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御氣象
読み方 | 割合 |
ごきしよう | 66.7% |
ごきしやう | 33.3% |
叱りつけしにお政は驚き
是は/\餘りに
御推量過たり
良人の
御氣象を
父さま
無二の
御懇意とて
恥かしき
手前に
薄茶一
服參らせ
初しが
中々の
物思ひにて
帛紗さばきの
靜こゝろなく
成りぬるなり
扨もお
姿に
似ぬ
物がたき
御氣象とや
今の
代の
若者に
珍らしとて
父樣のお
褒め
遊ばす
毎に
我ことならねど
面て
赤みて
其坐にも
得堪ねど
慕はしさの
數は
増りぬ
左りながら
和女にすら
云ふは
始めて
云はぬ
心は
頼むサア/\山崎町へ行油屋へ
押込で遣らんと云故長兵衞と久五郎の兩人は
甚だ
心配なし
先生貴公の
御氣象では
御立腹なさるゝも
御道理なれど先々
能咄合て大ぎやうにならぬ樣に
懸合が宜しく何れにも明日の事に致す
積りなれば
兎も
角も
御鎭まり下されよと漸々に
宥めけり
上何ゆゑに泣とは餘りに心なき仰かな
只今良人がお
一人言聞に付ても今の身の
上情ない共しかないとも思へば/\
口惜く
嘸御無念に思召さん如何に物堅き
御氣象とて日々の
困窮の其中に二十五兩と云ふ此金の
眼前に
有りながら御歸しなさるとの御志ざしは武士道の義理一
應は
御道理なれ共市之丞殿が昔の
恩義を