“かけごゑ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掛聲33.3%
掛声25.0%
懸聲25.0%
懸声8.3%
駆声8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うまへの掛聲かけごゑもつともらしくした。茶碗ちやわん拍子ひやうしれて一どうはぴつたりしづかにつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
うち這入はいると足場あしばの悪い梯子段はしごだんが立つてゐて、中程なかほどからまがるあたりはもう薄暗うすぐらく、くさ生暖なまあたゝか人込ひとごみ温気うんき猶更なほさら暗い上のはうから吹きりて来る。しきりに役者の名を呼ぶ掛声かけごゑきこえる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
なし是より三人づれにて丸龜城下なる後藤半四郎の方へといたりけり又後藤方にては此日は丁度ちやうど稽古日けいこびにておほく門弟もんていあつま竹刀しなひおと懸聲かけごゑかまびしく今稽古けいこ眞最中まつさいちうなる所へ三人は玄關げんくわんかゝ案内あんない
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さういふ街道を父は独占したやうなつもりで街道の真中まんなかを歩いて行つた。然るにややしばらくすると、僕のうしろの方で人力車じんりきしやの車輪のきしる音がした。さうしてヘエ、ヘエ、といふ懸声かけごゑがした。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
耳を澄まして見ますと、家の外をほい/\と云ふやうな駆声かけごゑで走る人が数知れずあるのです。家の中にはまた彼方此方あちこちをばたばたと人の走り歩く音が高くして居るのです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)