“消炭色”の読み方と例文
読み方割合
けしずみいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左様さよういろで一ばんよくわかる。最初さいしょうまれたての竜神りゅうじんみなちゃッぽいいろをしてる。そのぎはくろ、その黒味くろみ次第しだいうすれて消炭色けしずみいろになり、そして蒼味あおみくわわってる。
真紅しんくの厚い織物を脳天から肩先までかぶって、余る背中に筋違すじかいささの葉の模様を背負しょっている。胴中どうなかにただ一葉ひとは消炭色けしずみいろの中に取り残された緑が見える。それほど笹の模様は大きかった。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ある、その、安待合の女房が、餡子入あんこいり大廂髪おおひさしで、その頃はやった消炭色けしずみいろ紋付の羽織の衣紋えもんを抜いたのが、目のふちに、ちかちかと青黒い筋の畳まるまで、むらはげのした濃い白粉おしろい、あぶらぎったつら
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)