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せん
藁の
小さな
極つた
束が一
把は
大抵一
錢づゝであつた。
其の一
把の
藁が
繩にすれば二
房半位で、
草鞋にすれば五
足は
仕上るのであつた。
ト
火入れに
燻べた、一
把三
錢がお
定りの、あの、
萌黄色の
蚊遣香の
細い
煙は、
脈々として、そして、
空行く
雲とは
反對の
方へ
靡く。
お
前さん
其お
酒が
買へるほどなら
嫌やとお
言ひなさるを
無理に
仕事に
出て
下されとは
頼みませぬ、
私が
内職とて
朝から
夜にかけて十五
錢が
關の
山
其時分は
蕎麥を
食ふにしても、
盛かけが八
厘、
種ものが二
錢五
厘であつた。
牛肉は
普通が
一人前四
錢でロースは六
錢であつた。
寄席は三
錢か四
錢であつた。
『
若し
誰でも
其の
説明の
出來たものに』と
愛ちやんが
云ひました、(
此所少時の
間に
大變大きくなつたので、
誰れ
憚る
所もなく
大膽に
喙を
容れて)、
私は十
錢與げてよ。
二
枚つゞきにしたつて
封書と
同じ
事で三
錢だ。たまに三
枚續きにする
事もあるが、
状袋に
入れたり、
切手を
張つたりする
面倒がないだけでも、一
錢五
厘の
値打はあるからな。
爲替相場が
騰ることは
日本の
通貨の
對外價値が
上ることであるから
外國から
直接輸入せらるゝものは
悉く
値段が
安くなる、一ヤール五
圓の
羅紗が五
圓五十五
錢であつたものが
彼は
町を
廻るに
病院服の
儘、
妙な
頭巾を
被り、
上靴を
穿いてる
時もあり、
或は
跣足でヅボン
下も
穿かずに
歩いてゐる
時もある。
而して
人の
門や、
店前に
立つては一
錢づつを
請ふ。
勘次は
近所と
姻戚との
外には一
飯も
出さなかつたがそれでも
村のものは
皆二
錢づゝ
持つて
弔みに
來た。さうしてさつさと
歸つて
行つた。
胸に
痞への
病は
癪にあらねどそも/\
床に
就きたる
時、
田町の
高利かしより
三月しばりとて十
圓かりし、一
圓五拾
錢は
天利とて
手に
入りしは八
圓半
金澤にて
錢百と
云ふは五
厘なり、二百が一
錢、十
錢が二
貫なり。たゞし、一
圓を二
圓とは
云はず。
宗助は一
錢五
厘出して、
其風船を
一つ
買つて、しゆつと
縮ましてもらつて、それを
袂へ
入れた。
A イヤ
大きに
結構。
双方で
一月九十
錢づつの
散財だ。
精々葉書の
贅澤をやりたまへ。
羅紗一ヤールが五
圓五十五
錢であつたものが五
圓十
錢で
買へるやうになつたのである。
又モイセイカは
同室の
者にも
至つて
親切で、
水を
持つて
來て
遣り、
寐る
時には
布團を
掛けて
遣りして、
町から一
錢づつ
貰つて
來て
遣るとか、
各に
新しい
帽子を
縫つて
遣るとかと
云ふ。
一
錢で
一ト箱——
二箱賣ろか?
一
房の
繩が七
錢五
毛で一
足の
草鞋が一
錢五
厘といふ
相場だからどつちにしても一
日熱心に
手を
動かせば
彼は六七
錢の
儲を
獲るのである。
我が
思ふ
事に一
錢の
融通も
叶ふまじく、いはゞ
寳の
藏の
番人にて
終るべき
身の、
氣に
入らぬ
妻までとは
彌〻の
重荷なり、うき
世に
義理といふ
柵みのなくば
處で、一
錢たりとも
茶代を
置いてなんぞ、
憩む
餘裕の
無かつた
私ですが、……
然うやつて
賣藥の
行商に
歩行きます
時分は、
世に
無い
兩親へせめてもの
供養のため、と
思つて
假に
茲に
外國から
輸入する
羅紗一ヤールの
値段が五
圓とすると、
爲替相場が一
割一
分下つて
居ればそれを五
圓五十五
錢でなければ
買へぬのである。
棉花も
同樣である。
輸入の
鐵も
同樣である。
小六の
苦にしてゐた
佐伯からは、
豫期の
通り二三
日して
返事があつたが、それは
極めて
簡單なもので、
端書でも
用の
足りる
所を、
鄭重に
封筒へ
入れて三
錢の
切手を
貼つた、
叔母の
自筆に
過ぎなかつた。
辭することの
出來ぬ
院長は、
隱から十
錢を
出して
彼に
遣る。
五
本ついたを三
錢ならばと
直切つて
行く、
世はぬば
玉の
闇の
儲はこのほかにも
有るべし、
信如は
斯かる
事どもいかにも
心ぐるしく、よし
檀家の
耳には
入らずとも
近邊の
人々が
思はく
段々に
喰べへらして
天秤まで
賣る
仕義になれば、
表店の
活計たちがたく、
月五十
錢の
裏屋に
人目の
恥を
厭ふべき
身ならず、
又時節が
有らばとて
引越しも
無慘や
車に
乘するは
病人ばかり
たゞし二百が一
錢と
言ふ
勘定にはあらず、
心すべし。
思はず
聲だかに
負ましよ
負ましよと
趾を
追ふやうに
成りぬ、
人波にのまれて
買手も
眼の
眩みし
折なれば、
現在後世ねがひに
一昨日來たりし
門前も
忘れて、
簪三
本七十五
錢と
懸直すれば
唐つきり
彼んな
袖のぺら/\した、
恐ろしい
長い
物を
捲り
上るのだからね、
左うなれば
來年から
横町も
表も
殘らずお
前の
手下だよと
煽すに、
廢して
呉れ二
錢貰ふと
長吉の
組に
成るだらう
表の
鹽物やが
野郎と一
處に、
蜆を
買ひ
出しては
足の
及ぶだけ
擔ぎ
廻り、
野郎が八
錢うれば十
錢の
商ひは
必らずある、一つは
天道さまが
奴の
孝行を
見徹してか、
兎なり
角なり
藥代は三が
働き