トップ
>
樣
>
さま
ふりがな文庫
“
樣
(
さま
)” の例文
新字:
様
しかしあなた
樣
(
さま
)
がわざわざおいで下さつたのですから、
何
(
なん
)
とかして還りたいと思います。
黄泉
(
よみ
)
の國の神樣に相談をして參りましよう。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
小六
(
ころく
)
さん、
憚
(
はゞか
)
り
樣
(
さま
)
。
座敷
(
ざしき
)
の
戸
(
と
)
を
閉
(
た
)
てて、
洋燈
(
ランプ
)
を
點
(
つ
)
けて
頂戴
(
ちやうだい
)
。
今
(
いま
)
私
(
わたし
)
も
清
(
きよ
)
も
手
(
て
)
が
放
(
はな
)
せない
所
(
ところ
)
だから」と
依頼
(
たの
)
んだ。
小六
(
ころく
)
は
簡單
(
かんたん
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
御夢想
(
ごむさう
)
の
藥
(
くすり
)
ぢやに……
何
(
なん
)
の
病疾
(
やまひ
)
も
速
(
すみや
)
かに
治
(
なほ
)
るで、
買
(
か
)
ひないな……
丁
(
ちやう
)
ど、
來合
(
きあ
)
はせたは、あなた
樣
(
さま
)
お
導
(
みちび
)
きぢや……
仇
(
あだ
)
には
思
(
おも
)
はれますな。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
高野に汝あること風の
便
(
たより
)
に聞きしゆゑ、汝を頼みて戒を受け、
樣
(
さま
)
を變へ、其上にて心安く都にも入り、妻子にも遇はばやとこそ思ふなれ
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
されどいへ、汝はこれを己が財布の中に
有
(
も
)
つや。我即ち。然り、そを
鑄
(
い
)
し
樣
(
さま
)
に何の疑はしき事もなきまで光りて
圓
(
まる
)
し。 八五—八七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
少年
(
こども
)
がこれを口に
入
(
いれ
)
るのは
指
(
ゆび
)
一本
(
いつぽん
)
動
(
うご
)
かすほどのこともない、
然
(
しか
)
し
左
(
さ
)
も
疲
(
つか
)
れ
果
(
はて
)
て
居
(
ゐ
)
る
樣
(
さま
)
で
身動
(
みうごき
)
もしない、
無花果
(
いちじく
)
は
頬
(
ほゝ
)
の
上
(
うへ
)
にのつたまゝである。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
三左
上書
(
うはがき
)
は女文字で
樣
(
さま
)
まゐる。むゝ。(うなづく。)これ、角助。
私
(
わし
)
がこれまでたび/\申聞かせて置いたのを忘れたか。
箕輪の心中
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この、おの/\の
位置
(
いち
)
によつて
生
(
は
)
える
樹木
(
じゆもく
)
の
種類
(
しゆるい
)
と
森林
(
しんりん
)
の
形
(
かたち
)
とが
異
(
ことな
)
つてゐるあり
樣
(
さま
)
を
名
(
な
)
づけて、『
森林帶
(
しんりんたい
)
』または『
森林植物帶
(
しんりんしよくぶつたい
)
』と
言
(
い
)
ひます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
箱番所
(
はこばんしよ
)
の者共より
制
(
せい
)
させける是則ち天一坊
樣
(
さま
)
の御座所と
唱
(
とな
)
へて斯の如く
嚴重
(
げんぢう
)
に
構
(
かま
)
へしなり又天忠は兩人の下男に云付る樣は天一坊御事は是迄は世を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
試
(
こゝろ
)
みに
蝋燭
(
らふそく
)
が
吹
(
ふ
)
き
消
(
け
)
された
後
(
あと
)
の
燄
(
ほのふ
)
の
樣
(
さま
)
を
想像
(
さうざう
)
して
見
(
み
)
ました、
前
(
まへ
)
に
其麽
(
そんな
)
物
(
もの
)
を
見
(
み
)
たことを
記憶
(
きおく
)
して
居
(
ゐ
)
ませんでしたから。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
おばあさんは初めて通る家の
樣
(
さま
)
に、ちよつとの間きよとんとしてゐたが、席に坐ると稍自分を取り戻したらしく
おばあさん
(旧字旧仮名)
/
ささきふさ
(著)
乳母 では、なう、
急
(
いそ
)
いでロレンス
樣
(
さま
)
の
庵室
(
あんじつ
)
まで
往
(
ゆ
)
かっしゃれ。あそこでお
前
(
まへ
)
を
内室
(
うちかた
)
になさるゝ
人
(
ひと
)
が
待
(
ま
)
ってぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
公は漸く其處迄辿り着き、氣息奄々たる
樣
(
さま
)
でとつつきの一軒に匍ひ込む。扶け入れられ、差出された水を一杯飮み終つた時、到頭來たな! といふ太い聲がした。
盈虚
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
十
日
(
か
)
分
(
ぶん
)
の
入院料
(
にふゐんれう
)
を
前金
(
まへきん
)
で
納
(
をさ
)
めろですつて、
今日
(
けふ
)
明日
(
あす
)
にも
知
(
し
)
れない
重態
(
ぢうたい
)
な
病人
(
びやうにん
)
だのに——ほんとに、キリスト
樣
(
さま
)
の
病院
(
びやうゐん
)
だなんて、
何處
(
どこ
)
に
街
(
まち
)
の
病院
(
びやうゐん
)
と
異
(
ちが
)
ふ
處
(
ところ
)
があるんだ。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
その巷に於いて兄さん兄さんと呼ばれて居る
樣
(
さま
)
の、そんなふざけたものではないやうである。
人物に就いて
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
あがめ
奉
(
たてまつ
)
る
先生
(
せんせい
)
でも
雪
(
ゆき
)
や
雨
(
あめ
)
には
勿論
(
もちろん
)
の
事
(
こと
)
、三
度
(
ど
)
に一
度
(
ど
)
はお
斷
(
ことわ
)
りが
常
(
つね
)
のものなり、それを
何
(
なん
)
ぞや
駄々
(
だヾ
)
つ
子
(
こ
)
樣
(
さま
)
の
御機嫌
(
ごきげん
)
とり/″\、
此本
(
このほん
)
一
冊
(
さつ
)
よみ
終
(
おは
)
らば
御褒美
(
ごはうび
)
には
何
(
なに
)
を
參
(
まい
)
らせん
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何處
(
いづこ
)
とも分らず、谷の末は元より意識にあるばかりで、私達の歩いてゐる處は、水の音によつてうかゞひ、立木の
丈
(
たけ
)
を見、
憩
(
いこ
)
ひの息の冷えてゆく
樣
(
さま
)
によつて知るの他はない。
黒岩山を探る
(旧字旧仮名)
/
沼井鉄太郎
(著)
我先
(
われさき
)
に
其
(
その
)
端艇
(
たんてい
)
に
乘移
(
のりうつ
)
らんと、
人波
(
ひとなみ
)
うつて
嘈閙
(
ひしめ
)
く
樣
(
さま
)
は、
黒雲
(
くろくも
)
の
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて
卷返
(
まきかへ
)
すやうである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そんな風にして何にともなく拗ねてゐる
樣
(
さま
)
に、自己陶醉してゐるのだといふこともある。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
また
例
(
たと
)
へば、
父母
(
ふぼ
)
はとと
樣
(
さま
)
、はは
樣
(
さま
)
と
呼
(
よ
)
んで
少
(
すこ
)
しも
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
へなきのみならず、
却
(
かへつ
)
て
恩愛
(
おんあい
)
の
情
(
ぜう
)
が
籠
(
こも
)
るのに、
何
(
なに
)
を
苦
(
くるし
)
んでかパパ
樣
(
さま
)
、ママ
樣
(
さま
)
と、
歐米
(
おうべい
)
に
模倣
(
もはう
)
させてゐるものが
往々
(
わう/\
)
ある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
毎年
(
まいねん
)
イタリイを
旅行
(
りよこう
)
する
人
(
ひと
)
は
非常
(
ひじよう
)
に
多
(
おほ
)
いのでありますが、イタリイ
滯在
(
たいざい
)
の
半
(
なかば
)
は、
博物館
(
はくぶつかん
)
で
過
(
すご
)
し、あとの
半
(
なかば
)
はローマだとかポムペイだとかの
舊蹟
(
きゆうせき
)
を
巡遊
(
じゆんゆう
)
するといふあり
樣
(
さま
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
これだけ
荒
(
あら
)
した
權現臺
(
ごんげんだい
)
は、
其後
(
そののち
)
幾變遷
(
いくへんせん
)
して、
以前
(
もと
)
の
樣
(
さま
)
は
既
(
も
)
う
見
(
み
)
られぬ。四十一
年
(
ねん
)
の
夏
(
なつ
)
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ると、
彼
(
か
)
の
鷄屋
(
とりや
)
さへ
失
(
な
)
くなつて
了
(
しま
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
幻花子
(
げんくわし
)
は
鷄屋
(
とりや
)
の
出來
(
でき
)
ぬ
前
(
まへ
)
から
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだ。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
劔
(
つるぎ
)
を
杖
(
つゑ
)
に。
松陰
(
まつかげ
)
の。
巖
(
いはほ
)
撐
(
さゝ
)
へて。
吐息
(
といき
)
つく。
時哉
(
をりしも
)
見ゆる。
若武者
(
わかむしや
)
は。
是
(
こ
)
は
抑
(
そも
)
軍
(
いくさ
)
の。
使
(
つかひ
)
かや。
見
(
み
)
れば
衣
(
ころも
)
の。
美麗
(
うるはし
)
さ。
新郎
(
はなむこ
)
とかも。
訝
(
あや
)
またる。
其鬚髯
(
そのほうひげ
)
の。
新剃
(
にひそり
)
は。
秋田
(
あきた
)
を刈れる。
刈稻
(
かりしね
)
の。
齊
(
そろ
)
へる
樣
(
さま
)
に。
「西周哲学著作集」序
(旧字旧仮名)
/
井上哲次郎
(著)
みな
樣
(
さま
)
、まあご
覧
(
らん
)
遊
(
あそ
)
ばせ、あれを。あれでも
着物
(
きもの
)
と
申
(
まを
)
すのでせうか。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
われかの
樣
(
さま
)
に
息
(
いき
)
づきぬ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
輝
(
かゞや
)
き
渡
(
わた
)
る
樣
(
さま
)
を
見
(
み
)
む
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
獨りごちつゝ首傾けて暫し思案の
樣
(
さま
)
なりしが、忽ち
眉揚
(
まゆあが
)
り
眼
(
まなこ
)
鋭
(
するど
)
く『さては』とばかり、
面色
(
めんしよく
)
見る/\變りて握り詰めし拳ぶる/\と震ひぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
門口
(
かどぐち
)
に
誰
(
だれ
)
の
所有
(
しよいう
)
とも
付
(
つ
)
かない
柳
(
やなぎ
)
が一
本
(
ぽん
)
あつて、
長
(
なが
)
い
枝
(
えだ
)
が
殆
(
ほとん
)
ど
軒
(
のき
)
に
觸
(
さは
)
りさうに
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれる
樣
(
さま
)
を
宗助
(
そうすけ
)
は
見
(
み
)
た。
庭
(
には
)
も
東京
(
とうきやう
)
と
違
(
ちが
)
つて、
少
(
すこ
)
しは
整
(
とゝの
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
新しき一の光はさきの諸靈と同じく哲理神學に精しき靈の一群より出づる光にて、一樣に燦かなるはその群の中なる諸聖徒の光いづれも同じ
樣
(
さま
)
に輝くなり
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
角
(
かく
)
はまは、
名古屋通
(
なごやつう
)
で
胸
(
むね
)
をそらした
杉野氏
(
すぎのし
)
を
可笑
(
をか
)
しがつて、
當時
(
たうじ
)
、
先生
(
せんせい
)
が
御支配人
(
ごしはいにん
)
を
戲
(
たはむ
)
れにあざけつた
渾名
(
あだな
)
である。
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
り(
樣
(
さま
)
)を
彼地
(
かのち
)
では(はま)といふ。……
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こちの
姫
(
ひい
)
さまはな、それは/\
憐
(
しほら
)
しうて……ほんに、ほんに、まだ
幼
(
ちひさ
)
うて、
分別
(
たわい
)
もないことを
言
(
い
)
うてゞあった
時分
(
じぶん
)
は……お、あのな、パリス
樣
(
さま
)
と
言
(
い
)
うて、お
立派
(
りっぱ
)
な
方
(
かた
)
がな
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
放
(
はな
)
れて十町ばかり
野合
(
のあひ
)
へ掛る處へ向ふより二人の旅人
通
(
とほ
)
り
掛
(
かゝ
)
り幸之進が馬の
脇
(
わき
)
を行違ふ時
拔手
(
ぬくて
)
も見せず右の片足をばつさり
切落
(
きりおと
)
しければ幸之進はアツト
云
(
い
)
ひ
樣
(
さま
)
馬より落る處を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
なほ
昔
(
むかし
)
の
風俗
(
ふうぞく
)
や
生活
(
せいかつ
)
のあり
樣
(
さま
)
については、
詳
(
くは
)
しいことをこゝでお
話
(
はな
)
しする
時間
(
じかん
)
もなく、
皆
(
みな
)
さんが
歴史
(
れきし
)
の
本
(
ほん
)
や
他
(
ほか
)
の
先生
(
せんせい
)
から
教
(
をそ
)
はることゝ
思
(
おも
)
ひますから、
今日
(
けふ
)
はこれだけでよして
置
(
お
)
きます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
然し實川は其の上下とも多少の難所はあると見ても先づ内氣な
樣
(
さま
)
を示してゐた。
黒岩山を探る
(旧字旧仮名)
/
沼井鉄太郎
(著)
盆前
(
ぼんまへ
)
よりかけて
暑
(
あつ
)
さの
時分
(
じぶん
)
をこれが
時
(
とき
)
よと
大汗
(
おほあせ
)
になりての
勉強
(
べんきやう
)
せはしなく、
揃
(
そろ
)
へたる
籘
(
とう
)
を
天井
(
てんぜう
)
から
釣下
(
つりさ
)
げて、しばしの
手數
(
てすう
)
も
省
(
はぶ
)
かんとて
數
(
かず
)
のあがるを
樂
(
たの
)
しみに
脇目
(
わきめ
)
もふらぬ
樣
(
さま
)
あはれなり。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
羞
(
はづか
)
しいことだが、今でも、こんなあさましい身と成り果てた今でも、己は、己の詩集が長安風流人士の机の上に置かれてゐる
樣
(
さま
)
を、夢に見ることがあるのだ。岩窟の中に横たはつて見る夢にだよ。
山月記
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
「あなた
樣
(
さま
)
はどなたでいらつしやいますか」と申しましたから
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
ラクダルは
此
(
こ
)
の
樣
(
さま
)
をぢろり
横目
(
よこめ
)
で
見
(
み
)
たが、
默
(
だま
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
森林
(
しんりん
)
のあり
樣
(
さま
)
もそれ/″\かはつてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
何
(
なに
)
を
樣
(
さま
)
にはまゐらさう。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
愛
(
あい
)
ちやんの
右
(
みぎ
)
の
足
(
あし
)
樣
(
さま
)
へ
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
『
慮外
(
りよぐわい
)
ながら此のわたりの
庵
(
いほり
)
に、近き頃
樣
(
さま
)
を
變
(
か
)
へて都より來られし、
俗名
(
ぞくみやう
)
齋藤時頼と
名告
(
なの
)
る
年壯
(
としわか
)
き武士のお
在
(
は
)
さずや』。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
其
(
その
)
油氣
(
あぶらけ
)
のない
硬
(
こは
)
い
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
が、
何
(
ど
)
ういふ
譯
(
わけ
)
か、
頭
(
あたま
)
の
眞中
(
まんなか
)
で
立派
(
りつぱ
)
に
左右
(
さいう
)
に
分
(
わ
)
けられてゐる
樣
(
さま
)
を、
絶
(
た
)
えず
眼
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
浮
(
うか
)
べた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
得たるか如くにてあれはこゝえる人に
衣
(
ころも
)
を下さるをなさけに同じ事なりうゑたるもの食を得たるが如くとあれば
御憐愍
(
ごれんびん
)
の御政事
爰
(
こゝ
)
を以て知るべし
有
(
あ
)
る
時
(
とき
)
常憲院
樣
(
さま
)
五十の
賀
(
が
)
の時何を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
パリス
今朝
(
けさ
)
、
面
(
かほ
)
を
見
(
み
)
る
嬉
(
うれ
)
しさをば、
久
(
ひさ
)
しう
待焦
(
まちこが
)
れてをったに、
此樣
(
このやう
)
な
樣
(
さま
)
を
見
(
み
)
ようとは!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
湯
(
ゆ
)
の
中
(
なか
)
に
煮
(
に
)
えたる
肉
(
にく
)
をむしや——むしや
喰
(
く
)
らへる
樣
(
さま
)
は、
身
(
み
)
の
毛
(
け
)
も
戰悚
(
よだ
)
つばかりなりと。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
うすら
淋
(
さび
)
しき
樣
(
やう
)
に
物
(
もの
)
おもはしげにて、
何
(
いづ
)
れ
華族
(
くわぞく
)
であらうお
化粧
(
つくり
)
が
濃厚
(
こつてり
)
だと
與
(
よし
)
四
郎
(
らう
)
の
振
(
ふり
)
かへりて
言
(
い
)
ふを
耳
(
みゝ
)
にも
入
(
い
)
れぬらしき
樣
(
さま
)
にて、
我
(
わ
)
れと
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
を
打
(
うち
)
ながめ
唯
(
たゞ
)
悄然
(
しよんぼり
)
としてあるに
與
(
よ
)
四
郎
(
らう
)
心
(
こゝろ
)
ならず
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一間
(
いつけん
)
ほどの
距離
(
きより
)
を
置
(
お
)
いて
竝
(
なら
)
んでゐるといふようなあり
樣
(
さま
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
暫
(
しば
)
したゆたふて
居
(
ゐ
)
る
樣
(
さま
)
です。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
樣
(
さま
)
にもたれて
眞白百合
(
ましらゆり
)
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
樣
部首:⽊
15画
“樣”を含む語句
母樣
何樣
父樣
其樣
此樣
左樣
彼樣
斯樣
異樣
姉樣
如何樣
兄樣
樣子
然樣
模樣
貴樣
前樣
見樣
樣式
爺樣
...