“叔公”の読み方と例文
読み方割合
をぢさん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そでいておもてはらへば、はるかくもなかに、韓湘かんしやうあり。唯一人たゞいちにんゆきをかして何處いづこよりともなく、やがて馬前ばぜんきたる。みの紛々ふん/\として桃花たうくわてんじ、微笑びせうして一揖いちいふす。叔公をぢさんのちはと。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わかるゝとき一掬いつきくゆきつて、昌黎しやうれいあたへていはく、のもの潮州てうしう瘴霧しやうむさん、叔公をぢさん御機嫌ごきげんようと。昌黎しやうれい馬上ばじやうこれけてそでにすれば、ゆきかぐはしく立處たちどころ花片はなびらとなんぬとかや。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
よつすみやかやかた召返めしかへし、いて、昌黎しやうれいおもてたゞしうしてふ。なんぢずや、市肆しし賤類せんるゐ朝暮てうぼいとなみに齷齪あくさくたるもの、一事いちじちやうずるあり、なんぢまなばずしてなにをかなすと、叔公をぢさん大目玉おほめだまくらはす。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)