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追出
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おいだ
ふりがな文庫
“
追出
(
おいだ
)” の例文
だが、母の弱さにも
嘆息
(
ためいき
)
した。母は
合資
(
ごうし
)
の、倒れかけた
紅葉館
(
こうようかん
)
を建て直して、
儲
(
もう
)
けを新株にして、株式組織に固め、株主をよろこばせたうえで、
追出
(
おいだ
)
された。
柳原燁子(白蓮)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
紳士 うむ、あれは
開
(
あ
)
けるべき木戸ではないのぢや。俺が覚えてからも、
止
(
や
)
むを得ん凶事で二度だけは
開
(
あ
)
けんければ成らんぢやつた。が、其とても凶事を
追出
(
おいだ
)
いたばかりぢや。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
白石
(
しらいし
)
と云う漢学の先生が、藩で何か議論をして中津を
追出
(
おいだ
)
されて豊後の
臼杵
(
うすき
)
藩の儒者になって居たから、この先生に
便
(
たよ
)
って行けば売れるだろうと
思
(
おもっ
)
て、臼杵まで
態々
(
わざわざ
)
出掛けて
行
(
いっ
)
て
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
とこづかれて、孝助は泣きながら、
只
(
たゞ
)
残念でございますと云っていると、お國は
先夜
(
せんや
)
の意趣を
晴
(
はら
)
すは此の時なり、今日こそ孝助が殿様にお手打になるか
追出
(
おいだ
)
されるかと思えば、心地よく、わざと
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その事が知れてふん
捉
(
づか
)
まってぶん
擲
(
な
)
ぐられても平気です。もっとも擲ぐられるだけの事でそれがために寺から
追出
(
おいだ
)
されるということも何もない。寺ではそういう時分の
盗人
(
ぬすびと
)
に対してはごく寛大です。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
「君たちが葵丸で逢った男だ。私が工場から
追出
(
おいだ
)
したあの男だ。——私も今日まで河童の噂は聞いていた。そしてそれがどういう細工なのか、考えてもみなかった。しかしいまになるとよく分る。これは津川の奴のしたことだ」
水中の怪人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「鼠でも
追出
(
おいだ
)
そうと云うのか」
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
追
常用漢字
小3
部首:⾡
9画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“追”で始まる語句
追
追従
追々
追剥
追分
追掛
追手
追憶
追付
追駈