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こゝろざ
ふりがな文庫
“
志
(
こゝろざ
)” の例文
次
(
つぎ
)
に
著意
(
ちやくい
)
して
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
める
人
(
ひと
)
がある。
專念
(
せんねん
)
に
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
めて、
萬事
(
ばんじ
)
を
抛
(
なげう
)
つこともあれば、
日々
(
ひゞ
)
の
務
(
つとめ
)
は
怠
(
おこた
)
らずに、
斷
(
た
)
えず
道
(
みち
)
に
志
(
こゝろざ
)
してゐることもある。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
代助は
顔
(
かほ
)
をしかめて
店
(
みせ
)
を
出
(
で
)
た。
紙包
(
かみゞつみ
)
を
腋
(
わき
)
の
下
(
した
)
に
抱
(
かゝ
)
へた儘、銀座の
外
(
はづ
)
れ迄
遣
(
や
)
つて
来
(
き
)
て、
其所
(
そこ
)
から
大根河岸
(
だいこんがし
)
を
回
(
まは
)
つて、
鍛冶橋
(
かじばし
)
を丸の
内
(
うち
)
へ
志
(
こゝろざ
)
した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
(
こ
)
の
勢
(
いきほひ
)
に
乘
(
じよう
)
じて、
立處
(
たちどころ
)
に
一國一城
(
いつこくいちじやう
)
の
主
(
あるじ
)
と
志
(
こゝろざ
)
して
狙
(
ねらひ
)
をつけたのは、あらう
事
(
こと
)
か、
用人
(
ようにん
)
團右衞門
(
だんゑもん
)
の
御新造
(
ごしんぞ
)
、おきみ、と
云
(
い
)
ふ、
年
(
とし
)
は
漸
(
やうや
)
く
二十
(
はたち
)
と
聞
(
き
)
く
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お前さんはまア其の非道をも思わず、圖書を思う
志
(
こゝろざ
)
し、誠に夫を思う貞節、お前さんの志に免じて何うか圖書が改心するようにして遣りたい
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
わが
志
(
こゝろざ
)
しゝ事我に
臨
(
のぞ
)
みし事と違へり、わが見んと思ひしはベアトリーチェにてわが見しは
一人
(
ひとり
)
の
翁
(
おきな
)
なりき、その衣は榮光の民の如く 五八—六〇
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
夕
(
ゆふ
)
げ
終
(
おは
)
りての
宵々
(
よひ/\
)
家
(
いゑ
)
を
出
(
いで
)
ては
御寺參
(
おんてらまい
)
り
殊勝
(
しゆしよう
)
に、
觀音
(
くわんをん
)
さまには
合掌
(
がつしよう
)
を申て、
我
(
わ
)
が
戀人
(
こひびと
)
のゆく
末
(
すゑ
)
を
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
へと、お
志
(
こゝろざ
)
しのほどいつまでも
消
(
き
)
えねば
宜
(
よ
)
いが。
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
次に掲げる候補者表はゼライイドの結婚に
志
(
こゝろざ
)
した後、三年七ケ月十六日の間に出来上つたものだと言ふことです。
結婚難並びに恋愛難
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「これは錢形の親分さん、飛んだ無理を申しました。私は角筈の百姓で、與八郎と申しますが、これはほんの御挨拶の名札代り、私の
志
(
こゝろざ
)
しでございます」
銭形平次捕物控:249 富士見の塔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其人
(
そのひと
)
今
(
いま
)
や
新聞
(
しんぶん
)
の
題目
(
だいもく
)
となつて
世人
(
よのひと
)
の
審
(
いぶか
)
る
旅路
(
たびぢ
)
に
志
(
こゝろざ
)
したといふ、
其
(
その
)
行先
(
ゆくさき
)
は
何地
(
いづこ
)
であらう、
其
(
その
)
目的
(
もくてき
)
は
何
(
なん
)
であらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一
人
(
にん
)
志
(
こゝろざ
)
しを
立
(
たて
)
て
国家
(
こくか
)
の
為
(
ため
)
に
其身
(
そのみ
)
をいたせば、
満都
(
まんと
)
の
人
(
ひと
)
皆
(
み
)
な動かされて梅の花さへ
余栄
(
よえい
)
を
得
(
え
)
たり、人は世に
響
(
ひゞ
)
き
渡
(
わた
)
るほどの
善事
(
よきこと
)
を
為
(
な
)
したきものなり、人は世に
効益
(
かうえき
)
を
与
(
あた
)
ふる
大人君子
(
たいじんくんし
)
に
向
(
むか
)
ひては
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
趙州
(
でうしう
)
和尚といふ有名な唐の坊さんは、趙州古仏晩年
発心
(
ほつしん
)
と人に
云
(
い
)
はれた
丈
(
だけ
)
あつて、六十一になつてから初めて道に
志
(
こゝろざ
)
した
奇特
(
きどく
)
な心懸の人である。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そんなら
私
(
わし
)
が
志
(
こゝろざ
)
しが有りますから、此のお金をお貰い申し、昨年から引続きまして、当御領地の勝山、津山、東山村の辺は一体に不作でごぜえまして
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
身體
(
からだ
)
を
搖
(
ゆす
)
り、
下駄
(
げた
)
にて
板敷
(
いたじき
)
を
踏鳴
(
ふみな
)
らす
音
(
おと
)
おどろ/\し。
其
(
その
)
まゝ
渡場
(
わたしば
)
を
志
(
こゝろざ
)
す、
石段
(
いしだん
)
の
中途
(
ちうと
)
にて
行逢
(
ゆきあ
)
ひしは、
日傘
(
ひがさ
)
さしたる、十二ばかりの
友禪縮緬
(
いうぜんちりめん
)
、
踊子
(
をどりこ
)
か。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此度
(
このたび
)
の
企
(
くはだて
)
は
残賊
(
ざんぞく
)
を
誅
(
ちゆう
)
して
禍害
(
くわがい
)
を
絶
(
た
)
つと云ふ事と、
私蓄
(
しちく
)
を
発
(
あば
)
いて
陥溺
(
かんでき
)
を救ふと云ふ事との二つを
志
(
こゝろざ
)
した者である。
然
(
しか
)
るに
彼
(
かれ
)
は
全
(
まつた
)
く敗れ、
此
(
これ
)
は成るに
垂
(
なん/\
)
として
挫
(
くじ
)
けた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
志
(
こゝろざ
)
しは
嬉
(
うれ
)
しけれど
歸
(
かへ
)
りてからが
女
(
をんな
)
の
働
(
はたら
)
き、
夫
(
そ
)
れのみか
御主人
(
ごしゆじん
)
へは
給金
(
きうきん
)
の
前借
(
まへがり
)
もあり、それッ、と
言
(
い
)
ふて
歸
(
かへ
)
られる
物
(
もの
)
では
無
(
な
)
し、
初奉公
(
ういぼうこう
)
が
肝腎
(
かんじん
)
、
辛棒
(
しんぼう
)
がならで
戻
(
もど
)
つたと
思
(
おも
)
はれても
成
(
な
)
らねば
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
特
(
こと
)
に
我
(
わが
)
弦月丸
(
げんげつまる
)
は
今
(
いま
)
や
萬里
(
ばんり
)
の
波濤
(
はたう
)
を
志
(
こゝろざ
)
して、
音
(
おと
)
に
名高
(
なだか
)
き
地中海
(
ちちゆうかい
)
、
紅海
(
こうかい
)
、
印度洋等
(
インドやうとう
)
の
難所
(
なんしよ
)
に
進
(
すゝ
)
み
入
(
い
)
らんとする
其
(
その
)
首途
(
かどで
)
に、
滊船
(
きせん
)
が
安全
(
あんぜん
)
航行
(
かうかう
)
の
表章
(
しるし
)
となるべき
白色檣燈
(
はくしよくしやうとう
)
が
微塵
(
みじん
)
に
碎
(
くだ
)
けて、
其
(
その
)
燈光
(
ともしび
)
は
消
(
き
)
え、
同時
(
どうじ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
月夜
(
つきよ
)
の
星
(
ほし
)
は
數
(
かぞ
)
へられない。
恁
(
か
)
くまでの
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
の
大
(
おほい
)
なる
群
(
むれ
)
が
思
(
おも
)
ひ
立
(
た
)
つた
場所
(
ばしよ
)
から
志
(
こゝろざ
)
す
處
(
ところ
)
へ
移
(
うつ
)
らうとするのである。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と飯島は孝助の忠義の
志
(
こゝろざ
)
しは
予
(
かね
)
て見抜いてあるから、孝助が盗み取るようなことはないと知っている故、金子は全く
紛失
(
ふんじつ
)
したなれども、別に百両を
封金
(
ふうきん
)
に
拵
(
こし
)
らえ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
初
(
はつ
)
は
口惜
(
くや
)
しく
悲
(
かな
)
しく
情
(
なさけ
)
なく、
口
(
くち
)
も
利
(
き
)
かれぬほど
込上
(
こみあぐ
)
る
涕
(
なみだ
)
を
呑込
(
のみこ
)
んで、これは
私
(
わたし
)
が
惡
(
わる
)
う
御座
(
ござ
)
んした、
堪忍
(
かんにん
)
をして
下
(
くた
)
され、お
力
(
りき
)
が
親切
(
しんせつ
)
で
志
(
こゝろざ
)
して
呉
(
く
)
れたものを
捨
(
すて
)
て
仕舞
(
しま
)
つたは
重々
(
ぢう/\
)
惡
(
わる
)
う
御座
(
ござ
)
いました
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして
信貴越
(
しぎごえ
)
の方角を
志
(
こゝろざ
)
して、格之助と一しよに、又
間道
(
かんだう
)
を歩き出した。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
此
(
こ
)
の
樣子
(
やうす
)
では、
其處
(
そこ
)
まで
一面
(
いちめん
)
の
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
だ。
何處
(
どこ
)
を
志
(
こゝろざ
)
して
行
(
ゆ
)
くのであらう。
餘
(
あま
)
りの
事
(
こと
)
に、また
一度
(
いちど
)
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
た。
一時
(
いちじ
)
を
過
(
す
)
ぎた。
爾時
(
そのとき
)
は
最
(
も
)
う
一
(
ひと
)
つも
見
(
み
)
えなかつた。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
五月十三日
(
ごぐわつじふさんにち
)
の
午後
(
ごご
)
である。
志
(
こゝろざ
)
した
飯坂
(
いひざか
)
の
温泉
(
をんせん
)
へ
行
(
ゆ
)
くのに、
汽車
(
きしや
)
で
伊達驛
(
だてえき
)
で
下
(
お
)
りて、すぐに
俥
(
くるま
)
をたよると、
三臺
(
さんだい
)
、
四臺
(
よだい
)
、さあ
五臺
(
ごだい
)
まではなかつたかも
知
(
し
)
れない。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
なほ
志
(
こゝろざ
)
す
出雲路
(
いづもぢ
)
を、
其日
(
そのひ
)
は
松江
(
まつえ
)
まで
行
(
ゆ
)
くつもりの
汽車
(
きしや
)
には、まだ
時間
(
じかん
)
がある。
私
(
わたし
)
は、もう
一度
(
いちど
)
宿
(
やど
)
を
出
(
で
)
た。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
を
離
(
はな
)
れて、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
宮
(
みや
)
を
拔
(
ぬ
)
けますと、いま
行
(
ゆ
)
かうとする、
志
(
こゝろざ
)
す
處
(
ところ
)
へ
着
(
つ
)
く
筈
(
はず
)
なのです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
畷道
(
なはてみち
)
少
(
すこ
)
しばかり、
菜種
(
なたね
)
の
畦
(
あぜ
)
を
入
(
はひ
)
つた
處
(
ところ
)
に、
志
(
こゝろざ
)
す
庵
(
いほり
)
が
見
(
み
)
えました。
侘
(
わび
)
しい
一軒家
(
いつけんや
)
の
平屋
(
ひらや
)
ですが、
門
(
かど
)
のかゝりに
何
(
なん
)
となく、むかしの
状
(
さま
)
を
偲
(
しの
)
ばせます、
萱葺
(
かやぶき
)
の
屋根
(
やね
)
ではありません。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
東京
(
とうきやう
)
を
出程
(
た
)
つ
時
(
とき
)
から、
諏訪
(
すは
)
に一
泊
(
ぱく
)
と
豫定
(
よてい
)
して、
旅籠屋
(
はたごや
)
は
志
(
こゝろざ
)
した
町通
(
まちどほ
)
りの
其
(
そ
)
の
菊屋
(
きくや
)
であつた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
汽車
(
きしや
)
は
志
(
こゝろざ
)
す
人
(
ひと
)
をのせて、
陸奥
(
みちのく
)
をさして
下
(
くだ
)
り
行
(
ゆ
)
く——
早
(
は
)
や
暮
(
く
)
れかゝる
日暮里
(
につぽり
)
のあたり、
森
(
もり
)
の
下闇
(
したやみ
)
に、
遅桜
(
おそざくら
)
の
散
(
ち
)
るかと
見
(
み
)
たのは、
夕靄
(
ゆふもや
)
の
空
(
そら
)
が
葉
(
は
)
に
刻
(
きざ
)
まれてちら/\と
映
(
うつ
)
るのであつた。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また
陽州
(
やうしう
)
の
役
(
えき
)
に、
顏息
(
がんそく
)
といへる
名譽
(
めいよ
)
の
射手
(
しやしゆ
)
、
敵
(
てき
)
を
射
(
い
)
て
其
(
そ
)
の
眉
(
まゆ
)
に
中
(
あ
)
つ。
退
(
しりぞ
)
いて
曰
(
いは
)
く、
我無勇
(
われゆうなし
)
。
吾
(
わ
)
れの
其
(
そ
)
の
目
(
め
)
を
志
(
こゝろざ
)
して
狙
(
ねら
)
へるものを、と
此
(
こ
)
の
事
(
こと
)
左傳
(
さでん
)
に
見
(
み
)
ゆとぞ。
術
(
じゆつ
)
や、
其
(
そ
)
の
無勇
(
ゆうなき
)
に
在
(
あ
)
り。
術三則
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
矢張
(
やつぱ
)
り
当日
(
たうじつ
)
、
志
(
こゝろざ
)
した
奥州路
(
おうしうぢ
)
に
旅
(
たび
)
するのに、一
旦
(
たん
)
引返
(
ひきかへ
)
して、はきものを
替
(
か
)
へて、
洋杖
(
すてつき
)
と、
唯
(
たゞ
)
一つバスケツトを
持
(
も
)
つて
出直
(
でなほ
)
したのであるが、
俥
(
くるま
)
で
行
(
ゆ
)
く
途中
(
とちう
)
も、
袖
(
そで
)
はしめやかで、
上野
(
うへの
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
も
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
湖
(
みづうみ
)
の
殿堂
(
でんだう
)
を
志
(
こゝろざ
)
す、
曲折
(
きよくせつ
)
算
(
かぞ
)
ふるに
暇
(
いとま
)
なき、この
長
(
なが
)
い
廊下
(
らうか
)
は、五
町
(
ちやう
)
右
(
みぎ
)
に
折
(
を
)
れ、十
町
(
ちやう
)
左
(
ひだり
)
に
曲
(
まが
)
り、二つに
岐
(
わか
)
れ、三つに
裂
(
さ
)
けて、
次第々々
(
しだい/\
)
に
奥深
(
おくふか
)
く、
早
(
はや
)
きは
瀬
(
せ
)
となり、
静
(
しづか
)
なるは
淵
(
ふち
)
となり、
奔
(
はし
)
るは
湍
(
はやせ
)
となり
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此
(
こ
)
の
勢
(
いきほひ
)
に
乘
(
じよう
)
じて、
立所
(
たちどころ
)
に
一國一城
(
いつこくいちじやう
)
の
主
(
あるじ
)
と
志
(
こゝろざ
)
して
狙
(
ねらひ
)
をつけたのは、あらう
事
(
こと
)
か、
用人
(
ようにん
)
團右衞門
(
だんゑもん
)
の
御新姐
(
ごしんぞ
)
、おくみと
云
(
い
)
ふ
年
(
とし
)
は
漸
(
やうや
)
う
二十
(
はたち
)
と
聞
(
き
)
く、
如何
(
いか
)
にも、
一國一城
(
いつこくいちじやう
)
に
較
(
たぐ
)
へつべき
至
(
いた
)
つて
美
(
うつく
)
しいのであつた。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
たちは、
其
(
それ
)
から、
御所前
(
ごしよまへ
)
の
廣場
(
ひろば
)
を
志
(
こゝろざ
)
して
立退
(
たちの
)
くのに
間
(
ま
)
はなかつた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いま
私
(
わたし
)
は、
可恐
(
おそろし
)
い
吹雪
(
ふゞき
)
の
中
(
なか
)
を、
其處
(
そこ
)
へ
志
(
こゝろざ
)
して
居
(
ゐ
)
るのであります——
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
志
(
こゝろざ
)
す
佛
(
ほとけ
)
の
追善
(
つゐぜん
)
をしたのさ。
藝者
(
げいしや
)
たちが
感心
(
かんしん
)
ぢやないか。」
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
志
(
こゝろざ
)
す
都
(
みやこ
)
へ
振出
(
ふりだ
)
しの、
瓜井戸
(
うりゐど
)
の
宿
(
しゆく
)
へ
急
(
いそ
)
いだ。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“志”の意味
《名詞》
(こころざし)何かをしたいと思うこと。特に、将来に対する希望や願望をかなえようとする決意。
(出典:Wiktionary)
志
常用漢字
小5
部首:⼼
7画
“志”を含む語句
意志
同志
志望
志操
御志
志斐嫗
芳志
中臣志斐媼
首里天加那志
御芳志
女同志
同志討
所志
立志
志都
篤志
志賀
聊斎志異
高志
志願
...