“志斐嫗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
シヒノオムナ40.0%
しいのおうな20.0%
しいのおみな20.0%
のしひのおむな20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時々伺ひに出る中臣志斐嫗シヒノオムナ三上水凝刀自女ミカミノミヅコリノトジメなども、來る毎、目を見合せて、ほうつとした顏をする。どうしよう、と相談するやうな人たちではない。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
『万葉集』には志斐嫗しいのおうなというのが戯言ざれごとで持統女帝の御相手を申しあげているが、そうした役の女房が後宮にも必要であった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
この二つは、持統天皇と志斐嫗しいのおみなとの御問答歌である。此老女は語部かたりべなどの職にいて、記憶もよく話も面白かったものに相違ない。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
内に居る身狭乳母むさのおも桃花鳥野乳母つきぬのまゝ波田坂上はたのさかのへの刀自、皆喜びと、不安とから出る歎息を洩し続けてゐる。時々伺ひに出る中臣志斐嫗のしひのおむな三上水凝刀自女みかみのみづごりのとじめなども、来る毎に顔見合せてほつとした顔をする。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)