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宅
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たく
ふりがな文庫
“
宅
(
たく
)” の例文
太古
(
たいこ
)
遺跡
(
ゐせき
)
の
發掘
(
はつくつ
)
に、
初
(
はじ
)
めて
余
(
よ
)
が
手
(
て
)
を
下
(
くだ
)
したのは、
武藏
(
むさし
)
の
權現臺
(
ごんげんだい
)
である。それは
余
(
よ
)
の
品川
(
しながは
)
の
宅
(
たく
)
から
極
(
きは
)
めて
近
(
ちか
)
い、
荏原郡
(
えばらぐん
)
大井
(
おほゐ
)
の
小字
(
こあざ
)
の
事
(
こと
)
。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
ハツ/\
何
(
ど
)
うも
御親切
(
ごしんせつ
)
に
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます、
何卒
(
どうか
)
貴方
(
あなた
)
お
宅
(
たく
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
下
(
くだ
)
さいまし。金「
帰
(
かへ
)
らんでも
宜
(
い
)
いからお
喫
(
あが
)
りな、
私
(
わつし
)
の見て
居
(
ゐ
)
る
前
(
めえ
)
で。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「きみは、どうしてそんなに
怒
(
おこ
)
ってんだい? ぼくたちはお城のことなんかききゃしないよ。きみのお
宅
(
たく
)
のことをおたずねしたまでさ。」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
時に
文月
(
ふみづき
)
廿八日の
入相頃
(
いりあひごろ
)
金兵衞の子分八田掃部三加尻茂助練馬藤兵衞等三人
打連立
(
うちつれだつ
)
て畔倉重四郎が
宅
(
たく
)
へ入來り先生は御宅かと聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
然し、それでも私気に懸つて、かうして上るのは、でございます、
宅
(
たく
)
へお
出
(
いで
)
になつた
御帰途
(
おかへりみち
)
にこの
御怪我
(
おけが
)
なんでございませう。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
けれども
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
に
家主
(
やぬし
)
の
宅
(
たく
)
へ
出向
(
でむ
)
いてそれを
聞
(
き
)
き
糺
(
たゞ
)
す
勇氣
(
ゆうき
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
間接
(
かんせつ
)
にそれを
御米
(
およね
)
に
問
(
と
)
ふことは
猶
(
なほ
)
出來
(
でき
)
なかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
丁度通り掛つたのは、お
宅
(
たく
)
の前で御座います。捕物の名人と言はれながら、滅多に人を縛らないといふ義に
勇
(
いさ
)
む親分にお願ひして、この急場を
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
手本
(
てほん
)
を
本
(
もと
)
にして
生意氣
(
なまいき
)
にも
實物
(
じつぶつ
)
の
寫生
(
しやせい
)
を
試
(
こゝろ
)
み、
幸
(
さいは
)
ひ
自分
(
じぶん
)
の
宅
(
たく
)
から一丁ばかり
離
(
はな
)
れた
桑園
(
くはゞたけ
)
の
中
(
なか
)
に
借馬屋
(
しやくばや
)
があるので、
幾度
(
いくたび
)
となく
其處
(
そこ
)
の
廐
(
うまや
)
に
通
(
かよ
)
つた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「お
宅
(
たく
)
のこまどりは、
前
(
まえ
)
からお
飼
(
か
)
いになっているのでございますか?」と、
小僧
(
こぞう
)
は、たずねました。
仕事
(
しごと
)
をしていたおじいさんは、
頭
(
あたま
)
を
振
(
ふ
)
って
こまどりと酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いいや、それはなりません。お
上
(
かみ
)
さんは、
確
(
たしか
)
に
持
(
も
)
ってお
出
(
いで
)
なされたはず。もう一
度
(
ど
)
手前
(
てまえ
)
と一
緒
(
しょ
)
に、
白壁町
(
しろかべちょう
)
のお
宅
(
たく
)
へ、お
戻
(
もど
)
りなすって
下
(
くだ
)
さりませ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
憶起
(
おもひおこ
)
す。……
先生
(
せんせい
)
は、
讀賣新聞
(
よみうりしんぶん
)
に、
寒牡丹
(
かんぼたん
)
を
執筆中
(
しつぴつちう
)
であつた。
横寺町
(
よこでらまち
)
の
梅
(
うめ
)
と
柳
(
やなぎ
)
のお
宅
(
たく
)
から
三町
(
さんちやう
)
ばかり
隔
(
へだ
)
たつたらう。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
サア
其
(
そ
)
の
翌日
(
よくじつ
)
から
教頭
(
けうとう
)
の
宅
(
たく
)
に
葉書
(
はがき
)
が
盛
(
さか
)
んに
舞
(
ま
)
ひこむ。
初
(
はじめ
)
は二十
枚
(
まい
)
か三十
枚
(
まい
)
だつたが、
追々
(
おひ/\
)
五十
枚
(
まい
)
となり、百
枚
(
まい
)
となり、二百
枚
(
まい
)
となり、三百
枚
(
まい
)
となつた。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
萬世橋
(
よろづよばし
)
へ
參
(
まゐ
)
りましたがお
宅
(
たく
)
は
何方
(
どちら
)
と
軾
(
かぢ
)
を
控
(
ひか
)
へて
佇
(
たゝず
)
む
車夫
(
しやふ
)
、
車上
(
しやじやう
)
の
人
(
ひと
)
は
聲
(
こゑ
)
ひくゝ
鍋町
(
なべちやう
)
までと
只
(
たゞ
)
一言
(
ひとこと
)
、
車夫
(
しやふ
)
は
聞
(
き
)
きも
敢
(
あ
)
へず
力
(
ちから
)
を
籠
(
こ
)
めて
今
(
いま
)
一勢
(
いつせい
)
と
挽
(
ひ
)
き
出
(
いだ
)
しぬ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
もしかの女が私は
柳
(
やなぎ
)
の娘ですから
宅
(
たく
)
へ届けてくださいといったなら、おかみさんは
二
(
ふた
)
つ
返事
(
へんじ
)
で応ずるのであった、ところが文子にはそれができなかった。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
滝田
君
(
くん
)
に
初
(
はじ
)
めて
会
(
あ
)
ったのは夏目先生のお
宅
(
たく
)
だったであろう。が、
生憎
(
あいにく
)
その時のことは何も
記憶
(
きおく
)
に
残
(
のこ
)
っていない。
滝田哲太郎君
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「お
気毒
(
きのどく
)
さまですがね、
宅
(
たく
)
はお花なんか習っている
隙
(
ひま
)
はないんですから、今日きり
私
(
わたくし
)
からお断りいたします」
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「弟が
伯爵家
(
はくしゃくけ
)
へ若様のお学友にあがりますのよ、それで奥様がわざわざおいでくださいましたの。
宅
(
たく
)
の母と五つしか違いませんのよ、お若いんでございますのよ」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「師匠なんて呼ばれちゃあ赤面します。お
宅
(
たく
)
さまには長い間、居候していた厄介者の李忠に過ぎない」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さア——来た以上、仕方がない。不本意ながら、お
宅
(
たく
)
を血だらけに致すよりほか、まず、
途
(
みち
)
はござるまい。
斬合
(
きりあ
)
いには、
散
(
ざん
)
バラ
髪
(
がみ
)
が一番
邪魔
(
じゃま
)
でござる。手拭いを一本——」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
丑之助君が何々有志諸君の万歳を呼ぶ。其れから丑之助君を
宅
(
たく
)
へ送って、いよ/\
飲食
(
のみくい
)
だ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
予が
新銭座
(
しんせんざ
)
の
宅
(
たく
)
と先生の
塾
(
じゅく
)
とは
咫尺
(
しせき
)
にして、先生毎日のごとく
出入
(
しゅつにゅう
)
せられ何事も
打明
(
うちあ
)
け談ずるうち、
毎
(
つね
)
に
幕政
(
ばくせい
)
の
敗頽
(
はいたい
)
を
嘆
(
たん
)
じける。
間
(
ま
)
もなく先生は幕府
外国方翻訳御用
(
がいこくかたほんやくごよう
)
出役
(
しゅつやく
)
を命ぜらる。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
「あら、
着物
(
きもの
)
なんかいらなくつてよ。——さうね、あたしの今一番
欲
(
ほ
)
しいのは上
等
(
とう
)
の乳母
車
(
ぐるま
)
よ。ほらキルビイさんのお
宅
(
たく
)
にあるやうな。あたし
䴡
(
れい
)
子をあんなのに
乘
(
の
)
せてやりたいわ。」
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
『オヽ、
濱島
(
はまじま
)
さん⁈ よく
存
(
ぞん
)
じて
居
(
をり
)
ますよ、
雇人
(
やとひにん
)
が一千
人
(
にん
)
もあつて、
支店
(
してん
)
の
數
(
かず
)
も十の
指
(
ゆび
)
——ホー、
其
(
その
)
お
宅
(
たく
)
ですか、それは
斯
(
か
)
う
行
(
い
)
つて、あゝ
行
(
い
)
つて。』と
口
(
くち
)
と
手眞似
(
てまね
)
で
窓
(
まど
)
から
首
(
くび
)
を
突出
(
つきだ
)
して
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
神樣
(
かみさま
)
。
宅
(
たく
)
ののんべえ ですがね。もうあきれて
物
(
もの
)
も
言
(
い
)
へません。
妾
(
わたし
)
があなたに、あの
酒
(
さけ
)
の
止
(
や
)
むやうにつてお
願
(
ねが
)
ひしたのは百ぺんや二百ぺんではありません。けれど
止
(
や
)
むどころか、あの
通
(
とほ
)
りです。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
皆さまのその一大事のやうな御樣子では——私の母さまも一緒ですわ——これでもつてすつかりこのお
宅
(
たく
)
にあの惡魔と親類筋の正眞正銘の
巫女
(
みこ
)
がゐるのだと思ひ込んでゐらつしやる御樣子ねえ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
しかし
宅
(
たく
)
は必ず
伺
(
うかが
)
わせますよう
致
(
いた
)
しましょう、と
請合
(
うけあ
)
ってくれた。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「青木さんは火事の時刻に私の
宅
(
たく
)
に御出になったのですか?」
琥珀のパイプ
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
『常さんがしつかりして居るから、お
宅
(
たく
)
では
仕合
(
しあはせ
)
ぢや』
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
お話変って、十二月五日の
日暮方
(
ひくれがた
)
、江戸屋の清次が重二郎の居ります裏長屋の一番奥の、
小舞
(
こまい
)
かきの竹と申す者の
宅
(
たく
)
へやってまいり
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
村中へ知らせず
日暮
(
ひぐれ
)
て立出させし所に
猿島
(
さるしま
)
河原迄
到
(
いた
)
り
火打
(
ひうち
)
道具を
失念
(
しつねん
)
致したるを心付昌次郎は
取
(
とり
)
に
立戻
(
たちもど
)
る時私しは又
宅
(
たく
)
にて心付子供等が
後
(
あと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
先刻
(
さつき
)
御
宅
(
たく
)
から
御使
(
おつかい
)
でした。手紙は書斎の机の
上
(
うへ
)
に載せて置きました。受取は
一寸
(
ちよつと
)
私
(
わたくし
)
が
書
(
か
)
いて
渡
(
わた
)
して
置
(
お
)
きました」と云つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「伊八は六十近いくせに、死んだ女房の妹のお萬に
懸想
(
けさう
)
して、うるさく言ひ寄るらしいが、お萬は若くて達者な
按摩
(
あんま
)
の
宅
(
たく
)
の市と
懇
(
ねんご
)
ろにしてゐる」
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
前
(
まえ
)
のお
宅
(
たく
)
にくらべたら、
物置小屋
(
ものおきごや
)
にも
足
(
た
)
りない
住居
(
すまい
)
でござんすが、ここばっかりは、
邪間
(
じゃま
)
する
者
(
もの
)
もない
二人
(
ふたり
)
の
世界
(
せかい
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
これは
地
(
ち
)
の
理
(
り
)
を
得
(
え
)
て
居
(
ゐ
)
るから、
斯
(
か
)
う
打石斧
(
だせきふ
)
を
多
(
おほ
)
く
集
(
あつ
)
められたのである。
玉川沿岸
(
たまがはえんがん
)
には
打石斧
(
だせきふ
)
が
多
(
おほ
)
い。
其處
(
そこ
)
の
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
くのにも
余
(
よ
)
の
宅
(
たく
)
は
近
(
ちか
)
く
且
(
か
)
つ
都合
(
つがふ
)
が
好
(
よ
)
い。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
是
(
これ
)
は
廿
(
にぢう
)
四年の六月が
初刊
(
しよかん
)
であつたが、例の九号にも
及
(
およ
)
ばずして
又
(
また
)
罷
(
や
)
めて
了
(
しま
)
つたのです、
小栗風葉
(
をぐりふうえふ
)
は
此
(
こ
)
の会員の
中
(
うち
)
から出たので、
宅
(
たく
)
に来たのは
泉鏡花
(
いづみきやうくわ
)
が
先
(
さき
)
ですが
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
お
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なれど
此處
(
こゝ
)
を
折
(
を
)
れて
眞直
(
まつすぐ
)
に
行
(
ゆき
)
て
欲
(
ほ
)
しゝと
小路
(
こみち
)
に
入
(
い
)
りぬ、
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
ぞ
此路
(
このみち
)
は
突當
(
つきあた
)
り、
外
(
ほか
)
に
曲
(
まが
)
らん
路
(
みち
)
も
見
(
み
)
えねば、モシお
宅
(
たく
)
はどの
邊
(
へん
)
でと
覺束
(
おぼつか
)
なげに
問
(
とは
)
んとする
時
(
とき
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「手前の方こそ、一杯
宅
(
たく
)
で差上げなくっちゃならねえところを、こんなご散財をかけちゃって」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬
(
うま
)
の
顏
(
かほ
)
を
斜
(
はす
)
に
見
(
み
)
た
處
(
ところ
)
で、
無論
(
むろん
)
少年
(
せうねん
)
の
手
(
て
)
には
餘
(
あま
)
る
畫題
(
ぐわだい
)
であるのを、
自分
(
じぶん
)
は
此
(
この
)
一
擧
(
きよ
)
に
由
(
よつ
)
て
是非
(
ぜひ
)
志村
(
しむら
)
に
打勝
(
うちかた
)
うといふ
意氣込
(
いきごみ
)
だから一
生懸命
(
しやうけんめい
)
、
學校
(
がくかう
)
から
宅
(
たく
)
に
歸
(
かへ
)
ると一
室
(
しつ
)
に
籠
(
こも
)
つて
書
(
か
)
く
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「エルメンさん、お
宅
(
たく
)
がどうかしたわけじゃないんでしょう?」と、アッカが言いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「
如何
(
いかゞ
)
ですか、
寢
(
ね
)
られはしますまい。が、
蚊帳
(
かや
)
へは
疾
(
と
)
くに
引込
(
ひつこ
)
みました。……お
宅
(
たく
)
は?」
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうしないとあの人等はお
宅
(
たく
)
へいってお
母
(
かあ
)
さんになにをいうか知れませんよ、ねえ、毎日でなくても、たまにちょいちょい私達と遊びましょう、ね、お母さんに知れたら困るでしょう
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
その
少
(
すこ
)
し前に芥川龍之介さんの
宅
(
たく
)
で
初
(
はじ
)
めてお
眼
(
め
)
にかかつて
想像
(
そうぞう
)
とはまるで
違
(
ちが
)
つた
實
(
じつ
)
に
氣
(
き
)
持のいい人
柄
(
から
)
に
感
(
かん
)
じ入つたものだつたが、
球突
(
たまつき
)
の
相
(
あひ
)
手としてあんな
氣
(
き
)
持のいい
印象
(
いんせう
)
を留めてゐる人は先づ
珍
(
めづら
)
しい。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
宅
(
たく
)
へくれば、お
妹
(
いもうと
)
さんは
大抵
(
たいてい
)
の
場合
(
ばあひ
)
、
玄関外
(
げんくわんそと
)
に
立
(
た
)
たしておくやうです。
家内
(
かない
)
もいくらかお
話
(
はなし
)
を
伺
(
うかゞ
)
つてるさうですが、うつかりした
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
へば、
祟
(
たゝ
)
りがおそろしいんでせう、
余
(
あま
)
り
口
(
くち
)
は
利
(
き
)
かれないさうで。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
是
(
これ
)
から
宅
(
たく
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
支度
(
したく
)
をして
居
(
ゐ
)
る
中
(
うち
)
に
長家
(
ながや
)
の者も
追々
(
おひ/\
)
悔
(
くや
)
みに
来
(
く
)
る、
差配人
(
さはいにん
)
は
葬式
(
さうしき
)
の
施主
(
せしゆ
)
が
出来
(
でき
)
たので
大
(
おほ
)
きに喜び
提灯
(
ちやうちん
)
を
点
(
つ
)
けてやつて
参
(
まゐ
)
り
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
連歸
(
つれかへ
)
り
元
(
もと
)
は此所の
分限者
(
ぶんげんしや
)
なりしを盜賊に落さんも氣の毒に思ひ家主の
宅
(
たく
)
へ寄合ひ四郎右衞門に
譯
(
わけ
)
を尋ぬるに前々の始末を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「近所の噂ですが、——あの
宅
(
たく
)
の市は、飛んだ色男のノラクラ者で、評判ですよ。眼なんか見えないといふのは大嘘で、
按摩
(
あんま
)
なんかぢやありませんよ」
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ええ、もう
辛抱
(
しんぼう
)
がなりませぬ。
手前
(
てまえ
)
と一
緒
(
しょ
)
にもう一
度
(
ど
)
、
春信
(
はるのぶ
)
さんのお
宅
(
たく
)
まで、とっととおいでなさりませ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
私
(
わたくし
)
は月の末に東京へ帰った。先生の避暑地を引き上げたのはそれよりずっと前であった。私は先生と別れる時に、「これから折々お
宅
(
たく
)
へ伺っても
宜
(
よ
)
ござんすか」
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
余
(
よ
)
は
折角
(
せつかく
)
着込
(
きご
)
んで
行
(
い
)
つた
探檢服
(
たんけんふく
)
に、
少
(
すこ
)
しも
泥
(
どろ
)
を
附
(
つ
)
けずして
宅
(
たく
)
へと
引揚
(
ひきあ
)
げた。
大學連中
(
だいがくれんぢう
)
は
皆
(
みな
)
泊
(
とま
)
り
込
(
こ
)
みである。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
宅
(
たく
)
の
物置
(
ものおき
)
に
曾
(
かつ
)
て
自分
(
じぶん
)
が
持
(
もち
)
あるいた
畫板
(
ゑばん
)
が
有
(
あ
)
つたの
見
(
み
)
つけ、
同時
(
どうじ
)
に
志村
(
しむら
)
のことを
思
(
おも
)
ひだしたので、
早速
(
さつそく
)
人
(
ひと
)
に
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ると、
驚
(
おどろ
)
くまいことか、
彼
(
かれ
)
は十七の
歳
(
とし
)
病死
(
びやうし
)
したとのことである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
“宅”の意味
《名詞》
(タク)居所。住居。
(タク)家、家庭。
(タク)自分の家、家庭。
(タク)自分の夫。主人。
(「お宅」の形で)「あなた」の婉曲表現。
(出典:Wiktionary)
宅
常用漢字
小6
部首:⼧
6画
“宅”を含む語句
帰宅
住宅
在宅
自宅
家宅
大宅
居宅
邸宅
私宅
妾宅
安宅
御宅
火宅
三宅島
歸宅
仮宅
本宅
転宅
光宅
御帰宅
...