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御氣遣
読み方 | 割合 |
おきづか | 50.0% |
おきづかひ | 50.0% |
強て止むる時はもはや
老朽たりと云に
似て
却つて不孝になるべしと思ひ夫は仰せまでもなく
何時にても御用の節は
早速に參り候はん其儀は少しも
御氣遣ひあるべからずと申ければ五左衞門も安心なし
然ば
近日出立におよばんと是より
旅の用意に及び
跡の道場は半四郎に
任せ
置門弟中へも夫々に別れを
汲取て郷右衞門に向ひ扨々恐れ入たる御物語り
御二方樣の事は私しが身に
代ても
御引受申し
上御世話仕つるべければ必ず/\
御氣遣ひ
成れまじと世に
頼母しく引請ければ郷右衞門は大いに悦び
然らば
明方迄には
御連申さんにより
呉々も
頼むなりと云ひ置て立歸りしに七右衞門も
斯請合し上はとて己も郷右衞門の
後より大雪を
殺すは
苦もなし拙僧の儀は
御氣遣有べからず
呉々小姓共は仕損じ給ふなと
約束し夫より酒宴を
催し四方山の
雜談に時を