“追出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいだ30.4%
おんだ21.7%
おひだ21.7%
おんで17.4%
おひいだ4.3%
おいい4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、母の弱さにも嘆息ためいきした。母は合資ごうしの、倒れかけた紅葉館こうようかんを建て直して、もうけを新株にして、株式組織に固め、株主をよろこばせたうえで、追出おいだされた。
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
拾ったところで知らんかおをしているにきまってる、そうなると、俺らはまたあの家を追出おんだされるんだ、どっちへ行ってもホントにつまらねえ
一處いつしよになつて走廻はしりまわつてうちに、いつかなかがよくなつて、夕刻ゆふこくいへかへつたときも、稻妻いなづまこの可憐かれんなる少年せうねんたわむれつゝ、おもはず二階にかいまで驅上かけあがつて、武村兵曹たけむらへいそうほうき追出おひだされたほど
国府津こうづ辺まで、それまでに荒しゃあがったんでね、二度目に東京を追出おんでてもどこへ行っても何でしょう、おかみさん。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さけび歩くにぞ名主なぬしの甚兵衞ももてあまし其隱居所いんきよじよ追出おひいだしけりさればお三婆は住家すみかを失なひ所々方々とうか彷徨さまよひしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
深川綾子の先達て、女乞食を救いたるは、廃物を買いて虚名を売り、給金無しの下婢かひを得て奇利を占めんず政略なりし、今また経費を節減せんとて、く処なく帰る家なき女乞食を追出おいいだせり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)