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夫婦
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ふうふ
ふりがな文庫
“
夫婦
(
ふうふ
)” の例文
そして
父
(
ちち
)
のつもりでは、
私達
(
わたくしたち
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あいだ
)
に
男児
(
だんし
)
が
生
(
うま
)
れたら、その
一人
(
ひとり
)
を
大江家
(
おおえけ
)
の
相続者
(
そうぞくしゃ
)
に
貰
(
もら
)
い
受
(
う
)
ける
下心
(
したごころ
)
だったらしいのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
小僧
(
こぞう
)
はこの子を
粉
(
こな
)
ひきの
夫婦
(
ふうふ
)
のところへつれていきました。すると、粉ひきの夫婦には子どもがなかったものですから、ふたりは
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そしていつとなく青木さん
夫婦
(
ふうふ
)
は、かつては
夢
(
ゆめ
)
にも
想像
(
さうざう
)
しなかつた
質屋
(
しちや
)
の
暖廉
(
のれん
)
くぐりさへ
度重
(
たびかさ
)
ねずにはゐられなくなつてしまつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
夫婦
(
ふうふ
)
はこれに
刎起
(
はねお
)
きたが、
左右
(
さいう
)
から
民子
(
たみこ
)
を
圍
(
かこ
)
つて、
三人
(
さんにん
)
六
(
むつ
)
の
目
(
め
)
を
注
(
そゝ
)
ぐと、
小暗
(
をぐら
)
き
方
(
かた
)
に
蹲
(
うづくま
)
つたのは、
何
(
なに
)
ものかこれ
唯
(
たゞ
)
一
羽
(
は
)
の
雁
(
かり
)
なのである。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
あるところに
手
(
て
)
くせ の
惡
(
わる
)
い
夫婦
(
ふうふ
)
がありました。それでも
子
(
こ
)
どもがないので、一
羽
(
は
)
の
鸚鵡
(
あふむ
)
を
子
(
こ
)
どものやうに
可愛
(
かあい
)
がつてをりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
▼ もっと見る
「おや
宗
(
そう
)
さん、
少時
(
しばらく
)
御目
(
おめ
)
に
掛
(
か
)
ゝらないうちに、
大變
(
たいへん
)
御老
(
おふ
)
けなすつた
事
(
こと
)
」といふ
一句
(
いつく
)
であつた。
御米
(
およね
)
は
其折
(
そのをり
)
始
(
はじ
)
めて
叔父
(
をぢ
)
夫婦
(
ふうふ
)
に
紹介
(
せうかい
)
された。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
持し其翌年女子一人出生しければ
夫婦
(
ふうふ
)
の喜び云ばかりなく其名をお
幸
(
かう
)
と
號
(
つけ
)
兩人の中の
鎹
(
かすがひ
)
と此娘お幸が成人するを
明暮
(
あけくれ
)
樂
(
たの
)
しみ
暮
(
くら
)
しけるとぞ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
また
秋
(
あき
)
になつて、まち
子
(
こ
)
夫婦
(
ふうふ
)
は
去年
(
きよねん
)
とおなじやうに
子供
(
こども
)
の
寢
(
ね
)
てる
時
(
とき
)
の
食後
(
しよくご
)
などは、しみ/″\と
故郷
(
こきやう
)
の
追憶
(
つひおく
)
にふけるのであつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
それで
夫婦
(
ふうふ
)
は
朝夕
(
あさゆう
)
長谷
(
はせ
)
の
観音
(
かんのん
)
さまにお
祈
(
いの
)
りをして、どうぞ
一人
(
ひとり
)
子供
(
こども
)
をおさずけ
下
(
くだ
)
さいましといって、それはねっしんにお
願
(
ねが
)
い
申
(
もう
)
しました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そのまま、ふたりは
眠
(
ねむ
)
ってしまったのです。若いカタツムリの
夫婦
(
ふうふ
)
は、スカンポの森をおさめました。そして、子供も大ぜい生れました。
幸福な一家
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「まあ、このけしの
花
(
はな
)
のきれいなこと。」といって、
散歩
(
さんぽ
)
している、
若
(
わか
)
い
夫婦
(
ふうふ
)
が、
店
(
みせ
)
さきに
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まると、けしの
花
(
はな
)
を
見
(
み
)
ました。
ガラス窓の河骨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此
(
こ
)
の
時
(
とき
)
は
勘次
(
かんじ
)
もお
品
(
しな
)
も
腹
(
はら
)
の
子
(
こ
)
を
大切
(
たいせつ
)
にした。
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
が十三といふともう
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つので、
與吉
(
よきち
)
を
育
(
そだ
)
てながら
夫婦
(
ふうふ
)
は十
分
(
ぶん
)
に
働
(
はたら
)
くことが
出來
(
でき
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と
突然
(
だしぬけ
)
に夜具を
引剥
(
ひつぱ
)
ぐ。
夫婦
(
ふうふ
)
の間とはいえ男はさすが
狼狙
(
うろた
)
えて、女房の笑うに我からも
噴飯
(
ふきだし
)
ながら
衣類
(
きもの
)
を着る時、酒屋の
丁稚
(
でっち
)
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
が、あの
山科
(
やましな
)
の
驛路
(
えきろ
)
では、とてもそんな
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ません。そこでわたしは
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
へ、あの
夫婦
(
ふうふ
)
をつれこむ
工夫
(
くふう
)
をしました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
百年ばかりまえに、リビア人の
帆船
(
はんせん
)
からマルメーに
上陸
(
じょうりく
)
した、あわれな
移住
(
いじゅう
)
ネズミの
夫婦
(
ふうふ
)
がその
先祖
(
せんぞ
)
になっているのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
或
(
あるひ
)
はラブがなかつた
故
(
せい
)
かも
知
(
し
)
れぬ。
妻
(
つま
)
が
未
(
ま
)
だ
心
(
しん
)
から
私
(
わたし
)
に
触
(
ふ
)
れて
来
(
く
)
るほど、
夫婦
(
ふうふ
)
の
愛情
(
あいじやう
)
に
脂
(
あぶら
)
が
乗
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
ない
故
(
せい
)
かも
知
(
し
)
れぬ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「ねえ、私のような女は、そんなに惹かされない部類の女なの? だって
夫婦
(
ふうふ
)
ですものね、それに、私は誰からも金を送ってもらう
当
(
あて
)
はないし……」
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
扨
(
さて
)
は
昨日
(
きのふ
)
の
雪吹倒
(
ふゞきたふ
)
れならん(里言にいふ所)とて皆あつまりて雪を
掘
(
ほり
)
、
死骸
(
しがい
)
を見るに
夫婦
(
ふうふ
)
手
(
て
)
を
引
(
ひき
)
あひて
死居
(
しゝゐ
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
みんなして、
近所
(
きんじょ
)
の
飛鳥山
(
あすかやま
)
へ、お
花見
(
はなみ
)
に
出
(
で
)
かけたあの
時
(
とき
)
、いつもの
通
(
とお
)
り、あたしとお
前
(
まえ
)
とは
夫婦
(
ふうふ
)
でござんした。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
親子
(
おやこ
)
若
(
もし
)
くは
夫婦
(
ふうふ
)
が
僅少
(
わづか
)
の
手内職
(
てないしよく
)
に
咽
(
むせ
)
ぶもつらき
細々
(
ほそ/\
)
の
煙
(
けむり
)
を立てゝ世が世であらばの
嘆
(
たん
)
を
発
(
はつ
)
し
候
(
そろ
)
は
旧時
(
きうじ
)
の作者が
一場
(
いつぢやう
)
のヤマとする所に
候
(
そろ
)
ひしも
今時
(
こんじ
)
は小説演劇を
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
此年
(
このとし
)
をして
人樣
(
ひとさま
)
の
口入
(
くちい
)
れやら
手傳
(
てつだ
)
ひやら、
老耻
(
おひはぢ
)
ながらも
詮
(
せん
)
の
無
(
な
)
き
世
(
よ
)
を
經
(
へ
)
まする、
左
(
さ
)
れども
當
(
あ
)
て
無
(
な
)
しに
苦勞
(
くらう
)
は
出來
(
でき
)
ぬもの、つく/″\お
前
(
まへ
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
働
(
はたら
)
きを
見
(
み
)
るに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「これはこれは常陸殿と、山尾殿とが当ったそうな。これは似合いのよいご
夫婦
(
ふうふ
)
。さあさあ新婚で参られよ」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この席には、炊事夫の
並木
(
なみき
)
夫婦
(
ふうふ
)
や、給仕の河瀬も加わっていて、みんなそれぞれに何か一芸をやった。最後に、次郎と朝倉先生夫妻の三人だけが残されていた。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
翌年
(
よくねん
)
の春、ジェンナー
夫婦
(
ふうふ
)
は男の子をもうけ、エドワードと命名しました。そのときジェンナーはこの子が一定の
年齢
(
ねんれい
)
に達したら、実験を試みようと決心しました。
ジェンナー伝
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
豆ランプが、ちろちろゆらぎながら、オルガンと、二人の年より
夫婦
(
ふうふ
)
の姿をてらしているところは、もしも女の子がこれを見たら、ふるえあがりそうな
光景
(
こうけい
)
である。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
いよいよ自分も
非職
(
ひしょく
)
となり、
出世
(
しゅっせ
)
の道がたえたときまったら、妻はどうするか、かれの両親はどういう
態度
(
たいど
)
をするか、こういうときに
夫婦
(
ふうふ
)
の
関係
(
かんけい
)
はどうなるものかしら。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
これを
見送
(
みおく
)
つて
翁
(
おきな
)
夫婦
(
ふうふ
)
はまた
一
(
ひと
)
しきり
聲
(
こゑ
)
をあげて
泣
(
な
)
きましたが、なんのかひもありませんでした。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
琴女は
生涯
(
しょうがい
)
鵙屋
姓
(
せい
)
を名のっていたけれども「門人」温井
検校
(
けんぎょう
)
と事実上の
夫婦
(
ふうふ
)
生活をいとなんでいたのでかく鵙屋家の墓地と
離
(
はな
)
れたところへ別に一基を選んだのであろうか。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
艇庫
(
ていこ
)
には、もう、
寝
(
ね
)
てしまった艇番
夫婦
(
ふうふ
)
をのぞいては、
誰
(
だれ
)
一人いなくなっています。二階にあがり、念の
為
(
ため
)
、
押入
(
おしい
)
れを
捜
(
さが
)
してみましたが、もとより、あろう
筈
(
はず
)
がありません。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
けれど
遠
(
とほ
)
まはしに
聞
(
き
)
き
出
(
だ
)
した
處
(
ところ
)
によると、
田之浦
(
たのうら
)
の
者
(
もの
)
で
倅夫婦
(
せがれふうふ
)
は
百姓
(
ひやくしやう
)
をして
可
(
か
)
なりの
生活
(
くらし
)
をして
居
(
ゐ
)
るが、
其
(
その
)
夫婦
(
ふうふ
)
のしうちが
氣
(
き
)
に
喰
(
くは
)
ぬと
言
(
い
)
つて十
何年
(
なんねん
)
も
前
(
まへ
)
から
一人
(
ひとり
)
で
此處
(
こゝ
)
に
住
(
す
)
んで
居
(
ゐ
)
るらしい
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
何
(
なん
)
だとえ、
今
(
いま
)
聞
(
き
)
いてゐれば、
彼奴
(
あいつ
)
の顔は
此
(
こ
)
んなだとか
彼
(
あ
)
んなだとかでいけないから、さらけだしてしまひ、
小春姐
(
こはるねえ
)
さんと
夫婦
(
ふうふ
)
に
成
(
な
)
らうと
宜
(
よ
)
く
云
(
い
)
つたな、お
前
(
まへ
)
其様
(
そん
)
なことが
云
(
い
)
はれた
義理
(
ぎり
)
かえ
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
貴方より外に
吾儕
(
わたしども
)
夫婦
(
ふうふ
)
のことを知つてるものは無し、又、吾儕夫婦より外に貴方のことを知つてるものは有ません——ですから、そこは御互ひ様に——まあ、瀬川さん
左様
(
さう
)
ぢや有ませんか。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
わたしたちはそのまえの
晩
(
ばん
)
『大がしの宿屋』で夜を明かした。それは一マイル(約一・六キロ)はなれたさびしい
街道
(
かいどう
)
にあった。その店はなにか気の
許
(
ゆる
)
せない顔つきをした
夫婦
(
ふうふ
)
がやっていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「真さん、お前と、わたしと、いつ
夫婦
(
ふうふ
)
の固めをしましたか」
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
モンタギュー
夫婦
(
ふうふ
)
とベンヺーリオーだけ
殘
(
のこ
)
りて
皆
(
みな
)
入
(
はひ
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
と
名乘
(
なの
)
らせぬ、
扨
(
さて
)
夫婦
(
ふうふ
)
所志
(
おもふ
)
よしを
語
(
かた
)
りけれ
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
盃
(
さかづき
)
を
納
(
をさめ
)
るなり
汽車
(
きしや
)
に
乗
(
の
)
つて
家
(
いへ
)
を
出
(
で
)
た
夫婦
(
ふうふ
)
の
身体
(
からだ
)
は、
人間
(
にんげん
)
だか
蝶
(
てふ
)
だか
区別
(
くべつ
)
が
附
(
つ
)
かない。
遥々
(
はる/″\
)
来
(
き
)
た、と
言
(
い
)
はれては
何
(
なん
)
とも
以
(
もつ
)
て
極
(
きまり
)
が
悪
(
わる
)
い。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
現世
(
げんせ
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
なら
愛
(
あい
)
と
欲
(
よく
)
との
二筋
(
ふたすじ
)
で
結
(
むす
)
ばれるのも
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ぬが、一たん
肉体
(
にくたい
)
を
離
(
はな
)
れた
上
(
うえ
)
は、すっかり
欲
(
よく
)
からは
離
(
はな
)
れて
了
(
しま
)
わねばならぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
むかしあるところに、お
百姓
(
ひゃくしょう
)
のおとうさんとおかあさんがありました。
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あいだ
)
には
十
(
とお
)
になるかわいらしい女の子がありました。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
夜汽車
(
よぎしや
)
で
新橋
(
しんばし
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
は、
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りに
叔父
(
をぢ
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
たが、
夫婦
(
ふうふ
)
とも
灯
(
ひ
)
の
所爲
(
せゐ
)
か
晴
(
は
)
れやかな
色
(
いろ
)
には
宗助
(
そうすけ
)
の
眼
(
め
)
に
映
(
うつ
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
そ
)
れ
等
(
ら
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あひだ
)
に
生
(
うま
)
れた
者
(
もの
)
も
幾人
(
いくにん
)
か
彼等
(
かれら
)
の
間
(
あひだ
)
に
介在
(
かいざい
)
して
居
(
ゐ
)
た。
有繋
(
さすが
)
に
其
(
そ
)
の
幾人
(
いくにん
)
は
自分
(
じぶん
)
の
父母
(
ふぼ
)
が
喚
(
よ
)
ばれるので
苦
(
にが
)
い
笑
(
わらひ
)
を
噛
(
か
)
んで
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
始め一
同
(
どう
)
下られけり
其後
(
そのご
)
大岡殿は何れ昌次郎
夫婦
(
ふうふ
)
の者外へは參るまじ江戸
表
(
おもて
)
ならんと定廻りの與力同心へ急々
索
(
たづ
)
ね申べしと
内命
(
ないめい
)
有りしとぞ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
木こり
夫婦
(
ふうふ
)
はたいへん
貧乏
(
びんぼう
)
で、その日その日のパンもなく、子どもになにを食べさせたらよいか、とほうにくれるほどでした。
マリアの子ども
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
しかし、もはや、
鬼
(
おに
)
のような
心持
(
こころも
)
ちになってしまった
年寄
(
としよ
)
り
夫婦
(
ふうふ
)
は、なんといっても、
娘
(
むすめ
)
のいうことを
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
れませんでした。
赤いろうそくと人魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところが、いまでは、そのはんたいに、アラシ
夫婦
(
ふうふ
)
はノロ公にたいして、いくらか
親
(
した
)
しみをもつようになっていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
わたしは
昨日
(
きのふ
)
の
午
(
ひる
)
少
(
すこ
)
し
過
(
す
)
ぎ、あの
夫婦
(
ふうふ
)
に
出會
(
であ
)
ひました。その
時
(
とき
)
風
(
かぜ
)
の
吹
(
ふ
)
いた
拍子
(
ひやうし
)
に、
牟子
(
むし
)
の
垂絹
(
たれぎぬ
)
が
上
(
あが
)
つたものですから、ちらりと
女
(
をんな
)
の
顏
(
かほ
)
が
見
(
み
)
えたのです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
自分
(
じぶん
)
の
夫
(
をつと
)
は、その
頃
(
ころ
)
どんな
樣子
(
やうす
)
をしてゐたらう。もしもその
時
(
とき
)
から
二人
(
ふたり
)
が
知
(
し
)
り
合
(
あひ
)
になつてゐたならば、どうなつたらう。やはり
夫婦
(
ふうふ
)
になつたであらうか。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
「あの中国のニワトリさんたちは、ずいぶんひそひそ話をしているねえ」と、アヒルの
夫婦
(
ふうふ
)
が言いました。
アヒルの庭で
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ふと行きずりにこうして
並
(
なら
)
んでみると、
夫婦
(
ふうふ
)
になってからもなお遠く
離
(
はな
)
れて歩く菊子の方が、僕には変に新しい魅力となって来ているのに気がつくのであった。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
二里あまり
隔
(
へだて
)
たる村より十九歳の
娵
(
よめ
)
をむかへしに、
容姿
(
すがた
)
憎
(
にく
)
からず
生質
(
うまれつき
)
柔従
(
やはらか
)
にて、
糸織
(
いとはた
)
の
伎
(
わざ
)
にも
怜利
(
かしこ
)
ければ
舅
(
しうと
)
姑
(
しうとめ
)
も
可愛
(
かあい
)
がり、
夫婦
(
ふうふ
)
の中も
睦
(
むつまし
)
く
家内
(
かない
)
可祝
(
めでたく
)
春をむかへ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“夫婦”の意味
《名詞》
夫婦(ふうふ、おっとめ、みょうと)
結婚している一組みの男女。
(出典:Wiktionary)
“夫婦”の解説
夫婦(ふうふ、めおと、みょうと)とは、適法の婚姻をした男性と女性。女夫・妻夫(めお、めおと、みょうと、めおっと、めおとこ)、妹背・妹兄(いもせ)、夫妻(ふさい)とも言う。男性を夫と呼び、女性を妻と呼ぶ。
(出典:Wikipedia)
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
婦
常用漢字
小5
部首:⼥
11画
“夫婦”で始まる語句
夫婦喧嘩
夫婦仲
夫婦鳥
夫婦連
夫婦岩
夫婦釦
夫婦者
夫婦別
夫婦牛
夫婦島