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大層
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たいそう
ふりがな文庫
“
大層
(
たいそう
)” の例文
『まァ、
大層
(
たいそう
)
悦
(
よろこ
)
んでること』
愛
(
あい
)
ちやんは
然
(
さ
)
う
思
(
おも
)
つて
猶
(
な
)
ほも
言
(
い
)
ひ
續
(
つゞ
)
けました。『
教
(
をし
)
へて
頂戴
(
てうだい
)
な、ね、
私
(
わたし
)
は
此處
(
こゝ
)
から
何方
(
どつち
)
へ
行
(
い
)
けば
可
(
い
)
いの?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
天神様の境内は
大層
(
たいそう
)
な人出でした。
飴屋
(
あめや
)
が出ています。つぼ焼屋が出ています。切傷の
直
(
す
)
ぐ
癒
(
なお
)
る
膏薬
(
こうやく
)
を売っている店があります。
梨の実
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
参
(
まゐ
)
りました
処
(
ところ
)
は
堺町
(
さかひちやう
)
三
条
(
でう
)
北
(
きた
)
に
入
(
い
)
る
町
(
まち
)
といふ、
大層
(
たいそう
)
六
(
む
)
づかしい
町名
(
ちやうめい
)
でございまして、
里見
(
さとみ
)
忠
(
ちう
)
三
郎
(
らう
)
といふ
此頃
(
このごろ
)
新築
(
しんちく
)
をした
立派
(
りつぱ
)
な
家
(
うち
)
で
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
左様
(
さよう
)
で
御在
(
ござい
)
ます。
身体
(
からだ
)
は病後ですけれども、
今歳
(
ことし
)
の春
大層
(
たいそう
)
御厄介になりましたその時の事はモウ覚えませぬ。元の通り丈夫になりました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「
此
(
こ
)
りや
大層
(
たいそう
)
大事
(
だいじ
)
にしてあるな」
醫者
(
いしや
)
は
穢
(
きたな
)
い
手拭
(
てぬぐひ
)
をとつて
勘次
(
かんじ
)
の
肘
(
ひぢ
)
を
見
(
み
)
た。
鐵
(
てつ
)
の
火箸
(
ひばし
)
で
打
(
う
)
つた
趾
(
あと
)
が
指
(
ゆび
)
の
如
(
ごと
)
くほのかに
膨
(
ふく
)
れて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
仲間の
馬方達
(
うまかたたち
)
に見せても、どうしたのか誰にもわかりませんでした。甚兵衛は
大層
(
たいそう
)
心配しましたが、どうにも
仕方
(
しかた
)
ありません。
天下一の馬
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
すると
翌日
(
よくじつ
)
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
て
大層
(
たいそう
)
謝罪
(
しやざい
)
をされるから
何故
(
なにゆゑ
)
返事
(
へんじ
)
をしなかつたと
尋
(
たづ
)
ねると
返事
(
へんじ
)
は
端書
(
はがき
)
で
出
(
だ
)
して
置
(
お
)
きましたといふのです。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
我邦
(
わがくに
)
の家庭にも近頃は食パンを用ゆる事が
大層
(
たいそう
)
流行して中流以上の人は朝の食事をパンと牛乳で済ませる人も多いようです。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
彼はペロリと
食
(
たべ
)
て厚く礼を言い、出て
往
(
いっ
)
た
後
(
あと
)
間も無く八重吉が戻って、その話を聞きまたしても畜生がと、
大層
(
たいそう
)
立腹せしに驚き秀調その訳を訊ねしに
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
和尚
(
をしやう
)
さん、
和尚
(
をしやう
)
さん、こちらは
大層
(
たいそう
)
好
(
よ
)
いお
住居
(
すまゐ
)
ですね。この
村
(
むら
)
に
澤山
(
たくさん
)
お
家
(
うち
)
がありましても、こちらにかなふところはありません。
村中
(
むらぢう
)
第
(
だい
)
一の
建物
(
たてもの
)
です。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
御覽
(
ごらん
)
なさい
大層
(
たいそう
)
な
蜻蛉
(
とんぼ
)
です。」「へゝい。」と
大
(
おほ
)
きな
返事
(
へんじ
)
をすると、
濡手
(
ぬれて
)
を
流
(
なが
)
して
泳
(
およ
)
ぐやうに
反
(
そ
)
つて
空
(
そら
)
を
視
(
み
)
た。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこがどうにも行悩みだが、
御隠居
(
ごいんきょ
)
奥様も
大層
(
たいそう
)
物のお分りになった方だし、御親類内にも
捌
(
さば
)
けた方が多いので、そんな訳なら、とにかく、屋敷へ呼寄せたい。
悪因縁の怨
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
妾
(
わたくし
)
が子ープルスの
家
(
いへ
)
へ
歸
(
かへ
)
つて、
涙
(
なみだ
)
ながらに
良人
(
をつと
)
の
濱島
(
はまじま
)
に
再會
(
さいくわい
)
した
時
(
とき
)
には、
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
沈沒
(
ちんぼつ
)
の
噂
(
うわさ
)
は
大層
(
たいそう
)
でした。
何事
(
なにごと
)
も
天命
(
てんめい
)
と
諦
(
あきら
)
めても、
本當
(
ほんたう
)
に
悲
(
かな
)
しう
御坐
(
ござ
)
んしたよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「きょうは
大層
(
たいそう
)
おそかったではないか、どうしてからだを
震
(
ふる
)
わせているのか、犬にでも会ったのか。」
後の日の童子
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
お
前
(
まへ
)
の
祭
(
まつり
)
の
姿
(
なり
)
は
大層
(
たいそう
)
よく
似合
(
にあ
)
つて
浦山
(
うらやま
)
しかつた、
私
(
わたし
)
も
男
(
をとこ
)
だと
彼
(
あ
)
んな
風
(
ふう
)
がして
見
(
み
)
たい、
誰
(
だ
)
れのよりも
宜
(
よ
)
く
見
(
み
)
えたと
賞
(
ほ
)
められて、
何
(
なん
)
だ
己
(
お
)
れなんぞ、お
前
(
まへ
)
こそ
美
(
うつ
)
くしいや
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
力が
非常
(
ひじょう
)
に強く、かたちも
大層
(
たいそう
)
恐
(
おそ
)
ろしく、それにはげしい
毒
(
どく
)
をもっていましたので、あらゆるいきものがこの竜に
遭
(
あ
)
えば、弱いものは目に見ただけで気を
失
(
うしな
)
って
倒
(
たお
)
れ
手紙 一
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
手
(
て
)
を
束
(
つか
)
ねて
見
(
み
)
て
居
(
お
)
る
迄
(
まで
)
の
事
(
こと
)
で、
醫者
(
いしや
)
を
呼
(
よ
)
びますにも、
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はぬと
云
(
い
)
ふので、
大層
(
たいそう
)
に
遽
(
あは
)
てました。
手療法一則:(二月例会席上談話)
(旧字旧仮名)
/
荻野吟子
(著)
見るに
間口
(
まぐち
)
は六七間
奧行
(
おくゆき
)
も十間餘
土藏
(
どざう
)
は二戸前あり聞しに
増
(
まし
)
て
大層
(
たいそう
)
なる
暮
(
くら
)
し成りければ獨心中に歡び是程の暮しならば我等一人
位
(
ぐらゐ
)
何
(
どの
)
やうにも世話して
呉
(
く
)
れるならんと
小腰
(
こごし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「お広さん、
大層
(
たいそう
)
精
(
せい
)
が出ますね」久さんが挽く肥車の後押して行くおかみを目がけて人が声をかけると、「
天狗様
(
てんごうさま
)
の様に働くのさ」とおかみが答えたりしたのは、昔の事になった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「そうでもございません。これは
大層
(
たいそう
)
にいたしてよいことではございません」
源氏物語:04 夕顔
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
大層
(
たいそう
)
片
(
かた
)
づけておっしゃった。三次は大恐縮、ヘイコラ頭を掻いて出て行く。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この
夫婦
(
ふうふ
)
は
大層
(
たいそう
)
仲
(
なか
)
が
好
(
よ
)
かったが、
小児
(
こども
)
がないので、どうかして
一人
(
ひとり
)
ほしいと
思
(
おも
)
い、おかみさんは、
夜
(
よる
)
も、
昼
(
ひる
)
も、一
心
(
しん
)
に、
小児
(
こども
)
の
授
(
さず
)
かりますようにと
祈
(
いの
)
っておりましたが、どうしても
出来
(
でき
)
ませんでした。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
駕籠
(
かご
)
に
乘
(
の
)
つて
行
(
ゆ
)
かうかと
思
(
おも
)
つたけれど、それも
大層
(
たいそう
)
だし、
長閑
(
のどか
)
な
春日和
(
はるびより
)
を、
麥畑
(
むぎばたけ
)
の
上
(
うへ
)
に
舞
(
ま
)
ふ
雲雀
(
ひばり
)
の
唄
(
うた
)
を
聽
(
き
)
きつゝ、
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りで
旅人
(
たびびと
)
らしい
脚絆
(
きやはん
)
の
足
(
あし
)
を
運
(
はこ
)
ぶのも
面白
(
おもしろ
)
からう、
何
(
な
)
んの六
里
(
り
)
ぐらゐの
田舍路
(
ゐなかみち
)
を
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「
重
(
しげ
)
さん、
大層
(
たいそう
)
早
(
はえ
)
えの」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
大層
(
たいそう
)
お待たせした」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
けれども自分では
大層
(
たいそう
)
上手
(
じやうず
)
なつもりで、
自慢
(
じまん
)
をして
家来
(
けらい
)
に見せますると、
国王
(
こくわう
)
のいふ事だから、
家来
(
けらい
)
が決して
背
(
そむ
)
きませんで
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
加うるに森山と
云
(
い
)
う先生も何も英語を
大層
(
たいそう
)
知て居る人ではない、
漸
(
ようや
)
く少し発音を心得て居ると云う
位
(
ぐらい
)
。
迚
(
とて
)
も
是
(
こ
)
れは
仕方
(
しかた
)
ないと、余儀なく断念。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
小石
(
こいし
)
が
床
(
ゆか
)
の
上
(
うへ
)
に
落
(
お
)
ち
散
(
ち
)
つた
時
(
とき
)
に、それが
殘
(
のこ
)
らず
小
(
ちひ
)
さな
菓子
(
くわし
)
と
變
(
かは
)
つたのを
見
(
み
)
て、
愛
(
あい
)
ちやんは
大層
(
たいそう
)
驚
(
おどろ
)
きました、が
又
(
また
)
同時
(
どうじ
)
に
好
(
い
)
い
事
(
こと
)
を
考
(
かんが
)
へつきました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
中川は好んで
対手
(
あいて
)
にもせず「
大層
(
たいそう
)
むずかしくなって来た。別に何の意味でもない、ただ会食の時に人々の眼を悦ばしめるため花が飾ってあるのさ」
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
大層
(
たいそう
)
よく魚が取れました。晩になると、魚を売ったお金で酒を求めて、正覚坊が来るかも知れないと待ってみました。
正覚坊
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
つくればイエそれには
及
(
およ
)
びませぬ
裏通
(
うらどほ
)
りを
行
(
ゆ
)
けばつい
其處
(
そこ
)
なり
鍋
(
なべ
)
も
家
(
うち
)
のことが
忙
(
いそが
)
しう
御座
(
ござ
)
いますツイ
行
(
ゆき
)
てツイ
歸
(
かへ
)
るに
供
(
とも
)
などゝは
大層
(
たいそう
)
すぎます
支度
(
したく
)
も
何
(
なに
)
も
入
(
い
)
りませぬ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
嘉川家の
御用人
(
ごようにん
)
平左衞門殿の申さるゝには御
手討
(
てうち
)
になりたる者ゆゑ此方にて
取置
(
とりおき
)
たり
然樣
(
さやう
)
存
(
ぞん
)
ずべしとのことで御座りましたが其平左衞門と申人は
恐
(
おそろ
)
しい人で
大層
(
たいそう
)
な
見識
(
けんしき
)
にて私しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父
(
とう
)
さんが
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
きましたら、
數衛
(
かずゑ
)
は
大層
(
たいそう
)
よろこびまして、
爐
(
ろ
)
にかけたお
鍋
(
なべ
)
で
菜飯
(
なめし
)
をたいて
呉
(
く
)
れました。それからお
茄子
(
なす
)
の
味噌汁
(
おみおつけ
)
をもこしらへまして、お
別
(
わか
)
れに
御馳走
(
ごちさう
)
して
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
此
(
これ
)
では、
其
(
そ
)
の
沼
(
ぬま
)
が、
何
(
なん
)
だか
不氣味
(
ぶきみ
)
なやうですが、
何
(
なに
)
、
一寸
(
ちよつと
)
の
間
(
ま
)
の
事
(
こと
)
で、——四
時
(
じ
)
下
(
さが
)
り、五
時
(
じ
)
前
(
まへ
)
と
云
(
い
)
ふ
時刻
(
じこく
)
——
暑
(
あつ
)
い
日
(
ひ
)
で、
大層
(
たいそう
)
疲
(
つか
)
れて、
汀
(
みぎは
)
にぐつたりと
成
(
な
)
つて
一息
(
ひといき
)
吐
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
中
(
うち
)
には、
雲
(
くも
)
が
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
へい、
何
(
ど
)
うも
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます、
是
(
これ
)
は
何
(
ど
)
うも
大層
(
たいそう
)
奇麗
(
きれい
)
なお薬で。殿「ウム、早く
云
(
い
)
へば
水銀剤
(
みづかねざい
)
だな。登「へえー、
之
(
これ
)
を
飲
(
のみ
)
ましたら
喉
(
のど
)
が
潰
(
つぶ
)
れませう。 ...
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
誠に世話のない話で、
大層
(
たいそう
)
便利を得て、
亜米利加
(
アメリカ
)
まで行て、帰りの航海中も毎日用いて、
到頭
(
とうとう
)
日本まで
持
(
もっ
)
て
帰
(
かえっ
)
て、久しく私の家にゴロチャラして居た。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
第四十七 鳥と米のスープ は
大層
(
たいそう
)
病人の
悦
(
よろこ
)
ぶもので先ず半斤ほどの
鶏肉
(
けいにく
)
の上等を三十分間ばかり湯煮ておきます。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
多くの馬方の馬のうちでも、一番立派なこの自分の黒馬を、甚兵衛は
大層
(
たいそう
)
可愛
(
かわい
)
がって大事にしていました。
天下一の馬
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
『
私
(
わたし
)
は
些
(
ちつ
)
とも
知
(
し
)
りませんでした』と
丁寧
(
ていねい
)
に
云
(
い
)
つて、
愛
(
あい
)
ちやんは
談話
(
はなし
)
の
乘勢
(
はず
)
んで
來
(
き
)
たのを
大層
(
たいそう
)
喜
(
よろこ
)
びました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
太吉
(
たきち
)
はがた/\と
溝板
(
どぶいた
)
の
音
(
おと
)
をさせて
母
(
かゝ
)
さん
今
(
いま
)
戻
(
もど
)
つた、お
父
(
とつ
)
さんも
連
(
つ
)
れて
來
(
き
)
たよと
門口
(
かどぐち
)
から
呼立
(
よびたつ
)
るに、
大層
(
たいそう
)
おそいではないかお
寺
(
てら
)
の
山
(
やま
)
へでも
行
(
ゆき
)
はしないかと
何
(
ど
)
の
位
(
くらい
)
案
(
あん
)
じたらう
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
開て忠兵衞が若旦那樣
相變
(
あひかは
)
らず今日も
御本
(
ごほん
)
で御座りますかと進み
這入
(
はひる
)
に此方は見返へりオヽ
誰
(
たれ
)
かと思へば
管伴
(
ばんたう
)
忠兵衞
昨今
(
さくこん
)
水揚
(
みづあげ
)
の
荷物
(
にもつ
)
ありて店は
大層
(
たいそう
)
いそがしいと聞しに今頃何用にて
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父
(
とう
)
さんの
田舍
(
ゐなか
)
の
方
(
はう
)
ではあの
蜂
(
はち
)
の
子
(
こ
)
を
佃煮
(
つくだに
)
のやうにして
大層
(
たいそう
)
賞美
(
しやうび
)
すると
聞
(
き
)
いたら、お
前達
(
まへたち
)
は
驚
(
おどろ
)
くでせうか。
一口
(
ひとくち
)
に
蜂
(
はち
)
の
子
(
こ
)
と
言
(
い
)
ひましても、
木曾
(
きそ
)
で
賞美
(
しやうび
)
するのは
地蜂
(
ぢばち
)
の
巣
(
す
)
から
取
(
と
)
つた
子
(
こ
)
だけです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
づツと
心得
(
こゝろえ
)
た
意
(
つもり
)
ぢやつたが、
扨
(
さて
)
上
(
あが
)
る
時
(
とき
)
見
(
み
)
ると
思
(
おも
)
ひの
外
(
ほか
)
上
(
うへ
)
までは
大層
(
たいそう
)
高
(
たか
)
い。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
或時
(
あるとき
)
是真翁
(
ぜしんをう
)
の
処
(
ところ
)
へ
行
(
ゆ
)
くと、
是真翁
(
ぜしんをう
)
が「お
前
(
まへ
)
は
此頃
(
このごろ
)
大層
(
たいそう
)
怪談
(
くわいだん
)
の
種子
(
たね
)
を探しておいでださうだ。」「どうか
怪談
(
くわいだん
)
の
種子
(
たね
)
を百
種買出
(
いろかひだ
)
して見たいと思ひます。 ...
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
第四十六
鮎
(
あゆ
)
の鮨 は
大層
(
たいそう
)
上品な味で各地の名物になっていますがこれには鮎の
善悪
(
よしあし
)
で非常な相違があります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
悪魔
(
あくま
)
の子は
大層
(
たいそう
)
喜びました。甚兵衛が馬の口を開けてやると、いきなりぴょんと飛び込んで、腹の中にはいってしまいました。それを見て甚兵衛は、あはははと
声高
(
こわだか
)
に笑い出しました。
天下一の馬
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
私
(
わたし
)
の
此子
(
このこ
)
は
言
(
い
)
はゞ
私
(
わたし
)
の
爲
(
ため
)
の
守
(
まも
)
り
神
(
がみ
)
で、
此樣
(
こん
)
な
可愛
(
かあい
)
い
笑顏
(
ゑがほ
)
をして、
無心
(
むしん
)
な
遊
(
あそび
)
をして
居
(
ゐ
)
ますけれど、
此無心
(
このむしん
)
の
笑顏
(
ゑがほ
)
が
私
(
わたし
)
に
教
(
をし
)
へて
呉
(
く
)
れました
事
(
こと
)
の
大層
(
たいそう
)
なは、
殘
(
のこ
)
りなく
口
(
くち
)
には
言
(
い
)
ひ
盡
(
つ
)
くされませぬ
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
大層
(
たいそう
)
なものだね。」
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
父
(
とつ
)
ちやん血が
大層
(
たいそう
)
出るよ。父「アー
大層
(
たいそう
)
出るか。子「アー
大層
(
たいそう
)
流れるからね……あのね
坊
(
ばう
)
が
摩
(
さ
)
すつて
上
(
あ
)
げようか。 ...
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夏はお釜の底へ
梅干
(
うめぼし
)
一つ入れて炊いてもあるいはお
櫃
(
ひつ
)
の底へ梅干一つ入れても持ちが
大層
(
たいそう
)
ようございます。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
層
常用漢字
小6
部首:⼫
14画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫