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男
>
おとこ
ふりがな文庫
“
男
(
おとこ
)” の例文
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
で、かごからひばりを
出
(
だ
)
して、みんなに
見
(
み
)
せながら、あめを
売
(
う
)
る
男
(
おとこ
)
がありました。その
男
(
おとこ
)
を
見
(
み
)
ると、あそんでいる
子供
(
こども
)
たちは
ひばりのおじさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ラプンツェルは、まだ一
度
(
ど
)
も、
男
(
おとこ
)
というものを
見
(
み
)
たことがなかったので、
今
(
いま
)
王子
(
おうじ
)
が
入
(
はい
)
って
来
(
き
)
たのを
見
(
み
)
ると、
初
(
はじ
)
めは
大変
(
たいへん
)
に
驚
(
おどろ
)
きました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
数
(
かぞ
)
え
歳
(
どし
)
の二つにしかならない
男
(
おとこ
)
の
児
(
こ
)
であるが、あのきかない
気
(
き
)
の
光子
(
みつこ
)
さんに
比
(
くら
)
べたら、これはまた
何
(
なん
)
というおとなしいものだろう。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
此上
(
このうへ
)
にお
頼
(
たの
)
みは
萬々
(
ばん/″\
)
見送
(
みおく
)
りなどして
下
(
くだ
)
さるな、さらでだに
泣
(
な
)
き
男
(
おとこ
)
の
我
(
わ
)
れ
朋友
(
ともだち
)
の
手前
(
てまへ
)
もあるに
何
(
なに
)
かをかしく
察
(
と
)
られてもお
互
(
たがひ
)
に
詰
(
つま
)
らず
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それから
早速
(
さっそく
)
人
(
ひと
)
を
依
(
たの
)
んで、だんだん
先方
(
せんぽう
)
の
身元
(
みもと
)
を
査
(
しら
)
べて
見
(
み
)
ると、
生憎
(
あいにく
)
男
(
おとこ
)
の
方
(
ほう
)
も
一人
(
ひとり
)
息子
(
むすこ
)
で、とても
養子
(
ようし
)
には
行
(
ゆ
)
かれない
身分
(
みぶん
)
なのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
「およそ
人心
(
じんしん
)
の
裏
(
うち
)
絶
(
た
)
えて
無
(
な
)
きのこと、
夢寐
(
むび
)
に
形
(
あらわ
)
れず、
昔人
(
せきじん
)
謂
(
い
)
う、
男
(
おとこ
)
、
子
(
こ
)
を
生
(
う
)
むを
夢
(
ゆめ
)
みず、
女
(
おんな
)
、
妻
(
さい
)
を
娶
(
めと
)
るを
夢
(
ゆめ
)
みず、この
言
(
げん
)
良
(
まこと
)
に
然
(
しか
)
り」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
眼
(
め
)
に
掩
(
おお
)
い
被
(
かぶ
)
さってる
眉
(
まゆ
)
は
山羊
(
やぎ
)
のようで、
赤
(
あか
)
い
鼻
(
はな
)
の
仏頂面
(
ぶっちょうづら
)
、
背
(
せ
)
は
高
(
たか
)
くはないが
瘠
(
や
)
せて
節塊立
(
ふしくれだ
)
って、どこにかこう一
癖
(
くせ
)
ありそうな
男
(
おとこ
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「お
前
(
まえ
)
さんより、
女
(
おんな
)
だもの。あたしの
方
(
ほう
)
が、どんなにいやだか
知
(
し
)
れやしない。——
昔
(
むかし
)
ッから、
公事
(
くじ
)
かけ
合
(
あい
)
は、みんな
男
(
おとこ
)
のつとめなんだよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
八幡太郎義家
(
はちまんたろうよしいえ
)
から三
代
(
だい
)
めの
源氏
(
げんじ
)
の
大将
(
たいしょう
)
を
六条判官為義
(
ろくじょうほうがんためよし
)
といいました。
為義
(
ためよし
)
はたいそうな
子福者
(
こぶくしゃ
)
で、
男
(
おとこ
)
の
子供
(
こども
)
だけでも十四五
人
(
にん
)
もありました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
下男
(
げなん
)
(
男
(
おとこ
)
の
使用人
(
しようにん
)
)が
病気
(
びょうき
)
になれば、
水
(
みず
)
くみもしました。
女中
(
じょちゅう
)
(
女
(
おんな
)
のおてつだいさん)にさしつかえがあれば、
台所
(
だいどころ
)
のてつだいもしました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「
何
(
なに
)
しろこりゃ
男
(
おとこ
)
だもの、きりょうなんか
大
(
たい
)
した
事
(
こと
)
じゃないさ。
今
(
いま
)
に
強
(
つよ
)
くなって、しっかり
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
をまもる
様
(
よう
)
になる。」
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
其
(
その
)
風采
(
ふうさい
)
も
餘程
(
よほど
)
變
(
ちが
)
つて
居
(
を
)
るが
相變
(
あひかは
)
らず
洒々落々
(
しや/\らく/\
)
の
男
(
おとこ
)
『ヤァ、
柳川君
(
やながはくん
)
か、これは
珍
(
めづ
)
らしい、
珍
(
めづ
)
らしい。』と
下
(
した
)
にも
置
(
お
)
かぬ
待遇
(
もてなし
)
、
私
(
わたくし
)
は
心
(
しん
)
から
憘
(
うれ
)
しかつたよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と
声
(
こえ
)
をかけられました。ふりかえって
見
(
み
)
ると、七
歳
(
さい
)
くらいの、かわいらしい
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
が
牛
(
うし
)
の
仔
(
こ
)
をつれて
立
(
た
)
っていました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「上品な、どこかの、若殿様でもあるような
美
(
い
)
い
男
(
おとこ
)
で、お忍び遊びという寸法らしく、
黒縮緬
(
くろちりめん
)
の
頭巾
(
ずきん
)
をかぶったまま、酒をのんでいたというんです」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今は同じ女が
仇
(
あだ
)
し
男
(
おとこ
)
に身を任せると誓いを立てたのを聞いて、やはりそのままで置く竜之助の気が知れない。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
あの
金魚好
(
きんぎょず
)
きな
男
(
おとこ
)
に、
金魚屋
(
きんぎょや
)
のことを
調
(
しら
)
べさせるのも、ちよつと
面白
(
おもしろ
)
い、と
思
(
おも
)
つただけのことである。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
その頃、
彼
(
か
)
の
女
(
じょ
)
の若い悲しい眼の
中
(
うち
)
には、何という深い光が宿っていたであろう。
彼
(
か
)
の
男
(
おとこ
)
の
光沢
(
つや
)
ある
唇
(
くちびる
)
から出る声の底には、何という強い反抗の力が潜んでいたであろう。
曇天
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
もう十年ほど前に
亡
(
な
)
くなった大伯父の一人っ子に
男
(
おとこ
)
の子がある、十八で
信二
(
しんじ
)
って云う。
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
木
(
き
)
のいちばんいちばん
高
(
たか
)
いところにいたふたりのいちょうの
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
がいいました。
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
大きな男でしたが、火葬されたので、
送葬
(
そうそう
)
の
輿
(
こし
)
は軽く、あまりに軽く、一盃機嫌で
舁
(
か
)
く人、送る者、笑い、ざわめき、陽気な葬式が皮肉でした。
可惜
(
あたら
)
男
(
おとこ
)
をと私はまた残念に思うたのでありました。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
兄
(
あに
)
は議論が嫌な
男
(
おとこ
)
なので、
何
(
な
)
んだ
下
(
くだ
)
らないと云はぬ
許
(
ばかり
)
の顔をしたが
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
色気のある
男
(
おとこ
)
女
(
おんな
)
を閉じ籠めたのですか。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
こうして
見
(
み
)
る
清作
(
せいさく
)
さんは、じつにりっぱな
軍人
(
ぐんじん
)
でした。だから
町
(
まち
)
を
通
(
とお
)
ると、
男
(
おとこ
)
も
女
(
おんな
)
も
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
いて、その
雄々
(
おお
)
しい
姿
(
すがた
)
をながめたのです。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すると
鳥
(
とり
)
は
降
(
お
)
りて
来
(
き
)
たので、二十
人
(
にん
)
の
粉
(
こな
)
ひき
男
(
おとこ
)
は、
総
(
そう
)
ががかりで、「ヨイショ、ヨイショ!」と
棒
(
ぼう
)
でもって
石臼
(
いしうす
)
を
高
(
たか
)
く
挙
(
あ
)
げました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そういう
袖子
(
そでこ
)
の
父
(
とう
)
さんは
鰥
(
やもめ
)
で、
中年
(
ちゅうねん
)
で
連
(
つ
)
れ
合
(
あ
)
いに
死
(
し
)
に
別
(
わか
)
れた
人
(
ひと
)
にあるように、
男
(
おとこ
)
の
手
(
て
)
一つでどうにかこうにか
袖子
(
そでこ
)
たちを
大
(
おお
)
きくしてきた。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それは
勿論
(
もちろん
)
、これは
我々
(
われわれ
)
だけの
話
(
はなし
)
だが、
彼
(
かれ
)
は
余
(
あま
)
り
尊敬
(
そんけい
)
をすべき
人格
(
じんかく
)
の
男
(
おとこ
)
では
無
(
な
)
いが、
術
(
じゅつ
)
に
掛
(
か
)
けてはまたなかなか
侮
(
あなど
)
られんと
思
(
おも
)
う。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
こんな
具合
(
ぐあい
)
で、
敦子
(
あつこ
)
さまは
人妻
(
ひとづま
)
となり、やがて
一人
(
ひとり
)
の
男
(
おとこ
)
の
児
(
こ
)
が
生
(
うま
)
れて、
少
(
すくな
)
くとも
表面
(
うわべ
)
には
大
(
たい
)
そう
幸福
(
こうふく
)
らしい
生活
(
せいかつ
)
を
送
(
おく
)
っていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
せけんでは、
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
が
生
(
う
)
まれると、『たいそうめでたい。』といい、『
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
であってもじょうぶなら、まあまあめでたい。』
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
さる
頃
(
ころ
)
はがきにて
處用
(
しよよう
)
と申こしたる
文面
(
ぶんめん
)
は
男
(
おとこ
)
の
通
(
とほ
)
りにて
名書
(
なが
)
きも六
藏
(
ざう
)
の
分
(
ぶん
)
なりしかど、
手跡
(
しゆせき
)
大分
(
だいぶ
)
あがりて
見
(
み
)
よげに
成
(
な
)
りしと
父親
(
ちゝおや
)
の
自
(
じ
)
まんより
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
うしろから
忍
(
しの
)
ぶようにして
付
(
つ
)
いて
来
(
き
)
た
男
(
おとこ
)
は、そういいながら
徐
(
おもむ
)
ろに
頬冠
(
ほおかぶ
)
りをとったが、それは
春信
(
はるのぶ
)
の
弟子
(
でし
)
の
内
(
うち
)
でも、
変
(
かわ
)
り
者
(
もの
)
で
通
(
とお
)
っている
春重
(
はるしげ
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
片岡山
(
かたおかやま
)
という
言葉
(
ことば
)
に
冠
(
かぶ
)
せた
飾
(
かざ
)
りの
枕言葉
(
まくらことば
)
で、
歌
(
うた
)
の
意味
(
いみ
)
は、
片岡山
(
かたおかやま
)
の上に
御飯
(
ごはん
)
も
食
(
た
)
べずに
飢
(
う
)
えて
寝
(
ね
)
ている
旅
(
たび
)
の
男
(
おとこ
)
があるが、かわいそうに、
親
(
おや
)
も
兄弟
(
きょうだい
)
もない
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「あの
男
(
おとこ
)
はまことによい男だが、惜しいことには、宗教家であるため、弱くて
不可
(
いか
)
ぬ。あれにいっそう
骨
(
ほね
)
っぽいところがあれば、実に見上げた人間だのに」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
掃除
(
そうじ
)
が
終
(
お
)
わって、いよいよ
第
(
だい
)
二十
回
(
かい
)
常会
(
じょうかい
)
を
開
(
ひら
)
こうとしていると、きこりのような
男
(
おとこ
)
の
人
(
ひと
)
が、
顔
(
かお
)
の
長
(
なが
)
い、
耳
(
みみ
)
の
大
(
おお
)
きい
爺
(
じい
)
さんを
乳母車
(
うばぐるま
)
にのせて、
尼寺
(
あまでら
)
の
境内
(
けいだい
)
にはいって
来
(
き
)
た。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ぬッとはいってきた
魁偉
(
かいい
)
の
男
(
おとこ
)
、
工匠袴
(
こうしょうばかま
)
をはいた
鼻
(
はな
)
かけ卜斎である。ギョロッとなかを見まわして
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いやらしいこと、おつしやらないで
下
(
くだ
)
さい。
刈谷
(
かりや
)
さんは
知
(
し
)
つています。
昔
(
むかし
)
からの
知合
(
しりあい
)
です。でも、あんなケチンボでへんくつな
男
(
おとこ
)
に、どうして
世話
(
せわ
)
になんかなるものですか」
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
この
村
(
むら
)
に、もう
一人
(
ひとり
)
金持
(
かねも
)
ちがありました。その
男
(
おとこ
)
は、
村
(
むら
)
のものが、一
方
(
ぽう
)
の
金持
(
かねも
)
ちの
家
(
うち
)
にばかり
出入
(
でい
)
りするのをねたましく
思
(
おも
)
いました。
時計のない村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男
(
おとこ
)
と
女
(
おんな
)
の
相違
(
そうい
)
が、
今
(
いま
)
は
明
(
あき
)
らかに
袖子
(
そでこ
)
に
見
(
み
)
えてきた。さものんきそうな
兄
(
にい
)
さん
達
(
たち
)
とちがって、
彼女
(
かのじょ
)
は
自分
(
じぶん
)
を
護
(
まも
)
らねばならなかった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
すると
男
(
おとこ
)
も
至
(
いた
)
って
志繰
(
こころ
)
の
確
(
たし
)
かな、
優
(
やさ
)
さしい
若者
(
わかもの
)
で、
他
(
ほか
)
の
女
(
おんな
)
などには
目
(
め
)
もくれず、
堅
(
かた
)
い
堅
(
かた
)
い
決心
(
けっしん
)
をして
居
(
い
)
ることがよく
判
(
わか
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
こういって、お
母
(
かあ
)
さんは
小
(
ちい
)
さな
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
を
持
(
も
)
って
来
(
き
)
て、ばらばらに
切
(
き
)
りはなして、お
鍋
(
なべ
)
へぶちこんで、ぐつぐつ
煮
(
に
)
てスープをこしらえました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「
先生
(
せんせい
)
、わたしのうちには、また
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
が
生
(
う
)
まれました。こんどこそ、
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
が
生
(
う
)
まれてほしいとおもっていましたので、がっかりしました。」
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「そんなら、
名前
(
なまえ
)
はともかく、どんな
男
(
おとこ
)
なんだか、それをいっとくれ。お
武家
(
ぶけ
)
か、
商人
(
あきんど
)
か、それとも
職人
(
しょくにん
)
か。——」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
春
(
はる
)
になって
雪
(
ゆき
)
も
次第
(
しだい
)
に
解
(
と
)
けた
或日
(
あるひ
)
、
墓場
(
はかば
)
の
側
(
そば
)
の
崖
(
がけ
)
の
辺
(
あたり
)
に、
腐爛
(
ふらん
)
した二つの
死骸
(
しがい
)
が
見付
(
みつ
)
かった。それは
老婆
(
ろうば
)
と、
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
とで、
故殺
(
こさつ
)
の
形跡
(
けいせき
)
さえあるのであった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
外国語では人という
名詞
(
めいし
)
をただちに
男
(
おとこ
)
に代用するが、わが
国
(
くに
)
において人というのは西洋のいわゆるペルソン(
人格
(
じんかく
)
)を指し、ただちに性の区別をいいあらわさない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
するとその
小坊主
(
こぼうず
)
というのは
勝軍地蔵
(
しょうぐんじぞう
)
さまで、
大
(
おお
)
きなひげ
男
(
おとこ
)
と
見
(
み
)
えたのは
勝敵毘沙門天
(
しょうてきびしゃもんてん
)
に
違
(
ちが
)
いありません。どちらもこの
御堂
(
おどう
)
にお
鎮
(
しず
)
まりになっていらっしゃいます。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
二人
(
ふたり
)
が
椿
(
つばき
)
のところへもどって
来
(
く
)
ると、そこに
自転車
(
じてんしゃ
)
をとめて、
一人
(
ひとり
)
の
男
(
おとこ
)
の
人
(
ひと
)
が
立
(
た
)
っていました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
十
月
(
がつ
)
中
(
なか
)
の五
日
(
か
)
、
與
(
よ
)
四
郎
(
らう
)
が
退出
(
たいしゆつ
)
間近
(
まぢか
)
に
安
(
やす
)
らかに
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
生
(
うま
)
れぬ、
男
(
おとこ
)
と
願
(
ねが
)
ひし
夫
(
そ
)
れには
違
(
ちが
)
へども、
可愛
(
かはゆ
)
さは
何處
(
いづこ
)
に
變
(
かは
)
りのあるべき、やれお
歸
(
かへ
)
りかと
母親
(
はゝおや
)
出
(
で
)
むかふて、
流石
(
さすが
)
に
初孫
(
ういまご
)
の
嬉
(
うれ
)
しきは
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
金魚屋
(
きんぎょや
)
は、
見
(
み
)
たところまことに
好人物
(
こうじんぶつ
)
らしい
男
(
おとこ
)
で、
次
(
つぎ
)
のような
申立
(
もうしたて
)
を
行
(
おこな
)
つた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
「
美
(
い
)
い
男
(
おとこ
)
! 顔を洗って出直して来い」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
男
(
おとこ
)
は、さかんに
悪
(
わる
)
いことをしました。しかし、
世間
(
せけん
)
は、それを
許
(
ゆる
)
すものではありませんから、じきにまた
捕
(
と
)
らえられてしまいました。
おけらになった話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二
度目
(
どめ
)
のおかみさんには、
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
が
生
(
う
)
まれました。
初
(
はじめ
)
のおかみさんの
子
(
こ
)
は、
血
(
ち
)
のように
赤
(
あか
)
く、
雪
(
ゆき
)
のように
白
(
しろ
)
い
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
でした。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
“男(
男性
)”の解説
男性(だんせい、 el: Άνδρας、en: man)は、女性と対比されるヒト(人間)の性別。男の人。
一般的に「男性」という語は成人の男性に対して使うことが適当とされる。小児の場合は「男の子」や「男児」と言う呼称になる。
(出典:Wikipedia)
男
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“男”を含む語句
男女
男子
下男
男児
好男子
男衆
長男
荒男
美男
彼男
色男
女男
男色
童男
男振
大男
男神
男気
美男子
醜男
...