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海岸
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かいがん
ふりがな文庫
“
海岸
(
かいがん
)” の例文
ある
朝
(
あさ
)
のこと、
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
がやっとあかくなりはじめたころ、いつものごとく
舟
(
ふね
)
を
出
(
だ
)
そうと、
海岸
(
かいがん
)
をさして、
家
(
いえ
)
を
出
(
で
)
かけたのであります。
羽衣物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
海岸
(
かいがん
)
で、
鳶
(
とび
)
と
喧嘩
(
けんくわ
)
をして
負
(
ま
)
けたくやしさ、くやしまぎれに
物
(
もの
)
をもゆはず、
飛
(
と
)
びをりてきて、いきなり
強
(
つよ
)
くこつんと一つ
突衝
(
つゝ
)
きました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
そこで正直を
申
(
もう
)
しますと、この小さな「イギリス
海岸
(
かいがん
)
」の
原稿
(
げんこう
)
は八月六日あの足あとを見つける前の日の
晩
(
ばん
)
宿直室
(
しゅくちょくしつ
)
で半分書いたのです。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
稜を鋭く何箇所か
空
(
そら
)
に目がけて切り立つて、孔雀石と翡翠の明暗を隈つた半島が此方の
海岸
(
かいがん
)
に詰め寄せるかのやうに
鮮
(
あざや
)
かに浮出してゐる。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
みなさんはじり/\と
燒
(
や
)
きつけるような
海岸
(
かいがん
)
の
砂濱
(
すなはま
)
に
出
(
で
)
たり、
汗
(
あせ
)
を
流
(
なが
)
しながら
登山
(
とざん
)
をされるときのことを
考
(
かんが
)
へてごらんなさい。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
▼ もっと見る
それで、その
當時
(
とうじ
)
の
人
(
ひと
)
が
住居
(
じゆうきよ
)
した
跡
(
あと
)
が
海岸
(
かいがん
)
附近
(
ふきん
)
に
遺
(
のこ
)
つてゐて、かれ
等
(
ら
)
が
食
(
く
)
つてすてた
貝殼
(
かひがら
)
や、
魚
(
さかな
)
や
獸
(
けだもの
)
の
骨
(
ほね
)
などがたまつてゐる
所
(
ところ
)
があります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
海岸
(
かいがん
)
に
近
(
ちか
)
き
山
(
やま
)
、
山
(
やま
)
には
松柏
(
しようはく
)
茂
(
しげ
)
り、
其頂
(
そのいたゞき
)
には
古城
(
こじやう
)
の
石垣
(
いしがき
)
を
殘
(
のこ
)
したる、
其麓
(
そのふもと
)
の
小高
(
こだか
)
き
處
(
ところ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
るのが
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
であります。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私
(
わたくし
)
は
何
(
な
)
んだか
心配
(
しんぱい
)
なんです、
稻妻
(
いなづま
)
がいくら
強
(
つよ
)
くつたつて、あの
澤山
(
たくさん
)
な
猛獸
(
まうじう
)
の
中
(
なか
)
を、
無事
(
ぶじ
)
に
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
ませうか。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私
(
わたくし
)
がある
日
(
ひ
)
海岸
(
かいがん
)
で
遊
(
あそ
)
んで
居
(
お
)
りますと、
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんが
例
(
れい
)
の
長
(
なが
)
い
杖
(
つえ
)
を
突
(
つ
)
きながら
彼方
(
むこう
)
からトボトボと
歩
(
ある
)
いて
来
(
こ
)
られました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
和歌
(
わか
)
の
浦
(
うら
)
に
潮
(
しほ
)
がさして
來
(
く
)
ると、
遠淺
(
とほあさ
)
の
海
(
うみ
)
の
干潟
(
ひがた
)
がなくなるために、ずっと
海岸
(
かいがん
)
近
(
ちか
)
くに
葦
(
あし
)
の
生
(
は
)
えてゐるところをめがけて、
鶴
(
つる
)
が
鳴
(
な
)
いて
渡
(
わた
)
つて
來
(
く
)
る。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
そこで
諭吉
(
ゆきち
)
は、ま
夜中
(
よなか
)
の十二
時
(
じ
)
ごろに
江戸
(
えど
)
をでて、
夜
(
よる
)
の
東海道
(
とうかいどう
)
をあるいて、
夜明
(
よあ
)
けごろに
横浜
(
よこはま
)
につきました。さっそく
海岸
(
かいがん
)
のほうへいってみました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
ニールスは、
海岸
(
かいがん
)
にそって南のほうへ走っていきました。そして、いちばん南のはしの
燈台
(
とうだい
)
や霧を散らすために打つ
大砲
(
たいほう
)
のところまでいってみました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それ
故
(
ゆゑ
)
に
海上
(
かいじよう
)
に
浮
(
うか
)
んでゐる
船舶
(
せんぱく
)
には
其存在
(
そのそんざい
)
又
(
また
)
は
進行
(
しんこう
)
が
分
(
わか
)
りかねる
場合
(
ばあひ
)
が
多
(
おほ
)
い。
但
(
たゞ
)
しそれが
海岸
(
かいがん
)
に
接近
(
せつきん
)
すると、
比較的
(
ひかくてき
)
に
急
(
きゆう
)
な
潮
(
うしほ
)
の
干滿
(
かんまん
)
となつて
現
(
あらは
)
れて
來
(
く
)
る。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
生
(
うま
)
れてから
是迄
(
これまで
)
に
只
(
たつ
)
た一
度
(
ど
)
しか
海岸
(
かいがん
)
へ
行
(
い
)
つたことがないので、
勝手
(
かつて
)
に
斯
(
か
)
う
獨斷
(
ひとりぎめ
)
をして
居
(
ゐ
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
土地の人びとは、もう夜になると海をわたることはもちろん、
海岸
(
かいがん
)
へ出ることさえできなくなりました。
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
私
(
わたくし
)
は
時折
(
ときをり
)
種々
(
いろ/\
)
な
事
(
こと
)
を
妄想
(
まうざう
)
しますが、
往々
(
わう/\
)
幻想
(
まぼろし
)
を
見
(
み
)
るのです、
或人
(
あるひと
)
が
來
(
き
)
たり、
又
(
また
)
人
(
ひと
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いたり、
音樂
(
おんがく
)
が
聞
(
きこ
)
えたり、
又
(
また
)
林
(
はやし
)
や、
海岸
(
かいがん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
してゐるやうに
思
(
おも
)
はれる
時
(
とき
)
も
有
(
あ
)
ります。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そこに
一月餘
(
ひとつきあま
)
りも
滯在
(
たいざい
)
してゐるうちに九
月
(
ぐわつ
)
になり
掛
(
か
)
けたので、
保田
(
ほた
)
から
向
(
むか
)
ふへ
突切
(
つつき
)
つて、
上總
(
かづさ
)
の
海岸
(
かいがん
)
を
九十九里
(
くじふくり
)
傳
(
づた
)
ひに、
銚子
(
てうし
)
迄
(
まで
)
來
(
き
)
たが、そこから
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した
樣
(
やう
)
に
東京
(
とうきやう
)
へ
歸
(
かへ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたし
)
が
病氣
(
びやうき
)
して
海岸
(
かいがん
)
に
行
(
ゆ
)
かなかつたならば
海岸
(
かいがん
)
に
行
(
い
)
つて
宿
(
やど
)
の
窓
(
まど
)
から、
海
(
うみ
)
の
方
(
はう
)
を
見
(
み
)
てゐなかつたならば——、
彼女
(
かれ
)
は
末男
(
すゑを
)
と
夫婦
(
ふうふ
)
にならずに、
見
(
み
)
ず
知
(
し
)
らずの
人
(
ひと
)
として
終
(
をは
)
つたかもしれない。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
目的
(
めあて
)
の
海岸
(
かいがん
)
——
某地
(
ぼうち
)
に
着
(
つ
)
くと、
海
(
うみ
)
を
三方
(
さんぱう
)
——
見晴
(
みはら
)
して、
旅館
(
りよくわん
)
の
背後
(
うしろ
)
に
山
(
やま
)
がある。
上
(
うへ
)
に
庚申
(
かうしん
)
のほこらがあると
聞
(
き
)
く。……
町並
(
まちなみ
)
、また
漁村
(
ぎよそん
)
の
屋根
(
やね
)
を、
隨處
(
ずゐしよ
)
に
包
(
つゝ
)
んだ
波状
(
はじやう
)
の
樹立
(
こだち
)
のたゝずまひ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
海岸
(
かいがん
)
はさびしき
椰子
(
やし
)
の林より
潮
(
うしほ
)
のおとの
合
(
あ
)
ふがに聞こゆ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
やがて、あちらの
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
を、
海岸
(
かいがん
)
の
方
(
ほう
)
へまわるとみえて、一
声
(
せい
)
汽笛
(
きてき
)
が、
高
(
たか
)
く
空
(
そら
)
へひびくと、
車
(
くるま
)
が
音
(
おと
)
がしだいにかすかに
消
(
き
)
えていきます。
とうげの茶屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
指
(
ゆび
)
を
屈
(
くつ
)
して
見
(
み
)
ると、
當日
(
たうじつ
)
は
吾等
(
われら
)
が
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
を
去
(
さ
)
つてから、
丁度
(
ちやうど
)
九日目
(
こゝぬかめ
)
で、
兼
(
かね
)
て
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
の
試運轉式
(
しうんてんしき
)
の
日
(
ひ
)
と
定
(
さだ
)
められたる
紀元節
(
きげんせつ
)
の
前日
(
ぜんじつ
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
いま
申
(
まを
)
したように、
日本
(
につぽん
)
へ
青銅器
(
せいどうき
)
がはひつて
來
(
き
)
たのは
支那
(
しな
)
からでありまして、それは
多分
(
たぶん
)
滿洲朝鮮
(
まんしゆうちようせん
)
の
海岸
(
かいがん
)
を
經
(
へ
)
てはひつて
來
(
き
)
たものと
思
(
おも
)
はれますから
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
丁度
(
ちょうど
)
夏
(
なつ
)
のことでございましたから、
小供
(
こども
)
は
殆
(
ほと
)
んど
家
(
いえ
)
の
内部
(
なか
)
に
居
(
い
)
るようなことはなく、
海岸
(
かいがん
)
へ
出
(
で
)
て
砂
(
すな
)
いじりをしたり、
小魚
(
こざかな
)
を
捕
(
とら
)
えたりして
遊
(
あそ
)
びに
夢中
(
むちゅう
)
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
水馬演習
(
すいばえんしゅう
)
だ。
向
(
むこ
)
う
側
(
がわ
)
へ行こう。」こう云いながら、そのまっ白なイギリス
海岸
(
かいがん
)
を
上流
(
じょうりゅう
)
にのぼり、そこから向う側へ
泳
(
およ
)
いで行く人もたくさんありました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
海岸
(
かいがん
)
には、
枝
(
えだ
)
ぶりのうつくしいくろまつがつらなり
生
(
は
)
えたりしてゐます。
同
(
おな
)
じ
松
(
まつ
)
でもあかまつは
山
(
やま
)
に
適
(
てき
)
してゐますが、くろまつは
潮風
(
しほかぜ
)
に
最
(
もつと
)
も
強
(
つよ
)
い
木
(
き
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
かういふ
津浪
(
つなみ
)
は
沖合
(
おきあひ
)
に
於
(
おい
)
ては
概
(
がい
)
して
數尺
(
すうしやく
)
の
高
(
たか
)
さしか
持
(
も
)
たないから、もしそれが
其
(
その
)
まゝの
高
(
たか
)
さを
以
(
もつ
)
て
海岸
(
かいがん
)
に
押寄
(
おしよ
)
せたならば、
大抵
(
たいてい
)
無難
(
ぶなん
)
なるべきはずである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
なんでも、ずんずん南に進んでいけば、やがて大きな「鳥の道」に出るということです。それはブレーキンゲの
海岸
(
かいがん
)
にそって、ずっとのびているそうです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
海岸
(
かいがん
)
から三四丁
離
(
はな
)
れた
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
に
立
(
たつ
)
て
居
(
ゐ
)
る
此小學校
(
このせうがくかう
)
は
見
(
み
)
た
所
(
ところ
)
決
(
けつ
)
して
立派
(
りつぱ
)
なものではありません。
殊
(
こと
)
に
僕
(
ぼく
)
の
入
(
はひ
)
つた
頃
(
ころ
)
は
粗末
(
そまつ
)
な
平屋
(
ひらや
)
で、
教室
(
けうしつ
)
の
數
(
かず
)
も
四
(
よつ
)
五
(
いつゝ
)
しか
無
(
な
)
かつたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
英吉利
(
イギリス
)
の
海岸
(
かいがん
)
へ
行
(
ゆ
)
けば
何所
(
どこ
)
にでも、
海
(
うみ
)
の
中
(
なか
)
に
泳
(
およ
)
いでる
澤山
(
たくさん
)
の
機械
(
きかい
)
が
見
(
み
)
られる、
子供等
(
こどもら
)
は
木
(
き
)
の
鍬
(
くわ
)
で
沙
(
すな
)
ッ
掘
(
ぽじ
)
りをしてゐる、そして一
列
(
れつ
)
に
並
(
なら
)
んでる
宿屋
(
やどや
)
、それから
其
(
その
)
後
(
うし
)
ろには
停車場
(
ステーシヨン
)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
私
(
わたくし
)
は
時折
(
ときおり
)
種々
(
いろいろ
)
なことを
妄想
(
もうぞう
)
しますが、
往々
(
おうおう
)
幻想
(
まぼろし
)
を
見
(
み
)
るのです、
或人
(
あるひと
)
が
来
(
き
)
たり、また
人
(
ひと
)
の
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
いたり、
音楽
(
おんがく
)
が
聞
(
きこ
)
えたり、また
林
(
はやし
)
や、
海岸
(
かいがん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
しているように
思
(
おも
)
われる
時
(
とき
)
もあります。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
どこも
皆
(
みな
)
なごり
惜
(
を
)
しいが、
今
(
いま
)
とほつてゐる
播州
(
ばんしゆう
)
の
海岸
(
かいがん
)
の
印南野
(
いなびぬ
)
も、とほりすぎきれないほどになつかしく
思
(
おも
)
つてゐると、ちょうど
向
(
むか
)
うの
方
(
ほう
)
に、なんだか、
近
(
ちか
)
よつて
行
(
ゆ
)
きたい
心
(
こゝろ
)
を
起
(
おこ
)
させる
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
海岸
(
かいがん
)
へ
出
(
で
)
たからつて、
波
(
なみ
)
が
一
(
ひと
)
つ
寄
(
よ
)
るぢやなし、
桜貝
(
さくらがひ
)
一
(
ひと
)
つあるんぢやあない。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
夜
(
よ
)
、
二人
(
ふたり
)
は、ひそかに
部落
(
ぶらく
)
から
逃
(
のが
)
れ
出
(
で
)
ました。そして、
谷
(
たに
)
を
伝
(
つた
)
い、
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
えて、
高
(
たか
)
らかに
波
(
なみ
)
の
打
(
う
)
ち
寄
(
よ
)
せる
海岸
(
かいがん
)
までやってきました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
海岸
(
かいがん
)
に
沿
(
そ
)
ふて
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
七八
町
(
ちやう
)
、
岩層
(
がんそう
)
の
小高
(
こだか
)
い
丘
(
をか
)
がある、
其
(
その
)
丘
(
をか
)
を
越
(
こ
)
ゆると、
今迄
(
いまゝで
)
見
(
み
)
えた
海
(
うみ
)
の
景色
(
けしき
)
も
全
(
まつた
)
く
見
(
み
)
えずなつて、
波
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
も
次第
(
しだい
)
/\に
遠
(
とう
)
く/\。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
けれども元来私どもはイギリス海岸に行こうと思ったのでしたからだまってそこを通りすぎました。そしてそこはもうイギリス
海岸
(
かいがん
)
の南のはじなのでした。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
一體
(
いつたい
)
新石器時代
(
しんせつきじだい
)
の
人間
(
にんげん
)
は、どんな
所
(
ところ
)
に
住
(
す
)
んでゐたかといひますと、もちろん
洞穴
(
ほらあな
)
に
棲
(
す
)
むものもあり、
山間
(
さんかん
)
にゐるものもありましたが、
海岸
(
かいがん
)
近
(
ちか
)
くに
住居
(
じゆうきよ
)
して
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
六、
海岸
(
かいがん
)
に
於
(
おい
)
ては
津浪襲來
(
つなみしゆうらい
)
の
常習地
(
じようしゆうち
)
を
警戒
(
けいかい
)
し、
山間
(
さんかん
)
に
於
(
おい
)
ては
崖崩
(
がけくづ
)
れ、
山津浪
(
やまつなみ
)
に
關
(
かん
)
する
注意
(
ちゆうい
)
を
怠
(
おこた
)
らざること。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
あくる朝早く、ニールスはガンたちと
約束
(
やくそく
)
しておいた
海岸
(
かいがん
)
にいきました。きょうはまたすばらしいお天気で、
渡
(
わた
)
り鳥のむれがひっきりなしに飛んでいきます。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
さて
只今
(
ただいま
)
申上
(
もうしあ
)
げました
不図
(
ふと
)
とした
動機
(
どうき
)
というのは、
或
(
あ
)
る
年
(
とし
)
三浦
(
みうら
)
の
海岸
(
かいがん
)
を
襲
(
おそ
)
った
大海嘯
(
おおつなみ
)
なのでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
海岸
(
かいがん
)
からだん/\に
山地
(
さんち
)
へかゝり
高山
(
こうざん
)
へ
登
(
のぼ
)
つていくにつれ、だん/\と
温度
(
おんど
)
が
低
(
ひく
)
くなるのは、ちょうど
緯度
(
いど
)
の
南
(
みなみ
)
から
北
(
きた
)
へ
進
(
すゝ
)
むにしたがつて
寒
(
さむ
)
さがますのと
同
(
おな
)
じです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
『
然
(
さ
)
うさね』と
云
(
い
)
つてグリフォンは、『
最初
(
さいしよ
)
海岸
(
かいがん
)
に
沿
(
そ
)
うて一
列
(
れつ
)
をつくる——』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
なんだかはじめての
方
(
かた
)
には、
外國語
(
がいこくご
)
でも
聞
(
き
)
いてゐる
感
(
かん
)
じがするかも
知
(
し
)
れません。
印南野
(
いなびぬ
)
といふのは、
播州
(
ばんしゆう
)
の
海岸
(
かいがん
)
に
廣
(
ひろ
)
く
亙
(
わた
)
つた
地名
(
ちめい
)
で、
加古川
(
かこがは
)
を
中心
(
ちゆうしん
)
として、
印南郡
(
いなぐん
)
、
加古郡
(
かこぐん
)
に
擴
(
ひろ
)
がつてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
四
人
(
にん
)
の
美
(
うつく
)
しい
女
(
おんな
)
たちは、
赤
(
あか
)
い
馬車
(
ばしゃ
)
に
乗
(
の
)
りました。
赤
(
あか
)
い
馬車
(
ばしゃ
)
は、
青
(
あお
)
い
海
(
うみ
)
を
左手
(
ひだりて
)
にながめながら、
海岸
(
かいがん
)
を
走
(
はし
)
っていったのであります。
初夏の空で笑う女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それはまあ、ざっと百二十
万年
(
まんねん
)
ぐらい前のくるみだよ。ごく新しい方さ。ここは百二十
万年前
(
まんねんまえ
)
、
第三紀
(
だいさんき
)
のあとのころは
海岸
(
かいがん
)
でね、この下からは
貝
(
かい
)
がらも出る。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そして、やがて、
女
(
おんな
)
は、かごをかついで
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
ち、
主人
(
しゅじん
)
は、その
後
(
あと
)
からついて
門
(
もん
)
を
出
(
で
)
て、まっすぐに、
海岸
(
かいがん
)
の
方
(
ほう
)
を
指
(
さ
)
して
道
(
みち
)
を
急
(
いそ
)
いだのです。
女の魚売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いま汽車は青森県の
海岸
(
かいがん
)
を走っている。海は
針
(
はり
)
をたくさん
並
(
なら
)
べたように光っているし木のいっぱい
生
(
は
)
えた三角な島もある。いま見ているこの白い海が
太平洋
(
たいへいよう
)
なのだ。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ここに、だれもゆかないような、さびしい
海岸
(
かいがん
)
に、
波
(
なみ
)
で
打
(
う
)
ち
上
(
あ
)
げられたものか、こわれた
船
(
ふね
)
がある、その
中
(
なか
)
に
住
(
す
)
んでいる
老人
(
ろうじん
)
がありました。
珍しい酒もり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その白い
岩
(
いわ
)
になったところの入口に、〔プリオシン
海岸
(
かいがん
)
〕という、
瀬戸物
(
せともの
)
のつるつるした
標札
(
ひょうさつ
)
が立って、向こうの
渚
(
なぎさ
)
には、ところどころ、
細
(
ほそ
)
い
鉄
(
てつ
)
の
欄干
(
らんかん
)
も
植
(
う
)
えられ
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
港
(
みなと
)
の
人々
(
ひとびと
)
はみんな
海岸
(
かいがん
)
に
出
(
で
)
てながめていました。その
中
(
うち
)
には
老人
(
ろうじん
)
もあれば
子供
(
こども
)
もありました。
若者
(
わかもの
)
もあれば
娘
(
むすめ
)
もありました。
カラカラ鳴る海
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“海岸”の解説
海岸(かいがん、en: coast)とは、陸と海が接する地帯のこと。
沿岸、海辺、渚・沚(なぎさ)、汀(みぎわ)、水際などともいう。
(出典:Wikipedia)
海
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
“海岸”で始まる語句
海岸線
海岸通
海岸傘
海岸地方
海岸日傘
海岸通り
海岸傳
海岸沿
海岸椅子