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一人
>
ひとり
ふりがな文庫
“
一人
(
ひとり
)” の例文
二十年前大学の
招聘
(
しょうへい
)
に応じてドイツを立つ時にも、先生の気性を知っている友人は
一人
(
ひとり
)
も
停車場
(
ステーション
)
へ送りに来なかったという話である。
ケーベル先生の告別
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
他の
一人
(
ひとり
)
は帽子が飛ぶと同時に飛んだ帽子の事だけ考へて、夢中になつてその
後
(
あと
)
を追ふ。自転車にぶつかる。自動車に
轢
(
ひ
)
かれかかる。
拊掌談
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
この
村
(
むら
)
に、もう
一人
(
ひとり
)
金持
(
かねも
)
ちがありました。その
男
(
おとこ
)
は、
村
(
むら
)
のものが、一
方
(
ぽう
)
の
金持
(
かねも
)
ちの
家
(
うち
)
にばかり
出入
(
でい
)
りするのをねたましく
思
(
おも
)
いました。
時計のない村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何
(
なに
)
しろ
西
(
にし
)
も
東
(
ひがし
)
も
分
(
わ
)
からない
原中
(
はらなか
)
の一
軒家
(
けんや
)
に
一人
(
ひとり
)
ぼっちとり
残
(
のこ
)
されたのですから、
心細
(
こころぼそ
)
さも
心細
(
こころぼそ
)
いし、だんだん
心配
(
しんぱい
)
になってきました。
安達が原
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
さてはや、
念佛
(
ねんぶつ
)
、
題目
(
だいもく
)
、
大聲
(
おほごゑ
)
に
鯨波
(
とき
)
の
聲
(
こゑ
)
を
揚
(
あ
)
げて
唸
(
うな
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、やがて
其
(
それ
)
も
蚊
(
か
)
の
鳴
(
な
)
くやうに
弱
(
よわ
)
つてしまふ。
取亂
(
とりみだ
)
さぬ
者
(
もの
)
は
一人
(
ひとり
)
もない。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
昼
(
ひる
)
すこし
前
(
まえ
)
にはもう
二人
(
ふたり
)
の
兄
(
にい
)
さんが
前後
(
ぜんご
)
して
威勢
(
いせい
)
よく
帰
(
かえ
)
って
来
(
き
)
た。
一人
(
ひとり
)
の
兄
(
にい
)
さんの
方
(
ほう
)
は
袖子
(
そでこ
)
の
寝
(
ね
)
ているのを
見
(
み
)
ると
黙
(
だま
)
っていなかった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そして
父
(
ちち
)
のつもりでは、
私達
(
わたくしたち
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あいだ
)
に
男児
(
だんし
)
が
生
(
うま
)
れたら、その
一人
(
ひとり
)
を
大江家
(
おおえけ
)
の
相続者
(
そうぞくしゃ
)
に
貰
(
もら
)
い
受
(
う
)
ける
下心
(
したごころ
)
だったらしいのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
次
(
つぎ
)
の
日
(
ひ
)
の
夕
(
ゆふべ
)
。
道子
(
みちこ
)
はいつよりも
少
(
すこ
)
し
早目
(
はやめ
)
に
稼
(
かせ
)
ぎ
場
(
ば
)
の
吾妻橋
(
あづまばし
)
へ
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
くと、
毎夜
(
まいよ
)
の
顔馴染
(
かほなじみ
)
に、
心
(
こゝろ
)
やすくなつてゐる
仲間
(
なかま
)
の
女達
(
をんなたち
)
の
一人
(
ひとり
)
が
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
いつのまにかあたりまえの女の生活をすりぬけて、たった
一人
(
ひとり
)
見も知らぬ野ずえに立っているような思いをせずにはいられなかった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「それは、とんでもないことです。あなたのような
年
(
とし
)
のわかい、
旅
(
たび
)
になれないおぼっちゃんが、
一人
(
ひとり
)
で
江戸
(
えど
)
へおいでになるなんて。」
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
小倉も
一人
(
ひとり
)
で帰るわけには行かなかった。それに彼は三上の今夜の事件を、どういうふうに処置をつけるか、考えねばならなかった。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
この山の中には
一人
(
ひとり
)
の老巨人の直立するあり、背をダーミアータにむけ、ローマを見ること己が鏡にむかふに似たり 一〇三—一〇五
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
『
少
(
すこ
)
しも
乗客
(
じょうきゃく
)
を
煩
(
わずら
)
わさんように
務
(
つと
)
めている
俺
(
おれ
)
か、それともこんなに
一人
(
ひとり
)
で
大騒
(
おおさわぎ
)
をしていた、
誰
(
たれ
)
にも
休息
(
きゅうそく
)
もさせぬこの
利己主義男
(
りこしゅぎおとこ
)
か?』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
女同士
(
をんなどうし
)
はわあと
只
(
たゞ
)
笑
(
わら
)
ひ
聲
(
ごゑ
)
を
發
(
はつ
)
して
各自
(
てんで
)
に
對手
(
あひて
)
を
突
(
つ
)
いたり
叩
(
たゝ
)
いたりして
亂
(
みだ
)
れつゝ
騷
(
さわ
)
いだ。
突然
(
とつぜん
)
一人
(
ひとり
)
がおつぎの
髮
(
かみ
)
へひよつと
手
(
て
)
を
掛
(
か
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
案内者は
其
(
その
)
右手の
女群
(
ぢよぐん
)
の
一人
(
ひとり
)
がベアトリチエだと教へて
呉
(
くれ
)
た。
併
(
しか
)
しベアトリチエは詩人が空想の女で史実には何の
憑拠
(
ひようきよ
)
もないらしい。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
もう十二年
前
(
ぜん
)
である、
相州
(
そうしゅう
)
逗子
(
ずし
)
の柳屋という
家
(
うち
)
の
間
(
ま
)
を借りて住んでいたころ、病後の保養に
童男
(
こども
)
一人
(
ひとり
)
連れて来られた婦人があった。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は、
片山
(
かたやま
)
一人
(
ひとり
)
を
得
(
う
)
る
爲
(
ため
)
には、
過去
(
くわこ
)
の一
切
(
さい
)
を
棄
(
す
)
てた。
肉親
(
にくしん
)
とも
絶
(
た
)
たなければならなかつた。もつとも、
母親
(
はゝおや
)
は
實母
(
じつぼ
)
ではなかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
たゞ其原因結果の発展が余りに人意の
外
(
そと
)
に出て居て、其
為
(
ため
)
に
一人
(
ひとり
)
の若い男が無限の苦悩に沈んで居る事実を貴様が知りましたなら
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
ら
降
(
おり
)
たつ
後姿
(
うしろすがた
)
見送
(
みおく
)
る
物
(
もの
)
はお
八重
(
やへ
)
のみならず
優子
(
いうこ
)
も
部屋
(
へや
)
の
障子
(
しようじ
)
細目
(
ほそめ
)
に
明
(
あ
)
けて
言
(
い
)
はれぬ
心〻
(
こゝろ/\
)
を三
郎
(
らう
)
一人
(
ひとり
)
すゞしげに
行々
(
ゆく/\
)
吟
(
ぎん
)
ずる
詩
(
からうた
)
きゝたし
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その投書と遺書が
同
(
おなじ
)
一人
(
ひとり
)
によって同一の時に書かれたことを発見するということも、今は疑うべくもない、予定の計画だったのだ。
闘争
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
と、
清兵衛
(
せいべえ
)
を引き起こそうとするのを見た朝月は、いきなり
一人
(
ひとり
)
の
肩
(
かた
)
さきをくわえ、空中にほうり上げ、さらに
二人
(
ふたり
)
をけつぶした。
三両清兵衛と名馬朝月
(新字新仮名)
/
安藤盛
(著)
無論
(
むろん
)
です、けれど
本船
(
ほんせん
)
の
當番
(
たうばん
)
水夫
(
すゐふ
)
は
眼
(
め
)
の
無
(
な
)
い
奴
(
やつ
)
に、
情
(
こゝろ
)
の
無
(
な
)
い
奴
(
やつ
)
です、
一人
(
ひとり
)
は
茫然
(
ぼんやり
)
して
居
(
ゐ
)
ます、
一人
(
ひとり
)
は
知
(
し
)
つて
知
(
し
)
らぬ
顏
(
かほ
)
をして
居
(
ゐ
)
ます。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
實
(
じつ
)
に
著者
(
ちよしや
)
の
如
(
ごと
)
きは、
地震學
(
ぢしんがく
)
が
今日
(
こんにち
)
以上
(
いじよう
)
に
進歩
(
しんぽ
)
しなくとも、
震災
(
しんさい
)
の
殆
(
ほと
)
んど
全部
(
ぜんぶ
)
はこれを
免
(
まぬか
)
れ
得
(
う
)
る
手段
(
しゆだん
)
があると
考
(
かんが
)
へてゐるものゝ
一人
(
ひとり
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
たつた
一人
(
ひとり
)
きりで
暮
(
くら
)
していたというのだからそういう
特徴
(
とくちょう
)
から
判断
(
はんだん
)
してみて、
捜査
(
そうさ
)
の
手懸
(
てがか
)
りは、かえつてつけやすいほどのものであつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
『
二人
(
ふたり
)
だと
思
(
おも
)
つても
駄目
(
だめ
)
よ!と
云
(
い
)
つて、
一人
(
ひとり
)
だけ
立派
(
りつぱ
)
な
人
(
ひと
)
にするんでは
滿
(
つま
)
らないわ!』と
愛
(
あい
)
ちやんは
可哀相
(
かあいさう
)
にもさう
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そのことをお
話
(
はなし
)
するのには、
今
(
いま
)
一人
(
ひとり
)
、
赤人
(
あかひと
)
の
先輩
(
せんぱい
)
とも、
先生
(
せんせい
)
ともいはなければならない、
柿本人麿
(
かきのもとのひとまろ
)
のことを
申
(
まを
)
さねばなりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
背後
(
うしろ
)
から光一の喉をしめているのはろばらしい。手塚は前へ出たり後ろへ出たりして光一の顔を乱打した。五人と
一人
(
ひとり
)
かなうべくもない。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
明治になっても、
陸奥
(
むつ
)
宗光
(
むねみつ
)
を出し、
大逆
(
だいぎゃく
)
事件
(
じけん
)
にも此処から
犠牲
(
ぎせい
)
の
一人
(
ひとり
)
を出した。安達君は此不穏の気の漂う国に生れたのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
むかしむかし
大昔
(
おおむかし
)
、
今
(
いま
)
から二千
年
(
ねん
)
も
前
(
まえ
)
のこと、
一人
(
ひとり
)
の
金持
(
かねも
)
ちがあって、
美
(
うつ
)
くしい、
気立
(
きだて
)
の
善
(
い
)
い、おかみさんを
持
(
も
)
って
居
(
い
)
ました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「きみはこの前、ブルが
洗濯屋
(
せんたくや
)
のジョージを、たたきつけたときに、
一人
(
ひとり
)
でジャガイモを食ってたそうだね、ほんとうかい?」
小指一本の大試合
(新字新仮名)
/
山中峯太郎
(著)
「
選
(
よ
)
りに
選
(
よ
)
つて
奴
(
やつ
)
が
落
(
お
)
ちるなんてよつぽど
運
(
うん
)
が
惡
(
わる
)
いや‥‥」と、
一人
(
ひとり
)
はまたそれが
自分
(
じぶん
)
でなかつた
事
(
こと
)
を
祝福
(
しゆくふく
)
するやうに
云
(
い
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
三段目には蒲団が敷かれて人形の二つが並んで寝て居るのです。その前には
木
(
こ
)
の葉や花の御馳走が供へられてあるのです。
一人
(
ひとり
)
前だけです。
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
家令
(
かれい
)
の富田さんさえ時折りしかられる。あとはみんな家庭教師で、三人の若様と
一人
(
ひとり
)
のお
姫様
(
ひいさま
)
にそれぞれ一人ずつついている。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
兄の家来が
一人
(
ひとり
)
あるその家来に、只の枕をして見たいから
持
(
もっ
)
て来いと
云
(
いっ
)
たが、枕がない、どんなに
捜
(
さが
)
してもないと云うので、
不図
(
ふと
)
思付
(
おもいつ
)
いた。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
目前の敵を
一人
(
ひとり
)
殪
(
たお
)
したので、市郎は少しく勇気を回復した。敵もこれに幾分の
恐怖
(
おそれ
)
を
作
(
な
)
したか、
其後
(
そのご
)
は石を降らさなくなった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
つまりは
契
(
ちぎ
)
りを
籠
(
こ
)
めた
只
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
の若者に
縋
(
すが
)
って、純なる夫婦のかたらいを持続する力の無い、あわれなる者という意味にほかならぬのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
山男はひとりでこんなことを言ひながら、どうやら
一人
(
ひとり
)
まへの
木樵
(
きこり
)
のかたちに化けました。そしたらもうすぐ、そこが町の入口だつたのです。
山男の四月
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
其翌五日
(
そのよくいつか
)
、
奮然
(
ふんぜん
)
として
余
(
よ
)
は
唯
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
で
行
(
ゆ
)
つた。
寒
(
さむい
)
い
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
き、
空
(
そら
)
の
曇
(
くも
)
つた、
厭
(
いや
)
な
日
(
ひ
)
であつたが、
一人
(
ひとり
)
で一
生懸命
(
しやうけんめい
)
に
掘
(
ほ
)
つたけれど、
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
て
來
(
こ
)
ぬ。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
そこはわづか
二
(
ふた
)
つか
三
(
みつ
)
つしか
部屋
(
へや
)
がなく、ほんとうに
小
(
ちひ
)
さいもので、
爺
(
ぢい
)
さんがたゞ
一人
(
ひとり
)
、つくねんとして
番
(
ばん
)
をしてゐました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
残りし
一人
(
ひとり
)
が又々
抜刀
(
ぬきみ
)
を取直し、「無礼なやつ」と打掛る下を潜って
一当
(
ひとあ
)
て当てますと、
脂
(
やに
)
を
甞
(
な
)
めた蛇のように身体を反らせてしまいました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
道路とはいえ心当てにそう思うばかり、立てば
臍
(
へそ
)
を没する水の深さに、日も暮れかかっては、人の子
一人
(
ひとり
)
通るものもない。
水籠
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
そして
一人
(
ひとり
)
ずつ
石段
(
いしだん
)
をあがってつくのだが、
一人
(
ひとり
)
のつく
数
(
かず
)
は三つにきめられた。お
菓子
(
かし
)
の
配給
(
はいきゅう
)
のときのことをおもい
出
(
だ
)
して、
僕
(
ぼく
)
はおかしかった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
これを
國民
(
こくみん
)
の
頭割
(
あたまわ
)
りにして
見
(
み
)
ますと、
一人
(
いちにん
)
につき
平均
(
へいきん
)
五反五畝五歩
(
ごたんごせごぶ
)
に
當
(
あた
)
ります。
即
(
すなはち
)
、
皆樣
(
みなさま
)
が
五反五畝五歩
(
ごたんごせごぶ
)
の
森林
(
しんりん
)
の
中
(
なか
)
に
一人
(
ひとり
)
づゝ
住
(
す
)
める
勘定
(
かんじよう
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
いつも
自分
(
じぶん
)
一人
(
ひとり
)
が
子持
(
こも
)
ちになどなつて
割
(
わり
)
がわるいのだといふやうな
顏
(
かほ
)
をしていらつしやるほんたうに
罰
(
ばち
)
があたりますよ。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
グレ (サンプソンに對ひ、小聲にて)
勝
(
か
)
つわいと
言
(
い
)
はっせい。(下手を見やりて)あそこへ
殿
(
との
)
の
親族
(
しんぞく
)
の
一人
(
ひとり
)
が
來
(
わ
)
せた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
おッとッと、そう
一人
(
ひとり
)
で
急
(
いそ
)
いじゃいけねえ。まず
御手洗
(
みたらし
)
で
手
(
て
)
を
浄
(
きよ
)
めての。
肝腎
(
かんじん
)
のお
稲荷
(
いなり
)
さんへ
参詣
(
さんけい
)
しねえことにゃ、
罰
(
ばち
)
が
当
(
あた
)
って
眼
(
め
)
がつぶれやしょう
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「どうしたもんだらう、
一人
(
ひとり
)
一人
(
ひとり
)
生命保険へ入つて貰つて、
早死
(
はやじに
)
させた上、どつさり保険金を贈つたら申分がないのだが、さうも
往
(
ゆ
)
かないしな……」
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それは名を
喜助
(
きすけ
)
と言って、三十歳ばかりになる、
住所不定
(
じゅうしょふじょう
)
の男である。もとより
牢屋敷
(
ろうやしき
)
に呼び出されるような親類はないので、舟にもただ
一人
(
ひとり
)
で乗った。
高瀬舟
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
と時代に
緩
(
ゆる
)
めていひ「
一人
(
ひとり
)
ならず
二人
(
ふたり
)
三人
(
さんにん
)
、
首綱
(
くびづな
)
」にて右手を頸へやり「の
罹
(
かか
)
らぬ内、早く金を出しやあがれ」にて肘をつき離し、体を起して左へ
捩
(
ねじ
)
り
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
給仕
(
きふじ
)
はお
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
紀
(
こつな
)
が
一人
(
ひとり
)
で
引受
(
ひきう
)
けて
辨
(
べん
)
ずるのであるが、それにしても、
今宵
(
こよひ
)
は
何
(
な
)
んだか
寂
(
さび
)
し
過
(
す
)
ぎて、
百物語
(
ひやくものがたり
)
の
夜
(
よ
)
といふやうな
氣
(
き
)
がしてならなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
“一人”の意味
《名詞》
(ひとり)一個の人 他。詳細はひとりを参照。
(イチニン)
(イチジン)天皇、天子。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“一人”で始まる語句
一人前
一人子
一人娘
一人息子
一人一人
一人々々
一人旅
一人言
一人女
一人法師