“追想”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもひで28.6%
おも14.3%
おもいだ14.3%
ついそう14.3%
つひさう14.3%
つゐそう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うれかなしい過去の追想おもひで、精神の自由を求めて、しかも其が得られないで、不調和な社会の為にくるしみぬいた懐疑うたがひ昔語むかしがたりから
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
蜀紅錦の陣羽織に黄金造りの太刀を佩き、手には軍扇、足には野袴、頭髪かみは総髪の大髻、武者草鞋わらじをしっかと踏み締めて、船首に立った其姿! 今から追想おもっても凛々しいでは無いか。
赤格子九郎右衛門 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
笹村は笑っていたが、それを言われるたびに、自分では気もつかずに過して来た、長いあいだ満足に足腰を伸ばしたこともない、いきなりな生活が追想おもいだされた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
こういって、けん一は、まことに危険きけんだった当時とうじ追想ついそうしました。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
段々だん/\追想つひさうして見ると、の九年間の硯友社けんいうしやおよ社中しやちう変遷へんせんおびたゞしいもので、書くき事も沢山たくさん有れば書かれぬ事も沢山たくさんある、なか/\面白おもしろい事も有れば、面白おもしろくない事も有る、成効せいかうあり
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
衆呼で曰く涓滴けんてきの水だも其四方より相集まるやつゐに利根の大河をなすかと、従前の辛苦しんく追想つゐそうして感懐がんぐわい已む能はず、各飲むで腹にたす、之より山をのぼるを数十間にして又一小流あり
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)