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附
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つ
ふりがな文庫
“
附
(
つ
)” の例文
温泉
(
をんせん
)
に
行
(
ゆ
)
かうとして、
菊屋
(
きくや
)
の
廣袖
(
どてら
)
に
着換
(
きか
)
へるに
附
(
つ
)
けても、
途中
(
とちう
)
の
胴震
(
どうぶる
)
ひの
留
(
と
)
まらなかつたまで、
彼
(
かれ
)
は
少
(
すく
)
なからず
怯
(
おびや
)
かされたのである。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「ふん、
坊主
(
ばうず
)
か」と
云
(
い
)
つて
閭
(
りよ
)
は
暫
(
しばら
)
く
考
(
かんが
)
へたが、「
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
逢
(
あ
)
つて
見
(
み
)
るから、こゝへ
通
(
とほ
)
せ」と
言
(
い
)
ひ
附
(
つ
)
けた。そして
女房
(
にようばう
)
を
奧
(
おく
)
へ
引
(
ひ
)
つ
込
(
こ
)
ませた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
渦
(
うず
)
を巻いている処、
波状
(
はじょう
)
になった処、
撥
(
は
)
ねた処、ぴったりと引っ
附
(
つ
)
いた処と、その毛並みの趣が、一々実物の趣が現わされている。
幕末維新懐古談:35 実物写生ということのはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
(七九)
閭巷
(
りよかう
)
の
人
(
ひと
)
、
行
(
おこなひ
)
を
砥
(
と
)
ぎ
名
(
な
)
を
立
(
た
)
てんと
欲
(
ほつ
)
する
者
(
もの
)
は、
(八〇)
青雲
(
せいうん
)
の
士
(
し
)
に
附
(
つ
)
くに
非
(
あら
)
ずんば、
惡
(
いづく
)
んぞ
能
(
よ
)
く(名ヲ)
後世
(
こうせい
)
に
施
(
し
)
かん
哉
(
や
)
。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
どうも
危
(
あぶな
)
いので、
思
(
おも
)
ふやうに
動
(
うご
)
かせませなんだが、それでもだいぶ
創
(
きず
)
が
附
(
つ
)
きましたやうで、
鏡
(
かゞみ
)
は
見
(
み
)
ませんが、
血
(
ち
)
が
浸染
(
にじ
)
んで
居
(
を
)
りますか。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
ええ今度は
兎
(
うさぎ
)
の形などと、ばけものをしんこ細工のように延ばしたり円めたり、耳を
附
(
つ
)
けたり又とったり
致
(
いた
)
すのをよく見受けます。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
或
(
ある
)
ひは
娘共
(
むすめども
)
が
仰向
(
あふむけ
)
に
臥
(
ね
)
てゐる
時分
(
じぶん
)
に、
上
(
うへ
)
から
無上
(
むしゃう
)
に
壓迫
(
おさへつ
)
けて、つい
忍耐
(
がまん
)
する
癖
(
くせ
)
を
附
(
つ
)
け、
難
(
なん
)
なく
強者
(
つはもの
)
にしてのくるも
彼奴
(
きゃつ
)
の
業
(
わざ
)
。
乃至
(
ないし
)
は……
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
意外にも半兵衛儀は、まだ
御申
(
おんもう
)
し
附
(
つ
)
けの事を、実行しておりません。使者たるそれがし落度とも相成る事、
厳
(
きび
)
しく
督促
(
とくそく
)
いたしおきました。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
A いよ/\
馬鹿
(
ばか
)
だなア
此奴
(
こいつ
)
は。
凡
(
およ
)
そ、
洒落
(
しやれ
)
、
皮肉
(
ひにく
)
、
諷刺
(
ふうし
)
の
類
(
るゐ
)
を
説明
(
せつめい
)
して
何
(
なん
)
になる。
刺身
(
さしみ
)
にワサビを
附
(
つ
)
けて
煮
(
に
)
て
食
(
く
)
ふ
樣
(
やう
)
なもんぢやないか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
此次
(
このつぎ
)
の
座敷
(
ざしき
)
はきたなくつて
狭
(
せま
)
うございますが、
蒲団
(
ふとん
)
の
皮
(
かは
)
も
取
(
と
)
り
替
(
か
)
へたばかりでまだ
垢
(
あか
)
もたんと
附
(
つ
)
きませんから、
緩
(
ゆつ
)
くりお休みなさいまし
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その道にかけては彼等の方が私より巧者にきまっているから私などそれに
附
(
つ
)
け足す何もない、私がそう言うと女は満足した様子に見えた。
いずこへ
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
やがて
父
(
とう
)
さんは
伯父
(
をぢ
)
さんの
後
(
あと
)
に
附
(
つ
)
いて、めづらしい
初旅
(
はつたび
)
に
上
(
のぼ
)
りました。
父
(
とう
)
さんが
歩
(
ある
)
いて
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
を
木曽路
(
きそぢ
)
とも、
木曾街道
(
きそかいだう
)
ともいふ
道
(
みち
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ただし、いかにすぐれた
人霊
(
じんれい
)
が
御本体
(
ごほんたい
)
でありましても、その
控
(
ひか
)
えとしては、
必
(
かな
)
らず
有力
(
ゆうりょく
)
な
竜神様
(
りゅうじんさま
)
がお
附
(
つ
)
き
遊
(
あそ
)
ばして
居
(
お
)
られますようで……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
睦子のおとうさんは、市バスの運転手でしたが、やはり出征中で、おかあさんは川向かふの罐詰工場で、
帳
(
ちやう
)
附
(
つ
)
けか何かをしてゐるのでした。
母子ホームの子供たち
(新字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
今更中間のブローカー問屋や
素人
(
しろうと
)
の父の型の
極
(
きま
)
った意匠など必要はなくなった。父の住居
附
(
つ
)
きのオフィスは年々
寂寥
(
せきりょう
)
を増した。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
見かけることが
珍
(
めずら
)
しくなかった彼女の
傍
(
かたわら
)
にはいつも佐助が
侍
(
はべ
)
り
外
(
ほか
)
に鳥籠の世話をする女中が一人
附
(
つ
)
いていた女師匠が命ずると女中が籠の戸を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
おつぎは二
町
(
ちやう
)
ばかり
上流
(
じやうりう
)
の
板橋
(
いたばし
)
を
渡
(
わた
)
つて
行
(
い
)
つて、
漸
(
やうや
)
くのことで
枝
(
えだ
)
を
曲
(
ま
)
げて
其
(
その
)
針
(
はり
)
をとつた。さうして
又
(
また
)
與吉
(
よきち
)
の
棒
(
ぼう
)
へ
附
(
つ
)
けてやつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
十六になったら、僕という人間は、カタリという音をたてて変ってしまった。
他
(
ほか
)
の人には、気が
附
(
つ
)
くまい。
謂
(
い
)
わば、
形而上
(
けいじじょう
)
の変化なのだから。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
女房はしかたなしに人を頼んで、荒川へ持って往って流してもらったが、箱は投げこんだ処へ
鐘
(
おもり
)
を
附
(
つ
)
けたように浮かんだままで流れなかった。
偶人物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
雨降りだと、日本人がうるさく
附
(
つ
)
き
纏
(
まと
)
はないから、
韈
(
くつした
)
一つ買ふにも町中歩きまはつて、ゆつくり値段の廉いのを捜す事が出来るからださうだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
矢田平の
立
(
たて
)
、長いのでは有名な方なるを、
訥子
(
とつし
)
の勤むることなれば、見ぬ方大だすかりなり。宋蘇卿の最期に
駈
(
か
)
け
附
(
つ
)
くる所も騒がしきだけなり。
両座の「山門」評
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
間
(
ま
)
もなく三四郎は八畳敷の書斎の
真中
(
まんなか
)
で小さい膳を控へて、
晩食
(
ばんめし
)
を食つた。膳の上を見ると、主人の言葉に
違
(
たが
)
はず、かのひめいちが
附
(
つ
)
いてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其以後
(
そのいご
)
、
誰
(
たれ
)
も
手
(
て
)
を
附
(
つ
)
けぬ。
漸
(
やうや
)
く
余
(
よ
)
が
此前
(
このまへ
)
を
素通
(
すどほ
)
りする
位
(
くらゐ
)
であつたが、四十
年
(
ねん
)
五
月
(
ぐわつ
)
十二
日
(
にち
)
に、
余
(
よ
)
は、
織田
(
おだ
)
、
高木
(
たかぎ
)
、
松見
(
まつみ
)
三
子
(
し
)
と
表面採集
(
へうめんさいしふ
)
に
此邊
(
このへん
)
へ
來
(
き
)
た。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「
眠
(
ねむ
)
つては
危險
(
きけん
)
だぞ。
左手
(
ひだりて
)
の
川
(
かは
)
に
氣
(
き
)
を
附
(
つ
)
けろ‥‥」と、
暫
(
しばら
)
くすると
突然
(
とつぜん
)
前
(
まへ
)
の
方
(
はう
)
で
小隊長
(
せうたいちやう
)
の
大島少尉
(
おほしませうゐ
)
の
呶鳴
(
どな
)
る
聲
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
温厚玉のような君子が
歴
(
れっき
)
とした官職の
肩書
(
かたがき
)
附
(
つ
)
きの名刺を示しても聞かれないで警察へ拘留されたという話も聞いている。
最後の大杉
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
それでもまだ日の内の
温
(
あたた
)
まりが残っている。女が夕食の支度をする
間
(
あいだ
)
、男は腕
附
(
つ
)
きの
椅子
(
いす
)
に腰を掛けてじっとしている。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
馬
(
うま
)
を
附
(
つ
)
けるのに
手間
(
てま
)
が
取
(
と
)
れるとかと
力
(
りき
)
んで、
上句
(
あげく
)
には、
何
(
いつ
)
も
黙
(
だま
)
れとか、
彼
(
か
)
れこれ
云
(
い
)
うな、とかと
真赤
(
まっか
)
になって
騒
(
さわぎ
)
を
返
(
かえ
)
す。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
一緒に新宿へ遊びに行つては、足が
附
(
つ
)
く
虞
(
おそ
)
れがあると思つたからである。金箱は本堂の縁の下へ
抛
(
ほう
)
り込んで立去つた。
赤膏薬
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
もう一人前に近くなっていても、これに
附
(
つ
)
き
随
(
したが
)
う面々は村の少女の全部で、それが組織ある行動に
出
(
い
)
づることは、
左義長
(
さぎちょう
)
の子ども組も同じであった。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
小門、外より押されて数名の黒影は庭内に
顕
(
あら
)
はれぬ、
先
(
さ
)
きなるは母のお加女なり、中に
擁
(
よう
)
されたるは姉の梅子なり、他は大洞よりの
附
(
つ
)
け
人
(
びと
)
にやあらん
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
トロリとした
間
(
ま
)
に
鶴見
(
つるみ
)
も
神奈川
(
かながは
)
も
過
(
す
)
ぎて
平沼
(
ひらぬま
)
で
眼
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めた。
僅
(
わづ
)
かの
假寢
(
うたゝね
)
ではあるが、それでも
氣分
(
きぶん
)
がサツパリして
多少
(
いくら
)
か
元氣
(
げんき
)
が
附
(
つ
)
いたので
懲
(
こり
)
ずまに
義母
(
おつかさん
)
に
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
寝られないなあと思っている
中
(
うち
)
に、ふっと気が
附
(
つ
)
いたらもう朝になっていた。いつの間に寝てしまったんだろう。
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
南国の孤島において、
醤
(
しょう
)
委員長は、あいかわらずの
裸身
(
はだか
)
で、事務を
執
(
と
)
っていた。例の太い
附
(
つ
)
け
髭
(
ひげ
)
はもう見えない。
毒瓦斯発明官:――金博士シリーズ・5――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るぞ
夕方
(
ゆふがた
)
は
別
(
べつ
)
して
風
(
かぜ
)
が
寒
(
さむ
)
し
其
(
その
)
うへに
風
(
かぜ
)
でも
引
(
ひ
)
かば
芳之助
(
よしのすけ
)
に
對
(
たい
)
しても
濟
(
す
)
むまいぞやといふ
詞
(
ことば
)
の
尾
(
を
)
に
附
(
つ
)
いてお
高
(
たか
)
おそる/\
顏
(
かほ
)
をあげ
御病氣
(
ごびやうき
)
といふことを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「わたしが
急
(
いそ
)
いでるのを知ってるくせに、やっぱりうるさく
附
(
つ
)
きまとうんだね。ほんとに
情
(
なさけ
)
ない子だよ!」
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
蚯蚓
(
みヽず
)
が土を出て炎天の砂の上をのさばる様に、かんかんと日の照る
中
(
なか
)
を
歩
(
ある
)
いてづぶ濡れに冷え切つた
身体
(
からだ
)
なり心なりを
燬
(
や
)
け
附
(
つ
)
かせ度く成つたので、書院の庭の
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
たゞそれだけで
滿足
(
まんぞく
)
せずに、
新月
(
しんげつ
)
の
頃
(
ころ
)
から
注意
(
ちゆうい
)
してゐたのが、こんなに
大
(
おほ
)
きく
立派
(
りつぱ
)
に
咲
(
さ
)
いたといふようなおもしろみを
附
(
つ
)
けたのは、ほんとうはよくないのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
又
(
また
)
作文
(
さくぶん
)
にしても
間違
(
まちが
)
つた
處
(
ところ
)
があれば
唯
(
た
)
だ
印
(
しるし
)
を
附
(
つ
)
けて
置
(
お
)
く
丈
(
だけ
)
で、
滅多
(
めつた
)
に
間違
(
まちがひ
)
の
點
(
てん
)
を
説明
(
せつめい
)
して
聞
(
き
)
かさない。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
こんな
大
(
おほ
)
きい
石棺
(
せきかん
)
になりますと、その
石
(
いし
)
を
運搬
(
うんぱん
)
するのに
不便
(
ふべん
)
でありますから、
石
(
いし
)
のまはりに
疣
(
いぼ
)
のような
突起
(
とつき
)
を
數箇所
(
すうかしよ
)
に
附
(
つ
)
けて、
運
(
はこ
)
ぶのにつごうよくしてをりますが
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
思慮
(
しりよ
)
深
(
ふか
)
き
大佐
(
たいさ
)
すら
小首
(
こくび
)
を
傾
(
かたむ
)
けた
程
(
ほど
)
で、
私
(
わたくし
)
の
胸
(
むね
)
には、
始終
(
しじう
)
附
(
つ
)
いて
離
(
はな
)
れぬ
疑問
(
ぎもん
)
であつたので、
今
(
いま
)
機會
(
きくわい
)
を
得
(
え
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
さういふ懸賞の
附
(
つ
)
いた課題が出てゐましたから、みんなが勇んだのですがじつさいそれに応ずる力のあるのは、キクッタとチャラピタとだけよりなかつたので、自然
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
書物やら土地の人々の話で多少
目当
(
めあて
)
を
附
(
つ
)
けることは出来たが、吾々の目的を説くことには難儀を感じた。どの地方の人々も吾々のような客を
有
(
も
)
ったことがないと見える。
地方の民芸
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
お
幸
(
かう
)
の家は
石津村
(
いしづむら
)
で一番の旧家でそして昔は大地主であつた
為
(
た
)
めに、明治の維新後に百姓が
名字
(
みやうじ
)
を
拵
(
こしら
)
へる時にも、沢山の田と
云
(
い
)
ふ意味で
太田
(
おほた
)
と
附
(
つ
)
けたと云はれて居ました。
月夜
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
しっかりとっ
附
(
つ
)
いて居て安心な人を望む心が、お君の胸に湧き上って、目の前には、父親だの母、弟又は、家に居た時分仕事を一緒にならって居た友達の誰れ彼れの顔や
栄蔵の死
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
これ
著者
(
ちよしや
)
がこの
項
(
ごろ
)
の
本文
(
ほんもん
)
に
於
(
おい
)
て、『
但
(
たゞ
)
し
火
(
ひ
)
の
元
(
もと
)
用心
(
ようじん
)
を
忘
(
わす
)
れざること』と
附
(
つ
)
け
加
(
くは
)
へた
所以
(
ゆえん
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
或
(
あるい
)
は
畳針
(
たたみばり
)
を
買
(
かっ
)
て来て畳の
表
(
おもて
)
を
附
(
つ
)
け
替
(
か
)
え、又或は竹を割って
桶
(
おけ
)
の
箍
(
たが
)
を入れるような事から、その
外
(
ほか
)
、
戸
(
と
)
の破れ屋根の
漏
(
も
)
りを繕うまで
当前
(
あたりまえ
)
の仕事で、皆私が
一人
(
ひとり
)
でして居ました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
『ハハハハハ。それくらいのことで何も驚くことはないじゃないか……
附
(
つ
)
け
文
(
ぶみ
)
だな、きっと』
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
すると、石切橋と小桜橋との中間に、
架
(
か
)
せられている橋を中心として、そこに、常には
見馴
(
みな
)
れない異常な情景が、展開されているのに気が
附
(
つ
)
いた。橋の上にも人が
一杯
(
いっぱい
)
である。
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
父は私の
傍
(
そば
)
に
附
(
つ
)
きッきりで、生え際や
眉
(
まゆ
)
の
剃
(
そ
)
り方について何かと世話をやいていたが、それでもなお気に入らぬと本職の手から
剃刀
(
かみそり
)
を取って自分で剃ってくれたりなんかした。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
附
(
つ
)
き
穂
(
ほ
)
が無いという返辞の仕方だ。何とも無いと云われても、どうも何か有るに
違
(
ちが
)
い無い。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“附(附指定)”の解説
附指定(つけたりしてい)あるいは単に附(つけたり)とは、建造物、美術工芸品、考古資料、歴史資料等を重要文化財や都道府県指定文化財等に指定する際に、文化財本体に関連する物品や資料等を本体と併せて文化財指定することである。
(出典:Wikipedia)
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
“附”を含む語句
附着
附合
取附
打附
附添
附近
心附
言附
見附
片附
目附
寄附
引附
附属
縁附
押附
門附
吩附
肉附
附会
...