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入
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い
ふりがな文庫
“
入
(
い
)” の例文
また、
小川
(
おがわ
)
に
連
(
つ
)
れていって、ボンを
水
(
みず
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れて
毛
(
け
)
を
洗
(
あら
)
ってやったりして、ボンを
喜
(
よろこ
)
ばせるのをも
楽
(
たの
)
しみの一つとしているのです。
少年の日の悲哀
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
(あなたは
春陽会
(
しゅんようかい
)
へいらしって?
入
(
い
)
らしったら、今度知らせて
頂戴
(
ちょうだい
)
。あたしは何だか去年よりもずっと
好
(
よ
)
さそうな気がしているの)
文放古
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
恁
(
か
)
うして
買
(
か
)
つて
參
(
まゐ
)
ります
品物
(
しなもの
)
が
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
らないと、
甚
(
ひど
)
いんですぜ、そりや、
踏
(
ふ
)
んだり、
蹴
(
け
)
つたり、ポカ/\でさ。
我又不善擇人參可否
(
われまたにんじんのかひをえらぶことをよくせず
)
。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日本
(
にほん
)
が
化物
(
ばけもの
)
の
貧弱
(
ひんじやく
)
なのに
對
(
たい
)
して、
支那
(
しな
)
に
入
(
い
)
ると
全
(
まつた
)
く
異
(
ことな
)
る、
支那
(
しな
)
はあの
通
(
とほ
)
り
尨大
(
ぼうだい
)
な
國
(
くに
)
であつて、
西
(
にし
)
には
崑崙雪山
(
こんろんせつざん
)
の
諸峰
(
しよぼう
)
が
際涯
(
はてし
)
なく
連
(
つらな
)
り
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
昨夜
(
ゆうべ
)
は
夜
(
よ
)
もすがら
靜
(
しづか
)
に
眠
(
ねぶ
)
りて、
今朝
(
けさ
)
は
誰
(
た
)
れより
一
(
いち
)
はな
懸
(
が
)
けに
目
(
め
)
を
覺
(
さま
)
し、
顏
(
かほ
)
を
洗
(
あら
)
ひ
髮
(
かみ
)
を
撫
(
な
)
でつけて
着物
(
きもの
)
もみづから
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りしを
取出
(
とりいだ
)
し
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
「おかしな子ね、あそこへお友だちなんかも
入
(
い
)
らっしゃらないじゃないかね。お母さんはあんなところは危なくてきらいなんです。」
童話
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
あれでございますか、
文部省
(
もんぶせう
)
が
建
(
た
)
ちましたの、
空気
(
くうき
)
の
好
(
い
)
い
処
(
ところ
)
でなければならんと
仰
(
おつ
)
しやいまして、
森大臣
(
もりだいじん
)
さまが
入
(
い
)
らツしやいまして。
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私もまだ若い身空でしたが、何んだかこうすっかりその琵琶の音が心に
沁
(
し
)
み
入
(
い
)
って、ほんとうに夜の明けるのも惜しまれた位でした。
姨捨
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
出
(
で
)
つ
入
(
い
)
りつする山と山の間の、土質の悪い畑地の中を緩やかに
逶
(
うね
)
つて東に向つてゐた。日はもう高く
上
(
のぼ
)
つて、路傍の草の葉も乾いた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
蜘蛛はただどんな商人が、新聞紙に広告してゐないかをよく見定めておいて、その店の
入
(
い
)
り
口
(
くち
)
に網を張らうとしてゐたに過ぎません。
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
戸の外に出迎えしエリスが母に、馭丁をねぎらいたまえと銀貨をわたして、余は手を取りて引くエリスに伴われ、急ぎて
室
(
へや
)
に
入
(
い
)
りぬ。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
夜
(
よ
)
に
入
(
い
)
って向側に点ぜられる灯火のきらめきも、ただ眼に少しばかりの
趣
(
おもむき
)
を添えるだけで、涼味という感じにはまるでならなかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると
良人
(
おっと
)
は
私
(
わたくし
)
と
意見
(
いけん
)
が
違
(
ちが
)
いまして、それは
余
(
あま
)
り
面白
(
おもしろ
)
くない、
是非
(
ぜひ
)
『
若月
(
わかつき
)
』にせよと
言
(
い
)
い
張
(
は
)
って、
何
(
なん
)
と
申
(
もう
)
しても
肯
(
き
)
き
入
(
い
)
れないのです。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
が、誰も居ぬ留守に、
一寸
(
ちょっと
)
入
(
い
)
らッしゃいよ、と手招ぎされて、
驚破
(
すわ
)
こそと思う拍子に、自然と体の震い出したのは、即ち武者震いだ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
今日、いろいろの文献や写真から想像しても、クララの優れた素質と、その美しさは、驚異的のものであったことは疑いを
入
(
い
)
れない。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
貪欲界
(
どんよくかい
)
の雲は
凝
(
こ
)
りて
歩々
(
ほほ
)
に厚く
護
(
まも
)
り、
離恨天
(
りこんてん
)
の雨は随所
直
(
ただち
)
に
灑
(
そそ
)
ぐ、
一飛
(
いつぴ
)
一躍出でては人の肉を
啖
(
くら
)
ひ、半生半死
入
(
い
)
りては我と
膓
(
はらわた
)
を
劈
(
つんざ
)
く。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
二十七日の十時に船はポオト・サイド港に
入
(
い
)
り申し
候
(
さふら
)
ひき。暑気
俄
(
にはか
)
に加はり、薄き
単衣
(
ひとへ
)
となりて
甲板
(
かふばん
)
に
居
(
を
)
り
候
(
さふら
)
へど堪へ難くも
候
(
さふらふ
)
かな。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
東海道線
(
とうかいだうせん
)
と
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
線
(
せん
)
と
合
(
がつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
鐵道線路
(
てつだうせんろ
)
の
右手
(
みぎて
)
の
臺地
(
だいち
)
がそれで、
大井
(
おほゐ
)
の
踏切
(
ふみきり
)
から
行
(
ゆ
)
けば、
鐵道官舍
(
てつだうくわんしや
)
の
裏
(
うら
)
から
畑中
(
はたなか
)
に
入
(
い
)
るのである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
第六
毎日
(
まいにち
)
一度
(
いちど
)
は
冷水
(
ひやみづ
)
或
(
あるひ
)
は
微温湯
(
ぬるゆ
)
にて
身體
(
からだ
)
を
清潔
(
きれい
)
に
拭
(
ぬぐ
)
ひとり、
肌着
(
はだぎ
)
を
着替
(
きかへ
)
べし。
入浴
(
ふろ
)
は六七
日目
(
にちめ
)
毎
(
ごと
)
に
成
(
なる
)
たけ
熱
(
あつ
)
からざる
湯
(
ゆ
)
に
入
(
い
)
るべき
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
それから橋を渡り、暗い公園を脱け、この
山下町
(
やましたちょう
)
に
入
(
い
)
りこんで来ても、この
執念深
(
しゅうねんぶか
)
い尾行者たちは一向退散の模様がないのである。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その
代
(
か
)
わり一つお
願
(
ねが
)
いがあります。どうぞくすのきで
舟
(
ふね
)
をこしらえて、
水
(
みず
)
をいっぱい
入
(
い
)
れて、その中にささの
葉
(
は
)
を
浮
(
う
)
かべて
下
(
くだ
)
さい。
雷のさずけもの
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
これならば
姫
(
ひめ
)
の
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
るに
違
(
ちが
)
ひない、きっと
自分
(
じぶん
)
は
姫
(
ひめ
)
のお
婿
(
むこ
)
さんになれるだらうなどゝ
考
(
かんが
)
へて、
大
(
おほ
)
めかしにめかし
込
(
こ
)
んで
出
(
で
)
かけました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
しかも重大犯罪のうちで迷宮に
入
(
い
)
った事件の比率を統計的に調べてみれば以上の五つの場合の起こる比率とほぼ一致するであろう。
誰が何故彼を殺したか
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
爺
(
ぢい
)
やは
御飯
(
ごはん
)
の
時
(
とき
)
でも、なんでも、
草鞋
(
わらぢ
)
ばきの
土足
(
どそく
)
のまゝで
爐
(
ろ
)
の
片隅
(
かたすみ
)
に
足
(
あし
)
を
投
(
な
)
げ
入
(
い
)
れましたが、
夕方
(
ゆふがた
)
仕事
(
しごと
)
の
濟
(
す
)
む
頃
(
ころ
)
から
草鞋
(
わらぢ
)
をぬぎました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
京都には
入
(
い
)
つても、
秋毫
(
しうがう
)
も犯さなかつたから、忽ちに上下の信望を得て、信長の京都に於ける位置を、堅実なものにしたのである。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
一、句数五千一万の多きに至らずとも、才能ある人は数年の星霜を
経
(
ふ
)
る間には自然と発達して、
何時
(
いつ
)
の間にか第二期に
入
(
い
)
りをる事多し。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
何
(
なん
)
の
為
(
ため
)
に
私
(
わたし
)
だの、そらここにいるこの
不幸
(
ふこう
)
な
人達
(
ひとたち
)
ばかりが
恰
(
あだか
)
も
献祭
(
けんさい
)
の
山羊
(
やぎ
)
の
如
(
ごと
)
くに、
衆
(
しゅう
)
の
為
(
ため
)
にここに
入
(
い
)
れられていねばならんのか。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
お
品
(
しな
)
の
硬着
(
かうちやく
)
した
身體
(
からだ
)
は
曲
(
ま
)
げて
立膝
(
たてひざ
)
にして
棺桶
(
くわんをけ
)
へ
入
(
い
)
れられた。
首
(
くび
)
が
葢
(
ふた
)
に
觸
(
さは
)
るので
骨
(
ほね
)
の
挫
(
くぢ
)
けるまで
抑
(
おさ
)
へつけられてすくみが
掛
(
か
)
けられた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
夢にもせよ、幻にもせよ、よくもまあ、これ程美しい女がと、彼は首をマン・ホールに突込んだまま、飽かず眺め
入
(
い
)
るのであった。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それは
棺
(
かん
)
の
中
(
なか
)
は
空氣
(
くうき
)
が
侵入
(
しんにゆう
)
して
腐
(
くさ
)
り
易
(
やす
)
いが、
直接
(
ちよくせつ
)
に
土中
(
どちゆう
)
に
埋
(
うづ
)
める
時
(
とき
)
は
空氣
(
くうき
)
が
入
(
い
)
り
難
(
にく
)
いので、かへってよく
保存
(
ほぞん
)
されるのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
曉
(
あかつき
)
の
頃
(
ころ
)
になつて
漸
(
やうや
)
く
水
(
みづ
)
も
盡
(
つ
)
きたので、
二人
(
ふたり
)
は
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
り、
今
(
いま
)
は
何處
(
いづく
)
と
目的
(
めあて
)
もなく、
印度洋
(
インドやう
)
の
唯中
(
たゞなか
)
を
浪
(
なみ
)
のまに/\
漂流
(
たゞよ
)
つて
居
(
を
)
るのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
冬子が
注
(
つ
)
いで出す茶を一杯飲んで、忠一は
鉄縁
(
てつぶち
)
の眼鏡を掛け直しながら、今や本論に
入
(
い
)
ろうとする時、
彼
(
か
)
の七兵衛が
襖
(
ふすま
)
から顔を出した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ことに、既に長き旅路に
勞
(
つか
)
れたる我をして、
嚢中
(
のうちう
)
甚だ旅費の乏しきにも拘らず、
奮
(
ふる
)
つてこの山中に
入
(
い
)
らしめたる理由猶一つあり。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
もし
自分
(
じぶん
)
が
文字
(
もんじ
)
に
通
(
つう
)
じてゐたなら、ひとつ
羊皮紙
(
やうひし
)
を
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れて、それに
認
(
したゝ
)
めもしよう。さうして
毎晩
(
まいばん
)
うんと
旨
(
うま
)
い
物
(
もの
)
を
食
(
た
)
べてやる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
わたしども
魯鎮
(
ろちん
)
の習慣は、およそ誰でも嫁に
入
(
い
)
ったむすめは、まだ当主にならないうちは、夏の間たいていは里方に行って暮すのである。
村芝居
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
喜
(
よろこ
)
びも
心配
(
しんぱい
)
も、たゞそのためにのみして
書
(
か
)
き
入
(
い
)
れた
努力
(
どりよく
)
の
頁
(
ページ
)
をあらためて
繰
(
く
)
つてみて
密
(
ひそ
)
かに
矜
(
ほこ
)
りなきを
得
(
え
)
ないのであつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
龐涓
(
はうけん
)
行
(
ゆ
)
くこと
三日
(
みつか
)
、
大
(
おほひ
)
に
喜
(
よろこ
)
んで
曰
(
いは
)
く、『
我
(
われ
)
固
(
もと
)
より
齊
(
せい
)
の
軍
(
ぐん
)
の
怯
(
けふ
)
なるを
知
(
し
)
る。
吾
(
わ
)
が
地
(
ち
)
に
入
(
い
)
りて
三日
(
みつか
)
、
士卒
(
しそつ
)
亡
(
に
)
ぐる
者
(
もの
)
、
半
(
なか
)
ばに
過
(
す
)
ぎたり』
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
その実余人の抄略したものを尾崎行雄自著と頗る
御念
(
ごねん
)
の
入
(
い
)
った銘を打って、さも新らしい著述であるかのように再刊されたのは
四十年前:――新文学の曙光――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
それが、なかなか
入
(
い
)
り込んでいるんです。あの甲州街道の、駒木野のお関所の少し北のところに、お
処刑場
(
しおきば
)
のあとがあるんでございます。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
君
(
きみ
)
、ちょっと
聴
(
き
)
き
給
(
たま
)
え。
君
(
きみ
)
はずいぶん
見
(
み
)
っともないね。だから
僕達
(
ぼくたち
)
は
君
(
きみ
)
が
気
(
き
)
に
入
(
い
)
っちまったよ。
君
(
きみ
)
も
僕達
(
ぼくたち
)
と
一緒
(
いっしょ
)
に
渡
(
わた
)
り
鳥
(
どり
)
にならないかい。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ちょっと
考
(
かんが
)
へても、
時代
(
じだい
)
が
新
(
あたら
)
しくなるほど、
歌
(
うた
)
がわからなくなるといふような、
不自然
(
ふしぜん
)
な
事實
(
じじつ
)
を、あなた
方
(
がた
)
はまともに、うけ
入
(
い
)
れますか。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
久しぶりに十兵衛は、父の血色に壮者のような
紅味
(
あかみ
)
を見た。しかし云い終るとすぐ、
鬢髪
(
びんぱつ
)
の
霜
(
しも
)
をそそげ立てて烈しく
咳
(
せ
)
き
入
(
い
)
った。
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『矢筈草』いよいよこれより本題に
入
(
い
)
らざるべからざる所となりぬ。然るに作者
俄
(
にわか
)
に
惑
(
まど
)
うて思案
投首
(
なげくび
)
煙管
(
キセル
)
銜
(
くわ
)
へて腕こまねくのみ。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
私は今度
躯
(
からだ
)
に
腫物
(
できもの
)
が出来たので、これは
是非共
(
ぜひとも
)
、入院して切開をしなければ、いけないと云うから、
致方
(
いたしかた
)
なく、
京都
(
きょうと
)
の某病院へ
入
(
い
)
りました。
死体室
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
それでも自分の見榮を張り度いけちな根性は、自分をしてさもそんなものは
入
(
い
)
るものかといふやうな態度を執らせてしまつた。
貝殻追放:011 購書美談
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
だが、
入院
(
にふゐん
)
するとしても、
誰一人
(
たれひとり
)
入院料
(
にふゐんれう
)
などを
持合
(
もちあは
)
してゐる
筈
(
はず
)
がないので、
施療
(
せれう
)
患者
(
くわんじや
)
を
扱
(
あつか
)
ふ
病院
(
びやうゐん
)
へ
入
(
い
)
れるより
仕方
(
しかた
)
がなかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
想像
(
さうざう
)
すれば、
始終
(
しじう
)
青一色
(
チンイイソオ
)
をさせたり、
滿貫役
(
まんぐわんやく
)
をつけさせたりするのだらうが、それが
自然
(
しぜん
)
と
取
(
と
)
り
入
(
い
)
りの
阿堵物
(
あとぶつ
)
になることは
言
(
い
)
ふまでもない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
で、
其手紙
(
そのてがみ
)
は一
時
(
じ
)
私
(
わたし
)
の
手
(
て
)
に
押収
(
おうしう
)
することにして、一
旦
(
たん
)
机
(
つくゑ
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
の
底
(
そこ
)
へ
入
(
い
)
れて
見
(
み
)
たが、こんな
反故屑
(
ほごくづ
)
を
差押
(
さしおさ
)
へて
其
(
それ
)
が
何
(
なん
)
になるか。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
これは信者の婦人が
楽器
(
なりもの
)
入
(
い
)
りで、
白装束
(
しろしょうぞく
)
、
緋
(
ひ
)
の
袴
(
はかま
)
、下げ髪で踊るのだった。なにしろ物見高い土地だから人だかりはすぐする。
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
はたして、その御教えの通り八咫烏の後からおいでになりますと、吉野河の下流に到りました。時に河に
筌
(
うえ
)
を
入
(
い
)
れて魚を取る人があります。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“入”を含む語句
這入
出入
入来
入用
入交
入替
収入
嫁入
入込
入牢
入費
混入
絶入
恐入
被入
侵入
御入来
入口
煙草入
押入
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