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掛値
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かけね
ふりがな文庫
“
掛値
(
かけね
)” の例文
そのような大小
不揃
(
ふぞろ
)
いの物があるわけはないから、すなわちこれも
又聞
(
またぎ
)
きの場合の
掛値
(
かけね
)
であったことを、想像しえられるのである。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
今度はもう
掛値
(
かけね
)
なし、一日も
負
(
ま
)
からないと云う日になった、と云うのを私は政府の
飜訳局
(
ほんやくきょく
)
に居て
詳
(
つまびらか
)
に
知
(
しっ
)
て居るから
尚
(
な
)
お
堪
(
たま
)
らない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
亭「へい、有難う存じます、お
掛値
(
かけね
)
は申上げませんが、只今も申します通り銘さえございますれば多分の
価値
(
ねうち
)
もございますが、無銘の所で
金
(
きん
)
拾枚でございます」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
向うものが運命なら運命のぎりぎりの根元のところへ、向うものが事情なら、これ以上割り切れない種子のところに詰め寄って、
掛値
(
かけね
)
なしの
一騎打
(
いっきうち
)
の勝負をしよう。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
二十日に要るのですけれど(日数に於いて
掛値
(
かけね
)
あるが如し、注意を要す)おそくだと、私のほうでも都合つくのですが(虚飾のみ。人を
愚弄
(
ぐろう
)
すること甚しきものあり)
誰
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
「毛頭、お
掛値
(
かけね
)
はございやせん。
宜
(
よろ
)
しくばお求め下さいやし、三銭でごぜいやす。」
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
水上滝太郎
(
みなかみたきたらう
)
君の「友はえらぶべし」の中の一節である。僕はこの一節を読んだ時に少しも
掛値
(
かけね
)
なしに
瞠目
(
だうもく
)
した。水上君の小説は必ずしも天下の女性の読者を
随喜
(
ずゐき
)
せしめるのに足るものではない。
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
清君の腕前は、造船技手として、
掛値
(
かけね
)
なしに立派なものである。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
「さあ、
掛値
(
かけね
)
は言わんぞね。これで……さあ——」
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
掛
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
値
常用漢字
小6
部首:⼈
10画
“掛”で始まる語句
掛
掛合
掛念
掛金
掛物
掛声
掛茶屋
掛行燈
掛蒲団
掛川