“落葉:おちば” の例文
“落葉:おちば”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花9
永井荷風5
泉鏡太郎4
芥川竜之介4
上田敏3
“落葉:おちば”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > プロヴァンス文学100.0%
文学 > 英米文学 > 詩42.9%
芸術・美術 > 芸術・美術 > 芸術史 美術史40.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
勿論もちろんくちにはささ落葉おちばが、一ぱいにつまつてゐますから、こゑすこしもきこえません。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
こがらしだまり、時雨しぐれねむり、かわいてりかえった落葉おちばは、木の下にゆめみて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
乾燥かんさうした冬枯ふゆがれくさ落葉おちば煙草たばこ吸殼すひがらあやまつててんじて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
黒ずんだマロニエの木立こだちに白樺がまじつて居て落葉おちばの中に所所ところどころ水溜みづたまりが木の影を映して居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
わたしはたけ落葉おちばうへに、やつとからだおこしたなり、をつとかほ見守みまもりました。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ふみわくる道とにもあらざりしかど、去年こぞ落葉おちば道をうずみて、人多くかよふ所としも見えざりき。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何處どこでも眞白まつしろだよ」おつぎはたけ火箸ひばし落葉おちばてながらいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たま/\山風やまかぜまどそといてとほつて、うづたかには落葉おちばげた。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
さしもひろいみずうみの水も、ながい道も、このあたりは見るかぎり落葉おちばの色にかくされて、足のふみ場もわからないほどである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いまの名残なごりきあおられた落葉おちばが、まだ一ひら二ひらちゅうっているのでもわかる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜、盛遠もりとお築土ついじの外で、月魄つきしろを眺めながら、落葉おちばを踏んで物思いに耽っている。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
風の中の落葉おちばのやうに、あちらに舞ひ、こちらにころがりしてゐるうちに、路用はだんだんなくなり、ひどい生き方に落ちて来てしまつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
落葉おちばき寄せて、甘藷さつま南瓜とうなす胡瓜きゅうり温床とこの仕度もせねばならぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ともするとまた常盤木ときはぎ落葉おちばする、なんともれずばら/″\と
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はりねずみ、りす、それから、わたしの好きで好きでたまらなかったあのしめっぽい落葉おちばのにおい。
幾百千年いくひやくせんねんらいつもつもつて、あだか小山こやまのやうになつて落葉おちばうへんだり
また像をおほうて今は落葉おちばして居る一じゆ長春藤ちやうしゆんとうが枝を垂れて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
落葉おちば樣子やうすをしてはうきつて、枝折戸しをりどからはひつた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そこで、その日はいつもよりたくさんに枯枝かれえだ落葉おちばを拾ってきて、中には生木なまきの枝までも交えて、煙が多く出るようにしました。
お山の爺さん (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
邯鄲かんたんの秋の午後は、落葉おちばした木々のこずえを照らす日の光があってもうすら寒い。
黄粱夢 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それは落葉おちばのにほひだか、霧のにほひだか、花の枯れるにほひだか、果実のくされるにほひだか、何んだかわからないが、まあいいにほひがするのだ。
一番気乗のする時 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
折れたる熊手くまで、新しきまた古箒ふるぼうき引出ひきいだし、落葉おちば掻寄かきよせ掻集め、かつ掃きつつ口々にうたう。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
星影ほしかげ一刀流に、落葉おちば返しという別格の構えをひらいたのは、この若松屋惣七だ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
もりしたこみちけば、つちれ、落葉おちばしめれり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
枯野かれの落葉おちばかげさえなく、四季しきわかたずうた
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
代助は返事もせずに、庭の隅へもぐり込んで竹の落葉おちばを前の方へ掃きした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その男はこういうと、降り積った落葉おちばを、ガサガサとくだきながら、腰を下ろした。
自殺 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
さて、三太夫さんだゆうあらためて礼して、送りつつ、落葉おちばにつゝまれた、門際もんぎわ古井戸ふるいどのぞかせた。覗くと、……
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
落ちしける落葉おちばにはなほいのちありてたまゆらのまにたまよばひあへず
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
宮の前にはさすがに草は生えていないが、落葉おちばで埋まるばかりになってる。
落穂 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
そして、だんだんふゆちかづいて、それがると、さむかぜがその落葉おちばをつかまえてつめた空中くうちゅうげるのでした。
秋のことで、枯枝かれえだ落葉おちばなどがたくさん積もっていました。
お山の爺さん (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
みなかみにのぼりてゆけば水の道落葉おちばしたかくろひにけり
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
星影一刀流に落葉おちば返しの構えという一手を加えた名誉でさえあった。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
とろけたゆたふうみに、われ落葉おちばの、
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
小庭こにわを走る落葉おちばひびき、障子をゆする風の音。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
荒く触つたと言ふばかりで、その身体からだが揺れたとも見えないのに、ぽんと、かさぐるみ油売あぶらうりの首が落ちて、落葉おちばの上へ、ばさりと仰向あおむけに転げたのである。
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
落葉おちばもかくぞ相舞あひまひりはゆけども、
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
みづおもつき落葉おちばよ……
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
くろ枯枝かれえだくろえるおうちうら桑畠くはばたけわきで、毎朝まいあさぢいやはそこいらからあつめて落葉おちばきました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
碎けしそれか、落葉おちばのゆくへ。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
たとえば『甲斐かい落葉おちば』にはオカダッコ、食物調理の真似をして遊ぶこと、すなわちままごととあるが、南大和みなみやまとの方言集にも、雛遊ひなあそびをここではオカタサンゴトというとある。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
みづおもに月の落葉おちばよ……
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
狐色きつねいろ落葉おちばの沈んだ池へ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ト、一つ一つ、自分のまつげが、紙の上へばらばらとこぼれた、本の、片仮名まじりに落葉おちばする、山だの、谷だのをそのままの字を、じっと相手に読ませて、傍目わきめも触らずていたのが。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
焔の落葉おちばか、燃え上る草むらか、
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
あき落葉おちば栗毛くりげ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
一曲いつきよく舞ひ納む春鶯囀しゆんあうてん、細きは珊瑚を碎く一雨の曲、風に靡けるさゝがにの絲輕く、太きは瀧津瀬たきつせの鳴り渡る千萬の聲、落葉おちばかげ村雨むらさめひゞきおもし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
落葉おちばした木はワイの字を
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
くもくらし、くもくらし、曠野あらの徜徉さまよかり公子こうしが、けものてら炬火たいまつは、末枯うらがれ尾花をばな落葉おちばべにゆるにこそ。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
落葉おちばうずもれている上をザク/\踏みながら花車が先へ立ってむこうを見ると、れ果てたる社殿が有ってズーッと石の玉垣が見え、五六本の高いの有る処でポッポと焚火たきびをしている様子ゆえ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
秋には入るとすぐ落葉おちばする
して見ると、「過ぎし日の事思出おもいいでて泣く、」といったりあるいは末節の、「われは此処彼処ここかしこにさまよう落葉おちば」といったのはやはり詩人の Jenx d'esprit(心の遊戯)であったのだ。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
されば落葉おちばと身をなして
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
落葉おちばのやうにはらはらと
ああ、地に敷いた落葉おちば
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
明治二十九年の末に出版せられし坪内逍遥つぼうちしょうよう氏が『梨園りえん落葉おちば森鴎外もりおうがい氏が『月草つきぐさ』の二書をひもとけば当時諸家の企てし演劇改革の状況を知るにかたからず。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
落葉おちばの 学校の
朝おき雀 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
落葉おちばかな。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
楊弓場ようきゅうばの軒先に御神燈出すこといまだ御法度ごはっとならざりし頃には家名いえな小さく書きたる店口の障子しょうじ時雨しぐれゆうべなぞえのき落葉おちばする風情ふぜい捨てがたきものにてそうらひき。
葡萄棚 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
吾人ごじんが日常秋雨あきさめの夜に聞く虫の木枯こがらしゆうべに聞く落葉おちばの声、または女の裾の絹摺きぬずれするひびき等によりて、時に触れ物に応じて唯何がなしに物の哀れを覚えしむる単調なるメロデーに過ぎず。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
こゝにひるくら樹立こだちなかに、ソとひと氣勢けはひするを垣間かいまれば、いし鳥居とりゐ階子はしごかけて、輪飾わかざりくるわか一人ひとり落葉おちばおきな二人ふたりあり。
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
思ひ胸に迫りて、吁々あゝ太息といきに覺えず我れにかへりてかうべぐれば日はなかば西山せいざんに入りて、峰の松影色黒み、落葉おちばさそふ谷の嵐、夕ぐれ寒く身にみて、ばら/\と顏打つものは露か時雨しぐれか。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
境内は樹木が繁茂致しまして、とんと掃除などを致したことはなく、れ切れた弁天堂のえんは朽ちて、間から草が生えて居り、堂のわきには落葉おちばうずもれた古井があり、手水鉢ちょうずばちの屋根はっ壊れて、向うの方に飛んで居ります。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
夕暮よりも薄暗い入梅の午後牛天神うしてんじんの森蔭に紫陽花あじさい咲出さきいづる頃、または旅烏たびがらすき騒ぐ秋の夕方沢蔵稲荷たくぞういなり大榎おおえのきの止む間もなく落葉おちばする頃、私は散歩の杖を伝通院の門外なる大黒天だいこくてんきざはしに休めさせる。
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
かわらのおもてに、あとからあとからまれて秋雨あきさめの、ときおり、となりいえからんでやなぎ落葉おちばを、けるようにらしてえるのが、なに近頃ちかごろはやりはじめた飛絣とびがすりのようにうつった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)