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むちう
ふりがな文庫
“
夢中
(
むちう
)” の例文
望蜀生
(
ぼうしよくせい
)
と
余
(
よ
)
とは、
夢中
(
むちう
)
に
成
(
な
)
つて、それを
採集
(
さいしふ
)
した。
其數
(
そのすう
)
實
(
じつ
)
に二
百
(
ひやく
)
七十六
本
(
ほん
)
。それを四
箇
(
こ
)
の
大布呂敷
(
おほふろしき
)
に
包
(
つゝ
)
み、二
箇
(
こ
)
宛
(
づゝ
)
を
分
(
わ
)
けて
持
(
も
)
つ
事
(
こと
)
にした。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
原稿
(
げんかう
)
を
書
(
か
)
く、
氣
(
き
)
もちよく
筆
(
ふで
)
が
運
(
はこ
)
ぶので
夢中
(
むちう
)
になつた、その
夢中
(
むちう
)
を
覺
(
さ
)
ました
聲
(
こゑ
)
は
猫
(
ねこ
)
である、あら
座蒲團
(
ざぶとん
)
に
座
(
すは
)
つて、すましてゐる。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
冬
(
ふゆ
)
の
夜長
(
よなが
)
に、
粉挽
(
こなひ
)
き
唄
(
うた
)
の一つも
歌
(
うた
)
つてやつて
御覽
(
ごらん
)
なさい。
唄
(
うた
)
の
好
(
す
)
きな
石臼
(
いしうす
)
は
夢中
(
むちう
)
になつて、いくら
挽
(
ひ
)
いても
草臥
(
くたぶ
)
れるといふことを
知
(
し
)
りません。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
息
(
いき
)
つぎに
水
(
みづ
)
を
求
(
もと
)
めたが、
火
(
ひ
)
の
注意
(
ちうい
)
に
水道
(
すゐだう
)
の
如何
(
いかん
)
を
試
(
こゝろ
)
みた
誰
(
たれ
)
かが、
早速
(
さそく
)
に
警告
(
けいこく
)
したのであらう。
夢中
(
むちう
)
で
誰
(
たれ
)
とも
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
ない。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
後向
(
うしろむ
)
きに
成
(
な
)
りて
猶
(
なほ
)
も
鼻緒
(
はなを
)
に
心
(
こゝろ
)
を
盡
(
つく
)
すと
見
(
み
)
せながら、
半
(
なかば
)
は
夢中
(
むちう
)
に
此下駄
(
このげた
)
いつまで
懸
(
かゝ
)
りても
履
(
は
)
ける
樣
(
やう
)
には
成
(
な
)
らんともせざりき。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
けれど
何程
(
なにほど
)
のことがあらうと
運命
(
うんめい
)
を
天
(
てん
)
にゆだね、
夢中
(
むちう
)
になつて
驅
(
か
)
けだしました。それからのことは一
切
(
さい
)
わかりません
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
盡
(
つく
)
せば千太郎は
彌々
(
いよ/\
)
夢中
(
むちう
)
になり
契情
(
けいせい
)
遊女に
咎
(
とが
)
はなく通ふ客人に
咎
(
とが
)
有りとは我が事なり
願
(
ねがはく
)
は
明鏡
(
かゞみ
)
となつて君が
俤
(
おもか
)
げを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、この
出來事
(
できごと
)
は
私
(
わたし
)
の
眠氣
(
ねむけ
)
を
瞬間
(
しゆんかん
)
に
覺
(
さ
)
ましてしまつた。
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
を
見透
(
みすか
)
すと、
人家
(
じんか
)
の
燈灯
(
ともしび
)
はもう
見
(
み
)
えなくなつてゐた。F
町
(
まち
)
は
夢中
(
むちう
)
で
通
(
とほ
)
り
過
(
す
)
ぎてしまつたのだつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
ナント
異
(
おつ
)
に
出来
(
でか
)
したでは
厶
(
ござ
)
らぬか、
此詩
(
このし
)
を
懐中
(
くわいちう
)
したれば、
門
(
もん
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
驚
(
おどろ
)
かし
申
(
まを
)
さんかとは思ひしが、
夢中
(
むちう
)
感得
(
かんとく
)
の
詩
(
し
)
なれば、
何時
(
いつ
)
何処
(
どこ
)
にても、またやらかすと
云
(
い
)
ふ
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かず
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
ラツカダイヴ
諸島
(
しよたう
)
の
空
(
そら
)
を
流星
(
りうせい
)
の
如
(
ごと
)
く
驅
(
かけ
)
つて、それから
何處
(
いづく
)
へ、
如何
(
いか
)
に
行
(
ゆ
)
くものやら、
四晝夜
(
しちうや
)
の
間
(
あひだ
)
は
全
(
まつた
)
く
夢中
(
むちう
)
に
空中
(
くうちう
)
を
飛走
(
ひさう
)
したが、
其
(
その
)
五日目
(
いつかめ
)
の
午前
(
ごぜん
)
になつて、
風
(
かぜ
)
も
漸
(
やうや
)
くをさまり
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
晝
(
ひる
)
のうち
復習
(
ふくしふ
)
が出來なかつたものだから、せめて電車の中でゝもと思つて、
動詞
(
どうし
)
の
語尾
(
ごび
)
の
變化
(
へんくわ
)
に
夢中
(
むちう
)
になつてゐるうちに、いつか
水道橋
(
すゐだうばし
)
は
過
(
す
)
ぎてしまひ、ふと
氣
(
き
)
がついてみると
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
此度
(
このたび
)
の
改暦
(
かいれき
)
にても
其譯
(
そのわけ
)
を
知
(
し
)
らずして十二月の三日が正月の
元日
(
ぐわんじつ
)
になると
計
(
ばか
)
りいふて、
夢中
(
むちう
)
にこれを
聞
(
き
)
き
夢中
(
むちう
)
にこれを
傳
(
つた
)
へなば
實
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
くべき
事
(
こと
)
なれども、
平生
(
へいぜい
)
より
人
(
ひと
)
の
讀
(
よ
)
むべき
書物
(
しよもつ
)
を
讀
(
よ
)
み
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
あゝ
嫌
(
いや
)
だ/\と
道端
(
みちばた
)
の
立木
(
たちき
)
へ
夢中
(
むちう
)
に
寄
(
より
)
かゝつて
暫時
(
しばらく
)
そこに
立
(
たち
)
どまれば、
渡
(
わた
)
るにや
怕
(
こわ
)
し
渡
(
わた
)
らねばと
自分
(
じぶん
)
の
謳
(
うた
)
ひし
聲
(
こゑ
)
を
其
(
その
)
まゝ
何處
(
どこ
)
ともなく
響
(
ひゞ
)
いて
來
(
く
)
るに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
思
(
おも
)
はず
飛上
(
とびあが
)
つて
総身
(
そうしん
)
を
震
(
ふる
)
ひながら
此
(
こ
)
の
大枝
(
おほえだ
)
の
下
(
した
)
を一
散
(
さん
)
にかけぬけて、
走
(
はし
)
りながら
先
(
まづ
)
心覚
(
こゝろおぼえ
)
の
奴
(
やつ
)
だけは
夢中
(
むちう
)
でもぎ
取
(
と
)
つた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
仕直
(
しなほ
)
して夫さへ
聞
(
きか
)
して下さらば如何なる事でも
貴方
(
あなた
)
次第
(
しだい
)
と聞て忠兵衞
夢中
(
むちう
)
になりお前の
夫
(
をつと
)
道十郎殿に
寃
(
むじつ
)
の
難
(
なん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
へ
來
(
く
)
る
冬
(
ふゆ
)
は、
斯
(
か
)
うして
冬
(
ふゆ
)
ごもりの
支度
(
したく
)
にかゝる
爺
(
ぢい
)
やのところへも、『シヨクノ』の
遊
(
あそ
)
びに
夢中
(
むちう
)
になつて
居
(
ゐ
)
る
父
(
とう
)
さん
達
(
たち
)
のところへも一
緒
(
しよ
)
にやつて
來
(
き
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
衝突
(
しようとつ
)
だ!
衝突
(
しようとつ
)
だ!
衝突
(
しようとつ
)
だ!』と
百數十
(
ひやくすふじふ
)
の
船員等
(
せんゐんら
)
は
夢中
(
むちう
)
になつて
甲板上
(
かんぱんじやう
)
を
狂奔
(
きやうほん
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
當
(
あた
)
つたぞ/\』と
山頂
(
さんてう
)
は
大歡呼
(
だいくわんこ
)
である。
余等
(
よら
)
は
夢中
(
むちう
)
に
成
(
な
)
つて、
驅上
(
かけあが
)
つて
見
(
み
)
ると、
出
(
で
)
たのは
出
(
で
)
たが、
古墳
(
こふん
)
には
無關係物
(
むくわんけいぶつ
)
で、
石器時代
(
せきゝじだい
)
の
遺物
(
ゐぶつ
)
たる、
石棒頭部
(
せきぼうとうぶ
)
(
緑泥片岩
(
りよくでいへんがん
)
)
源平時代
(
げんぺいじだい
)
の五
輪塔
(
りんとう
)
の
頭部
(
とうぶ
)
。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
曰
(
いは
)
く==
陰陽界
(
いんやうかい
)
==とあつたので、
一竦
(
ひとすく
)
みに
縮
(
ちゞ
)
んで、
娑婆
(
しやば
)
へ
逃出
(
にげだ
)
すばかりに
夢中
(
むちう
)
で
此處
(
こゝ
)
まで
駈
(
か
)
けたのであつた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
生
(
うま
)
れて
初
(
はじ
)
めて『
惡
(
わる
)
い』といふ
事
(
こと
)
をほんたうに
知
(
し
)
つた、
自分
(
じぶん
)
で
惡
(
わる
)
いと
思
(
おも
)
ひながら
復
(
ま
)
た
棒
(
ぼう
)
を
振上
(
ふりあ
)
げ/\して
龜
(
かめ
)
の
子
(
こ
)
を
打
(
う
)
つのに
夢中
(
むちう
)
になつてしまつた、あんな
心持
(
こゝろもち
)
は
初
(
はじ
)
めてだ
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
さりとて
今更
(
いまさら
)
問
(
と
)
はんもうしろめたかるべしなんど、
迷
(
まよ
)
ひには
智惠
(
ちゑ
)
の
鏡
(
かゞみ
)
も
曇
(
くも
)
りはてゝや、五
里
(
り
)
の
夢中
(
むちう
)
に
彷徨
(
さまよひ
)
しが、
流石
(
さすが
)
に
定
(
さだ
)
むる
所
(
ところ
)
ありけん、
慈愛
(
じあひ
)
二となき
母君
(
はゝぎみ
)
に、
一日
(
あるひ
)
しか/″\と
打明
(
うちあ
)
けられぬ
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それと
同時
(
どうじ
)
に、
吾等
(
われら
)
陸上
(
りくじやう
)
の
一同
(
いちどう
)
は
萬歳
(
ばんざい
)
を
叫
(
さけ
)
ぶ、
花火
(
はなび
)
を
揚
(
あ
)
げる、
旗
(
はた
)
を
振
(
ふ
)
る、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
夢中
(
むちう
)
になつて、
猛犬稻妻
(
まうけんいなづま
)
と
共
(
とも
)
に、
飛鳥
(
ひちやう
)
の
如
(
ごと
)
く
海岸
(
かいがん
)
の
砂
(
すな
)
を
蹴立
(
けた
)
てゝ
奔走
(
ほんさう
)
した。
實
(
じつ
)
に
此
(
この
)
島
(
しま
)
在
(
あ
)
つて
以來
(
いらい
)
の
大盛况
(
だいせいけう
)
※
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
見るや
否
(
いな
)
直樣
(
すぐさま
)
横町に
隱
(
かく
)
れ候事三度に及び候故餘り殘念に存じ其翌日より千太郎の
戻
(
もど
)
り道に待受
居
(
をり
)
漸々
(
やう/\
)
面會
(
めんくわい
)
致し候間土手下より中反圃まで
胸
(
むな
)
ぐらを取て
連行
(
つれゆき
)
悔
(
くや
)
しいやら
悲
(
かな
)
しいやらにて
夢中
(
むちう
)
に成
萬一
(
もし
)
手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
犬
(
いぬ
)
の
其
(
そ
)
の
進
(
すゝ
)
む
方
(
はう
)
は、まるで
違
(
ちが
)
つた
道
(
みち
)
でありました。が、
私
(
わたし
)
は
夢中
(
むちう
)
で、
其
(
そ
)
のあとに
續
(
つゞ
)
いたのであります。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
ねば
承知
(
しようち
)
せぬぞと
威張
(
いばり
)
たてるを
聞流
(
きゝなが
)
しに二
階
(
かい
)
の
座敷
(
ざしき
)
へ
結城
(
ゆふき
)
を
連
(
つ
)
れあげて、
今夜
(
こんや
)
も
頭痛
(
づゝう
)
がするので
御酒
(
ごしゆ
)
の
相手
(
あいて
)
は
出來
(
でき
)
ませぬ、
大勢
(
おほぜい
)
の
中
(
なか
)
に
居
(
ゐ
)
れば
御酒
(
ごしゆ
)
の
香
(
か
)
に
醉
(
ゑ
)
ふて
夢中
(
むちう
)
になるも
知
(
し
)
れませぬから
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
こ
)
の
勢
(
いきほひ
)
に
乘
(
の
)
つて、
私
(
わたし
)
は
夢中
(
むちう
)
で
駈上
(
かけあが
)
つて、
懷中電燈
(
くわいちうでんとう
)
の
燈
(
あかり
)
を
借
(
か
)
りて、
戸袋
(
とぶくろ
)
の
棚
(
たな
)
から、
觀世音
(
くわんぜおん
)
の
塑像
(
そざう
)
を
一體
(
いつたい
)
、
懷中
(
くわいちう
)
し、
机
(
つくゑ
)
の
下
(
した
)
を、
壁土
(
かべつち
)
の
中
(
なか
)
を
探
(
さぐ
)
つて、なき
父
(
ちゝ
)
が
彫
(
ほ
)
つてくれた
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……「それで、
矢來
(
やらい
)
から
此處
(
こゝ
)
まで。」「えゝ。」と
息
(
いき
)
を
引
(
ひ
)
いて、「
夢中
(
むちう
)
でした……
何
(
なに
)
しろ、
正體
(
しやうたい
)
を、あなたに
伺
(
うかゞ
)
はうと
思
(
おも
)
つたものですから。」
今
(
いま
)
は
昔
(
むかし
)
、
山城介
(
やましろのすけ
)
三善春家
(
みよしはるいへ
)
は
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
それ
)
も
唯
(
たゞ
)
、
苦
(
くる
)
しいので、
何
(
なん
)
ですか
夢中
(
むちう
)
でしたが、
今
(
いま
)
でも
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
を
)
りますのは、
其時
(
そのとき
)
、
錐
(
きり
)
を、
貴方
(
あなた
)
、
身節
(
みふし
)
へ
揉込
(
もみこ
)
まれるやうに、
手足
(
てあし
)
、
胸
(
むね
)
、
腹
(
はら
)
へも、ぶる/\と
響
(
ひゞ
)
きましたのは
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
が、うツかりした、
疲
(
つか
)
れ
果
(
は
)
てた、
倒
(
たふ
)
れさうな
自分
(
じぶん
)
の
體
(
からだ
)
は、……
夢中
(
むちう
)
で、
色
(
いろ
)
の
褪
(
あ
)
せた、
天井
(
てんじやう
)
の
低
(
ひく
)
い、
皺
(
しわ
)
だらけな
蚊帳
(
かや
)
の
片隅
(
かたすみ
)
を
掴
(
つか
)
んで、
暗
(
くら
)
くなつた
灯
(
ひ
)
の
影
(
かげ
)
に、
透
(
す
)
かして
蚊帳
(
かや
)
の
裡
(
うち
)
を
覗
(
のぞ
)
いた。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此
(
こ
)
の
男
(
をとこ
)
だから、
今
(
いま
)
では
逸事
(
いつじ
)
と
稱
(
しよう
)
しても
可
(
よ
)
いから
一寸
(
ちよつと
)
素破
(
すつぱ
)
ぬくが、
柳橋
(
やなぎばし
)
か、
何處
(
どこ
)
かの、お
玉
(
たま
)
とか
云
(
い
)
ふ
藝妓
(
げいしや
)
に
岡惚
(
をかぼれ
)
をして、
金
(
かね
)
がないから、
岡惚
(
をかぼれ
)
だけで、
夢中
(
むちう
)
に
成
(
な
)
つて、
番傘
(
ばんがさ
)
をまはしながら、
雨
(
あめ
)
に
濡
(
ぬ
)
れて
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
そ
)
のも
一
(
ひと
)
ツの
廣室
(
ひろま
)
を
夢中
(
むちう
)
で
突切
(
つツき
)
つたが、
暗
(
くら
)
がりで
三尺
(
さんじやく
)
の
壁
(
かべ
)
の
處
(
ところ
)
へ
突當
(
つきあた
)
つて
行處
(
ゆきどころ
)
はない、
此處
(
こゝ
)
で
恐
(
おそろ
)
しいものに
捕
(
とら
)
へられるのかと
思
(
おも
)
つて、あはれ
神
(
かみ
)
にも
佛
(
ほとけ
)
にも
聞
(
きこ
)
えよと、
其壁
(
そのかべ
)
を
押破
(
おしやぶ
)
らうとして
拳
(
こぶし
)
で
敲
(
たゝ
)
くと
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
大變
(
たいへん
)
だ。」
私
(
わたし
)
は
夢中
(
むちう
)
で、
鐵瓶
(
てつびん
)
を
噴火口
(
ふんくわこう
)
へ
打覆
(
ぶちま
)
けた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夢
常用漢字
小5
部首:⼣
13画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“夢中”で始まる語句
夢中遊行
夢中庵
夢中歩行者