トップ
>
澄
>
す
ふりがな文庫
“
澄
(
す
)” の例文
「
先生
(
せんせい
)
が、
秋
(
あき
)
になると、
空気
(
くうき
)
が
澄
(
す
)
むから
近
(
ちか
)
く
見
(
み
)
えるのだといったよ。」と、
木
(
き
)
の
頂
(
いただき
)
が
天
(
てん
)
についていないと
反対
(
はんたい
)
した
子供
(
こども
)
はいいました。
木に上った子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
(いゝえ
誰
(
たれ
)
も
見
(
み
)
て
居
(
を
)
りはしませんよ。)と
澄
(
す
)
まして
言
(
い
)
ふ、
婦人
(
をんな
)
も
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
衣服
(
きもの
)
を
脱
(
ぬ
)
いで
全身
(
ぜんしん
)
を
練絹
(
ねりぎぬ
)
のやうに
露
(
あら
)
はして
居
(
ゐ
)
たのぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これを
澄
(
す
)
んだ泉の水にたとえた人がいますが、
実際
(
じっさい
)
フランス語でこれを読むと、もう百倍も
美
(
うつく
)
しい文章だということがわかります。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
空
(
そら
)
は深く
澄
(
す
)
んで、澄んだなかに、
西
(
にし
)
の
果
(
はて
)
から焼ける火の
焔
(
ほのほ
)
が、薄赤く吹き返して来て、三四郎の
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
迄
熱
(
ほて
)
つてゐる様に思はれた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
山男がこんなことをぼんやり考えていますと、その
澄
(
す
)
み切った碧いそらをふわふわうるんだ雲が、あてもなく東の方へ飛んで行きました。
山男の四月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
霜
(
しも
)
に焼けたつつじの
植
(
う
)
え
込
(
こ
)
みが
幾重
(
いくえ
)
にも波形に重なって、向こうの
赤松
(
あかまつ
)
の森につづいている。空は青々と
澄
(
す
)
んでおり、風もない。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
「海は
凪
(
な
)
いでいました」と、月が言いました。「水は、わたしが
帆走
(
ほばし
)
っていた
澄
(
す
)
みきった空気のように、
透
(
す
)
きとおっていました。 ...
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
が、今はこの気味の悪い藪も狸などはどこかへ
逐
(
お
)
い払ったように、日の光の
澄
(
す
)
んだ風の中に黄ばんだ竹の
秀
(
ほ
)
をそよがせている。
少年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「見やがれ、
面
(
つら
)
の
色
(
いろ
)
が変りやがった。
汝
(
うぬ
)
はなんだろう、
大聖寺
(
だいしょうじ
)
の前田の家来か九谷の
陶器作
(
すえものつく
)
りの
伜
(
せがれ
)
だろう。うまく
化
(
ば
)
け
澄
(
す
)
ましていやがるな」
増長天王
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこでは川が地下の
穴
(
あな
)
にもぐって、それから、ガラスでできているのかと思われるほど、清らかな
澄
(
す
)
みきった流れとなります。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
世間
(
せけん
)
の人達はあきれ返りました。
甚兵衛
(
じんべえ
)
一人は
澄
(
す
)
ましたもので、いつも謎のような鼻唄を歌って、
街道
(
かいどう
)
を
往
(
ゆ
)
き来しました。
天下一の馬
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
その面上にははや不快の雲は
名残
(
なごり
)
無く吹き
掃
(
はら
)
われて、その
眼
(
まなこ
)
は晴やかに
澄
(
す
)
んで見えた。この
僅少
(
わずか
)
の間に主人はその心の
傾
(
かたむ
)
きを一転したと見えた。
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
八幡下の田圃を
突切
(
つっき
)
って、雑木林の西側を
這
(
は
)
う
径
(
こみち
)
に入った。立どまって
良
(
やや
)
久
(
ひさ
)
しく耳を
澄
(
す
)
ました。人らしいものゝ
気
(
け
)
もない。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
円
(
まる
)
い月は形が
大分
(
だいぶ
)
小
(
ちひさ
)
くなつて光が
蒼
(
あを
)
く
澄
(
す
)
んで、
静
(
しづか
)
に
聳
(
そび
)
える
裏通
(
うらどほ
)
りの
倉
(
くら
)
の
屋根
(
やね
)
の上、星の多い空の
真中
(
まんなか
)
に高く昇つて
居
(
ゐ
)
た。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
北
(
きた
)
を
枕
(
まくら
)
に、
静
(
しず
)
かに
眼
(
め
)
を
閉
(
と
)
じている
菊之丞
(
きくのじょう
)
の、
女
(
おんな
)
にもみまほしいまでに
美
(
うつく
)
しく
澄
(
す
)
んだ
顔
(
かお
)
は、
磁器
(
じき
)
の
肌
(
はだ
)
のように
冷
(
つめ
)
たかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
男の目がスーッと
澄
(
す
)
んだように見えた。しかし、表情は殆んど変らなかった。身動きさえしなかった。女はお
喋
(
しゃべ
)
りの
昂奮
(
こうふん
)
で、ほの赤く上気していた。
断崖
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
なまりはあるが、カナリヤのようにきれいに
澄
(
す
)
んだ声だった。それはニーナだった。そばには、ワイコフ医師もいた。
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
……わたしは、あれほど
乙
(
おつ
)
に気どり
澄
(
す
)
ました、うぬぼれの強い、
独
(
ひと
)
りよがりの男を、いまだかつて見たことがない。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
神
(
かみ
)
さまも、この
花
(
はな
)
をつつむには、
特別上等
(
とくべつじょうとう
)
の
澄
(
す
)
んだやわらかな
春光
(
しゅんこう
)
をつかっていらっしゃるとしか
思
(
おも
)
えない。そのうえ、またこの
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
がすばらしい。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
女子ハアドルの内田さんが、先に進みでて、「おおきに」と
澄
(
す
)
ましたお
辞儀
(
じぎ
)
をしたので、あなた達は笑い
崩
(
くず
)
れる。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
然
(
さ
)
れど瀧口、口にくはへし松が枝の
小搖
(
こゆる
)
ぎも見せず。
見事
(
みごと
)
振鈴
(
しんれい
)
の響に耳を
澄
(
す
)
まして、
含識
(
がんしき
)
の
流
(
ながれ
)
、さすがに濁らず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
山間
(
さんかん
)
の
湖水
(
こすい
)
のように
澄
(
す
)
み
切
(
き
)
った、
気高
(
けだか
)
い
姫
(
ひめ
)
のお
顔
(
かお
)
にも、さすがにこの
時
(
とき
)
は
情思
(
こころ
)
の
動
(
うご
)
きが
薄
(
うす
)
い
紅葉
(
もみじ
)
となって
散
(
ち
)
りました。
私
(
わたくし
)
は
構
(
かま
)
わず
問
(
と
)
いつづけました。——
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
澄
(
す
)
んだ
空
(
そら
)
の
月
(
つき
)
を
寢
(
ね
)
ながら
眺
(
なが
)
める、
人
(
ひと
)
いきれから
逃
(
のが
)
れた
郊外
(
こうがい
)
の
樂
(
たのし
)
みは、こゝに
止
(
とゞ
)
めを
刺
(
さ
)
す……それが
觀
(
み
)
られない。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
吉備
(
きび
)
の
國
(
くに
)
の
中山
(
なかやま
)
——
美作
(
みまさか
)
にある——よ。それが
腰
(
こし
)
のひきまはしにしてゐる、
細谷川
(
ほそたにがは
)
の
音
(
おと
)
の
澄
(
す
)
んで
聞
(
きこ
)
えることよ。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
川上に家は一軒もなく、ちろちろの水はきれいだった。山から流れてきてはじめて、ここで人の
肌
(
はだ
)
にふれる水は、おどろくほど、つめたく
澄
(
す
)
みきっていた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
煕々
(
きき
)
として照っていた春の
陽
(
ひ
)
はいつか
烈
(
はげ
)
しい夏の光に変り、
澄
(
す
)
んだ秋空を高く
雁
(
がん
)
が
渡
(
わた
)
って行ったかと思うと、はや、寒々とした灰色の空から
霙
(
みぞれ
)
が落ちかかる。
名人伝
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そも/\
流
(
なが
)
れに
塵
(
ちり
)
一ツ
浮
(
うか
)
びそめし
初
(
はじ
)
めにて、
此心
(
このこゝろ
)
更
(
さら
)
に
追
(
お
)
へども
去
(
さ
)
らず、
澄
(
す
)
まさんと
思
(
おも
)
ふほど
掻
(
か
)
きにごりて、
眞如
(
しんによ
)
の
月
(
つき
)
の
影
(
かげ
)
は
何處
(
いづく
)
、
朦々朧々
(
もう/\ろう/\
)
の
淵
(
ふち
)
ふかく
沈
(
しづ
)
みて
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
地
(
ち
)
には
光
(
ひかり
)
があり
反射
(
はんしや
)
があり、
空
(
そら
)
には
色
(
いろ
)
と
霑
(
うるほ
)
ひとがある。
空氣
(
くうき
)
は
澄
(
す
)
んで/\
澄
(
すみ
)
み
切
(
き
)
つて、どんな
科學者
(
くわがくしや
)
にもそれが
其處
(
そこ
)
にあるといふ
事
(
こと
)
を一
時
(
じ
)
忘
(
わす
)
れさせるであらう。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
灯
(
ともし
)
がついて
夕炊
(
ゆうげ
)
のけむりが家々から立ち上る時、すべてのものが楽しく休むその時にお寺の高い
塔
(
とう
)
の上から
澄
(
す
)
んだすずしい鐘の音が聞こえて
鬼
(
おに
)
であれ
魔
(
ま
)
であれ
燕と王子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
父
(
とう
)
さんが
輪
(
わ
)
でも
廻
(
まは
)
しながら
遊
(
あそ
)
びに
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ますと、
流
(
なが
)
れて
來
(
き
)
た
水
(
みづ
)
が
大
(
おほ
)
きな
箱
(
はこ
)
の
中
(
なか
)
に
澄
(
す
)
んで
溜
(
た
)
まつて
居
(
ゐ
)
ます。その
水
(
みづ
)
が
箱
(
はこ
)
から
溢
(
あふ
)
れて
村
(
むら
)
の
下
(
しも
)
の
方
(
はう
)
へ
流
(
なが
)
れて
行
(
ゆ
)
きます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
俊敏
(
しゅんびん
)
で
早熟
(
そうじゅく
)
の上に盲目になった結果として第六感の神経が
研
(
と
)
ぎ
澄
(
す
)
まされてもいたことを思うと必ずしも
突飛
(
とっぴ
)
な想像であるとはいえない気位の高い春琴は後に恋愛を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
ぐっと肉の中まで入れて液を押すと、間もなく薬が効いて来たのか、一代はけろりと静かになり、死んだように眠ってしまったが、耳を
澄
(
す
)
ませるとかすかな
鼾
(
いびき
)
はあった。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
省三はまた箸を動かしだしたが彼はもうおち着いたゆとりのある
澄
(
す
)
んだ心ではいられなかった。
水郷異聞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
それを聞いたら彼が心機一転するかもしれない、などと
吹聴
(
ふいちょう
)
していた。劇が始まっても二人はなお吹聴をやめなかった。クリストフは二人を黙らして、耳を
澄
(
す
)
まして
聴
(
き
)
いた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
黒縮
(
くろちり
)
つくりで
裏
(
うら
)
から出て来たのは、
豈斗
(
あにはか
)
らんや
車夫
(
くるまや
)
の女房、一
町
(
てう
)
許
(
ばかり
)
行
(
ゆ
)
くと
亭主
(
ていし
)
が待つて
居
(
ゐ
)
て、そらよと
梶棒
(
かぢぼう
)
を
引寄
(
ひきよ
)
すれば、
衣紋
(
えもん
)
もつんと
他人行儀
(
たにんぎようぎ
)
に
澄
(
す
)
まし返りて急いでおくれ。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
その赤ん坊が、すやすやと眠っている。
荘厳
(
そうごん
)
で、しずかで、その赤ん坊のうつくしさは、底にふかい輝きを忍ばせて
澄
(
す
)
みきっていた。まもなく私はお前が眼をあけるのを見た。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
廃兵院で鶴の啼く声が
澄
(
す
)
みわたってよく聞える午前の一時近くになって、皆が席を立った。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
空は濃青に
澄
(
す
)
み澱んで、小鳥は陽の光を水飴のように
翼
(
つばさ
)
や背中に
粘
(
ねば
)
らしている朝があった。縁側から空気の中に手を差出してみたり、頬を突き出してみたりした復一は、やがて
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
丸之内の
某社
(
ぼうしゃ
)
で警察方面の外交記者を勤めて、あくまで冷酷な、現実的な事件ばかりで
研
(
と
)
ぎ
澄
(
す
)
まされて来た私の頭には、そんなお
伽話
(
とぎばなし
)
じみた問題を浮かべ得る余地すら無かった。
冗談に殺す
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
秋らしく
澄
(
す
)
み返つた
夜氣
(
やき
)
のやや
肌
(
はだ
)
寒
(
さむ
)
いほどに感じられた靜かな夜の十二時近く、そして
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
その眼にとまらないものを掃き上げると、そこからべつな
澄
(
す
)
んだ景色が見えて来ていた。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
「いゝえ、反抗は致しません。女に反抗する力なんかあツて
耐
(
たま
)
るものですか。」と
澄
(
す
)
ましきツて
謂
(
い
)
ツて、「時にもうお
午
(
ひる
)
でございませうから、御飯をお
喫
(
あが
)
りなすツては?………」
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
紛
(
まぎ
)
らわしいが、これは、喬之助に
化
(
ば
)
け
澄
(
す
)
まして——ナニ、化けなくても、生地のまんまで喬之助ソックリなんだが、その上、斬込みの時の着付けまで寸分同じな、神田は帯屋小路
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しばらくすると
朗々
(
ほがらか
)
な
澄
(
す
)
んだ声で流して歩く
馬子唄
(
まごうた
)
が空車の音につれて
漸々
(
ぜんぜん
)
と近づいて来た。僕は噴煙をながめたままで耳を傾けて、この声の近づくのを待つともなしに待っていた。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
黒いモーニングはからだにぴったりあっているがズボンの方は白色だ。
澄
(
す
)
んだ音楽の行進曲に歩調が
揃
(
そろ
)
って行く。これはその実「ペンギン鳥の住みかを
訪
(
たず
)
ねて」と題する南極での
実写
(
じっしゃ
)
だ。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
澄
(
す
)
み切った月が、暗く
濁
(
にご
)
った
燭
(
しょく
)
の火に打ち勝って、
座敷
(
ざしき
)
はいちめんに青みがかった光りを浴びている。どこか近くで鳴く
蟋蟀
(
こおろぎ
)
の声が、笛の
音
(
ね
)
にまじって聞こえる。甘利は
瞼
(
まぶた
)
が重くなった。
佐橋甚五郎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
次
(
つ
)
ぎに
澄
(
す
)
み
切
(
き
)
つた
朗
(
ほがら
)
かな
聲
(
こゑ
)
で
鳴
(
な
)
くぶっぽうそう(
佛法僧
(
ぶつぽうそう
)
)はきつゝきの
類
(
るい
)
で、
形
(
かたち
)
は
烏
(
からす
)
に
似
(
に
)
てゐますが、
大
(
おほ
)
きさはその
半分
(
はんぶん
)
もありません。
羽毛
(
うもう
)
は
藍緑色
(
あゐみどりいろ
)
で、
翼
(
つばさ
)
と
尾
(
を
)
とが
菫色
(
すみれいろ
)
を
帶
(
お
)
びてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
井戸
(
ゐど
)
ほどに
深
(
ふか
)
くも
無
(
な
)
ければ、
教會
(
けうくわい
)
の
入口程
(
いりぐちほど
)
には
廣
(
ひろ
)
くもない、が十
分
(
ぶん
)
ぢゃ、
役
(
やく
)
には
立
(
た
)
つ。
明日
(
あす
)
訪
(
たづ
)
ねてくれい、すれば
墓
(
はか
)
の
中
(
なか
)
から
御挨拶
(
ごあいさつ
)
ぢゃ。
先
(
ま
)
づ
乃公
(
おれ
)
の一
生
(
しゃう
)
も、
誓文
(
せいもん
)
、
總仕舞
(
そうじまひ
)
が
澄
(
す
)
んでしまうた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
とたちまち霧は消えてしまって、空は
紺青
(
こんじょう
)
に
澄
(
す
)
みわたって、その中を雲雀がかけていました。遠い遠い所に木のしげった島が見えます。
白砂
(
しらすな
)
の上を人々が手を取り合って行きかいしております。
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
伊香刀美
(
いかとみ
)
はすこし
拍子
(
ひょうし
)
抜
(
ぬ
)
けがして、そこらをぼんやり
見回
(
みまわ
)
しました。すると
水晶
(
すいしょう
)
を
溶
(
と
)
かしたように
澄
(
す
)
みきった
湖水
(
こすい
)
の上に、いつどこから
来
(
き
)
たか、八
人
(
にん
)
の
少女
(
おとめ
)
がさも
楽
(
たの
)
しそうに
泳
(
およ
)
いで
遊
(
あそ
)
んでいました。
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
澄
常用漢字
中学
部首:⽔
15画
“澄”を含む語句
清澄
澄明
真澄
上澄
澄徹
白澄
尊澄
見澄
蒼澄
取澄
泰澄
聞澄
澄憲
澄江
研澄
底澄
最澄
謙澄
河澄
磨澄
...