“玉杓子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たまじゃくし81.3%
たまじやくし18.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水溜りに湧いたお玉杓子たまじゃくしでゲス。それがみんな丸裸体まるはだかの人間ばっかりなんですからいた口がふさがりませんや。相当に広い部屋でしたがね。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
四辺あたりに似ない大構えの空屋に、——二間ばかりの船板塀ふないたべいが水のぬるんだいせきに見えて、その前に、お玉杓子たまじゃくし推競おしくらで群るさまに、大勢小児こどもたかっていた。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
博士は大学の次ぎには、湯屋が好きだが、湯に入つて附近あたりに人が居ないのに気がつくと、きまつてお玉杓子たまじやくしの様な恰好をして、湯の中を泳ぎ廻る。
玉杓子たまじやくしみづいきほひにこらへられぬやうにしては、にはかみづひたされてぎんのやうにひかつてきしくさなかかくれやうとする。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)