“庚申塚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうしんづか83.9%
かうしんづか16.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「えらい目に逢ってるのですよ、だから雪が降りだすと、私はこれから庚申塚こうしんづかの方へ往かなくちゃならないが、もうよしたのですよ」
雪の夜の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
もし駕籠かごかきの悪者に出逢ったら、庚申塚こうしんづかやぶかげに思うさま弄ばれた揚句、生命いのちあらばまた遠国えんごくへ売り飛ばされるにきまっている。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
庚申塚かうしんづかの寅松の氣の良さに打ち負かされて、此處では一番寅松を立てて、蔭の仕事をしてやらうと、平次らしく思ひ定めたのでせう。
仕方がないから歩いて歸つたが、後で若い者から聽くと、何んでも病人らしい者を私の駕籠に積んで、無理に巣鴨の庚申塚かうしんづかまで運んだといふことだ。