“かけね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
懸値43.6%
掛値23.1%
懸直15.4%
懸価10.3%
掛直7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして腹のなかでは、もしかそれに少しでも懸値かけねがあつたにしても、そんな事はあとから直ぐ弁償出来るとでも思つてるらしかつた。
今度はもう掛値かけねなし、一日もからないと云う日になった、と云うのを私は政府の飜訳局ほんやくきょくに居てつまびらかしって居るからたまらない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
町家の売物に懸直かけねあるが如しといいしもこの辺の意味にして、『女大学』の濃厚苛刻かこくなる文面を正面より受取り、その極端を行わんとするは、とても実際にかなわざることなれども
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
というのが死んだ親父の口癖で御座いましたが、全くその通りの懸価かけねなしで、五十幾歳いくつのこの年になって、ようようの事、世間が見えて来ましたがチット遅う御座いましたナア。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
又売物の掛直かけね同様にして、斯くまでに厳しくいましめたらば少しは注意する者もあらんなど、浅墓あさはかなる教訓なればれまでのことなれども、真実真面目まじめに古礼を守らしめんとするに於ては
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)