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加
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くわ
ふりがな文庫
“
加
(
くわ
)” の例文
孝二
(
こうじ
)
は、二十
銭
(
せん
)
出
(
だ
)
そうと
持
(
も
)
ってきたのを、
小泉
(
こいずみ
)
と
二人
(
ふたり
)
の
分
(
ぶん
)
にして
出
(
だ
)
しました。これで、
小泉
(
こいずみ
)
もこの
遊戯
(
ゆうぎ
)
に
加
(
くわ
)
わることができたのです。
生きぬく力
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
之
(
これ
)
に
加
(
くわ
)
うるに
羨望
(
せんぼう
)
嫉妬
(
しっと
)
の念を
以
(
もっ
)
てして、今度は政府の役人達が狙われるようになって来て、洋学者の方は
大
(
おおい
)
に楽になりました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
しかし決して岩倉公に無礼を
加
(
くわ
)
うる
考
(
かんが
)
えなく、ただ
食
(
く
)
えといわれたから食ったまでで、いわば至当のことをなしたに過ぎぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
もうだいぶおそくなって、ひどく寒さが
加
(
くわ
)
わってきた。北風がふいてつらい
晩
(
ばん
)
が来ようとしていた。長いあいだ、親方は石の上にすわっていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
砂
(
すな
)
すべりの
谷
(
たに
)
は
實
(
じつ
)
に
死
(
し
)
の
谷
(
たに
)
と
呼
(
よ
)
ばるゝ
如
(
ごと
)
く、
吾等
(
われら
)
は
最早
(
もはや
)
一寸
(
いつすん
)
も
動
(
うご
)
く
事
(
こと
)
能
(
あた
)
はず、
加
(
くわ
)
ふるに、
猛獸
(
まうじう
)
の
襲撃
(
しふげき
)
は
益々
(
ます/\
)
甚
(
はなはだ
)
しく、
此
(
この
)
鐵檻車
(
てつおりのくるま
)
をも
危
(
あやう
)
くせんとす。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
○この
類
(
たぐい
)
の与聞(耶蘇教諸国の間につきていう)の特理は、これを
至要
(
しよう
)
の諸盟約中に
加
(
くわ
)
う。これをもって一定の権力を生じたり。〈同五百十八葉〉
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
生
(
なま
)
はんかな
得物
(
えもの
)
をとって、それを食い
止
(
と
)
めようとする
業
(
わざ
)
は、かえって、かれの
鉄杖
(
てつじょう
)
に、
勢
(
いきお
)
いを
加
(
くわ
)
えるようなものだった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人類
(
じんるい
)
が
地上
(
ちじょう
)
に
発生
(
はっせい
)
した
当初
(
とうしょ
)
は、
専
(
もっぱ
)
ら
自然霊
(
しぜんれい
)
が
守護霊
(
しゅごれい
)
の
役目
(
やくめ
)
を
引
(
ひ
)
き
受
(
う
)
けたと
申
(
もう
)
すことでございますが、
時代
(
じだい
)
が
過
(
す
)
ぎて、
次第
(
しだい
)
に
人霊
(
じんれい
)
の
数
(
かず
)
が
加
(
くわ
)
わると
共
(
とも
)
に
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
政府はほとんど全国の兵を
挙
(
あ
)
げ、
加
(
くわ
)
うるに文明
精巧
(
せいこう
)
の
兵器
(
へいき
)
を以てして
尚
(
な
)
お
容易
(
ようい
)
にこれを
鎮圧
(
ちんあつ
)
するを得ず、
攻城
(
こうじょう
)
野戦
(
やせん
)
凡
(
およ
)
そ八箇月、わずかに
平定
(
へいてい
)
の
功
(
こう
)
を
奏
(
そう
)
したれども
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
残
(
のこ
)
る所の二十七名は之より
進
(
すす
)
むのみにして
帰
(
かへ
)
るを得ざるもの、
実
(
じつ
)
に
血
(
ち
)
を
啜
(
すす
)
りて
决死
(
けつし
)
の
誓
(
ちかひ
)
をなししと云ふて
可
(
か
)
なり、
既
(
すで
)
にして日
漸
(
やうや
)
く
高
(
たか
)
く露亦
漸
(
やうや
)
く
消
(
き
)
へ、
渇
(
かつ
)
益渇を
加
(
くわ
)
へ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
その星空をぼんやりと
眺
(
なが
)
めながら新吉は、曲馬団の
仲間
(
なかま
)
に
加
(
くわ
)
わってからのことをいろいろと
想像
(
そうぞう
)
しました。その想像はみんな、はなやかな、幸福なことばかりでした。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
此家
(
こゝ
)
は
町子
(
まちこ
)
が十二の
歳
(
とし
)
、
父
(
ちゝ
)
の
與
(
よ
)
四
郎
(
らう
)
低當
(
ていたう
)
ながれに
取
(
と
)
りて、
夫
(
そ
)
れより
修膳
(
しゆぜん
)
は
加
(
くわ
)
へたれども、
水
(
みづ
)
の
流
(
なが
)
れ、
山
(
やま
)
のたゝずまい、
松
(
まつ
)
の
木
(
こ
)
がらし
小高
(
こたか
)
き
聲
(
こゑ
)
も
唯
(
たゞ
)
その
昔
(
むかし
)
のまゝ
成
(
なり
)
けり
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「もちろん、ここはすばらしいところです。」と、
牡羊
(
おひつじ
)
は言いました。まだなにかつけ
加
(
くわ
)
えて言いたいようすでしたが、なにも言わないで、ただため息をつきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
加
(
くわ
)
うるに人智も著しく進んでおるが故に、必ずや久しく歴史的、習慣的に誤り来れる民族的偏見の一掃に勉むべく、来るべき国際連盟にはその信の十分なるべきを疑わぬ。
永久平和の先決問題
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
大
(
おお
)
よろこびで、さっそく
為朝
(
ためとも
)
を
味方
(
みかた
)
に
加
(
くわ
)
えて、みんなすぐと
出陣
(
しゅつじん
)
の
用意
(
ようい
)
にとりかかりました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ついしつけ
規範
(
きはん
)
の一言一句に厳密批評を
加
(
くわ
)
え、アマノジャクの
言動
(
げんどう
)
をなさざるを得ない。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
その日から
看視
(
かんし
)
は前にまして
厳重
(
げんじゅう
)
を
加
(
くわ
)
えた、
海蛇
(
うみへび
)
どもは急に元気おうせいになって足を早めた、湖の東岸をそって南へ南へと歩いた、だがいってもいっても人の住まいはおろか
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
それは
彼
(
かれ
)
が
古
(
ふる
)
くから
病院
(
びょういん
)
にいる
為
(
ため
)
か、
町
(
まち
)
で
子供等
(
こどもら
)
や、
犬
(
いぬ
)
に
囲
(
かこ
)
まれていても、
决
(
けっ
)
して
他
(
た
)
に
何等
(
なんら
)
の
害
(
がい
)
をも
加
(
くわ
)
えぬと
云
(
い
)
うことを
町
(
まち
)
の
人
(
ひと
)
に
知
(
し
)
られている
為
(
ため
)
か、とにかく、
彼
(
かれ
)
は
町
(
まち
)
の
名物男
(
めいぶつおとこ
)
として
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
往々
(
おう/\
)
にして極めて
愍
(
あは
)
れむべき
悲觀
(
ひかん
)
に
陷
(
おちい
)
ることあるなり、
之
(
これ
)
に
加
(
くわ
)
ふるに頑愚の迷信あり、誤謬の理論あり、惑溺の癡心あり、無憑の恐怖あり、盲目の驕慢あり、涯なき天と底なき地の間に
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
また、
普通
(
ふつう
)
の
顕微鏡
(
けんびきょう
)
で見えないほどちいさなものでも、ある
装置
(
そうち
)
を
加
(
くわ
)
えれば
手紙 三
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
西湖佳話に新しい一節を
加
(
くわ
)
うることになるのだが、さすがに役人たちはそれを詩的にばかり解釈することを好まないので、それぞれに手をわけて詮議をはじめると、李はその夜ばかりでなく
女侠伝
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
余は人類をも食物中に
加
(
くわ
)
へしが此事に
付
(
つ
)
き左に
少
(
すこ
)
しく述ぶる所有らん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
船を水に浮かべてその上にこの牛をのせ、どこまで沈んだかをしるして置いて、あとでその
印
(
しるし
)
のところまで数多い石を積み、その重さを
加
(
くわ
)
え
算
(
ざん
)
すれば、わけなく牛の
目方
(
めかた
)
がわかるというのである。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「
己
(
おれ
)
たちが自分の仕事をするので、それも気に
加
(
くわ
)
んらしい」
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
女は幾度も口籠りながら、
手拭
(
てぬぐい
)
の端を
俯目
(
ふしめ
)
に
加
(
くわ
)
えて
小春の狐
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
忽地何人加
二
点筆
一
忽地
(
こっち
)
として
何人
(
なんぴと
)
か
点筆
(
てんぴつ
)
を
加
(
くわ
)
え
向嶋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
吹雪
(
ふぶき
)
がやんでしあわせです。
悴
(
せがれ
)
も
出征
(
しゅっせい
)
していますので、
私
(
わたし
)
も、お
見送
(
みおく
)
りさせてもらいます。」と、おじいさんは、みんなの
中
(
なか
)
へ
加
(
くわ
)
わりました。
夜の進軍らっぱ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
如何
(
どう
)
しても完全な
磠砂
(
どうしゃ
)
にならない、
加
(
くわ
)
うるに
喧
(
やかま
)
しくて/\
堪
(
たま
)
らぬから一旦
罷
(
や
)
めにした。けれども
気強
(
きづよ
)
い男はマダ罷めない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
加
(
くわ
)
ふるに
春枝夫人
(
はるえふじん
)
、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
の
部室
(
へや
)
と
私
(
わたくし
)
の
部室
(
へや
)
とは
直
(
す
)
ぐ
隣合
(
となりあ
)
つて
居
(
を
)
つたので
萬事
(
ばんじ
)
に
就
(
つ
)
いて
都合
(
つがう
)
が
宜
(
よ
)
からうと
思
(
おも
)
はるゝ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私
(
わたくし
)
はこの
説明
(
せつめい
)
が
果
(
はた
)
してすべてを
尽
(
つく
)
しているか
否
(
いな
)
かは
存
(
ぞん
)
じませぬ。ただ
皆
(
みな
)
さまの
御参考
(
ごさんこう
)
までに、
私
(
わたくし
)
の
伺
(
うかが
)
ったところを
附
(
つ
)
け
加
(
くわ
)
えて
置
(
お
)
くだけでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
これは
less
(
レッス
)
を
加
(
くわ
)
えれば前例によれば
価
(
あたい
)
なきもの、つまらぬもののように聞こゆるが、その
実
(
じつ
)
意味は正反対でとても
金銭
(
かね
)
に換算の出来ぬもの
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
そのうえわたしの言ったほかになにかつけ
加
(
くわ
)
えて言ったらしく、みんなを
笑
(
わら
)
わせた。
祖父
(
そふ
)
はたびたび目をぱちくりやって、「どうもえらい犬だ」と言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
すわ、なにかことこそはじまったぞ! とそれへ
加
(
くわ
)
えて、
上杉家
(
うえすぎけ
)
、
北条家
(
ほうじょうけ
)
、
前田家
(
まえだけ
)
、
伊達家
(
だてけ
)
、そのほかの
溜
(
たま
)
り
場
(
ば
)
からも
数知
(
かずし
)
れない
剣士
(
けんし
)
たちがかけあつまってくる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だけど、ガチョウさん、このチビさんがわれわれになんにも
害
(
がい
)
を
加
(
くわ
)
えないと、おまえさんが受けあってくれるんなら、
今夜
(
こんや
)
はいっしょにいてもいいということにしましょう。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
露宿をなして以来此汁を
啜
(
すす
)
ること二回、
其味
(
そのあじ
)
甚
(
はなはだ
)
佳
(
か
)
なり、
加
(
くわ
)
ふるに
鰹
(
かつほ
)
の煑出しを以てす、
偶々
(
たま/\
)
汁を
作
(
つく
)
ることあるも常に
味噌
(
みそ
)
を入るるのみなれば、当夜の如き
良菌
(
りやうきん
)
を得たるときは
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
象
(
ぞう
)
、ライオン、
虎
(
とら
)
をはじめ、動物の数が九十八種、
曲芸
(
きょくげい
)
の馬が十八頭、
曲芸師
(
きょくげいし
)
が三十と六人、
劇
(
げき
)
とダンスの少年少女が二十と八人、それに
加
(
くわ
)
えて世界的
大魔術師
(
だいまじゅつし
)
、世界的
猛獣
(
もうじゅう
)
使い
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
素人
(
しろうと
)
にして
捨
(
す
)
てゝ
置
(
お
)
くは
惜
(
を
)
しい
物
(
もの
)
の
中
(
なか
)
に
加
(
くわ
)
へぬ、さりとてお
寺
(
てら
)
の
娘
(
むすめ
)
に
左
(
ひだ
)
り
褄
(
づま
)
、お
釋迦
(
しやか
)
が
三味
(
しやみ
)
ひく
世
(
よ
)
は
知
(
し
)
らず
人
(
ひと
)
の
聞
(
きこ
)
え
少
(
すこ
)
しは
憚
(
はゞ
)
かられて、
田町
(
たまち
)
の
通
(
とほ
)
りに
葉茶屋
(
はぢやゝ
)
の
店
(
みせ
)
を
奇麗
(
きれい
)
にしつらへ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
座興
(
ざきよう
)
が
加
(
くわ
)
はつて
来
(
き
)
た。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
翼
(
つばさ
)
のいたんだからすは、ちょうど
列
(
れつ
)
の
中
(
なか
)
ほどに
加
(
くわ
)
わっていました。そして、ひとり、みんなから
後
(
おく
)
れもせずに、あちらへ
飛
(
と
)
んでいったのであります。
翼の破れたからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
既
(
すで
)
に
夜
(
よる
)
深
(
ふか
)
く、
加
(
くわ
)
ふるに
當夜
(
このよ
)
は
浪
(
なみ
)
穩
(
おだやか
)
にして、
船
(
ふね
)
に
些
(
いさゝか
)
の
動搖
(
ゆるぎ
)
もなければ、
船客
(
せんきやく
)
の
多數
(
おほかた
)
は
既
(
すで
)
に
安
(
やす
)
き
夢
(
ゆめ
)
に
入
(
い
)
つたのであらう、たゞ
蒸滊機關
(
じようききくわん
)
の
響
(
ひゞき
)
のかまびすしきと
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
加
(
くわ
)
うるに海が最も深いからドウも錨を上げる
遑
(
いとま
)
がないと云うので、錨の
鎖
(
くさり
)
を
切
(
きっ
)
て夫れから運動するようになった。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「それにぼくは金を持たない」とかれはつけ
加
(
くわ
)
えて言った。「ぼくはきのうから一きれのパンも食べない」
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
左様
(
さよう
)
、
色
(
いろ
)
で一
番
(
ばん
)
よく
判
(
わか
)
る。
最初
(
さいしょ
)
生
(
うま
)
れたての
竜神
(
りゅうじん
)
は
皆
(
みな
)
茶
(
ちゃ
)
ッぽい
色
(
いろ
)
をして
居
(
い
)
る。その
次
(
つ
)
ぎは
黒
(
くろ
)
、その
黒味
(
くろみ
)
が
次第
(
しだい
)
に
薄
(
うす
)
れて
消炭色
(
けしずみいろ
)
になり、そして
蒼味
(
あおみ
)
が
加
(
くわ
)
わって
来
(
く
)
る。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
右一行中小西技師は
躰量
(
たいりやう
)
二十三貫の
大躯
(
たいく
)
なれ共
常
(
つね
)
に県下
巡回
(
じゆんくわい
)
の
為
(
た
)
め山野の
跋渉
(
ばつせう
)
に
慣
(
な
)
れ、余の
如
(
ごと
)
きは
本
(
も
)
と山間の
産
(
さん
)
にして
加
(
くわ
)
ふるに
博物採集
(
はくぶつさいしう
)
の
為
(
た
)
め深山幽谷を
跋渉
(
はつせう
)
するの
経験
(
けいけん
)
に
積
(
つ
)
み
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
英語に
value
(
ヴァリュー
)
という字がある。近ごろの経済学者はこれを
価値
(
かち
)
と訳し、これに
less
(
レッス
)
を
加
(
くわ
)
うれば
価
(
あたい
)
なきもの、二
束
(
そく
)
三
文
(
もん
)
の
価
(
あたい
)
もない、つまらぬものという意になる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
此處
(
こゝ
)
の
主
(
あるじ
)
も
多辨
(
はなしずき
)
にや
咳
(
しわぶき
)
勿躰
(
もつたい
)
らしくして
長々
(
なが/\
)
と
物語
(
ものがた
)
り
出
(
いで
)
ぬ、
祖父
(
そふ
)
なりし
人
(
ひと
)
が
將軍家
(
しやうぐんけ
)
の
覺
(
おぼ
)
え
淺
(
あさ
)
からざりしこと、
今
(
いま
)
一
足
(
あし
)
にて
諸侯
(
しよかう
)
の
列
(
れつ
)
にも
加
(
くわ
)
へ
給
(
たま
)
ふべかりしを
不幸
(
ふかう
)
短命
(
たんめい
)
にして
病沒
(
びやうぼつ
)
せしとか
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
民部
(
みんぶ
)
さま、
蔦之助
(
つたのすけ
)
や
小文治
(
こぶんじ
)
が、あのように申していることゆえ、なんとか
若君
(
わかぎみ
)
におすがりして、
試合
(
しあい
)
に
加
(
くわ
)
わることお
許
(
ゆる
)
しくださるよう、一つお取りなしを願いたいものでござるが……
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すると、おおかみは、まったく
彼
(
かれ
)
のいったことを
聞
(
き
)
きわけたものとみえて、
害
(
がい
)
を
加
(
くわ
)
えるようすもなく、
与助
(
よすけ
)
の
後
(
あと
)
について
歩
(
ある
)
いてくるのでありました。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いずれそのときはお
勘定
(
かんじょう
)
をはらうことになるでしょうから、それまでわたしを
置
(
お
)
いてはくださいませんか。その勘定にわたしのぶんも
加
(
くわ
)
えてはらえばいいでしょう」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
若
(
わか
)
き
心
(
こゝろ
)
には
情
(
なさけ
)
なく
𫁹
(
たが
)
のゆるびし
岡持
(
をかもち
)
に
豆腐
(
おかべ
)
の
露
(
つゆ
)
のしたゝるよりも
不覺
(
そゞろ
)
に
袖
(
そで
)
をやしぼりけん、
兎角
(
とかく
)
に
心
(
こゝろ
)
のゆら/\と
襟
(
ゑり
)
袖口
(
そでぐち
)
のみ
見
(
み
)
らるゝをかてゝ
加
(
くわ
)
へて
此前
(
このまへ
)
の
年
(
とし
)
、
春雨
(
はるさめ
)
はれての
後
(
のち
)
一日
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
加
常用漢字
小4
部首:⼒
5画
“加”を含む語句
加之
冥加
加特力
好加減
亜米利加
加減
加奈陀
附加
草加
加里
増加
路加
加古川
高加索
御加護
首里天加那志
加速度
加比丹
羅馬加特力
亜弗利加
...