“振鈴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんれい50.0%
ふりすず10.0%
りん10.0%
かね10.0%
ふりりん10.0%
ベル10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
館の大廂おおびさしからは護摩ごまの煙が雲のように立ちのぼり、衆僧の振鈴しんれい誦経ずきょうが異様な喚叫かんきょうをなして二条の町かどあたりまでも聞えてくるほどだった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
振鈴ふりすずが鳴り、それにつれて、舞台の彼女はいつか水のごとき舞の線を描き出している。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ハンドルには、号外の振鈴りんのようなものを、幾つも束にしてくくりつけているので、チリン、チリン、ジャラン、ジャラン、と、やかましい。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
やがて、雨合羽をまとった駅の小使が、停車場前の広場に、大きな振鈴かねをぶら下げて、出て行った。それを、カラン、カラン、カラン、と、大きく振って鳴らしながら
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
ガランガランという振鈴ふりりんの音を合図に、さしも熱しきっていた群衆もゾロゾロ引挙げる。と、小使らしい半纒着はんてんぎの男が二人、如露じょうろほうきとで片端から掃除を始める。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
夜行列車の振鈴ベルは鳴り渡つて
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)