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燃
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も
ふりがな文庫
“
燃
(
も
)” の例文
さかんに
燃
(
も
)
えていた、
西
(
にし
)
の
海
(
うみ
)
の
炎
(
ほのお
)
が、いつしか
波
(
なみ
)
に
洗
(
あら
)
われて、うすくなったと
思
(
おも
)
うと、
窓
(
まど
)
から
見
(
み
)
える
空
(
そら
)
も、
暗
(
くら
)
くなりかけていました。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
烈々
(
れつ/\
)
と
燃
(
も
)
える
暖炉
(
だんろ
)
のほてりで、
赤
(
あか
)
い
顔
(
かほ
)
の、
小刀
(
ナイフ
)
を
持
(
も
)
つたまゝ
頤杖
(
あごづゑ
)
をついて、
仰向
(
あふむ
)
いて、ひよいと
此方
(
こちら
)
を
向
(
む
)
いた
父
(
ちゝ
)
の
顔
(
かほ
)
が
真蒼
(
まつさを
)
に
成
(
な
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
言いつけられたとおりにわたしがしていると、かれは火の中から一本小えだを引き出して、火をふき消して、
燃
(
も
)
えている先を
吹
(
ふ
)
いた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「
否
(
いいえ
)
、」とお
母
(
かあ
)
さんが
言
(
い
)
った。「わたしは
胸
(
むね
)
が
苦
(
くる
)
しくって、
歯
(
は
)
がガチガチする。それで
脈
(
みゃく
)
の
中
(
なか
)
では、
火
(
ひ
)
が
燃
(
も
)
えているようですわ。」
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
左手の
渚
(
なぎさ
)
には、
波
(
なみ
)
がやさしい
稲妻
(
いなずま
)
のように
燃
(
も
)
えて
寄
(
よ
)
せ、右手の
崖
(
がけ
)
には、いちめん
銀
(
ぎん
)
や
貝殻
(
かいがら
)
でこさえたようなすすきの
穂
(
ほ
)
がゆれたのです。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
夜
(
よる
)
の
燭火
(
ともしび
)
は
燃
(
も
)
え
盡
(
つ
)
きて、
嬉
(
うれ
)
しげな
旦
(
あした
)
めが
霧立
(
きりた
)
つ
山
(
やま
)
の
巓
(
いたゞき
)
にもう
足
(
あし
)
を
爪立
(
つまだ
)
てゝゐる。
速
(
はや
)
う
往
(
い
)
ぬれば
命
(
いのち
)
助
(
たす
)
かり、
停
(
とゞ
)
まれば
死
(
し
)
なねばならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
というのは、いまズルスケにむかって投げつけた
麻
(
あさ
)
の
束
(
たば
)
から、とうとうベッドのカーテンにまで火が
燃
(
も
)
えうつってしまったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
裏戸口
(
うらとぐち
)
の
柹
(
かき
)
の
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
据
(
す
)
ゑられた
風呂
(
ふろ
)
には
牛
(
うし
)
が
舌
(
した
)
を
出
(
だ
)
して
鼻
(
はな
)
を
舐
(
な
)
めづつて
居
(
ゐ
)
る
樣
(
やう
)
な
焔
(
ほのほ
)
が
煙
(
けぶり
)
と
共
(
とも
)
にべろ/\と
立
(
た
)
つて
燻
(
いぶ
)
りつゝ
燃
(
も
)
えて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と、
自在鉤
(
じざいかぎ
)
の
掛
(
か
)
かっている下には、つい
昨夜
(
さくや
)
焚火
(
たきび
)
をしたばかりのように新しい
灰
(
はい
)
が
積
(
つ
)
もり、木の
枝
(
えだ
)
の
燃
(
も
)
えさしが
散
(
ち
)
らばっていた。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
と
言
(
い
)
ひながら、
父
(
とう
)
さんは
蝙蝠
(
かうもり
)
と一
緒
(
しよ
)
になつて
飛
(
と
)
び
歩
(
ある
)
いたものです。どうかすると
狐火
(
きつねび
)
といふものが
燃
(
も
)
えるのも、
村
(
むら
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
火
(
ひ
)
が
天井
(
てんじよう
)
まで
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
つたならば、
屋根
(
やね
)
まで
打拔
(
うちぬ
)
いて
火氣
(
かき
)
を
拔
(
ぬ
)
くこと。これは
焔
(
ほのほ
)
が
天井
(
てんじよう
)
を
這
(
は
)
つて
燃
(
も
)
え
擴
(
ひろ
)
がるのを
防
(
ふせ
)
ぐに
效力
(
こうりよく
)
がある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
母親は二階の
床
(
とこ
)
の間に、
燃
(
も
)
ゆるような
撫子
(
なでしこ
)
と薄紫のあざみとまっ白なおかとらのおと
黄
(
き
)
いろいこがねおぐるまとを
交
(
ま
)
ぜて
生
(
い
)
けた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
惜しい夜も
更
(
ふ
)
けた。手を
浄
(
きよ
)
めに出て見ると、樺の
焚火
(
たきび
)
は
燃
(
も
)
え
下
(
さが
)
って、ほの白い
煙
(
けむり
)
を
颺
(
あ
)
げ、真黒な
立木
(
たちき
)
の上には霜夜の星
爛々
(
らんらん
)
と光って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
さてその
農民小屋
(
のうみんごや
)
にはひつて
見
(
み
)
ると
爐邊
(
ろへん
)
には
薪
(
まき
)
が
燃
(
も
)
やされてあつて、その
地方
(
ちほう
)
の
風俗
(
ふうぞく
)
をした
爺
(
ぢい
)
さんがたばこを
燻
(
いぶ
)
らしてゐたり
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
一
首
(
しゅ
)
の
歌
(
うた
)
が
自
(
おの
)
ずと
私
(
わたくし
)
の
口
(
くち
)
を
突
(
つ
)
いて
出
(
で
)
たのもその
時
(
とき
)
でございます。
真嶺
(
さね
)
刺
(
さ
)
し、
相摸
(
さがむ
)
の
小野
(
おの
)
に、
燃
(
も
)
ゆる
火
(
ひ
)
の、
火中
(
ほなか
)
に
立
(
た
)
ちて、
問
(
と
)
いし
君
(
きみ
)
はも……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
というと、
木隠龍太郎
(
こがくれりゅうたろう
)
は、手ばやく、
用意
(
ようい
)
の
松明
(
たいまつ
)
を
焚火
(
たきび
)
に
突
(
つ
)
っこんで
燃
(
も
)
えうつし、それをふりかざしてまっさきに走りだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれどあいにくなことには、
炉
(
ろ
)
の
方
(
ほう
)
の
火
(
ひ
)
がだんだん
心細
(
こころぼそ
)
くなって、ありったけのまきはとうに
燃
(
も
)
やしつくしてしまいました。
安達が原
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
脊戸
(
せど
)
に
干
(
ほ
)
した
雨傘
(
あまがさ
)
に、
小犬
(
こいぬ
)
がじやれ
掛
(
か
)
ゝつて、
蛇
(
じや
)
の
目
(
め
)
の
色
(
いろ
)
がきら/\する
所
(
ところ
)
に
陽炎
(
かげろふ
)
が
燃
(
も
)
える
如
(
ごと
)
く
長閑
(
のどか
)
に
思
(
おも
)
はれる
日
(
ひ
)
もあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そんな
話
(
はなし
)
の
最中
(
さいちう
)
にサァーツと
音
(
おと
)
をたてゝ
漆
(
うるし
)
のやうに
暗
(
くら
)
い
空
(
そら
)
の
方
(
はう
)
から、
直逆
(
まつさか
)
さまにこれはまた一
羽
(
は
)
の
鴉
(
からす
)
がパチパチ
燃
(
も
)
えてる
篝火
(
かがりび
)
の
中
(
なか
)
に
墜
(
を
)
ちてきた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
野
(
の
)
に
山
(
やま
)
に
陽炎
(
かげらふ
)
が
燃
(
も
)
えてきます。ところによつて
芽
(
め
)
を
吹
(
ふ
)
く
時季
(
じき
)
はむろん
違
(
ちが
)
ひますが、
東京附近
(
とうきようふきん
)
では
三月
(
さんがつ
)
の
中旬頃
(
ちゆうじゆんごろ
)
から
五月頃
(
ごがつごろ
)
までに、
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
します。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
工夫
(
くふう
)
でなくとも、
自然
(
しぜん
)
にその
作者
(
さくしや
)
の
心
(
こゝろ
)
が
燃
(
も
)
え
立
(
た
)
つてゐると、かういふふうにつごうのよい
氣分風
(
きぶんふう
)
な
現
(
あらは
)
し
方
(
かた
)
が、
口
(
くち
)
をついて
出
(
で
)
て
來
(
く
)
るのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
灯
(
ひ
)
のついていない
部屋
(
へや
)
は
暗
(
くら
)
かった。ただ
赤々
(
あかあか
)
とさかんに
燃
(
も
)
えている
暖炉
(
だんろ
)
の火が、あたりをぼんやりと照らしだしていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
何
(
なに
)
しろ
寒
(
さむ
)
くていかぬとて、
焚火
(
たきび
)
なんか
始
(
はし
)
めて、
松薪
(
まつまき
)
の
完全
(
くわんぜん
)
、これは
燃
(
も
)
えが
好
(
よ
)
いから
珍品
(
ちんぴん
)
だなんて
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
老人のせきする声と源四郎がときどきへっついに
燃
(
も
)
やす火の音のほか、声立てる人もない。かくていまこの一家は
陰悪
(
いんあく
)
な空気にとざされているのである。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それほど、この
男
(
をとこ
)
の惡を憎む心は、老婆の
床
(
ゆか
)
に挿した松の木片のやうに、勢よく
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
り出してゐたのである。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それから四半刻ばかり經つて、線香が
燃
(
も
)
え
盡
(
つ
)
きると、鐵砲は獨りでドンと鳴つた。彈丸は寸分の狂ひもなく、唐紙を突き拔けて、半兵衞の首筋から胴へ——
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
本町橋
(
ほんまちばし
)
東詰で、西町奉行堀に分れて入城した東町奉行跡部は、火が大手近く
燃
(
も
)
えて来たので、
夕
(
ゆふ
)
七つ時に又坂本以下の与力同心を率ゐて火事場に出馬した。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
卑賤
(
ひせん
)
にそだちたる
我身
(
わがみ
)
なれば
初
(
はじ
)
めより
此上
(
このうへ
)
を
見
(
み
)
も
知
(
し
)
らで、
世間
(
せけん
)
は
裏屋
(
うらや
)
に
限
(
かぎ
)
れるものと
定
(
さだ
)
め、
我家
(
わがや
)
のほかに
天地
(
てんち
)
のなしと
思
(
おも
)
はゞ、はかなき
思
(
おも
)
ひに
胸
(
むね
)
も
燃
(
も
)
えじを
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
燃
(
も
)
すだのって、
茲辺
(
ここいら
)
にまごまご出来て宜いじゃねえか、そのうちにあ、吉さん(下男の名)が野良から帰って足洗いに来るものなあ、それ、お前
果報
(
かほう
)
だんべい
かやの生立
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
(私はいまもその
銃
(
じゅう
)
を記念として大事にしている)
両眼
(
りょうがん
)
は
憎
(
にく
)
しみといかりに青く
燃
(
も
)
え、私をにらんで底うなりを発したとき、私の乗馬は
震
(
ふる
)
えてあとずさりした。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
時々
(
とき/″\
)
使童
(
ボーイ
)
が
出入
(
しゆつにふ
)
して
淡泊
(
たんぱく
)
の
食品
(
くひもの
)
、
勁烈
(
けいれつ
)
の
飮料
(
いんれう
)
を
持運
(
もちはこ
)
んで
居
(
ゐ
)
た。ストーブは
熾
(
さかん
)
に
燃
(
も
)
えて
居
(
ゐ
)
る——
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
何
(
ど
)
ういたしましてお
蔭様
(
かげさま
)
で助かりましてございます。女「そこに
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
がありますよ、
焚付
(
たきつけ
)
がありますから。
囲炉裡
(
ゐろり
)
の
中
(
なか
)
に
枯木
(
かれき
)
を
入
(
い
)
れフーツと
吹
(
ふ
)
くとどつと
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
りました。 ...
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其様な
場合
(
ばあひ
)
には、
瞼
(
まぶた
)
のはれぼツたい
故
(
せい
)
か、
層波目
(
ふたかわめ
)
が
屹度
(
きつと
)
深
(
ふか
)
く
刻
(
きざ
)
み込まれて、長い
晴毛
(
まつげ
)
の
下
(
した
)
に
濕
(
うるみ
)
を
持
(
も
)
つ。そして
裡
(
うち
)
に
燃
(
も
)
えてゐる
熱
(
ねつ
)
が眼に現はれて來るのでは無いかと思はせる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
その秘密をまた知って、おかんは嫉妬の
焔
(
ほむら
)
をいよいよ
燃
(
も
)
した。世間しらずのお朝は、いたずらの罰が忽ち下されたのに驚いて、自分のからだの始末を泣いて重吉に相談した。
半七捕物帳:34 雷獣と蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
安は連れて来た職人と二人して、
鉈
(
なた
)
で割った井戸側へ、その日の落葉枯枝を集めて火をつけ
高箒
(
たかぼうき
)
でのたうち廻って匍出す蛇、蟲けらを掻寄せて
燃
(
も
)
した。パチリバチリ音がする。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
巨象が
行水
(
ぎょうずい
)
しているようでもある。船体からは、例の青白い
燐光
(
りんこう
)
がちらちらと
燃
(
も
)
えている。
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
是等の中には
煮焚
(
にた
)
きの爲、
温暖
(
おんだん
)
を取らん爲、又は
屋内
(
おくない
)
を照さん爲、故意に焚き火せし跡も有るべけれど、
火災
(
くわさい
)
の爲屋根の
燃
(
も
)
え
落
(
お
)
ちたる跡も有らん。屋根の事は次項に記すべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
既
(
すで
)
に三十の
身
(
み
)
ではあったが、十四五の
頃
(
ころ
)
から
早
(
はや
)
くも
本多小町
(
ほんだこまち
)
と
謳
(
うた
)
われたお
蓮
(
れん
)
は、まだ
漸
(
ようやく
)
く二十四五にしか
見
(
み
)
えず、いずれかといえば
妖艶
(
ようえん
)
なかたちの、
情熱
(
じょうねつ
)
に
燃
(
も
)
えた
眼
(
め
)
を
据
(
す
)
えて
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そしていざお産をなさるというときに、そのお家へ火をつけてお
燃
(
も
)
やしになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
かれその火の盛りに
燃
(
も
)
ゆる時に、
生
(
あ
)
れませる子の名は、
火照
(
ほでり
)
の命(こは隼人阿多の君の祖なり。)次に生れませる子の名は
火須勢理
(
ほすせり
)
の命
五
、次に生れませる子の御名は
火遠理
(
ほをり
)
の命
六
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
燃
(
も
)
えたゝせたことか! なんと素晴しい感動をその光は私に與へたことだらう! そしてその新らしい感情が如何に私を
勵
(
はげ
)
ましたか! それは
宛
(
あたか
)
も殉教者や英雄が
奴隷
(
どれい
)
や犧牲者の側を
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
戲
(
たはむ
)
れに
枯草
(
かれくさ
)
へ
火
(
ひ
)
を
移
(
うつ
)
した
子供等
(
こどもら
)
は、
遙
(
はる
)
かに
見
(
み
)
える
大勢
(
おほぜい
)
の
武士
(
ぶし
)
の
姿
(
すがた
)
に
恐
(
おそ
)
れて、
周章
(
あわ
)
てながら
火
(
ひ
)
を
消
(
け
)
さうと、
青松葉
(
あをまつば
)
の
枝
(
えだ
)
で
叩
(
たゝ
)
くやら、
燃
(
も
)
えてゐる
草
(
くさ
)
の
上
(
うへ
)
へ
轉
(
ころ
)
がるやらして、
頻
(
しき
)
りに
騷
(
さわ
)
いでゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
私
(
わたくし
)
は
人並
(
ひとなみ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
を
好
(
この
)
みます、
實
(
じつ
)
に、
私
(
わたくし
)
は
恁云
(
かうい
)
ふ
窘逐狂
(
きんちくきやう
)
に
罹
(
かゝ
)
つてゐて、
始終
(
しゞゆう
)
苦
(
くる
)
しい
恐怖
(
おそれ
)
に
襲
(
おそ
)
はれてゐますが、
或時
(
あるとき
)
は
生活
(
せいくわつ
)
の
渇望
(
かつばう
)
に
心
(
こゝろ
)
を
燃
(
も
)
やされるです、
非常
(
ひじやう
)
に
人並
(
ひとなみ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
を
望
(
のぞ
)
みます、
非常
(
ひじやう
)
に
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ひたむきの執念に、
燃
(
も
)
え
焦
(
こが
)
れたお初、かごに揺られながら、もう広小路を越して、いよいよ湯島の切りどおし、それも、半ばは上って来たと思っていると、ふと足音がだしぬけに近づいて
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
ただ
恨
(
うら
)
みだけがわしの生命を
燃
(
も
)
やしているのだ。わしは死んでただわしの恨みだけが生きているのだ。わしは恨みそのものだ。わしは生きながらの
怨霊
(
おんりょう
)
だ。(耳をそばだてる)あゝ風の音か。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
火が
燃
(
も
)
え出したらテン太郎さん そこのボタンを
押
(
お
)
して下さい
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
空黄色にぽうつと
燃
(
も
)
ゆる翌朝の たゆき瞼をとぢてたゝずむ
女郎買の歌
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ゆくりなく闇に大きく菊動くと見れば向うに火の
燃
(
も
)
えあがる
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
あわただし
燃
(
も
)
ゆる焔の火車を忘れて
去
(
い
)
にしつらき君かな
短歌
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
未だ
燃
(
も
)
えるだけ燃えたことのない太陽の子である
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
燃
常用漢字
小5
部首:⽕
16画
“燃”を含む語句
燃料
燃燒
燃立
燃火
燃尽
燃木
燃上
燃殻
燃滓
燃焼
燃残
頭燃
再燃
燃草
燃出
燃盛
如救頭燃
航空用燃料
白燃鉄
燃進
...