“懸声”のいろいろな読み方と例文
旧字:懸聲
読み方割合
かけごえ93.8%
かけごゑ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから土台に敷く大石を、てこで塚のうえに押上げる人夫たちの懸声かけごえなど——夕方の草いきれは陽ざかりよりべつな暑さだった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爆音のため聞えないけれども、粒はヤッと懸声かけごえをかけて、飛びついて来るように見えた。二人は黙ってそれを眺めていた。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
さういふ街道を父は独占したやうなつもりで街道の真中まんなかを歩いて行つた。然るにややしばらくすると、僕のうしろの方で人力車じんりきしやの車輪のきしる音がした。さうしてヘエ、ヘエ、といふ懸声かけごゑがした。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)