“掛声”のいろいろな読み方と例文
旧字:掛聲
読み方割合
かけごえ83.3%
かけごゑ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また或る日に、真赤な肉じゅばんの、青いバンドの入った優しい悪鬼のような姿で、はれイ! と掛声かけごえをした彼女を見た。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
帆村探偵は、大胆にも怪塔王がうしろを向いたすきをのがすことなく、うしろから、「やっ」と掛声かけごえして飛びつきました。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
グラン・ブルヷアルの大通おほどほりの人浪に交つて若い巴里パリイの女から「愛らしい日本人」んな掛声かけごゑとコンフエツチの花の雪とを断えず浴びせられて、はじめの程こそ専ら受身で居たが
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
うち這入はいると足場あしばの悪い梯子段はしごだんが立つてゐて、中程なかほどからまがるあたりはもう薄暗うすぐらく、くさ生暖なまあたゝか人込ひとごみ温気うんき猶更なほさら暗い上のはうから吹きりて来る。しきりに役者の名を呼ぶ掛声かけごゑきこえる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)