“出雲路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いずもじ71.4%
いづもぢ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
覚明房長西は法然が亡くなってから出雲路いずもじの住心房にとどこおり、諸行皆本願であるというような意見になって撰択集に背いてしまった。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
元々、佐々木道誉なる者は、元弘げんこうの年、みかどが六波羅の獄から隠岐へ流され給うた日の出雲路いずもじまで、その御警固にあたっていた人物だ。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なほこゝろざ出雲路いづもぢを、其日そのひ松江まつえまでくつもりの汽車きしやには、まだ時間じかんがある。わたしは、もう一度いちど宿やどた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
時雨しぐれの渡つた夜、男は姫君と酒をみながら、丹波の国にあつたと云ふ、気味の悪い話をした。出雲路いづもぢへ下る旅人が大江山の麓に宿を借りた。宿の妻は丁度その夜、無事に女の子を産み落した。
六の宮の姫君 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)