懸声かけごゑ)” の例文
旧字:懸聲
さういふ街道を父は独占したやうなつもりで街道の真中まんなかを歩いて行つた。然るにややしばらくすると、僕のうしろの方で人力車じんりきしやの車輪のきしる音がした。さうしてヘエ、ヘエ、といふ懸声かけごゑがした。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)