發見はつけん)” の例文
新字:発見
是等の他にも大魚を捕ふる法有りしなり。此事は常陸椎塚より發見はつけんされたる大鯛おほだいの頭骨に骨器のさり在りし事に由つて知られたり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
さてさういふさる人間にんげんとの中間ちゆうかんのものゝほね今日こんにちまでにいかほど發見はつけんされたかといふに、殘念ざんねんながら中々なか/\おもふようにてまゐりません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
勘次かんじは一にち仕事しごとへてかへつてては目敏めざと卯平うへい茶碗ちやわん不審ふしんおもつてをけふたをとつてた。つひかれ卯平うへいふくろ發見はつけんした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そこで、外國人ぐわいこくじん吾等われら立去たちさつたあとで、このしま上陸じやうりくして、此處こゝ自分じぶんが、第一だいいち發見はつけんしたしまだなんかと、くだひたつて無益だめもうすのだ。
これは吾人ごじん日々ひゞ會話くわいわ新聞しんぶんなどにも無數むすう發見はつけんするが、たとへば、ちかごろ何々日といふはりに何々デーといふ惡習あくしふが一おこなはれてゐる。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それから五にん手分てわけをして、窟内くつないくまなく調査てうさしてると、遺骨ゐこつ遺物ゐぶつ續々ぞく/″\として發見はつけんされる。それをあやまつてみさうにる。大騷おほさはぎだ。
可愛かはいいこの一族いちぞくは、土手どてつゞくところ、二里にり三里さんりあしとともにさかえてよろこぶべきことを、ならず、やがて發見はつけんした。——房州ばうしうときである。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
不幸ふかうにしていま小六ころくは、このあによめ態度たいどたいしてほど調子てうしだけ餘裕よゆう分別ふんべつあたまうち發見はつけんなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
西暦せいれき千七百四十八年せんしちひやくしじゆうはちねん一農夫いちのうふ偶然ぐうぜん發見はつけんによりつひ今日こんにちのようにほとんど全部ぜんぶ發掘はつくつされることになつたのである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
... 肉汁スープにはそれがくつてもいわ——屹度きつと何時いつでも胡椒こせうひと苛々いら/\させるにちがひない』としてひとつの新規則しんきそく發見はつけんしたことを非常ひじようよろこびました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ごくからかへつて見ると石がない、雲飛うんぴは妻をのゝしち、いかりいかり、くるひにくるひ、つひ自殺じさつしようとして何度なんど妻子さいし發見はつけんされては自殺することも出來できず、懊惱あうなう煩悶はんもんして居ると、一夜
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いまでは腹部截開ふくぶせつかいの百たびうちることは一度位どぐらゐなものである。梅毒ばいどく根治こんぢされる、其他そのた遺傳論ゐでんろん催眠術さいみんじゆつ、パステルや、コツホなどの發見はつけん衞生學ゑいせいがく統計學とうけいがくなどは奈何どうであらう……。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
これをむものもそのこゝろしてよまざるからず、涙香ルイコウ探偵小説たんていせうせつごとぞくよろこばすものにてなき由を承知しようちして一どくせばみづか妙味みようみ發見はつけんすべきなり、余はこのしよ讀者どくしや推薦すいせんするをはばからず
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
『うん、あのはなしか。あれは幾度いくどいても面白おもしろいな。』と、ひかけた但馬守たじまのかみは、不圖ふと玄竹げんちくたてあたまに、剃刀創かみそりきずが二ヶしよばかりあるのを發見はつけんして、『玄竹げんちく、だいぶあたまをやられたな。どうした。』
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
それはね、これの校了かうれう校正刷かうせいずりんでゐて誤植ごしよくひと發見はつけんしてなほしていたことだ。もつともその手柄てがらと、こんなことを卷頭くわんとういてきみうつくしいほんをきたなくするつみとでは、差引さしひきにならないかもれない。
「三つの宝」序に代へて (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
貝塚に於て發見はつけんさるる獸骨貝殼の中には往々わう/\黒焦くろこげに焦げたるもの有り。是等はおそらく獸肉ぢうにくなり貝肉なり燒きて食はれたる殘餘ならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
やがてはフランスの中部ちゆうぶドルドーンヌのフオン・ド・ゴームといふところ洞穴ほらあななどにまた、おなじようなのあることが發見はつけんせられたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
大日本帝國だいにつぽんていこく海軍大佐櫻木重雄かいぐんたいささくらぎしげを本島ほんとう發見はつけんす、いま大日本帝國だいにつぽんていこく占領地せんりようちなり、おくれてこのしま上陸じやうりくするものは、すみやかにはたいて立去たちさ
あかるいひかり滿ちた田圃たんぼ惑亂わくらん溷濁こんだくしたこゝろいだいてさびしく歩數あゆみんでかれは、玻璃器はりきみづかざして發見はつけんした一てん塵芥ごみであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
大森おほもり貝塚かひづかは、人類學研究者じんるゐがくけんきうしやから、もつと神聖しんせいなるとして尊敬そんけいせられてる。此所こゝ本邦ほんぽう最初さいしよ發見はつけんせられた石器時代せききじだい遺跡ゐせきであるからだ。
其所そこ段々だん/\調しらべてて、宗助そうすけ自分じぶんいまかついたことのない事實じじつ發見はつけんしたときに、おもはずおそおどろいた。胎兒たいじ間際まぎはまで健康けんかうであつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
鉢形鍋形の土噐に外面のくすぶりたる物有る事は前にも云ひしが、貝塚發見はつけんの哺乳動物の長骨中ちやうこつちうには中間より二つにくだきたる物少からず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
このような墓場はかばいまから十年前じゆうねんぜんまではよくわからなかつたのでありますが、だん/″\わかつて各地かくちにおいて續々ぞく/\發見はつけんされてまゐりました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
從來じうらいかれとほ奉公ほうこういくらでも慰藉ゐしやみち發見はつけんしてたのは割合わりあひあたゝかなふところほとんどつひやしつゝあつたからである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
米國べいこくのエドワルド、エス、モールスが、明治めいぢ十二ねんおいて、はじめて此所こゝ遺跡ゐせき發見はつけんし、うして大發掘だいはつくつこゝろみられた記事きじは『理科會粹りくわくわいすゐ』のだいちつとして
國際法上こくさいほふじやうからつても「地球上ちきゆうじやうに、あらた發見はつけんされたるしまは、その發見者はつけんしやぞくする國家こつか支配しはいく」との原則げんそくで、當然たうぜん大日本帝國だいにつぽんていこくしん領地りようちとなるべきところである。
「なにうちてだものだから、毎日々々まいにち/\るものをあたらしく發見はつけんするんで、一しうに一二へん是非ぜひみやこまでしにかなければならない」とひながら安井やすゐわらつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それから瓢簟山ひようたんやま頂上てうじやうおいて、埴輪土偶はにわどぐうを二發見はつけんした關係くわんけいから、四ヶしよ隆起りうきせる山頂さんてうもつて、古墳こふんではいかといふ疑問ぎもんしやうじ、その隆起りうきせる山頂さんてう
最初さいしよ余等よら發掘はつくつした方面はうめんあたつて、ひとすう男女だんぢよがつして十二三にん大發掘だいはつくつをつゞけてるのを發見はつけんした。
發見はつけんしたのはこのしゆ例外れいぐわいで、突起つまみいのである。其代そのかはり、兩端りやうたん二箇宛ふたつづゞ小孔せうこう穿うがつてある。ひもるゐしたものとほして、それをつまやうにしたのかもれぬ。
最後さいご此新横穴このしんよこあなからの發見物はつけんぶつつひて、もつと注意ちういすべきてん附記ふきしてく。それは、供物ぐぶつらしき魚骨ぎよこつ發見はつけんと、俵形土器ひやうけいどきなかから、植物しよくぶつらしきものた二である。
土器どきにキツチリつたまゝふた發見はつけんされてらぬ。ふたふたとしてるが、形式けいしきからかんがへても、如何どうしても土器どきふたでなければならぬもの各所かくじよからる。
電車でんしや神奈川かながははじめてつうじたときに、其沿道そのえんだう低地ていちに、貝塚かひづか發見はつけんしたといふひとせつき、實地じつちついてチヨイ/\發掘はつくつしてて、破片はへんにほひもせなんだれいかんがへ、また橘樹郡たちばなごほりたる貝塚かひづか
いままで注意ちういせずに何度なんども/\あるいて其路そのみちから、三千ねんぜん遺物ゐぶつ幾個いくことなく發見はつけんするので、んだか金剛石こんがうせきがゴロ/\足下あしもところがつてやう氣持きもちまでして、うれしくてたまらなかつた。
いくら注意ちういはらつても、却々なか/\我々われ/\に——其遺物そのゐぶつの一破片はへんでも——れることむづかしからうとかんがへてたのが、う、容易ようゐ發見はつけんせられてると、おほいに趣味しゆみかんぜずんばあらずである。
余等よらもつと興味きやうみゆうして傾聽けいちやうしたのは、權現臺貝塚ごんげんだいかひづか歴史れきしであつて、最初さいしよ野中のなかくわん發見はつけんしたのを、ふかしてたので、其頃そのころ發掘はつくつをせずとも、表面ひやうめんをチヨイ/\掻廻かきまはしてれば、土偶どぐう