“ぬれて”の漢字の書き方と例文
語句割合
濡手100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我彼に、汝の右に近く寄りそひて臥し、冬の濡手ぬれてのごとくけぶるふたりの幸なき者は誰ぞや 九一—九三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その露西亜人は汚れた手先を綺麗に水で洗つたが、さて濡手ぬれてを拭かうにも手帛ハンケチ一つ持ち合はさなかつたので、両手をぶら下げたまゝきよろ/\其辺そこらを見まはしてゐた。
異人さん相手に大物をこなしさえすれば、濡手ぬれてあわの手数料——うまく当れば、あなた江戸一、三井や、鴻池をしのぐ長者にもなれようというのは、今の時勢をいてはありません。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)