“濡手”の読み方と例文
読み方割合
ぬれて100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
慈善と教育との美名のもとに弱い家業の芸人をおどしつけて安く出演させ、切符の押売りで興行をすれば濡手ぬれてあわ大儲おおもうけも出来る。
御覽ごらんなさい大層たいそう蜻蛉とんぼです。」「へゝい。」とおほきな返事へんじをすると、濡手ぬれてながしておよぐやうにつてそらた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
折から縁に出来いできたれる若き女は、結立ゆひたて円髷まるわげ涼しげに、襷掛たすきがけの惜くも見ゆる真白の濡手ぬれてはじきつつ、座敷をのぞき、庭をうかがひ、人見付けたる会釈のゑみをつと浮べて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)