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追
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お
ふりがな文庫
“
追
(
お
)” の例文
鐘
(
かね
)
が
鳴
(
な
)
ると、
生徒
(
せいと
)
らは、
先
(
さき
)
を
争
(
あらそ
)
って
廊下
(
ろうか
)
から
外
(
そと
)
へとかけ
出
(
だ
)
しました。そのとき、
良
(
りょう
)
一は、
先生
(
せんせい
)
が
教員室
(
きょういんしつ
)
へいかれる
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ったのです。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
疲
(
つか
)
れてきた
羽
(
はね
)
にバサバサと
力
(
ちから
)
を
罩
(
こ
)
めて、
追
(
お
)
ひつかうとするけれど、ラランのやつはさつさと
先
(
さき
)
へ
飛
(
と
)
びながら、
着
(
お
)
ち
つ
(
つ
)
いたもので
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
あのヤギのおかげで、仕立屋さんは三人のむすこを
追
(
お
)
いだしてしまったのですがね。では、これから、そのお話をしてあげましょう。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「みんなはね、ずいぶん走ったけれども
遅
(
おく
)
れてしまったよ。ザネリもね、ずいぶん走ったけれども
追
(
お
)
いつかなかった」と
言
(
い
)
いました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
これで
勝負
(
しょうぶ
)
はつきました。
芦屋
(
あしや
)
の
道満
(
どうまん
)
は
位
(
くらい
)
を
取
(
と
)
り
上
(
あ
)
げられて、
御殿
(
ごてん
)
から
追
(
お
)
い
出
(
だ
)
されました。そして
阿倍
(
あべ
)
の
晴明
(
せいめい
)
のお
弟子
(
でし
)
になりました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
どっちにしても、ここ二、三日のうちに
果心居士
(
かしんこじ
)
の
命
(
めい
)
をはたさなければ、こんどこそ竹童、
鞍馬山
(
くらまやま
)
から
追
(
お
)
ンだされるにきまっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さうしちや
馬
(
うま
)
の
裾湯
(
すそゆ
)
沸
(
わ
)
えてねえつて
云
(
ゆ
)
つちや
家族
(
うち
)
の
者
(
もの
)
こと
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
してなあ、
百姓
(
ひやくしやう
)
はおめえ
夜中
(
よなか
)
まで
眠
(
ねむ
)
んねえで
待
(
ま
)
つちや
居
(
ゐ
)
らんねえな
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
半年ばかり
經
(
たつ
)
と
何者
(
なにもの
)
とも知れず、
墓
(
はか
)
を
發
(
あば
)
いて石を
盜
(
ぬす
)
み
去
(
さつ
)
たものがある。子は
手掛
(
てがかり
)
がないので
追
(
お
)
ふことも出來ず其まゝにして二三日
經
(
たつ
)
た。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
右
(
みぎ
)
の
中
(
うち
)
、
説明
(
せつめい
)
を
略
(
りやく
)
してもよいものがある。
然
(
しか
)
しながら、
一應
(
いさおう
)
はざつとした
註釋
(
ちゆうしやく
)
を
加
(
く
)
はへることにする。
以下
(
いか
)
項
(
こう
)
を
追
(
お
)
うて
進
(
すゝ
)
んで
行
(
ゆ
)
く。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
芸術上ばかりではない。私は文芸に関係が深いからとかく文芸の方から例を引くが、その他においても決して
追
(
お
)
っ
着
(
つ
)
かないものはない。
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
(
なん
)
の
故
(
ゆゑ
)
とも
知
(
し
)
らねども
正太
(
しようた
)
は
呆
(
あき
)
れて
追
(
お
)
ひすがり
袖
(
そで
)
を
止
(
とゞ
)
めては
怪
(
あや
)
しがるに、
美登利
(
みどり
)
顏
(
かほ
)
のみ
打赤
(
うちあか
)
めて、
何
(
なん
)
でも
無
(
な
)
い、と
言
(
い
)
ふ
聲
(
こゑ
)
理由
(
わけ
)
あり。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ひ
縋
(
すが
)
つて来た小山内氏は、犬養木堂が外交調査会の会議室に入つて
往
(
ゆ
)
くやうにつんと済ました顔をして車掌台に足をかけた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
機関車
(
きかんしゃ
)
の前へのこのこでてきてにげようともしないので、
汽笛
(
きてき
)
をピイピイ
鳴
(
な
)
らしてやっと
追
(
お
)
いはらったというような話もあった。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
つい、
鄰
(
となり
)
に
居
(
ゐ
)
た
十四五人
(
じふしごにん
)
の、
殆
(
ほとん
)
ど
十二三人
(
じふにさんにん
)
が
婦人
(
ふじん
)
の
一家
(
いつか
)
は、
淺草
(
あさくさ
)
から
火
(
ひ
)
に
追
(
お
)
はれ、
火
(
ひ
)
に
追
(
お
)
はれて、こゝに
息
(
いき
)
を
吐
(
つ
)
いたさうである。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それがいまではすっかり
追
(
お
)
いはらわれて、もう
全滅
(
ぜんめつ
)
するばかりです。人里離れた二、三の場所に、その姿を見かけることがあるだけです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
此時
(
このとき
)
の
嬉
(
うれ
)
しさ!
見
(
み
)
ると一
尺
(
しやく
)
位
(
ぐら
)
いの
鰺
(
あぢ
)
で、
巨大
(
きよだい
)
なる
魚群
(
ぎよぐん
)
に
追
(
お
)
はれた
爲
(
ため
)
に、
偶然
(
ぐうぜん
)
にも
艇中
(
ていちう
)
に
飛込
(
とびこ
)
んだのである。
天
(
てん
)
の
賜
(
たまもの
)
と
私
(
わたくし
)
は
急
(
いそ
)
ぎ
取上
(
とりあ
)
げた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
〔譯〕心は
現在
(
げんざい
)
せんことを
要
(
えう
)
す。事未だ來らずば、
邀
(
むか
)
ふ可らず。事已に
往
(
ゆ
)
かば、
追
(
お
)
ふ可らず。
纔
(
わづ
)
かに追ひ纔かに邀へば、
便
(
すなは
)
ち是れ
放心
(
はうしん
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
どうかすると
蘇生
(
いきかへ
)
つた
蜂
(
はち
)
に
追
(
お
)
はれて
刺
(
さ
)
されたといふ
人
(
ひと
)
の
話
(
はなし
)
も
聞
(
き
)
きました。さうなると
鐵砲
(
てつぱう
)
をかついで
獸
(
けもの
)
を
打
(
う
)
ちに
行
(
ゆ
)
くも
同
(
おな
)
じやうなものです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
その堤の松には
首縊
(
くびくく
)
りの松などという
忌
(
いや
)
な名の附いていたのもあった。野犬が巣を作っていて、しばしば往来の人を
咬
(
か
)
んだ。
追
(
お
)
い
剥
(
は
)
ぎも出た。
三崎町の原
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
亀池
(
かめいけ
)
の
下
(
した
)
でお
爺
(
じい
)
さんの
乳母車
(
うばぐるま
)
に
追
(
お
)
いついた。
僕
(
ぼく
)
たちはお
爺
(
じい
)
さんの
息子
(
むすこ
)
さんにわけを
話
(
はな
)
して、お
爺
(
じい
)
さんをこちらへ
受
(
う
)
けとった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
家鴨
(
あひる
)
の
嘴
(
くちばし
)
で
突
(
つつ
)
かれたり、
牝鶏
(
めんどり
)
の
羽
(
はね
)
でぶたれたり、
鳥番
(
とりばん
)
の
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
に
追
(
お
)
いかけられるなんかより、どんなにいいかしれやしない。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『
家
(
うち
)
に
居
(
ゐ
)
た
方
(
はう
)
が
幾
(
いく
)
ら
面白
(
おもしろ
)
かつたか
知
(
し
)
れないわ』と
呟
(
つぶや
)
いて、
最早
(
もう
)
これで
大
(
おほ
)
きくもならなければ
小
(
ちひ
)
さくもなれず、
其上
(
そのうへ
)
鼠
(
ねずみ
)
や
兎
(
うさぎ
)
に
追
(
お
)
ひ
使
(
つか
)
はれるんなら。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
時折りは
追
(
お
)
い
剥
(
は
)
ぎ、ブッタクリ、強姦、強盗、殺人犯人なぞいう物凄い連中が、時を得顔に出没している有様であった。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それを拔いてたべている間にお逃げになりました。
後
(
のち
)
にはあの女神の
身體中
(
からだじゆう
)
に生じた雷の神たちに澤山の
黄泉
(
よみ
)
の國の魔軍を副えて
追
(
お
)
わしめました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
追
(
お
)
ん
出
(
で
)
てやつた。ところが、仕事つてやつがなかなかないのさ。今はどうかかうかやつてますけどね、悪戦苦闘ですよ
落葉日記
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
誰一人
(
だれひとり
)
知
(
し
)
る
者
(
もの
)
もなかろうと
思
(
おも
)
ったのが、
手落
(
ておち
)
といえばいえようが、それにしても、
新
(
しん
)
七が
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
って
来
(
き
)
ようなぞとは、まったく
夢
(
ゆめ
)
にも
想
(
おも
)
わなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
○
当川
(
あてかは
)
(三角なるあみにてとるをいふ)○
追
(
お
)
ひ川(水中に
杭
(
くひ
)
をたてあみをはり、さほにて水をうちさけをおひこむ)○四ツ
手網
(
であみ
)
(他国におなじ)○
金鍵
(
かなかぎ
)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ややありて
旅費
(
りょひ
)
を
求
(
もと
)
めてここを去りぬ。後に聞けば六郎が熊谷に来しは、
任所
(
にんしょ
)
へゆきし一瀬が
跡
(
あと
)
追
(
お
)
いてゆかんに、旅費なければこれを
獲
(
え
)
ぬとてなりけり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
いつも
一
(
ひと
)
つの
修行
(
しゅぎょう
)
から
次
(
つ
)
ぎの
修行
(
しゅぎょう
)
へと
追
(
お
)
い
立
(
た
)
てられてまいりました
為
(
た
)
めに、やっと
人並
(
ひとなみ
)
になれたのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そして、とうとう
追
(
お
)
いつめられて、みよこの家の
横
(
よこ
)
の、ボートが
岸
(
きし
)
にあげられてあるところまで走ってきた。そのむこうは、もう
湖水
(
こすい
)
で、ゆきどまり——。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
路には
榛
(
はん
)
のまばらな並木やら、
庚申塚
(
こうしんづか
)
やら、
畠
(
はた
)
やら、百姓家やらが車の進むままに送り迎えた。馬車が一台、あとから来て、
砂煙
(
すなけむり
)
を立てて
追
(
お
)
い
越
(
こ
)
して行った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
旅硯
(
たびすずり
)
とり出でて、
御灯
(
みあかし
)
の光に書きつけ、今一声もがなと耳を
倚
(
かたぶ
)
くるに、思ひがけずも遠く寺院の方より、
七三
前
(
さき
)
を
追
(
お
)
ふ声の
厳
(
いかめ
)
しく聞えて、やや近づき来たり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
男
(
をとこ
)
は
怨
(
うら
)
めしさうに
宅
(
うち
)
の
方
(
はう
)
を
睨
(
にら
)
んで、泣く/\
向
(
むか
)
うへ
行
(
ゆ
)
かうとすると、お
父
(
とツ
)
つアんエーと
云
(
い
)
つて女の子が
追
(
お
)
つ
掛
(
か
)
けて
来
(
く
)
るから、どうかお
母
(
つか
)
さんの
処
(
ところ
)
へ
帰
(
かへ
)
つてくれ
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「お礼といったところで、何も
土産
(
みやげ
)
を持って来やしないよ、俺らは主人の家を
追
(
お
)
ん
出
(
で
)
ちまったんだから」
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ひどいわ ひどいわ アーン ぢやピチちやん あんたは
泥棒
(
どろぼう
)
を
追
(
お
)
つかける夢より見ないんだわ アーン
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
病人
(
びやうにん
)
は
不安
(
ふあん
)
な
眼
(
め
)
を
室内
(
しつない
)
に
漂
(
たゞよ
)
はしてゐたが、
何
(
なに
)
か
物
(
もの
)
をいひたさうに、K
夫人
(
ふじん
)
の
動
(
うご
)
く
方
(
はう
)
を
眼
(
め
)
で
追
(
お
)
つてゐた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
いや、誰も憎いとは
謂
(
い
)
はんよ。憎いんなら誰に
遠慮
(
ゑんりよ
)
も義理もあるもんか、とツくに
追
(
お
)
ン
出
(
だ
)
して
了
(
しま
)
ふさ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
ただ、ぼくはその
古着屋
(
ふるぎや
)
で服をきて、すがたをととのえなくては、こまるんだ。それだのにおやじは、ぼくを
追
(
お
)
いまわして、ピストルで
射
(
う
)
つつもりなんだから……。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
と三度呼んでお吉は彼に
追
(
お
)
い
縋
(
すが
)
った。お吉は右衛門の前へ廻わってキッとその顔を見詰めたのである。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
つたか今の話しを
聞
(
き
)
きたる
奴
(
やつ
)
は
逃
(
にが
)
しはせぬと
飛掛
(
とびかゝ
)
つて捕る
袂
(
たもと
)
を
振拂
(
ふりはら
)
ひお梅は聲立人殺し人殺しぞと
呼所
(
よぶところ
)
へ昌次郎の
後
(
あと
)
追
(
お
)
うて此所へ來かゝる親上臺は女のさけびごゑを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
岸邊
(
きしべ
)
に
丸
(
まる
)
くかたまつてゐた
兵士
(
へいし
)
の
集團
(
しふだん
)
はあわてて
駈
(
か
)
け
出
(
だ
)
した。
私
(
わたし
)
もそれに
續
(
つづ
)
いた。そして、
途切
(
とぎ
)
れに
小隊
(
せうたい
)
の
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
つて
漸
(
やうや
)
くもとの
隊伍
(
たいご
)
に
歸
(
かへ
)
つた。
劇
(
はげ
)
しい
息切
(
いきぎ
)
れがした。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
偉
(
えら
)
い人になるために
歌
(
うた
)
をつくりたいんだね。そして、歌をつくるために偉い人になりたいんだね。それじゃあ、
尻尾
(
しっぽ
)
を
追
(
お
)
っかけてぐるぐるまわってる
犬
(
いぬ
)
みたいだ。」
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
初
(
はじめ
)
から
気質
(
きしつ
)
の
合
(
あ
)
はない
家族
(
かぞく
)
との
折合
(
をりあひ
)
は
日
(
ひ
)
を
追
(
お
)
ふに
従
(
したが
)
つて
円滑
(
ゑんくわつ
)
には
行
(
ゆ
)
かなくなり、
何
(
なに
)
かにつけてお
互
(
たがひ
)
に
顔
(
かほ
)
を
赤
(
あか
)
らめ
言葉
(
ことば
)
を
荒
(
あら
)
くするやうな
事
(
こと
)
が
毎日
(
まいにち
)
のやうになつて
来
(
き
)
たので
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
よう
追
(
お
)
い
剥
(
は
)
ぎやの
強姦
(
ごうかん
)
やのがあったりしてえらい物騒ですよって、いッつも晩おそう帰るときにはお梅どんが附いてるときでも停留所の前から
俥
(
くるま
)
に乗って行きますさかい
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
母の愛す
外
(
ほか
)
の兄妹を憎み、なぜ私のみ憎まれるのか、私はたしか八ツぐらいのとき、その怒りに逆上して、
出刃庖丁
(
でばぼうちょう
)
をふりあげて兄(三つ違い)を
追
(
お
)
い
廻
(
まわ
)
したことがあった。
石の思い
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
花時
(
はなどき
)
に上野の方へ人出の多いは不思議がないが、昼でも
追
(
お
)
い
剥
(
は
)
ぎの出そうな佐竹の原へこんなに人出があるとは妙な時節になったものだと思って仕事をしていたことであった。
幕末維新懐古談:62 佐竹の原繁昌のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
僕は大急ぎで立ち上がってまたあとを
追
(
お
)
いかけました。そんな
風
(
ふう
)
にして、帽子は僕につかまりそうになると、二
間
(
けん
)
転がり、三間転がりして、どこまでも僕から逃げのびました。
僕の帽子のお話
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
エチエンヌはすっかり
息
(
いき
)
を切らして四人に
追
(
お
)
いつきます。四人がそんなゲートルをはかされているのを見ると、
喜
(
よろこ
)
んでいいのか、
悲
(
かな
)
しんでいいのかわからないような
気持
(
きもち
)
です。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
「オ! 三つ
追
(
お
)
い
揚羽
(
あげは
)
の蝶がへえってゆく。
宇都木
(
うつぎ
)
さまだぜ。絵のような景色だなア」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
三七
境木峠
(
さかいげとうげ
)
と
和山峠
(
わやまとうげ
)
との間にて、昔は
駄賃馬
(
だちんば
)
を
追
(
お
)
う者、しばしば狼に逢いたりき。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
追
常用漢字
小3
部首:⾡
9画
“追”を含む語句
追付
追放
追掛
追駈
追懸
追立
追着
追従
追憶
追躡
追剥
追出
追懐
追駆
追風
追想
追手
追蒐
追從
追及
...