“懸直”の読み方と例文
読み方割合
かけね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こりゃ懸直かけね無し私も一ツもの思いだ、帰ってからも路々もすじ辿たどって考えよう、いやしかしおかげでおもしろい……といっちゃあ済まないような気もするね。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
町家の売物に懸直かけねあるが如しといいしもこの辺の意味にして、『女大学』の濃厚苛刻かこくなる文面を正面より受取り、その極端を行わんとするは、とても実際にかなわざることなれども
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
思はず聲だかに負ましよ負ましよと跡を追ふやうに成りぬ、人波にもまれて買手も眼の眩みし折なれば、現在後世ごせねがひに一昨日來たりし門前も忘れて、簪三本七十五錢と懸直かけねすれば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)