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懸価
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かけね
ふりがな文庫
“
懸価
(
かけね
)” の例文
これは文士の
嘘言
(
きょげん
)
だと笑う者さえあろう。しかし事実はうそでも事実である。文士だろうが不文士だろうが書いた事は書いた通り
懸価
(
かけね
)
のないところをかいたのである。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
というのが死んだ親父の口癖で御座いましたが、全くその通りの
懸価
(
かけね
)
なしで、五十
幾歳
(
いくつ
)
のこの年になって、ようようの事、世間が見えて来ましたがチット遅う御座いましたナア。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
またここまで押してみれば女の
真心
(
まごころ
)
が明かになるにはなるが、取返しのつかない残酷な結果に陥った後から回顧して見れば、やはり真実
懸価
(
かけね
)
のない実相は分らなくても好いから
現代日本の開化
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
聞かなくっても聞く事にしないとこっちが不都合だからまず聞くと認める。ところで我輩が君らに答えるんだ、
懸価
(
かけね
)
のないところを答えるんだから、そのつもりで聞かなくっては行けない。
倫敦消息
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
懸
常用漢字
中学
部首:⼼
20画
価
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
“懸”で始まる語句
懸
懸念
懸想
懸隔
懸崖
懸合
懸命
懸引
懸物
懸値