“一人息子”の読み方と例文
読み方割合
ひとりむすこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の故郷の町にいた竹という乞食こじきは、実家が相当な暮しをしている農家の一人息子ひとりむすこでありながら、家を飛び出して乞食をしている。
秋と漫歩 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
挨拶あいさつしてまだ何かいいたそうであった。両親を失ってからこの叔母夫婦と、六歳になる白痴の一人息子ひとりむすことが移って来て同居する事になったのだ。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その青年の名は、小川新太郎といって、日本海に面した或る港町の、宿屋の一人息子ひとりむすこだという事を、私は知っていた。
(新字新仮名) / 太宰治(著)