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微笑
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びせう
ふりがな文庫
“
微笑
(
びせう
)” の例文
折々
(
をり/\
)
庭
(
には
)
で
遇
(
あ
)
ふ
會計係
(
くわいけいがゝり
)
の
小娘
(
こむすめ
)
の、
彼
(
かれ
)
が
愛
(
あい
)
してゐた
所
(
ところ
)
のマアシヤは、
此
(
こ
)
の
節
(
せつ
)
は
彼
(
かれ
)
が
微笑
(
びせう
)
して
頭
(
あたま
)
でも
撫
(
な
)
でやうとすると、
急
(
いそ
)
いで
遁出
(
にげだ
)
す。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
兒玉
(
こだま
)
は
先程來
(
さきほどらい
)
、
多
(
おほ
)
く
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
かず、
微笑
(
びせう
)
して
人々
(
ひと/″\
)
の
氣焔
(
きえん
)
を
聽
(
きい
)
て
居
(
ゐ
)
たが、
今
(
いま
)
突然
(
とつぜん
)
出身
(
しゆつしん
)
の
學校
(
がくかう
)
を
問
(
と
)
はれたので、
一寸
(
ちよつと
)
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
き
得
(
え
)
なかつたのである。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
相談
(
さうだん
)
半分
(
はんぶん
)
細君
(
さいくん
)
に
話
(
はな
)
して
見
(
み
)
ると、
御米
(
およね
)
は
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さうな
顏
(
かほ
)
をして、「でも、
行
(
い
)
けないんだから、
仕方
(
しかた
)
がないわね」と
云
(
い
)
つて、
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
微笑
(
びせう
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「まりや」はやつと
得心
(
とくしん
)
したやうに、天上の
微笑
(
びせう
)
を輝かせた。それから又星月夜の空へしづしづとひとり昇つて行つた。……
わが散文詩
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
勘次
(
かんじ
)
が
居
(
ゐ
)
なく
成
(
な
)
つてから
卯平
(
うへい
)
はむつゝりした
顏
(
かほ
)
に
微笑
(
びせう
)
を
浮
(
う
)
かべては
與吉
(
よきち
)
を
抱
(
だ
)
いて
泣
(
な
)
かれることもあつた。
與吉
(
よきち
)
は
夜
(
よる
)
俄
(
にはか
)
に
泣
(
な
)
き
出
(
だ
)
して
止
(
や
)
まぬことがある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
『
斷
(
だん
)
じて/\、たとへ
此
(
この
)
唇
(
くちびる
)
が
裂
(
さ
)
かるゝとも。』と
私
(
わたくし
)
は
斷乎
(
だんこ
)
として
答
(
こた
)
へた。
大佐
(
たいさ
)
は
微笑
(
びせう
)
を
帶
(
を
)
びて
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
女はお光を見て、
微笑
(
びせう
)
を
漏
(
も
)
らしつゝ、立つて行つたが、やがて荒い
格子縞
(
かうしゞま
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
を二組持つて來て
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
刹那
(
せつな
)
に、二人の口元には
何
(
なん
)
とない
微笑
(
びせう
)
が
流
(
なが
)
れあつた。さつきまでの
氕持
(
きもち
)
の
興奮
(
こうふん
)
はいつとなくさめかかつてゐたが、それは心のどこかにまだほのかな明るさを
投
(
な
)
げてゐた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
就中
(
なかんづく
)
ドナテロのダ※ツドの
情
(
なさけ
)
もあり勇気も智慧もある
微笑
(
びせう
)
の立像に心を惹かされた。又有名なダンテの肖像をも壁画の中に仰ぎ見た。ダンテは
頭巾
(
づきん
)
も
上衣
(
うはぎ
)
も共に赤かつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
目元
(
めもと
)
に
宿
(
やど
)
れる
露
(
つゆ
)
もなく、
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
りたる
決心
(
けつしん
)
の
色
(
いろ
)
もなく、
微笑
(
びせう
)
の
面
(
おもて
)
の
手
(
て
)
もふるへで、
一通
(
いつゝう
)
二通
(
につう
)
八九通
(
はつくつう
)
、
殘
(
のこ
)
りなく
寸斷
(
すんだん
)
に
爲
(
な
)
し
了
(
をは
)
りて、
熾
(
さか
)
んにもえ
立
(
た
)
つ
炭火
(
すみび
)
の
中
(
なか
)
へ
打込
(
うちこ
)
みつ
打込
(
うちこ
)
みつ
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
英語
(
えいご
)
で
云
(
い
)
ひ
給
(
たま
)
へ!』と
云
(
い
)
つて
小鷲
(
こわし
)
は、『そんな
長
(
なが
)
ッたらしい
事
(
こと
)
は
半分
(
はんぶん
)
も
解
(
わか
)
らない、
幾
(
いく
)
ら
云
(
い
)
つたつて
駄目
(
だめ
)
だ、
何
(
いづ
)
れも
信
(
しん
)
ずるに
足
(
た
)
らん!』
云
(
い
)
つて
微笑
(
びせう
)
を
秘
(
かく
)
すために
頭
(
あたま
)
を
下
(
さ
)
げました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「お
手紙
(
てがみ
)
の
上書
(
うはがき
)
で
覺
(
おぼ
)
えましたの……
下郎
(
げらう
)
は
口
(
くち
)
のさがないもんですわね。」と
又
(
また
)
微笑
(
びせう
)
す。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そんな
事
(
こと
)
ないわ。
私
(
わたし
)
は
奥
(
おく
)
さんと
話
(
はな
)
してこようとおもふ。」I
子
(
こ
)
は
言
(
い
)
つてたが、
私
(
わたし
)
の
胸
(
むね
)
にうづまつた
彼女
(
かのじよ
)
の
顔
(
かお
)
には、
自然
(
ひとりで
)
に
善良
(
ぜんれう
)
な
微笑
(
びせう
)
が
浮
(
う
)
かんでゐるのを、
私
(
わたし
)
は
感
(
かん
)
じない
訳
(
わけ
)
に
行
(
い
)
かなかつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
『え、
幸福
(
かうふく
)
?』
夫人
(
ふじん
)
も
微笑
(
びせう
)
を
返
(
かへ
)
した。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
ちらとの
微笑
(
びせう
)
、端的の叫び。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「
小六
(
ころく
)
さんが
怒
(
おこ
)
つてよ。
可
(
よ
)
くつて」と
御米
(
およね
)
はわざと
念
(
ねん
)
を
押
(
お
)
して
置
(
お
)
いて
微笑
(
びせう
)
した。
宗助
(
そうすけ
)
は
下眼
(
しため
)
を
使
(
つか
)
つて、
手
(
て
)
に
持
(
も
)
つた
小楊枝
(
こやうじ
)
を
着物
(
きもの
)
の
襟
(
えり
)
へ
差
(
さ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
そ
)
れぢや
基督
(
ハリストス
)
でも
例
(
れい
)
に
引
(
ひ
)
きませう、
基督
(
ハリストス
)
は
泣
(
な
)
いたり、
微笑
(
びせう
)
したり、
悲
(
かなし
)
んだり、
怒
(
おこ
)
つたり、
憂
(
うれひ
)
に
沈
(
しづ
)
んだりして、
現實
(
げんじつ
)
に
對
(
たい
)
して
反應
(
はんおう
)
してゐたのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
わたしは
今
(
いま
)
でもこの
事
(
こと
)
だけは、
感心
(
かんしん
)
だと
思
(
おも
)
つてゐるのです。わたしと二十
合
(
がふ
)
斬
(
き
)
り
結
(
むす
)
んだものは、
天下
(
てんか
)
にあの
男
(
をとこ
)
一人
(
ひとり
)
だけですから。(
快活
(
くわいくわつ
)
なる
微笑
(
びせう
)
)
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼
(
かれ
)
は
小柄
(
こがら
)
な
爺
(
ぢい
)
さんで
一寸
(
ちよつと
)
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
を
顧
(
かへり
)
みて
微笑
(
びせう
)
しながらいつたのである。
彼
(
かれ
)
は
喉
(
のど
)
へ二
重
(
ぢゆう
)
にした
珠數
(
じゆず
)
を
卷
(
ま
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
彼
(
かれ
)
の
聲
(
こゑ
)
は
恐
(
おそ
)
ろしく
大
(
おほ
)
きかつた。
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼
(
かれ
)
は
頭
(
かしら
)
を
上
(
あ
)
げては
水車
(
みづぐるま
)
を
見
(
み
)
、
又
(
また
)
畫板
(
ゑばん
)
に
向
(
むか
)
ふ、そして
折
(
を
)
り/\
左
(
さ
)
も
愉快
(
ゆくわい
)
らしい
微笑
(
びせう
)
を
頬
(
ほゝ
)
に
浮
(
うか
)
べて
居
(
ゐ
)
た
彼
(
かれ
)
が
微笑
(
びせう
)
する
毎
(
ごと
)
に、
自分
(
じぶん
)
も
我知
(
われし
)
らず
微笑
(
びせう
)
せざるを
得
(
え
)
なかつた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此時
(
このとき
)
、
前
(
さき
)
に
端艇
(
たんてい
)
を
指揮
(
しき
)
して、
吾等
(
われら
)
兩人
(
りやうにん
)
を
救
(
すく
)
ひ
上
(
あ
)
げて
呉
(
く
)
れた、
勇
(
いさ
)
ましき
虎髯大尉
(
こぜんたいゐ
)
は、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
も
私
(
わたくし
)
も
漸
(
やうや
)
く
平常
(
へいじやう
)
に
復
(
ふく
)
した
顏色
(
かほいろ
)
を
見
(
み
)
て、ツト
身
(
み
)
を
進
(
すゝ
)
めた、
微笑
(
びせう
)
を
浮
(
うか
)
べながら
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
微笑
(
びせう
)
を
含
(
ふく
)
みて
讀
(
よ
)
みもてゆく、
心
(
こゝろ
)
は
大瀧
(
おほだき
)
にあたりて
濁世
(
じよくせ
)
の
垢
(
あか
)
を
流
(
なが
)
さんとせし、
某
(
それ
)
の
上人
(
しやうにん
)
がためしにも
同
(
おな
)
じく、
戀人
(
こひゞと
)
が
涙
(
なみだ
)
の
文字
(
もじ
)
は
幾筋
(
いくすぢ
)
の
瀧
(
たき
)
の
迸
(
ほとばし
)
りにも
似
(
に
)
て、
失
(
うしな
)
はん
心弱
(
こゝろよわ
)
き
女子
(
をなご
)
ならば。
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
袖
(
そで
)
を
捲
(
ま
)
いて
面
(
おもて
)
を
拂
(
はら
)
へば、
遙
(
はるか
)
に
其
(
そ
)
の
雲
(
くも
)
の
中
(
なか
)
に、
韓湘
(
かんしやう
)
あり。
唯一人
(
たゞいちにん
)
、
雪
(
ゆき
)
を
冒
(
をか
)
して
何處
(
いづこ
)
よりともなく、やがて
馬前
(
ばぜん
)
に
來
(
きた
)
る。
其
(
そ
)
の
蓑
(
みの
)
紛々
(
ふん/\
)
として
桃花
(
たうくわ
)
を
點
(
てん
)
じ、
微笑
(
びせう
)
して
一揖
(
いちいふ
)
す。
叔公
(
をぢさん
)
其
(
そ
)
の
後
(
のち
)
はと。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
噂
(
うはさ
)
だけでも、
死刑
(
しけい
)
といふものには、
覿面
(
てきめん
)
の
效力
(
かうりよく
)
があると
思
(
おも
)
つて、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
微笑
(
びせう
)
した。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
妻
(
つま
)
は
微笑
(
びせう
)
をつづけながら
言
(
い
)
つたが、そこで
不意
(
ふい
)
に
眞顏
(
まがほ
)
になると
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
色々
(
いろん
)
な
人間
(
にんげん
)
がゐるのさ。」M、H
氏
(
し
)
が
微笑
(
びせう
)
してゐた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
彼
(
かれ
)
は
微笑
(
びせう
)
を
以
(
もつ
)
て
苦
(
くるしみ
)
に
對
(
むか
)
はなかつた、
死
(
し
)
を
輕蔑
(
けいべつ
)
しませんでした、
却
(
かへ
)
つて「
此
(
こ
)
の
杯
(
さかづき
)
を
我
(
われ
)
より
去
(
さ
)
らしめよ」と
云
(
い
)
ふて、ゲフシマニヤの
園
(
その
)
で
祈祷
(
きたう
)
しました。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
(
寂
(
さび
)
しき
微笑
(
びせう
)
)わたしのやうに
腑甲斐
(
ふがひ
)
ないものは、
大慈大悲
(
だいじだいひ
)
の
觀世音菩薩
(
くわんぜおんぼさつ
)
も、お
見放
(
みはな
)
しなすつたものかも
知
(
し
)
れません。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
七
時過
(
じすぎ
)
に
彼
(
かれ
)
ははつとして、
此
(
この
)
夢
(
ゆめ
)
から
覺
(
さ
)
めた。
御米
(
およね
)
が
何時
(
いつ
)
もの
通
(
とほ
)
り
微笑
(
びせう
)
して
枕元
(
まくらもと
)
に
曲
(
かゞ
)
んでゐた。
冴
(
さ
)
えた
日
(
ひ
)
は
黒
(
くろ
)
い
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
疾
(
とく
)
に
何處
(
どこ
)
かへ
追
(
お
)
ひ
遣
(
や
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
遂
(
つひ
)
には
手
(
て
)
にした
鎌
(
かま
)
の
刄先
(
はさき
)
で
少
(
すこ
)
しづゝ
土
(
つち
)
をほじくりつゝ
女
(
をんな
)
は
白
(
しろ
)
い
手拭
(
てぬぐひ
)
の
端
(
はし
)
を
微動
(
びどう
)
させては
俯伏
(
つゝぷ
)
しなから
微笑
(
びせう
)
しながら
際限
(
さいげん
)
もなく
其處
(
そこ
)
に
凝然
(
ぢつ
)
として
居
(
ゐ
)
ようとする。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『イヤそう
眞面目
(
まじめ
)
に
問
(
と
)
はれては
困
(
こま
)
る。
僕
(
ぼく
)
は
小兒
(
こども
)
の
時
(
とき
)
を
回想
(
くわいさう
)
して
當時
(
たうじ
)
の
學校
(
がくかう
)
を
懷
(
なつか
)
しく
思
(
おも
)
ふだけの
意味
(
いみ
)
で
言
(
い
)
つたのです』とハーバードは
罪
(
つみ
)
のない
微笑
(
びせう
)
を
浮
(
うか
)
べて
言譯
(
いひわけ
)
した。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
艦橋
(
かんけう
)
よりは
艦長松島海軍大佐
(
かんちやうまつしまかいぐんたいさ
)
、
例
(
れい
)
によつて
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
鼻髯
(
びぜん
)
を
捻
(
ひね
)
りつゝ、
微笑
(
びせう
)
を
浮
(
うか
)
べて
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
心
(
こゝろ
)
は
通
(
つう
)
ずる、
驛員
(
えきゐん
)
も、
然
(
さ
)
も
滿足
(
まんぞく
)
したらしい
微笑
(
びせう
)
を
浮
(
うか
)
べて
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
但馬守
(
たじまのかみ
)
の
沈
(
しづ
)
み
切
(
き
)
つた
顏
(
かほ
)
には、
凄
(
すご
)
い
微笑
(
びせう
)
があつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
と、
微笑
(
びせう
)
とともに
呟
(
つぶや
)
いた。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
笑
(
わらひ
)
は量的に分てば
微笑
(
びせう
)
哄笑
(
こうせう
)
の二種あり。質的に分てば
嬉笑
(
きせう
)
嘲笑
(
てうせう
)
苦笑
(
くせう
)
の三種あり。……予が最も愛する笑は嬉笑嘲苦笑と兼ねたる、爆声の如き哄笑なり。
LOS CAPRICHOS
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
兒玉
(
こだま
)
は
此席
(
このせき
)
で
同好倶樂部
(
どうかうくらぶ
)
の
一條
(
いちでう
)
を
話
(
はな
)
した、
他
(
た
)
の
二人
(
ふたり
)
は
唯
(
た
)
だ
微笑
(
びせう
)
したばかり、
別
(
べつ
)
に
何
(
なん
)
とも
評
(
ひやう
)
しなかつた。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
その見解の
中
(
うち
)
には、
今日
(
こんにち
)
はわれわれを
微笑
(
びせう
)
せしめるものもあるけれども、
傾聴
(
けいちやう
)
すべきものもないわけではない。これがまた、マツクフアレエンの本などには、全然見られぬ特色である。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
成程
(
なるほど
)
血
(
ち
)
は
流
(
なが
)
れない、
男
(
をとこ
)
は
立派
(
りつぱ
)
に
生
(
い
)
きてゐる、——しかしそれでも
殺
(
ころ
)
したのです。
罪
(
つみ
)
の
深
(
ふか
)
さを
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
れば、あなた
方
(
がた
)
が
惡
(
わる
)
いか、わたしが
惡
(
わる
)
いか、どちらが
惡
(
わる
)
いかわかりません。(
皮肉
(
ひにく
)
なる
微笑
(
びせう
)
)
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“微笑”の意味
《名詞》
微 笑(びしょう、みしょう)
ほほえむこと。ほほえみ。
(出典:Wiktionary)
“微笑(微笑み)”の解説
ほほえみ(漢字表記では「微笑み」あるいは「頬笑み」、it: sorriso、fr: sourire、en: smile)とは、ほほえむことで、ほほえむとは声をたてずに、にこりと笑うこと。「微笑(びしょう)」とも。また、ほほえんでいる顔は笑顔(えがお)とも呼ばれる。近代では、"微笑の笑み"という言葉も存在している。
(出典:Wikipedia)
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
“微笑”で始まる語句
微笑光
微笑合
微笑顔
微笑みの谷