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銀
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ぎん
ふりがな文庫
“
銀
(
ぎん
)” の例文
中
(
なか
)
に
咲
(
さ
)
いたやうな……
藤紫
(
ふじむらさき
)
に、
浅黄
(
あさぎ
)
と
群青
(
ぐんじやう
)
で、
小菊
(
こぎく
)
、
撫子
(
なでしこ
)
を
優
(
やさ
)
しく
染
(
そ
)
めた
友染
(
いうぜん
)
の
袋
(
ふくろ
)
を
解
(
と
)
いて、
銀
(
ぎん
)
の
鍋
(
なべ
)
を、
園
(
その
)
はきら/\と
取
(
と
)
つて
出
(
で
)
た。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そっちの方から、もずが、まるで
音譜
(
おんぷ
)
をばらばらにしてふりまいたように
飛
(
と
)
んで来て、みんな
一度
(
いちど
)
に、
銀
(
ぎん
)
のすすきの
穂
(
ほ
)
にとまりました。
めくらぶどうと虹
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
良
(
りょう
)
ちゃんには、
光
(
ひか
)
っていれば、みんな
銀
(
ぎん
)
になって
見
(
み
)
えるのね。」と、お
姉
(
ねえ
)
さんは、その
後
(
うし
)
ろ
姿
(
すがた
)
を
見送
(
みおく
)
りながらおっしゃいました。
小さな弟、良ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何故ならば、氏の
心理解剖
(
しんりかいばう
)
は
何處
(
どこ
)
までも心理解剖で、人間の心持を
丁度
(
ちやうど
)
鋭
(
するど
)
い
銀
(
ぎん
)
の
解剖刀
(
かいばうたう
)
で切開いて行くやうに、
緻密
(
ちみつ
)
に
描
(
ゑが
)
いて行かれます。
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
その
小松
(
こまつ
)
は、
何處
(
どこ
)
からか
光
(
ひかり
)
を
受
(
う
)
けてるらしく、
丁度
(
ちやうど
)
銀
(
ぎん
)
モールで
飾
(
かざ
)
られたクリスマスツリーのやうに、
枝々
(
えだ/\
)
が
光榮
(
くわうえい
)
にみちてぐるりに
輝
(
かゞや
)
いてゐた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
▼ もっと見る
銀
(
ぎん
)
のさじを一本と、それに
金貨
(
きんか
)
も一枚あげよう、その金貨といったら、少年の父親の
銀時計
(
ぎんどけい
)
の
側
(
かわ
)
っくらいもある大きなものだと、言いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
博士
(
はくし
)
の家は町をみおろす、
丘
(
おか
)
のうえに建っている。そこからは、丘のふもとの『
銀
(
ぎん
)
ねこ』
酒場
(
さかば
)
や、バスの
停留所
(
ていりゅうじょ
)
が、ひと目でみることができた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
お
玉杓子
(
たまじやくし
)
が
水
(
みづ
)
の
勢
(
いきほ
)
ひに
怺
(
こら
)
へられぬやうにしては、
俄
(
にはか
)
に
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
されて
銀
(
ぎん
)
のやうに
光
(
ひか
)
つて
居
(
ゐ
)
る
岸
(
きし
)
の
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
に
隱
(
かく
)
れやうとする。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
下
(
した
)
に
萩
(
はぎ
)
、
桔梗
(
ききやう
)
、
芒
(
すゝき
)
、
葛
(
くず
)
、
女郎花
(
をみなへし
)
を
隙間
(
すきま
)
なく
描
(
か
)
いた
上
(
うへ
)
に、
眞丸
(
まんまる
)
な
月
(
つき
)
を
銀
(
ぎん
)
で
出
(
だ
)
して、
其横
(
そのよこ
)
の
空
(
あ
)
いた
所
(
ところ
)
へ、
野路
(
のぢ
)
や
空月
(
そらつき
)
の
中
(
なか
)
なる
女郎花
(
をみなへし
)
、
其一
(
きいち
)
と
題
(
だい
)
してある。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ムスメはつひに
俯
(
うつむ
)
いたまヽ、いつまでも/\
私
(
わたし
)
の
記臆
(
きおく
)
に
青白
(
あをじろ
)
い
影
(
かげ
)
をなげ、
灰色
(
はいいろ
)
の
忘却
(
ばうきやく
)
のうへを
銀
(
ぎん
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
りしきる。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
晩春の午後の陽射しを受けて淋しく
燻
(
いぶ
)
し
銀
(
ぎん
)
色に輝く白樺の幹や、
疎
(
まば
)
らな白樺の陰影に斜めに荒い縞目をつけられて地味に映えて居る緑の芝生を眺めて居た。
決闘場
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そいつは、ちょっと見たところでは、
金
(
きん
)
と
銀
(
ぎん
)
とで
織
(
お
)
ってあるみたいだが、ほんとうはイオウとチャン(コールタールなどを
精製
(
せいせい
)
したときのこる
黒
(
こっ
)
かっ
色
(
しょく
)
のかす)
忠義者のヨハネス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
銀
(
ぎん
)
の蜘蛛の巣がおまへの耳に絲を張つた、おまへの
胴中
(
どうなか
)
に這つてゐる
甲蟲
(
よろひむし
)
は涙の雨に打たれて血を吐いた。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
聞て幸ひ
銀
(
ぎん
)
の松葉の
小
(
ちひさ
)
き
耳掻
(
みゝかき
)
が
欲
(
ほし
)
しと有る故
直段
(
ねだん
)
も安く
賣
(
うり
)
彼是
(
かれこれ
)
する中に雨も
止
(
やみ
)
しかば
暇乞
(
いとまごひ
)
して
歸
(
かへ
)
りけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ふりつけてきた、
銀
(
ぎん
)
の
細鞭
(
ほそむち
)
をかわしながら、なお、
忍剣
(
にんけん
)
は
片手
(
かたて
)
につかんだ
黒衣
(
こくい
)
の
袖
(
そで
)
をはなさない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其れから少し離れて、
隣家
(
となり
)
で
挘
(
もぎ
)
ツて捨てた
鰯
(
いわし
)
の頭が六ツ七ツ、尚だ
生々
(
なま/\
)
しくギラ/\光つてゐた。其に
銀
(
ぎん
)
蠅がたかツて、何うかするとフイと飛んでは、またたかツてゐた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「お
銀
(
ぎん
)
が作った大ももは」と呼び歩く
楊梅
(
やまもも
)
売りのことは、前に書いたことがあるから略する。
物売りの声
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
三河屋で
一分
(
いちぶ
)
の
銀
(
ぎん
)
を両替へしたのは次郎である。横痃の跛足を
粧
(
よそお
)
つてゐたのは甚五郎である。
赤膏薬
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
冠
(
かんむり
)
や
帶飾
(
おびかざ
)
りなどは
同
(
おな
)
じ
形
(
かたち
)
でも、
銅
(
どう
)
に
金
(
きん
)
めっきをしたものや、
銀
(
ぎん
)
で
作
(
つく
)
つたものが
出
(
で
)
ただけです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「さあ、それが
愚痴
(
ぐち
)
と云うものじゃ。
北条丸
(
ほうじょうまる
)
の沈んだのも、
抛
(
な
)
げ
銀
(
ぎん
)
の皆倒れたのも、——」
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
機
(
おり
)
にかないて
語
(
かた
)
る
言
(
ことば
)
は
銀
(
ぎん
)
の
彫刻物
(
ほりもの
)
に
金
(
きん
)
の
林檎
(
りんご
)
を
嵌
(
は
)
めたるが
如
(
ごと
)
し、という聖書の
箴言
(
しんげん
)
を思い出し、こんな優しいお母さまを持っている自分の幸福を、つくづく神さまに感謝した。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
ま夜中のころ、
宿屋
(
やどや
)
のまどを、中からおしあけて、こうもりのように、ひらりととびおりた人かげを、
銀
(
ぎん
)
のフライパンのようなお月さんは、高いところから見たのでありました。
名なし指物語
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
何故
(
なぜ
)
「
銀
(
ぎん
)
の
調
(
しらべ
)
」ぢゃ?
何故
(
なぜ
)
「
音樂
(
おんがく
)
の
銀
(
ぎん
)
の
調
(
しらべ
)
」ぢゃ?……
猫腸絃子
(
サイモン・キャトリング
)
どん、さ、
何
(
なん
)
とぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ジエンナロは二人の小娘に、
査列斯
(
チヤアレス
)
銀
(
ぎん
)
一つ(伊太利名「カルリイノ」約十五錢五厘)與ふべければ薔薇の花束得させよといひて、そを遠ざけ、あるじに迫りて接吻せんとしたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
金
(
きん
)
の
杯
(
さかずき
)
に
金
(
きん
)
のたちばな、
錦
(
にしき
)
十
反
(
たん
)
に
絹
(
きぬ
)
五十
疋
(
ぴき
)
、これはおとうさんへの
贈
(
おく
)
り
物
(
もの
)
でした。それから
銀
(
ぎん
)
の
長柄
(
ながえ
)
に
銀
(
ぎん
)
のなし、
綾織物
(
あやおりもの
)
の
小
(
こ
)
そでが三十
重
(
かさ
)
ね、これはおかあさんへの
贈
(
おく
)
り
物
(
もの
)
でした。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
弟の
銀
(
ぎん
)
ちゃんは二十四、五だったが、家じゅうで一番
几帳面
(
きちょうめん
)
なしかしけちな男だった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
「お
願
(
ねが
)
ひだから、
靜
(
しづか
)
にしてゐてくんな」と
頼
(
たの
)
みました。
靜
(
しづ
)
かになつたやうでした。すると、こんどは
虻
(
あぶ
)
の
奴
(
やつ
)
、
銀
(
ぎん
)
の
手槍
(
てやり
)
でちくりちくりと
處
(
ところ
)
嫌
(
きら
)
はず、
肥太
(
こえふと
)
つた
牛
(
うし
)
の
體
(
からだ
)
を
刺
(
さ
)
しはじめました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
それは
五人
(
ごにん
)
とも
別々
(
べつ/\
)
で、
石造皇子
(
いしつくりのみこ
)
には
天竺
(
てんじく
)
にある
佛
(
ほとけ
)
の
御石
(
みいし
)
の
鉢
(
はち
)
、
車持皇子
(
くらもちのみこ
)
には
東海
(
とうかい
)
の
蓬莱山
(
ほうらいさん
)
にある
銀
(
ぎん
)
の
根
(
ね
)
、
金
(
きん
)
の
莖
(
くき
)
、
白玉
(
しらたま
)
の
實
(
み
)
をもつた
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
一本
(
いつぽん
)
、
阿倍
(
あべ
)
の
右大臣
(
うだいじん
)
には
唐土
(
もろこし
)
にある
火鼠
(
ひねずみ
)
の
皮衣
(
かはごろも
)
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
銀
(
ぎん
)
と
黄金
(
こがね
)
の
太刀
(
たち
)
をひらひらとひらめかす幻想の太陽のやうなあなたのこゑも
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
貴婦人
(
きふじん
)
はふとくちびるに小さな
銀
(
ぎん
)
の
呼子
(
よぶこ
)
ぶえを当てて、するどい
音
(
ね
)
を出した。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「君と奥田君と尾崎君だな、連中で
所謂
(
いわゆる
)
銀
(
ぎん
)
の
匙
(
さじ
)
を銜えて生れて来たのは」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
梅
(
うめ
)
の
精
(
せい
)
は
銀
(
ぎん
)
の
鈴
(
すず
)
のようなきれいな
声
(
こえ
)
で、そう
答
(
こた
)
えてキョトンとしました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「その
真鍮
(
しんちゅう
)
と
銀
(
ぎん
)
のメッキではとくにどんな
薬品
(
やくひん
)
を
使
(
つか
)
いますか」
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
波つづき
銀
(
ぎん
)
のさざなみはてしなくかがやく海を日もすがら見る
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
と
香炉
(
かうろ
)
を手に
取揚
(
とりあ
)
げ、
銀
(
ぎん
)
の
匙
(
さじ
)
で
火
(
ひ
)
の
附
(
つ
)
いた
香
(
かう
)
を口へ入れ、弥
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
銀
(
ぎん
)
の台の
縁
(
ふち
)
に、光るように鉄を置け。8940
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
銀
(
ぎん
)
より
白
(
しろ
)
き
穗
(
ほ
)
を
投
(
な
)
げて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
銀
(
ぎん
)
のナイフは
歌時計:童謡集
(旧字旧仮名)
/
水谷まさる
(著)
銀
(
ぎん
)
の
笛
(
ふえ
)
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
左手の
渚
(
なぎさ
)
には、
波
(
なみ
)
がやさしい
稲妻
(
いなずま
)
のように
燃
(
も
)
えて
寄
(
よ
)
せ、右手の
崖
(
がけ
)
には、いちめん
銀
(
ぎん
)
や
貝殻
(
かいがら
)
でこさえたようなすすきの
穂
(
ほ
)
がゆれたのです。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
良
(
りょう
)
ちゃんは、お
姉
(
ねえ
)
さんの
持
(
も
)
っている、
銀
(
ぎん
)
のシャープ=ペンシルがほしくてならなかったのです。けれど、いくらねだっても、お
姉
(
ねえ
)
さんは
小さな弟、良ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
衝
(
つ
)
と立つ時、遠浅の青畳、真中とも思うのに、錦の帯の結目が
颯
(
さっ
)
と落ちて、夢のような秋草に、濡れた
銀
(
ぎん
)
の、蒼い露が、雫のように散ったんです。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、
銀
(
ぎん
)
いろの
布
(
ぬの
)
や、まぶしいほどピカピカ光る美しいもうせんを、ニールスの目の前にひろげてみせました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
彼等
(
かれら
)
は
夜
(
よ
)
が
明
(
あ
)
けると
銀
(
ぎん
)
の
如
(
ごと
)
く
光
(
ひか
)
つて
居
(
ゐ
)
る
獲物
(
えもの
)
が一
尾
(
ぴ
)
でも
船
(
ふね
)
に
在
(
あ
)
ればそれを
青竹
(
あをだけ
)
の
葉
(
は
)
に
包
(
つゝ
)
んで
威勢
(
ゐせい
)
よく
擔
(
かつ
)
いで
出
(
で
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其
(
その
)
都度
(
つど
)
御米
(
およね
)
は
眞丸
(
まんまる
)
な
縁
(
ふち
)
の
燒
(
や
)
けた
銀
(
ぎん
)
の
月
(
つき
)
と、
絹地
(
きぬぢ
)
から
殆
(
ほと
)
んど
區別
(
くべつ
)
出來
(
でき
)
ない
樣
(
やう
)
な
穗芒
(
ほすゝき
)
の
色
(
いろ
)
を
眺
(
なが
)
めて、
斯
(
こ
)
んなものを
珍重
(
ちんちよう
)
する
人
(
ひと
)
の
氣
(
き
)
が
知
(
し
)
れないと
云
(
い
)
ふ
樣
(
やう
)
な
見
(
み
)
えをした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あるねえ。しかし、
銀
(
ぎん
)
があらかたじゃないか。これでは、よい茶はいくらも上げられないが」
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
左手
(
ひだりて
)
の
方
(
はう
)
に
人家
(
じんか
)
の
燈灯
(
ともしび
)
がぼんやり
光
(
ひか
)
つてゐた——F
町
(
まち
)
かな‥‥と
思
(
おも
)
ひながら
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
を
見透
(
みすか
)
すと、
街道
(
かいだう
)
に
沿
(
そ
)
うて
流
(
なが
)
れてゐる
狹
(
せま
)
い
小川
(
をがは
)
の
水面
(
みづも
)
がいぶし
銀
(
ぎん
)
のやうに
光
(
ひか
)
つてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
但
(
たゞ
)
し
拵
(
こしら
)
へ
付
(
つき
)
貳尺四寸
餘
(
よ
)
無名物
(
むめいもの
)
縁
(
ふち
)
赤銅
(
しやくどう
)
鶴
(
つる
)
の
彫
(
ほり
)
頭
(
かしら
)
角
(
つの
)
目貫
龍
(
りよう
)
の
純金
(
むく
)
丸
鍔
(
つば
)
瓢箪
(
へうたん
)
の
透
(
すか
)
し
彫
(
ぼり
)
鞘
(
さや
)
黒塗
(
くろぬり
)
鐺
(
こじり
)
銀
(
ぎん
)
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いつもとかわらぬしずかな
景色
(
けしき
)
だったが、しばらく耳をすませていると、ちょうど、『
銀
(
ぎん
)
ねこ』
酒場
(
さかば
)
のあたりで、がやがやとさわぐただならない
人声
(
ひとごえ
)
が、風にのってきこえてきた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
ピータ ほい、
眞平御免
(
まっぴらごめん
)
なれぢゃ。
足下
(
おぬし
)
は
唄方
(
うたかた
)
であったものを。
乃公
(
おれ
)
が
代
(
かは
)
って
言
(
い
)
はう。そも/\「
音樂
(
おんがく
)
の
銀
(
ぎん
)
の
調
(
しらべ
)
」と
謂
(
い
)
っぱ、はて、とかく
樂人
(
がくじん
)
は金貨には
能
(
よ
)
うありつかぬからぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
“銀”の解説
銀(ぎん、en: silver、la: argentum)は、原子番号47の元素。元素記号は Ag。貴金属の一種。比重は10.5。
(出典:Wikipedia)
銀
常用漢字
小3
部首:⾦
14画
“銀”を含む語句
銀杏返
白銀
水銀
銀杏
銀貨
金銀
銀行
洋銀
本銀町
銀色
銀河
本銀
銀杏樹
銀簪
銀瓶
銀釵
銀屏
朧銀
銀座通
銀杏髷
...