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困
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こま
ふりがな文庫
“
困
(
こま
)” の例文
「
困
(
こま
)
ったねえ、えらい人が来るんだよ。
叱
(
しか
)
られるといけないからもう帰ろうか。」私が
云
(
い
)
いましたら慶次郎は少し
怒
(
おこ
)
って答えました。
二人の役人
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
娘
(
むすめ
)
が、
毎日
(
まいにち
)
、
学校
(
がっこう
)
で、きつね、きつねといわれますそうで、
学校
(
がっこう
)
へゆくのをいやがって
困
(
こま
)
りますが、どうかお
坊
(
ぼっ
)
ちゃんにお
願
(
ねが
)
いして
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
困
(
こま
)
ってべそをかきました。するうち、ふと
何
(
なに
)
か
思
(
おも
)
いついたとみえて、いきなりお
重箱
(
じゅうばこ
)
をかかえて、
本堂
(
ほんどう
)
へ
駆
(
か
)
け
出
(
だ
)
して行きました。
和尚さんと小僧
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「こんなことでお
前
(
まへ
)
世間
(
せけん
)
が
騷
(
さわ
)
がしくて
仕
(
し
)
やうがないのでね、
私
(
わたし
)
の
處
(
ところ
)
でも
本當
(
ほんたう
)
に
困
(
こま
)
つて
畢
(
しま
)
ふんだよ」
内儀
(
かみ
)
さんは
巡査
(
じゆんさ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
見
(
み
)
てさうして
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
借る程の者なれば
油斷
(
ゆだん
)
ならざる男なりと言れし時三郎兵衞はギヨツとせし
樣子
(
やうす
)
を見られしが又四郎右衞門は
身代
(
しんだい
)
の
果程
(
はてほど
)
有
(
あり
)
て
困
(
こま
)
つた事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「里見さん。あなたが
単衣
(
ひとへもの
)
を
着
(
き
)
て呉れないものだから、
着物
(
きもの
)
が
描
(
か
)
き
悪
(
にく
)
くつて
困
(
こま
)
る。丸で
好加減
(
いゝかげん
)
にやるんだから、少し大胆
過
(
す
)
ぎますね」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
囲炉裡
(
ゐろり
)
に
焚火
(
たきび
)
をしてお
当
(
あた
)
んなさいまし、お
困
(
こま
)
んなすつたらう
此雪
(
このゆき
)
では、もう
此近
(
このちかく
)
は
辺僻
(
へんぴ
)
でございまして
御馳走
(
ごちそう
)
するものもございません。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
伯父
(
をぢ
)
さんはもう
困
(
こま
)
つてしまつて、
父
(
とう
)
さんの
締
(
し
)
めて
居
(
ゐ
)
る
帶
(
おび
)
に
手拭
(
てぬぐひ
)
を
結
(
ゆは
)
ひつけ、その
手拭
(
てぬぐひ
)
で
父
(
とう
)
さんを
引
(
ひ
)
いて
行
(
い
)
くやうにして
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
甚兵衛もそれには
困
(
こま
)
りました。なにしろ
相手
(
あいて
)
は
大蛇
(
おろち
)
ですもの、へたなことをやれば、こちらが
一呑
(
ひとの
)
みにされてしまうばかりです。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
齋藤巡査
(
さいとうじゆんさ
)
が
眞鶴
(
まなづる
)
で
下車
(
げしや
)
したので
自分
(
じぶん
)
は
談敵
(
だんてき
)
を
失
(
うしな
)
つたけれど、
湯
(
ゆ
)
ヶ
原
(
はら
)
の
入口
(
いりくち
)
なる
門川
(
もんかは
)
までは、
退屈
(
たいくつ
)
する
程
(
ほど
)
の
隔離
(
かくり
)
でもないので
困
(
こま
)
らなかつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
正三君は手がふるえて
困
(
こま
)
った。こんなことでは喧嘩に勝てないと思って、じっと気をおちつけているところへ、前の席の生徒が
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そうなるとリーズはどうしていいかわからずに
困
(
こま
)
っていたところへ、イギリスのおくさんと病身の子どもが船に乗って
運河
(
うんが
)
を下りて来た。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
勉強家
(
べんきようか
)
は
氣
(
き
)
か
引
(
ひ
)
ける、
懶怠
(
なまけ
)
られては
困
(
こま
)
るけれど、
煩
(
わづら
)
はぬやうに
心
(
こゝろ
)
がけてお
呉
(
く
)
れ、
別
(
わ
)
けてお
前
(
まへ
)
は一
粒
(
つぶ
)
物
(
もの
)
、
親
(
おや
)
なし、
兄弟
(
きようだい
)
なしと
言
(
い
)
ふでは
無
(
な
)
いか
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『お
爺
(
じい
)
さま、
何
(
ど
)
ういうものか
今日
(
けふ
)
は
気
(
き
)
が
落付
(
おちつ
)
かないで
困
(
こま
)
るのでございます……。
私
(
わたくし
)
はどこかへ
遊
(
あそ
)
びに
出掛
(
でか
)
けたくなりました。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「あすこの野中に大きな
沼
(
ぬま
)
がございます。その沼の中に住んでおります神が、まことに
乱暴
(
らんぼう
)
なやつで、みんな
困
(
こま
)
っております」
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ただ一つ
困
(
こま
)
ったことは、
乳母車
(
うばぐるま
)
のどこかが
悪
(
わる
)
くなっていて、
押
(
お
)
していると
右
(
みぎ
)
へ
右
(
みぎ
)
へとまがっていってしまうことだった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
東京って、そんな
生
(
なま
)
やさしいとこじゃないよ。みんなぶっ
倒
(
たお
)
しっこをして
暮
(
くら
)
しているんだ。しかし、おまえみたいに帰る家もなくっちゃ
困
(
こま
)
っちまう。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
「ああ、」とお
父
(
とう
)
さんが
言
(
い
)
った。「それは
本当
(
ほんとう
)
に
困
(
こま
)
ったね。
全体
(
ぜんたい
)
、おれに
黙
(
だま
)
って
行
(
い
)
くなんてことはありやしない。」
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そりゃ
困
(
こま
)
ったね。ここじゃおいそれと象つかいに
頼
(
たの
)
むわけにはいかないが、お前の叔父さんのいどころがわかるまで、わしがお前を引き取って上げよう。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
困
(
こま
)
った。売ったのなら、その売った先をいそいで探さないと手おくれになる。といって、それを聞くには浮浪者が帰ってこないと、聞くわけにいかない。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(もう
可
(
い
)
い
時分
(
じぶん
)
ぢや、
又
(
また
)
私
(
わし
)
も
余
(
あんま
)
り
遅
(
おそ
)
うなつては
道
(
みち
)
が
困
(
こま
)
るで、そろ/\
青
(
あを
)
を
引出
(
ひきだ
)
して
支度
(
したく
)
して
置
(
お
)
かうと
思
(
おも
)
ふてよ。)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
思いがけない
剛敵
(
ごうてき
)
に
出会
(
でっくわ
)
して、東京者も弱った。与右衛門さんは散々並べて
先方
(
せんぽう
)
を
困
(
こま
)
らせぬいた
揚句
(
あげく
)
、多分の
賠償金
(
ばいしょうきん
)
と
詫言
(
わびごと
)
をせしめて、やっと
不承
(
ふしょう
)
した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
『なア
水谷君
(
みづたにくん
)
、
素人
(
しらうと
)
はこれだから
困
(
こま
)
る。
此
(
この
)
どうも
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
なくツても、
貝層
(
かひそう
)
の
好
(
い
)
い
具合
(
ぐあひ
)
なんて
無
(
な
)
いね。
斯
(
か
)
うして
唯
(
たゞ
)
掘
(
ほ
)
つて
居
(
ゐ
)
ても
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
だねえ』と
僕
(
ぼく
)
は
言
(
い
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
困
(
こま
)
つたものだとは
思
(
おも
)
ひながらも、
一
(
ひと
)
つは
習慣
(
しふくわん
)
の
惰力
(
だりよく
)
でとう/\五
個月間
(
かげつかん
)
やりつゞけた。さうすると、どうだらう。
或日
(
あるひ
)
先方
(
せんぱう
)
の
奴
(
やつ
)
が
突然
(
とつぜん
)
僕
(
ぼく
)
の
内
(
うち
)
にやつて
來
(
き
)
て……
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
貢さんは
困
(
こま
)
つたらしく黙つて
俯向
(
うつむ
)
いた。此時
前
(
まへ
)
の桑畑の中に、白い
絣
(
かすり
)
を着て
走
(
はし
)
つて行く
人影
(
ひとかげ
)
がちらと見えた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
『いや
貴方
(
あなた
)
は。
困
(
こま
)
つたな、まあお
聞
(
き
)
きなさい。』と、
院長
(
ゐんちやう
)
は
寐臺
(
ねだい
)
の
傍
(
そば
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
に
掛
(
か
)
けて
責
(
せむ
)
るがやうに
首
(
くび
)
を
振
(
ふ
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
私
(
わたし
)
の
大事
(
だいじ
)
の
方
(
かた
)
は、
假
(
か
)
り
小屋
(
こや
)
を
作
(
つく
)
つていらつしやる。がどうも、
葺
(
ふ
)
き
草
(
くさ
)
がないので、
困
(
こま
)
つてゐられるようだ。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
玉江嬢「私どもでも今年はトマトの苗を買って植えましたが沢山出来過ぎると
始末
(
しまつ
)
に
困
(
こま
)
りますね」お登和嬢
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
近頃
(
ちかごろ
)
時々
(
とき/″\
)
我輩
(
わがはい
)
に
建築
(
けんちく
)
の
本義
(
ほんぎ
)
は
何
(
なん
)
であるかなどゝ
云
(
い
)
ふ
六
(
むづ
)
ヶ
敷
(
し
)
い
質問
(
しつもん
)
を
提出
(
ていしゆつ
)
して
我輩
(
わがはい
)
を
困
(
こま
)
らせる
人
(
ひと
)
がある。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
所
(
ところ
)
が
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
にア
身躰
(
からだ
)
が
惡
(
わる
)
く、
肺病
(
はいびよう
)
と
來
(
き
)
てゐるから
僕
(
ぼく
)
も
殆
(
ほと
)
んど
當惑
(
とうわく
)
する
僕
(
ぼく
)
だつて
心配
(
しんぱい
)
でならんから
其
(
その
)
心配
(
しんぱい
)
を
忘
(
わす
)
れやうと
思
(
おも
)
つて、つい
飮
(
の
)
む、
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
心配
(
しんぱい
)
する。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
『
銘々
(
めい/\
)
自分
(
じぶん
)
の
名
(
な
)
を
書
(
か
)
いてるんだ』とグリフォンが
答
(
こた
)
へて、『
審問
(
しんもん
)
の
濟
(
す
)
むまでに
忘
(
わす
)
れて
了
(
しま
)
ふと
困
(
こま
)
るから』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
以前
(
いぜん
)
猫
(
ねこ
)
を
飼
(
か
)
つて、
不潔
(
ふけつ
)
なものを
吐
(
は
)
かれて
困
(
こま
)
つたばかりか、
臺所
(
だいどころ
)
を
荒
(
あ
)
らしたといふので
近所
(
きんじよ
)
から
抗議
(
かうぎ
)
を
申
(
まう
)
し
込
(
こ
)
まれて、ために
面倒
(
めんどう
)
な
外交關係
(
がいかうかんけい
)
を
起
(
おこ
)
したことがあつてから
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
こゝも
生活
(
くらし
)
には
困
(
こま
)
つてゐたので、
母
(
はゝ
)
の
食料
(
しよくれう
)
をかせぐため、
丁度
(
ちやうど
)
十八になつてゐたのを
幸
(
さいは
)
ひ、
周旋屋
(
しうせんや
)
の
世話
(
せわ
)
で、その
頃
(
ころ
)
新
(
あらた
)
にできた
小岩
(
こいは
)
の
売笑窟
(
ばいせうくつ
)
へ
身売
(
みう
)
りをしたのである。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
かくのごとき場合にはやっつけたと思う心ははなはだ
陋
(
ろう
)
かつ小であって、先方を
困
(
こま
)
らす動機を示すのみで、はたして自分の言が有効であったかを保証するものでない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
弟は
困
(
こま
)
って、又何べんも片方の眼だけをパチ/\させて、「故里の方はとても嵐だって!」と繰りかえしたところが、お前が
編笠
(
あみがさ
)
をいじりながら、突然奇妙な顔をして
母たち
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
俸給
(
ほうきゅう
)
はいくらでもおのぞみどおりだしますから、どうか二、三年、あちらでご開業ねがえますまいか。植民地では、よい医師がないので、みんなが本当に
困
(
こま
)
っております
ジェンナー伝
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
それには
當時
(
とうじ
)
の
人
(
ひと
)
も
定
(
さだ
)
めし
困
(
こま
)
つたこともあらうと
思
(
おも
)
はれますが、
今日
(
こんにち
)
のように
美
(
うつく
)
しい
座敷
(
ざしき
)
があつて
疊
(
たゝみ
)
の
上
(
うへ
)
にゐるわけではなく、
少
(
すこ
)
しぐらゐは
水
(
みづ
)
がしみ
出
(
だ
)
して
濡
(
ぬ
)
れたとて
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
先生もはじめの一年は
途中
(
とちゅう
)
の道でひどく
困
(
こま
)
らされて、生徒の前もかまわず泣いたこともあった。泣かした生徒はもうここにはいないけれど、ここにいる子の兄や姉である。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
私は理論上、義務教育小学校を
愛惜
(
あいせき
)
するのであるが、具体的の場合に、何か
困
(
こま
)
る事情ありげに感じたからである。博雄の学校の成績が、どんなであったかは実は知らない。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
徒然草
(
つれ/″\ぐさ
)
に
最初
(
さいしよ
)
の
佛
(
ほとけ
)
はどうして
出來
(
でき
)
たかと
問
(
と
)
はれて
困
(
こま
)
つたと
云
(
い
)
ふやうな
話
(
はなし
)
があつた。
子供
(
こども
)
に
物
(
もの
)
を
問
(
と
)
はれて
困
(
こま
)
ることは
度々
(
たび/\
)
である。
中
(
なか
)
にも
宗教上
(
しうけうじやう
)
の
事
(
こと
)
には、
答
(
こたへ
)
に
窮
(
きう
)
することが
多
(
おほ
)
い。
寒山拾得縁起
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夫人
云
(
い
)
わるるよう、この頃
用便
(
ようべん
)
が
至
(
いたっ
)
て近くなりまして、いつもあの通りで
困
(
こま
)
りますと。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
『どこまでひとを
困
(
こま
)
らせようといふんです。あなただつて
子供
(
こども
)
ぢやああるまいし。』
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
それで
困
(
こま
)
つて泣いて悲しんでおりましたところ、先においでになつた大勢の神樣が
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「
困
(
こま
)
つた
雨
(
あめ
)
じやありませんか。これじや
膓
(
はらわた
)
の
中
(
なか
)
まで、すつかり、びしよ
腐
(
ぐさ
)
れですよ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
さうして
又
(
また
)
なぜ、ここへ
君自身
(
きみじしん
)
のペンで
序文
(
じよぶん
)
を
書
(
か
)
かなかつたのだ。
君
(
きみ
)
が
自分
(
じぶん
)
で
書
(
か
)
かないばかりに、
僕
(
ぼく
)
にこんな
氣
(
き
)
の
利
(
き
)
かないことを
書
(
か
)
かれて
了
(
しま
)
ふぢやないか。だが、
僕
(
ぼく
)
だつて
困
(
こま
)
るのだよ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
あけようと、あせっても、なにしろ前にくまをひかえて、片手をうしろにまわしての
仕事
(
しごと
)
だから
困
(
こま
)
った。くまはいよいよ
牙
(
きば
)
をむきだし、いまにもとびかかろうという
気勢
(
きせい
)
を見せている。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
ところが
丁度
(
ちやうど
)
玄竹
(
げんちく
)
に
取
(
と
)
つて
幸
(
さいは
)
ひなことには、
多田院別當
(
ただのゐんべつたう
)
英堂和尚
(
えいだうをしやう
)
が
病氣
(
びやうき
)
になつて、
開帳中
(
かいちやうちう
)
のことだから、
早
(
はや
)
く
本復
(
ほんぷく
)
させないと
困
(
こま
)
るといふので、
玄竹
(
げんちく
)
のところへ
見舞
(
みまひ
)
を
求
(
もと
)
むる
別人
(
べつじん
)
が
來
(
き
)
た。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「おい
坊主
(
ぼうず
)
、
火鉢
(
ひばち
)
の
火
(
ひ
)
が
消
(
き
)
えちゃってるぜ。ぼんやりしてえちゃ
困
(
こま
)
るじゃねえか」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そのために、
木
(
き
)
は
若葉
(
わかば
)
をふいてから
次第
(
しだい
)
に
葉
(
は
)
を
丈夫
(
じようぶ
)
にかため、
夏
(
なつ
)
の
盛
(
さか
)
りを
幸
(
さいはひ
)
に、どん/\
太陽
(
たいよう
)
の
光
(
ひかり
)
と
共
(
とも
)
に
働
(
はたら
)
いて、
秋
(
あき
)
に
紅葉
(
もみぢ
)
をする
支度
(
したく
)
や、
冬
(
ふゆ
)
が
來
(
き
)
ても
困
(
こま
)
らない、
養分
(
ようぶん
)
の
貯
(
たくは
)
へをするのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
「
困
(
こま
)
った
間違
(
まちが
)
いだな。」
責
(
せ
)
めるように
頭
(
あたま
)
を
振
(
ふ
)
りながら、生徒監は
注意
(
ちゅうい
)
した。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
困
常用漢字
小6
部首:⼞
7画
“困”を含む語句
困難
困苦
困憊
困却
困厄
困窮
困迫
困惑
疲労困憊
貧困
困悶
疲弊困憊
困頓
困阨
困蹶
艱難困苦
窮困
敗殘困憊
貧困人
困馬
...