
(
もんじんたち
)
の
引付
(
ひきつけ
)
で
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
『あら、
父君
(
おとつさん
)
は
單獨
(
ひとり
)
で
何處
(
どこ
)
へいらつしやつたの、もうお
皈
(
かへ
)
りにはならないのですか。』と
母君
(
はゝぎみ
)
の
纎手
(
て
)
に
依
(
よ
)
りすがると
春枝夫人
(
はるえふじん
)
は
凛々
(
りゝ
)
しとはいひ、
女心
(
をんなごゝろ
)
のそゞろに
哀
(
あはれ
)
を
催
(
もよほ
)
して、
愁然
(
しゆうぜん
)
と
見送
(
みおく
)
る
良人
(
をつと
)
の
行方
(
ゆくかた
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
軍兵
(
ぐんぴやう
)
數多
(
あまた
)
催
(
もよほ
)
されて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
第一に呼出されたのは、當夜の
勸進元
(
くわんじんもと
)
で、この
催
(
もよほ
)
しの金主で、お妙のパトロンになつて居る、神田鍛冶町の金貸、佐渡屋金兵衞。
銭形平次捕物控:315 毒矢
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
催
(
もよほ
)
しける次の間なる吉兵衞は色々と思案し只此上は
我膽力
(
わがたんりよく
)
を
渠等
(
かれら
)
に知らせ
首尾
(
しゆび
)
よく
謀
(
はか
)
らば毒藥も
却
(
かへつ
)
て藥になる時あらん此者共を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
全く
石川島
(
いしかはじま
)
の工場を
後
(
うしろ
)
にして幾艘となく帆柱を連ねて碇泊するさま/″\な日本風の荷船や西洋形の
帆前船
(
ほまへせん
)
を見ればおのづと特種の詩情が
催
(
もよほ
)
される。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて
来
(
き
)
た、
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
のやうな
旅人
(
たびびと
)
も、おのづから
哀
(
あは
)
れを
催
(
もよほ
)
し、
挨拶
(
あいさつ
)
を
申
(
まを
)
すうちに、つい
其
(
その
)
誘
(
さそ
)
はれて。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
土
(
つち
)
が
保有
(
ほいう
)
すべき
水分
(
すゐぶん
)
がそれ
程
(
ほど
)
蒸發
(
じようはつ
)
し
盡
(
つく
)
しても
其
(
そ
)
の
吹
(
ふ
)
き
渡
(
わた
)
る
間
(
あひだ
)
は
西風
(
にしかぜ
)
は
決
(
けつ
)
して
空
(
そら
)
に一
滴
(
てき
)
の
雨
(
あめ
)
さへ
催
(
もよほ
)
させぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
初
(
はじ
)
め
彼
(
かれ
)
は
寒氣
(
さむけ
)
を
身
(
み
)
に
覺
(
おぼ
)
え、
吐氣
(
はきけ
)
を
催
(
もよほ
)
して、
異樣
(
いやう
)
な
心地惡
(
こゝちあ
)
しさが
指先
(
ゆびさき
)
に
迄
(
まで
)
染渡
(
しみわた
)
ると、
何
(
なに
)
か
胃
(
ゐ
)
から
頭
(
あたま
)
に
突上
(
つきあ
)
げて
來
(
く
)
る、
而
(
さう
)
して
眼
(
め
)
や
耳
(
みゝ
)
に
掩
(
おほ
)
ひ
被
(
かぶ
)
さるやうな
氣
(
き
)
がする。
青
(
あを
)
い
光
(
ひかり
)
が
眼
(
め
)
に
閃付
(
ちらつ
)
く。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
魚
(
うを
)
の
顏
(
かほ
)
した
歩兵
(
ほへい
)
は
其腋
(
そのわき
)
の
下
(
した
)
から
殆
(
ほと
)
んど
自分
(
じぶん
)
の
身長
(
せい
)
位
(
ぐらゐ
)
もありさうな
大
(
おほ
)
きな
手紙
(
てがみ
)
を
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
して、
此
(
こ
)
れをモ
一人
(
ひとり
)
の
歩兵
(
ほへい
)
に
手渡
(
てわた
)
しながら
嚴
(
おごそ
)
かな
口調
(
くてう
)
で、
※公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
の
許
(
もと
)
へ
毬投
(
まりな
)
げのお
催
(
もよほ
)
しあるに
就
(
つ
)
き
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
見
(
み
)
たしと
思
(
おも
)
はゞ
替
(
かは
)
り
目
(
め
)
毎
(
ごと
)
の
芝居
(
しばゐ
)
行
(
ゆ
)
きも
誰
(
た
)
れかは
苦情
(
くぜう
)
を
申
(
まをす
)
べき、
花見
(
はなみ
)
、
月見
(
つきみ
)
に
旦那
(
だんな
)
さま
催
(
もよほ
)
し
立
(
た
)
てゝ、
共
(
とも
)
に
連
(
つ
)
らぬる
袖
(
そで
)
を
樂
(
たの
)
しみ、お
歸
(
かへ
)
りの
遲
(
おそ
)
き
時
(
とき
)
は
何處
(
どこ
)
までも
電話
(
でんわ
)
をかけて、
夜
(
よる
)
は
更
(
ふ
)
くるとも
寐給
(
ねたま
)
はず
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
多度津
(
たどつ
)
へ着いて、
金毘羅
(
こんぴら
)
へ參つて、其處で二晩泊つて、
鞘橋
(
さやはし
)
の上で魚の
廉
(
やす
)
いのに驚いたりして、善通寺から丸龜へ出て、其處から便所のない和船に乘つて、
通
(
つう
)
じを
催
(
もよほ
)
したのを
堪
(
こら
)
へ/\て
備中
(
びつちゆう
)
へ渡つた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
殺すは
苦
(
く
)
もなし拙僧の儀は
御氣遣
(
おきづかひ
)
有
(
ある
)
べからず
呉々
(
くれ/″\
)
小姓共は仕損じ給ふなと
約束
(
やくそく
)
し夫より酒宴を
催
(
もよほ
)
し四方山の
雜談
(
ざふだん
)
に時を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「第一、元日から
大晦日
(
おほみそか
)
まで、お祭や
催
(
もよほ
)
し事のない日はなく、何處かに火事があつて、何處かで喧嘩が始まつて」
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……
踊
(
おどり
)
の
催
(
もよほ
)
しと
言
(
い
)
へば、
園遊會
(
ゑんいうくわい
)
かなんぞで、
灰色
(
はひいろ
)
の
手
(
て
)
、
黄色
(
きいろ
)
い
手
(
て
)
、
樺色
(
かばいろ
)
の
手
(
て
)
の、
鼬
(
いたち
)
、
狐
(
きつね
)
、
狸
(
たぬき
)
、
中
(
なか
)
には
熊
(
くま
)
のやうなのも
交
(
まじ
)
つた
大勢
(
おほぜい
)
の
手
(
て
)
に、
引𢌞
(
ひきまは
)
され、
掴立
(
つかみた
)
てられ
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
演藝會
(
えんげいくわい
)
やらが
催
(
もよほ
)
されるが、
然
(
しか
)
し
彼等
(
かれら
)
をして
全
(
まつた
)
く
開放
(
かいはう
)
することは
出來
(
でき
)
ないでは
無
(
な
)
いか。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其他
(
そのた
)
には
薩摩琵琶歌
(
さつまびはうた
)
だの漢詩
朗吟
(
らうぎん
)
なぞも存在しているが、此れも同じく色彩の極めて単純な日本特有の背景と一致した場合、初歩期の単調が、ある
粗朴
(
そぼく
)
な悲哀の美感を
催
(
もよほ
)
させるばかりである。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「御町内から江戸川
縁
(
べり
)
の娘達を集めて盆踊りの
催
(
もよほ
)
しがあつたよ。奧方の御望みでな——、踊り子には一人百疋づつの御祝儀が出た上大した御馳走でな——」
銭形平次捕物控:186 御宰籠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……
間違
(
まちが
)
つたら、
許
(
ゆる
)
しツこ、たしか、
當
(
たう
)
、
時事新報
(
じじしんぱう
)
の
催
(
もよほ
)
しであつたと
思
(
おも
)
ふ。……
二人
(
ふたり
)
ともまだ
玄關
(
げんくわん
)
に
居
(
ゐ
)
たが、こんな
事
(
こと
)
は
大好
(
だいすき
)
だから
柳川
(
やながは
)
が
見物
(
けんぶつ
)
、
參觀
(
さんくわん
)
か、
參觀
(
さんくわん
)
した。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此間の運座の會は長崎屋の
催
(
もよほ
)
し、今度の花見は倉賀屋の受持で、騷々しいからと
幇間
(
ほうかん
)
末社は呼ばず。
銭形平次捕物控:167 毒酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
引斷
(
ひきちぎ
)
りては
舌鼓
(
したうち
)
して
咀嚼
(
そしやく
)
し、
疊
(
たゝみ
)
とも
言
(
い
)
はず、
敷居
(
しきゐ
)
ともいはず、
吐出
(
はきいだ
)
しては
舐
(
ねぶ
)
る
態
(
さま
)
は、ちらと
見
(
み
)
るだに
嘔吐
(
おうど
)
を
催
(
もよほ
)
し、
心弱
(
こゝろよわ
)
き
婦女子
(
ふぢよし
)
は
後三日
(
のちみつか
)
の
食
(
しよく
)
を
廢
(
はい
)
して、
病
(
やまひ
)
を
得
(
え
)
ざるは
寡
(
すく
)
なし。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
嘔氣
(
はきけ
)
を
催
(
もよほ
)
すやうな不愉快な心持になりましたが、お靜の
安否
(
あんぴ
)
が心もとないので、もう一度ギヤーマンの穴から覗くと、廣間は廣々と取片付けられて、白日の光が一杯にさし込み
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
暴風雨
(
あらし
)
の
軍
(
いくさ
)
を
催
(
もよほ
)
すならむ、
其
(
その
)
一團
(
いちだん
)
は
早
(
はや
)
く
既
(
すで
)
に
沿岸
(
えんがん
)
の
山
(
やま
)
の
頂
(
いたゞき
)
に
屯
(
たむろ
)
せり。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「誰かが、わざと寶搜しの中へ小判を投げ込んで、次の
催
(
もよほ
)
しの
餌
(
ゑさ
)
にしたとは思はないか」
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この秋はあの茶碗の披露で一席
催
(
もよほ
)
し、知つてゐる誰れ彼れを驚かしてやらう。
銭形平次捕物控:133 井戸の茶碗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
アクの強い
催
(
もよほ
)
しにノコノコ出掛けて行く日頃の平次ではなかつたのです。
銭形平次捕物控:177 生き葬ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
世の中の好奇心の方は
反
(
かへ
)
つて
旺
(
さか
)
んで、こんな會を
催
(
もよほ
)
すと、江戸中の文身自慢は言ふに及ばず、
蚤
(
のみ
)
の
螫
(
さ
)
した跡のやうな文身を持つて居る人間までが、見物旁々やつて來るといふ騷ぎだつたのです。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それを取卷くのは味噌摺り
俳諧師
(
はいかいし
)
に、
野幇間
(
のだいこ
)
繪描き、貧乏御家人と言つた顏觸れで、そんな手合を呼び集め總勢二十三人、昨夜の
後
(
のち
)
の月、即ち九月十三夜の月見の宴を白鬚の寮に
催
(
もよほ
)
したのでした。
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
催
常用漢字
中学
部首:⼈
13画
“催”を含む語句
雨催
催促
催眠術
雪催
催馬楽
開催
催眠剤
催眠
催主
催合
居催促
御催促
相催
催物
狩催
催嘔
催馬楽歌
駆催
催拍
主催
...