“苛々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いらいら83.7%
いら/\16.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下心を知りあって、そのためにフミキリのつかなくなった私は、よけいに苛々いらいらジリジリと虚しい苦痛の時間を持たねばならなかった。
三十歳 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
今日ばかりは三人のしゃべるのを聞いていると苛々いらいらして来て、いやだと思うと一層体が大儀になり出して、つい顔色にも現れるので
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
米原を発車した後は、今迄の様に苛々いら/\した気持はなくなつた。そして今迄と反対に、帰郷するといふことが楽しいことに思はれ始めた。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
大阪のやうな土地に住んでゐると、なんだか苛々いら/\して氣が落ちつかない。いつそ太夫の商賣をやめて、かういふ靜なところに隱居するかな。
近松半二の死 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)